JPH03273094A - 電気粘性流体組成物 - Google Patents

電気粘性流体組成物

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JPH03273094A
JPH03273094A JP6979890A JP6979890A JPH03273094A JP H03273094 A JPH03273094 A JP H03273094A JP 6979890 A JP6979890 A JP 6979890A JP 6979890 A JP6979890 A JP 6979890A JP H03273094 A JPH03273094 A JP H03273094A
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Yoshinobu Asako
佳延 浅子
Satoru Ono
哲 小野
Izuho Okada
出穂 岡田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電気粘性流体組成物に関するものである。更に
詳しくは、比較的弱い電場を印加することによっても大
きいせん断心力を発生し、その際に流れる電流密度が小
さいという電流特性に優れ、且つ発生しだせん断心力お
よび電流密度の経時安定性に優れた電気粘性流体組成物
に関するものである。
(従来の技術) 電気粘性流体とは、例えば絶縁性分散媒中に固体粒子を
分散・懸濁して得られる流体であって、そのレオロジー
的あるいは流れ性質が電場変化を加えることにより粘塑
性型の性質に変わる流体であり、一般に外部電場を印加
した際に粘度が著しく上昇し大きいせん断心力を誘起す
る、いわゆるウィンズロ−効果を示す流体として知られ
ている。
このウィンズロ−効果は応答性が速いという特徴を有す
るため、電気粘性流体はクラッチ、ダンパブレーキ、シ
ョックアブソーバ−アクチュエーター等への応用が試み
られている。
従来、電気粘性流体組成物としては、シリコンオイル、
塩化ジフェニル、トランス油等の絶縁油中に、セルロー
ス、でんぷん、大豆カゼイン、シリカゲル、ポリスチレ
ン系イオン交換樹脂、ポリアクリル酸塩架橋体等の固体
粒子を分散させたものが知られている。
しかしながら、セルロース、でんぷんや大豆カゼインを
分散相として用いた電気粘性流体組成物は電場を印加し
た際に得られるせん断心力が小さいという問題点があり
、ポリアクリル酸塩架橋体を分散相として用いた電気粘
性流体組成物は比較的弱い電場を印加しただけでは実用
上充分なせん断心力が誘起されないという問題点があっ
た。
また、ポリスチレン系イオン交換樹脂の一つであるポリ
スチレンスルホン酸のアルカリ金属塩型のイオン交換樹
脂を分散相として用いた電気粘性流体組成物は比較的弱
い電場の印加によっても大きなせん断心力が得られるが
、その際に流れる電流密度が大きく、且つ発生したせん
断心力および電流密度の経時安定性に乏しいという問題
点があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、従来の電気粘性流体組成物が有していた上記
の問題点を解決するものである。
したがって、本発明の目的は、比較的弱い電場を印加す
ることによっても大きいせん断心力を発生し、その際に
流れる電流密度が小さいという電流特性に優れ、且つ発
生したせん断心力および電流密度の経時安定性に優れた
電気粘性流体組成物を提供することにある。
(課題を解決するための手段および作用)本発明は、ス
ルホン酸基で置換された芳香族環を有するスルホン化重
合体からなる分散相粒子を絶縁性分散媒中に分散させて
なる組成物であって、分散相粒子を構成するスルホン化
重合体中のスルホン酸基数がスルホン化重合体中に存在
する芳香族環数を越えることを特徴とする電気粘性流体
組成物に関するものである。
本発明で用いられる分散相粒子の平均粒子径は0.1〜
100μmの範囲にあることが好ましい。
本発明の電気粘性流体組成物においては、分散相の粒子
径が小さくなるに従い調製された電気粘性流体組成物に
電場を印加した際に得られるせん断心力が小さくなる傾
向にあり、分散相粒子の平均粒子径が0.1μm未満の
場合には、調製された電気粘性流体組成物に電場を印加
した際に大きなせん断心力が得られないという問題点が
起こることがある。また、分散相粒子の平均粒子径が1
00μmを越える場合には、調製された電気粘性流体組
成物にある一定の電場を印加した際に得られるせん断心
力値が不規則となり、安定しにくいという問題点が起こ
ることがある。
本発明で言うスルホン酸基とは、水等の極性溶媒の存在
において陽イオンを遊離して自身はスルホン酸イオンと
なるものであり、水等の極性溶媒の存在において遊離す
る陽イオンとしては特に制限はない。本発明で言うスル
ホン酸基数とは、分散相粒子を構成するスルホン化重合
体中に含まれるスルホン酸基の総数である。
本発明で用いられる分散相粒子を構成するスルホン化重
合体中に存在するスルホン酸基数は、スルホン化重合体
中に存在する芳香族環数より多いことが必要であり、特
にスルホン化重合体中の芳香族環数100に対してスル
ホン酸基数が105〜200の範囲にあることが好まし
い。スルホン化重合体中のスルホン酸基数が芳香族理数
より多くなることにより、スルホン酸基数が芳香族環数
以下の場合に比べて、調製された電気粘性流体組成物に
電場を印加した際に得られるせん断心力が大きく増大し
、その際に流れる電流密度が小さく電流特性に優れたも
のとなり、且つ発生したせん断心力および電流密度の経
時安定性が著しく向上する。
本発明で使用することのできる分散相粒子を構成するス
ルホン化重合体を得るための方法としては、例えばビニ
ル芳香族化合物(a)とポリビニル化合物(b)を必須
成分とし必要に応じてその他のビニル化合物(c)を加
えたモノマー混合物(A)の重合架橋体(I)中に存在
する芳香族環をスルホン化する方法等を挙げることがで
きる。
本発明で使用することのできるビニル芳香族化合物(a
)としては、例えばメトキシスチレン、ジメトキシスチ
レン、トリメトキシスチレン、エトキシスチレン、ジェ
トキシスチレン、トリエトキシスチレン、プロピルオキ
シスチレン、ジプロピルオキシスチレン、トリプロピル
オキシスチレン、メトキシメチルスチレン、メトキシエ
チルスチレン、メトキシプロピルスチレン、エトキシメ
チルスチレン、エトキシエチルスチレン、プロピルオキ
シメチルスチレン、プロピルオキシエチルスチレン、メ
トキシジメチルスチレン、メトキシジエチルスチレン、
ビニルメトキシナフタレン、ビニルジメトキシナフタレ
ン、ビニルエトキシナフタレン、ビニルジェトキシナフ
タレン、ビニルメトキシメチルナフタレン、ビニルメト
キシジメチルナフタレン、ビニルジメトキシメチルナフ
タレン、ビニルメトキシエチルナフタレン、ビニルメト
キシジエチルナフタレン、ビニルジメトキシエチルナフ
タレンなどの芳香族環に少なくとも1個のアルコキシ基
を有するビニル芳香族化合物;メチルスチレン、エチル
スチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ペンチ
ルスチレン、ヘキシルスチレン、ジメチルスチレン、ジ
エチルスチレン、ジプロピルスチレン、メチルエチルス
チレン、メチルプロピルスチレン、メチルへキシルスチ
レン、エチルブチルスチレン、エチルプロピルスチレン
、エチルへキシルスチレン、プロピルブチルスチレン、
トリメチルスチレン、トリエチルスチレン、トリプロピ
ルスチレン、メチルジエチルスチレン、ジメチルエチル
スチレン、メチルエチルプロピルスチレン、メチルジプ
ロピルスチレン、ジメチルプロピルスチレン、エチルジ
プロピルスチレン、ジエチルプロピルスチレン、ビニル
メチルナフタレン、ビニルエチルナフタレン、ビニルプ
ロピルナフタレン、ビニルジメチルナフタレン、ビニル
ジエチルナフタレン、ビニルジプロピルナフタレン、ビ
ニルメチルエチルナフタレン、ビニルトリメチルナフタ
レン、ビニルトリエチルナフタレン、ビニルトリプロピ
ルナフタレン、ビニルメチルジエチルナフタレン、ビニ
ルジメチルエチルナフタレン、ビニルメチルエチルプロ
ピルナフタレンなどの芳香族環に少なくとも1個のアル
キル基を有するビニル芳香族化合物;フェノキシスチレ
ン、フェノキシメチルスチレン、フェノキシエチルスチ
レン、フェノキシジメチルスチレン、フェノキシジエチ
ルスチレンなどの芳香族環に少なくとも1個のアリール
オキシ基を有するビニル芳香族化合物;アミノスチレン
、N−メチルアミノスチレン、N、N−ジメチルアミノ
スチレン、アミノメチルスチレン、アミノエチルスチレ
ン、N、N−ジメチルアミノメチルスチレンなどの芳香
族環に少なくとも1個のアミノ基を有するビニル芳香族
化合物;スチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラ
セン、ビニルフェナントレンなどのビニル芳香族炭化水
素;クロロスチレン、ブロモスチレン、フルオロスチレ
ン、クロロメチルスチレン、クロロエチルスチレン、ク
ロロプロピルスチレン、クロロジメチルスチレン、ブロ
モメチルスチレン、ブロモエチルスチレン、フルオロメ
チルスチレン、フルオロエチルスチレン、ビニルクロロ
ナフタレン、ビニルブロモナフタレンなどの芳香族環に
少なくとも1個のハロゲン基を有するビニル芳香族化合
物等を挙げることができ、これらの中から一種または二
種以上を用いることができる。
本発明で用いられる分散相粒子を構成するスルホン化重
合体中のスルホン酸基数をスルホン化重合体中の芳香族
環数より多くするためには、少なくとも前記した重合架
橋体(I)中に存在する芳香族環の少なくとも1個に対
し2個以上のスルホン酸基を導入しなければならないが
、このように多量のスルホン酸基を芳香族環に導入する
ために、ビニル芳香族化合物(a)としては芳香族環に
少なくとも1個の電子供与性基を有するビニル芳香族化
合物を含んでいることが好ましい。
電子供与性基としては、アルコキシ基、アルキル基、フ
ェノキシ基あるいはアミノ基などを挙げることができる
が、これらの中でアルコキシ基が特に好ましい。
芳香族環に少なくとも1個の電子供与性基を有するビニ
ル芳香族化合物は、モノマー混合物(A)中で5.0モ
ル%以上の割合となるようにビニル芳香族化合物(a)
に含有させて使用することが好ましい。特に好ましくは
、芳香族環に少なくとも1個のアルコキシ基を有するビ
ニル芳香族化合物をモノマー混合物(A)中での割合が
5.0モル%以上となるように使用することである。こ
のように芳香族環に少なくとも1個のアルコキシ基を有
するビニル芳香族化合物を特定割合で使用することによ
り、例えば80℃以下という温和なスルホン化条件でも
、得られるスルホン化重合体中のスルホン酸基数がスル
ホン化重合体中に存在する芳香族環を越える量までスル
ホン化することが可能となる。一方、ビニル芳香族化合
物(a)としてスチレンを使用した重合架橋体は、80
℃以下という温和なスルホン化条件はもちろんのこと高
温長時間というかなり苛酷条件でも、該重合架橋体中の
芳香族環数を越える量までスルホン酸基を導入すること
は難しい。
本発明では、ポリビニル化合物(b)はモノマー混合物
(AJ中で0.5〜50.0モル%の範囲で使用するこ
とが好ましい。ポリビニル化合物(b)の割合が50モ
ル%を越える場合、スルホン化が進行しにくくなったり
、得られた粒子を用いた電気粘性流体組成物に電場を印
加した際に大きなせん断心力が得られないという問題点
が起こることがある。また、ポリビニル化合物(b)の
割合が0.5モル%未満の場合、重合により得られた重
合架橋体をスルホン化した際に粒子同士の付着が起こる
という問題点が起こることがある。
本発明で使用することのできるポリビニル化合物(b)
  としては、例えばジビニルベンゼン、ジビニルトル
エン、ジビニルキシレン、ジビニルエチルベンゼン、ジ
ビニルジエチルベンゼン、ジビニルプロピルベンゼン、
ジビニルナフタレン、トリビニルベンゼン、トリビニル
トルエン、トリビニルキシレン、トリビニルナフタレン
などのポリビニル芳香族炭化水素;エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ
)アクリレート、N、N’ −メチレンビスアクリルア
ミド、マレイン酸ジアリル、アジピン酸ジアリルなどの
ポリビニル脂肪族化合物等を挙げることができ、これら
の中から一種または二種以上を用いることができる。
本発明においてスルホン化重合体を得る際に、その中間
体として好適に用いられる重合架橋体(I)の原料であ
るモノマー混合物(A)は、ビニル芳香族化合物(a)
  とポリビニル化合物(b)を必須成分としてなるが
、これら化合物(a)および化合物(b)の合計量は、
七ツマー混合物(A)の主成分となる割合すなわちモノ
マー混合物(A)中50.0モル%以上となる割合で使
用することが好ましい。
また、モノマー混合物(A)中におけるビニル芳香族化
合物(a)とポリビニル化合物(b)  との配合割合
は、前者50〜99モル%後者50〜1モル%の範囲で
あることが好ましい。
本発明におけるモノマー混合物(A)には、必要に応じ
てビニル芳香族化合物(a)やポリビニル化合物(b)
以外のビニル化合物(c)を配合することができ、その
構成割合はモノマー混合物(A)中50.0モル%以下
であることが好ましい。このようなその他のビニル化合
物(c) としては、例えばエチレン、プロピレン、イ
ソプレン、ブタジェン、塩化ビニル、クロロプレンなど
のオレフィン系炭化水素またはこれらのハロゲン置換体
;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レートなどの不飽和カルボン酸のエステル化合物;酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニルなどの1価のカルボン酸の
ビニルエステル化合物; (メタ)アクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド、メチロール化(メタ)アクリ
ルアミドなどの不飽和アミド化合物またはその誘導体;
 (メタ)アクリロニトリル、クロトンニトリルなどの
不飽和シアン化合物; (メタ)アリルアルコール、ク
ロトンアルコールなどの不飽和アルコール化合物; (
メタ)アクリル酸などの不飽和−塩基酸;マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸などの不飽和二塩基酸;マレイン
酸モノメチルエステル、マレイン酸モノアリルエステル
などの1価のアルコールと不飽和二塩基酸とのモノエス
テル化合物等を挙げることができ、これらの中から一種
または二種以上用いることができる。
本発明で用いられる分散相粒子の形状は球状あるいは楕
円球状であることが好ましい。分散相粒子の形状が球状
あるいは楕円球状以外の形状の場合には、調製された電
気粘性流体組成物に電場を印加した際に大きなせん断応
力が得られないという問題点や電場を印加し続けた状態
での経時安定性が乏しくなるという問題点が起こること
がある。
本発明においてスルホン化重合体を得る際の中間体とし
て好適に用いられる重合架橋体(I)を製造する方法と
しては、得に制限はなく、既知の重合方法、例えば懸濁
重合法、乳化重合法、分散重合法、溶液重合法、塊状重
合法等の方法を挙げることができるが、球状あるいは楕
円球状の重合架橋体(a)が容易に得られるので、懸濁
重合法や乳化重合法が好ましい。
本発明における重合架橋体(I)を製造する際に重合法
として懸濁重合法を用いる場合、重合の条件に特に制限
はない。
懸濁重合の分散媒としては、通常、水などが用いられる
懸濁重合の分散剤としては、通常、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体のアンモニウム塩、ベントナイト、ポリ
 (メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(ジアリルメチ
ルアンモニウムクロライド)などの公知のものが使用で
きる。
懸濁重合の重合開始剤としては、例えば過酸化ベンゾイ
ル、第三級ブチルヒドロキシパーオキサイド、過酸化ク
メン、過酸化ラウロイル、過酸化メチルエチルケトン、
第三級ブチルパーフタレイト、カプロイルパーオキサイ
ドなどの過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビスイソブチルアミド、2.2′−アゾビス(2,4−
ジメチルマレロニトリル)、アゾビス(α−ジメチルバ
レロニトリル)、アゾビス(α−メチルブチロニトリル
)などのアゾ化合物等を挙げることができ、これらの中
から一種または二種以上用いることができる。
懸濁重合の際に必要に応じて公知の乳化重合禁止剤を使
用して微粒の発生を抑えることができる。
懸濁重合は、通常、50〜100℃の範囲内の温度にて
2〜30時間程度で行われる。
懸濁重合の操作としては、例えば水および分散剤などを
仕込み、これに攪拌下に重合開始剤を溶解させたモノマ
ーの混合物を加え、分散機や攪拌装置を用いて粒子径規
制を行った後、懸濁状態下に所定温度にて実施する。
本発明における重合架橋体(I)を製造する際に乳化重
合法を用いる場合、重合の条件に特に制限はない。
乳化重合の溶媒としては、通常、水などが用いられる。
乳化重合の乳化剤としては、通常、ラウリルスルホン酸
ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリン酸エステル
などの界面活性剤等の公知のものが使用できる。
乳化重合の重合開始剤としては、通常、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸アンモニウムなどの公知のものが使用できる
乳化重合は、通常、50〜100℃の範囲内の温度にて
2〜40時間程度で行われる。
乳化重合の操作としては、例えばシード重合法、−時仕
込重合法、モノマー添加重合法、エマルション添加重合
法等の公知の方法を用いることができる。
シード重合法を行うには、通常、まず反応容器に種粒子
、水および乳化剤等を投入し、攪拌下に均一分散状態と
した後、モノマー混合物の一部または必要に応じて全部
を添加する。次いで、所定の温度に加熱した後、重合開
始剤を添加し、反応を開始させる。更に、モノマー混合
物の残りを連続的あるいは断続的に添加し、乳化状態下
に所定温度にて実施する。
本発明における重合架橋体(I)は、ゲル型と称される
実質的に非多孔質の重合架橋体でもよく、また、重合の
際に得られる重合架橋体に多孔性を付与する公知の多孔
質形成剤、例えば膨潤性の有機溶剤、非膨潤性の有機溶
剤、モノマーに溶解し得る線状重合体あるいはこれらの
混合物等の共存下にモノマー混合物を重合して得られる
多孔質重合架橋体であってもよい。
本発明で用いられる分散相粒子を構成するスルホン化重
合体を前記したモノマー混合物(A)の重合架橋体(I
)を中間体として経由する方法で得る場合、スルホン化
重合体粒子は重合架橋体(I)をスルホン化すると共に
適当な粒子径に粉砕または造粒して得られる。また、重
合架橋体(I)として懸濁重合法や乳化重合法で得られ
た粒子状のものを用いれば、スルホン化によって本発明
における分散相粒子として好適なスルホン化重合体粒子
を得ることができるので好ましい。
スルホン化の反応は、重合架橋体(a)に対して非膨潤
性あるいは膨潤性の溶剤の存在下に行うことができ、ま
た無溶剤下で反応することもできる。
重合架橋体(I)に対して非膨潤性の溶剤としては、重
合架橋体(I)を膨潤させず且っスルホン化剤に対して
不活性な溶剤であればよく、例えばヘキサン、シクロヘ
キサン、リグロイン等の脂肪族炭化水素類などを挙げる
ことができる。
重合架橋体(I)に対して膨潤性の溶剤としては、重合
架橋体(I)を膨潤させ且つスルホン化剤に対して不活
性な溶剤であればよく、例えばジクロロエタン、トリク
ロロエチレン、テトラクロロエタン、プロピレンジクロ
ライド、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ニトロ
ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類などを挙げる
ことができる。
これらの溶剤の使用量は、重合架橋体(I)100重量
部に対して1000重量部以下の範囲内で選択すること
が好ましい。
スルホン化剤としては、従来公知のスルホン化剤から選
択使用すればよく、例えばクロロ硫酸、硫酸、発煙硫酸
、三酸化硫黄などを挙げることができ、これらの中から
一種または二種以上用いることができる。中でも、80
℃以下という温和な反応温度でも得られるスルホン化重
合体中のスルホン酸基数が芳香族環数を越える量となる
までスルホン化を進行させることが容易となるため、ク
ロロ硫酸または発煙硫酸を使用することが好ましい。
スルホン化の反応は、−20〜250℃の範囲内の温度
で0.3〜100時間程度で行われる。
しかしながら、本発明において、芳香族環に少なくとも
1個の電子供与性基を有するビニル芳香族化合物のモノ
マー混合物(A)中での割合が5.0モル%以上となる
ようなモノマー混合物(A)を使用することにより、特
に好ましくは芳香族環に少なくとも1個のアルコキシ基
を有するビニル芳香族化合物をモノマー混合物(A)中
5.0モル%以上の割合で使用することにより、反応器
の材質の制限等の工業的実用性から優位な80℃以下の
温度で重合架橋体(I)のスルホン化を行え、本発明で
用いられる分散相粒子を構成するスルホン化重合体を容
易に得ることができる。
芳香族環に少なくとも1個のアルコキシ基を有するビニ
ル芳香族化合物をモノマー混合物(A)中5.0モル%
以上の割合で使用して得られた重合架橋体(I)をスル
ホン化する場合のスルホン化の条件としては、例えば0
50〜80℃の温度範囲で0.3〜48時間スルホン化
する方法、■−20〜50℃の温度範囲で0.3〜10
時間スルホン化した後、更に50〜80℃の温度範囲で
0.3〜48時間スルホン化する方法などを挙げること
ができるが、スルホン化の反応の制御のしやすさを考慮
すると■の方法がより好ましい。
このように重合架橋体(I)をスルホン化して得られる
スルホン化重合体の粒子は、スルホン化剤と分離された
後、粒子中に残存する酸等を除去するために多量の水で
十分に洗浄するのがよい。
次いで、必要に応じて中和あるいはイオン交換等の方法
によりスルホン酸基の陽イオンをプロトンから適当な陽
イオン種に換えることができる。
本発明で用いられる分散相粒子を構成するスルホン化重
合体中に存在するスルホン酸基の陽イオンとしては、特
に制限はなく、例えば水素;リチウム、ナトリウム、カ
リウムなどのアルカリ金属;マグネシウム、カルシウム
等のアルカリ土類金属;アルミニウムなどのHA族金属
;スズ、鉛等の■A族金属;亜鉛、鉄などの遷移金属等
のカチオン種、あるいはアンモニウム、有機4級アンモ
ニウム、ピリジニウム、グアジニウム等を挙げることが
でき、これらの中から一種または二種以上用いることが
できる。
本発明で用いられる分散相粒子は、該粒子を構成するス
ルホン化重合体100重量部に対して10重量部以下の
水を含有していることが好ましい。本発明の電気粘性流
体組成物では、分散相粒子中に微量の水分が含まれるこ
とにより、電場を印加した際に大きなせん断応力が誘起
される。しかし、スルホン化重合体粒子中の含有水が1
0重量部を越える場合、分散相粒子同士が付着したり、
あるいは調製された電気粘性流体組成物の絶縁性が減少
するため、電場を印加した際に大きな電流が流れたりし
て好ましくない。
本発明で使用することのできる絶縁性分散媒としては、
特に制限はなく、例えばポリジメチルシロキサン、ポリ
フェニルメチルシロキサンなどのシリコンオイル・流動
パラフィン、デカン、ドデカン、メチルナフタレン、ジ
メチルチフタレン、エチルナフタレン、ビフェニル、デ
カリン、部分水添されたトリフェニルなどの炭化水素;
ジフェニルエーテルなどのエーテル化合物;クロロベン
ゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ブロモ
ベンゼン、ジブロモベンゼン、クロロナフタレン、ジク
ロロナフタレン、ブロモナフタレン、クロロビフェニル
、ジクロロビフェニル、トリクロロビフェニル、ブロモ
ビフェニル、クロロジフェニルメタン、ジクロロジフェ
ニルメタン、トリクロロジフェニルメタン、ブロモジフ
ェニルメタン、クロロデカン、ジクロロデカン、トリク
ロロデカン、ブロモデカン、クロロドデカン、ジクロロ
ドデカン、ブロモドデカンなどのハロゲン化炭化水素;
クロロジフェニルエーテル、ジクロロジフェニルエーテ
ル、トリクロロジフェニルエーテル、ブロモジフェニル
エーテルなどのハロゲン化ジフェニルエーテル化合物;
ダイフロイル・ (ダイキン工業c株)製)、デムナム
・ (ダイキン工業(株)製)などのフッ化物;フタル
酸ジオクチル、トリメリット酸トリオクチル、セバシン
酸ジブチルなどのエステル化合物等を挙げることができ
、これらの中から一種または二種以上用いることができ
る。
本発明の電気粘性流体組成物は、前記した分散相粒子を
絶縁性分散媒中に分散させてなり、組成物中における分
散相粒子と絶縁性分散媒との比は、前者100重量部に
対して後者50〜500重量部の範囲であることが好ま
しい。分散媒の量が500重量部を越える場合、調製さ
れた電気粘性流体組成物に電場を印加した際に得られる
せん断心力が十分大きくならないことがある。また、分
散媒の量が50重量部未滴の場合、調製された組成物自
体の流動性が低下して、電気粘性流体としての使用が難
しくなることがある。
本発明では、分散相粒子の分散媒中への分散性向上や電
気粘性流体組成物の粘度調節あるいはせん断心力向上の
ために、例えば界面活性剤、高分子分散剤、高分子増粘
剤等の各種添加物を組成物中に添加することができる。
(発明の効果) 本発明の電気粘性流体組成物は、比較的弱い電場を印加
することによっても大きいせん断心力を発生し、その際
に流れる電流密度が小さいという電流特性に優れ、且つ
発生したせん断心力および電流密度の経時安定性に優れ
ているため、クラッチ、ダンパー ブレーキ、ショック
アブソーバ−アクチュエーター等へ有効に利用できる。
(実 施 例) 以下、実施例により本発明を説明するが、本発明の範囲
がこれら実施例のみに限定されるものではない。
参考例 1 攪拌機、還流冷却器および温度計を備えた3Iの四つロ
セパラブルフラスコに水1.2 I!を仕込み、ポリビ
ニルアルコール((株)クラレ製、クラレボバール・P
VA−205)16.0gを添加・溶解させた後、更に
、メトキシスチレン300g。
工業用ジビニルベンゼン(和光純薬工業(株)製、ジビ
ニルベンゼン55重量%、エチルスチレン35重量%等
の混合物)30gおよびアゾビスイソブチロニトリル4
gからなる混合物を加えた。
その後、650rpmの攪拌速度でフラスコ内の内容物
を分散させ、70℃で13時間重合した。
得られた固形物を濾別し、十分に水洗した後、熱風乾燥
器を用いて80℃で12時間乾燥し、球状の重合体架橋
物(以下、これを重合架橋体(a)という。) 305
gを得た。
参考例 2 攪拌機、還流冷却器および温度計を備えた31の四つロ
セバラブルフラスコに水1.27’を仕込み、ポリビニ
ルアルコール((株)クラレ製、クラレボバール・PV
A−205)10.0gを添加・溶解させた後、更に、
メトキシスチレン200g1スチレン50g1参考例1
で用いたのと同じ工業用ジビニルベンゼン30gおよび
アゾビスイソブチロニトリル4gからなる混合物を加え
た。
その後、500rpmの攪拌速度でフラスコ内の内容物
を分散させ、70℃で12時間重合した。
得られた固形物を濾別し、十分に水洗した後、熱風乾燥
器を用いて80’Cで12時間乾燥し、球状の重合体架
橋物(以下、これを重合架橋体(2)という。) 25
5gを得た。
参考例 3 攪拌機、還流冷却器および温度計を備えた31の四つロ
セパラブルフラスコに水1.21を仕込み、ポリビニル
アルコール((株)クラレ製、クラレボバール・P V
 A  205 ) 16 、 0 g ヲ添加―溶解
させた後、更に、メトキシスチレン30g1スチレン1
30 g、メチルスチレン80g。
参考例1で用いたのと同じ工業用ジビニルベンゼン60
g1イソオクタン300gおよびアゾビスイソブチロニ
トリル12gからなる混合物を加えた。その後、分散機
(回転数:5000rpm)を用いてフラスコ内の内容
物を分散させ、70℃で11時間重合した。得られた固
形物を濾別し、十分にアセトンと水で洗浄した後、熱風
乾燥器を用いて80℃で12時間乾燥し、球状の重合体
架橋物(以下、これを重合架橋体(3)という。)28
0gを得た。
参考例 4 攪拌機、還流冷却器、温度計および滴下ロートを備えた
3 00 mlの四つロフラスコに水50m1、ラウリ
ルスルホン酸ナトリウム0.4gおよびドデカン1.0
gを仕込んだ後、分散機を用いて混合物を乳化させた。
更に、水50m1.過硫酸ナトリウム0.2g、メトキ
シスチレン30g1スチレン15gおよび参考例1で用
いたのと同じ工業用ジビニルベンゼン15gを加えた後
、攪拌下に50℃で8時間加熱して重合することにより
、種粒子の乳化液160 mlを得た。
次いで、攪拌機、還流冷却器、温度計および滴下ロート
を備えた31の四つロフラスコに水1.21を仕込み、
先に調製した種粒子の乳化液160 mlおよびラウリ
ルスルホン酸ナトリウム2.8gを添加した後、攪拌下
に均一分散させた。その後、攪拌機の回転数を250回
転に保ちながら、70℃まで加熱し、水10m1に溶解
させた過硫酸ナトリウム2gを添加した。次いで、メト
キシスチレン120 g、スチレン60gおよび参考例
1で用いたのと同じ工業用ジビニルベンゼン60gから
なる混合物を18時間かけて滴下した。更に、70℃で
5時間反応させた後、90℃に昇温し3時間後に反応を
終了した。
得られたラテックスの固形分を濾別し、熱風乾燥器を用
いて80℃で12時間乾燥して、球状の重合体架橋物(
以下、これを重合架橋体(4)という。)、265 g
を得た。
参考例 5 攪拌機、還流冷却器および温度計を備えた31の四つロ
セパラブルフラスコに水1.21を仕込み、ポリビニル
アルコール((株)クラレ製、クラレボバール” PV
A−205)16.0gを添加・溶解させた後、更に、
メトキシスチレン90g1スチレン90g1参考例1で
用いたのと同じ工業用ジビニルベンゼン120gおよび
アゾビスイソブチロニトリル4gからなる混合物を加え
た。
その後、400rpmの攪拌速度でフラスコ内の内容物
を分散させ、70℃で12時間重合した。
得られた固形物を濾別し、十分に水洗した後、熱風乾燥
器を用いて80℃で12時間乾燥し、球状の重合体架橋
物(以下、これを重合架橋体(5)という。)282g
を得た。
参考例 6 攪拌機、還流冷却器および温度計を備えた31の四つロ
セパラブルフラスコに水1.21を仕込み、ポリビニル
アルコール((株)クラレ製、クラレボバール・PVA
−205)16.0gを添加番溶解させた後、更に、ジ
メトキシスチレン50g1スチレン150 g、メチル
スチレン60g1参考例1で用いたのと同じ工業用ジビ
ニルベンゼン40gおよびアゾビスイソブチロニトリル
4gからなる混合物を加えた。その後、670rpmの
攪拌速度でフラスコ内の内容物を分散させ、70℃で1
4時間重合した。得られた固形物を濾別し、十分に水洗
した後、熱風乾燥器を用いて80℃で12時間乾燥し、
球状の重合体架橋物(以下、これを重合架橋体(6)と
いう。)291gを得た。
参考例 7 攪拌機、還流冷却器および温度計を備えた31の四つロ
セパラブルフラスコに水1.21を仕込み、ポリビニル
アルコール((株)クラレ製、クラレボバール@PVA
−205)16.0gを添加・溶解させた後、更に、エ
トキシスチレン150g1スチレン70g1クロロスチ
レン50g1参考例1で用いたのと同じ工業用ジビニル
ベンゼン30gおよびアゾビスイソブチロニトリル4g
からなる混合物を加えた。その後、分散機(回転数:1
0.00Orpm)を用いてフラスコ内の内容物を分散
させ、70℃で13時間重合した。得られた固形物を濾
別し、十分に水洗した後、熱風乾燥器を用いて80℃で
12時間乾燥し、球状の重合体架橋物(以下、これを重
合架橋体(7)という。)  287gを得た。
参考例 8 攪拌機、還流冷却器および温度計を備えた31の四つロ
セパラブルフラスコに水1.2I!を仕込み、ポリビニ
ルアルコール((株)クラレ製、クラレボパールφPV
A−205)16.0gを添加・溶解させた後、更に、
メトキシメチルスチレン170g、スチレン100 g
、参考例1で用いたのと同じ工業用ジビニルベンゼン3
0g1ポリスチレン(和光純薬工業■製、重合度:16
00〜1800) 30 gおよびアゾビスイソブチロ
ニトリル4gからなる混合物を加えた。その後、分散機
(回転数:8.OOOrpm)を用いてフラスコ内の内
容物を分散させ、70℃で13時間重合した。得られた
固形物を濾別し、十分にアセトンと水で洗浄した後、熱
風乾燥器を用いて80℃で12時間乾燥し、球状の重合
体架橋物(以下、これを重合架橋体(8)という。) 
289gを得た。
比較参考例 1 攪拌機、還流冷却器および温度計を備えた31の四つロ
セバラブルフラスコに水1.21を仕込み、ポリビニル
アルコール((株)クラレ製、クラレボバール・PVA
−205)16.0gを添加・溶解させた後、更に、ス
チレン300 g、参考例1で用いたのと同じ工業用ジ
ビニルベンゼン30gおよびアゾビスイソブチロニトリ
ル4gからなる混合物を加えた。その後、670rpm
の攪拌速度でフラスコ内の内容物を分散させ、80℃で
7時間重合した。得られた固形物を濾別し、十分に水洗
した後、熱風乾燥器を用いて80℃で12時間乾燥し、
球状の比較用の重合体架橋物(以下、これを比較重合架
橋体(a)という。)305gを得た。
実施例 1 攪拌機、温度計および滴下ロートを備えた21ノ四つロ
セパラブルフラスコに参考例1で得られた重合架橋体(
a)50gおよびテトラクロロエタン250gを仕込み
、攪拌しながら水浴を用いて0℃に冷却した。次いで、
クロロ硫酸250gを滴下ロートから2時間かけて添加
し、均一な分散液とした。次いで、水浴から取り外し、
室温(20℃)で5時間攪拌した後、フラスコ内の内容
物を70℃まで昇温し、同温度にて12時間加熱・攪拌
してスルホン化反応を行った。その後、反応混合物を0
℃の水中に注ぎ、濾別した後、水とアセトンで洗浄した
得られた固形物を10重量%水酸化ナトリウム水溶液2
50 mlで中和した後、水で十分に洗浄した。次いで
、真空乾燥機を用いて、80℃で10時間乾燥し、10
7gの球状のスルホン化重合体からなる分散相粒子(以
下、これを分散相粒子(a)という。)を得た。
得られた分散相粒子(a)の平均粒子径を粒度分布測定
装置(■島津製作所製、5ALD−1000)を用いて
測定したところ、45μmであった。
分散相粒子(a)を構成するスルホン化重合体中のスル
ホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定量し
たところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳香族
環数100に対して172元素分析法では芳香族環数1
00に対して169であった。
分散相粒子(a)中の含水量をカールフィシャー水分計
(京都電子工業■製、MPS−3P)を用いて測定した
ところ、2.8重量部であった。
得られた分散相粒子(a)30gを信越シリコーンオイ
ル・KF96−20C8(信越化学工業■製のジメチル
シリコンオイル)70g中に混合・分散させ、本発明の
電気粘性流体組成物(以下、これを流体組成物(a)と
いう。)を得た。
実施例 2 攪拌機および温度計を備えた21の四つロセバラブルフ
ラスコに参考例1で得られた重合架橋体(a)50gを
仕込み、水浴を用いて0℃に冷却した。次いで、攪拌下
にクロロ硫酸300gを滴下ロートから2時間かけて添
加し、均一な分散液とした。次いで、水浴から取り外し
、室温(20℃)で5時間攪拌した後、フラスコ内の内
容物を70℃まで昇温し、同温度にて10時間加熱・攪
拌してスルホン化反応を行った。その後、反応混合物を
0℃の水中に注ぎ、濾別した後、水で洗浄した。
得られた固形物を10重量%水酸化カリウム水溶液39
0m1で中和した後、水で十分に洗浄した。
次いで、真空乾燥機を用いて、80℃で10時間乾燥し
、125gの球状のスルホン化重合体からなる分散相粒
子f以下、これを分散相粒子(2)という。)を得た。
得られた分散相粒子(2)の平均粒子径を粒度分布測定
装置を用いて測定したところ、45μmであった。
分散相粒子(2)を構成するスルホン化重合体中のスル
ホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定量し
たところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳香族
環数100に対して186元素分析法では芳香族環数1
00に対して182であった。
分散相粒子(2)中の含水量をカールフイシャー水分計
を用いて測定したところ、2.7重量部であった。
得られた分散相粒子(2)30gをサームエス・900
(新日鐵化学(株)製の部分水添されたトリフェニル)
70g中に混合・分散させ、本発明の電気粘性流体組成
物(以下、これを流体組成物(2)という。)を得た。
実施例 3 攪拌機、温度計および滴下ロートを備えた21の四つロ
セバラブルフラスコに参考例2で得られた重合架橋体(
2)50gおよびジクロロエタン300gを仕込み、攪
拌しながら水浴を用いて0℃に冷却した。次いで、クロ
ロ硫酸250gを滴下ロートから2時間かけて添加し、
均一な分散液とした。次いて、水浴から取り外し、室温
(20℃)で5時間攪拌した後、フラスコ内の内容物を
70℃まで昇温し、同温度にて14時間加熱・攪拌して
スルホン化反応を行った。その後、反応混合物を0℃の
水中に注ぎ、濾別した後、水とアセトンで洗浄した。
得られた固形物を10重量%水酸化リチウム水溶液15
0m1で中和した後、水で十分に洗浄した。
次いで、真空乾燥機を用いて、80℃で10時間乾燥し
、99gの球状のスルホン化重合体からなる分散相粒子
(以下、これを分散相粒子(3)という。)を得た。
得られた分散相粒子(3)の平均粒子径を粒度分布測定
装置を用いて測定したところ、55μmであった。
分散相粒子(3)を構成するスルホン化重合体中のスル
ホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定量し
たところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳香族
環数100に対して162元素分析法では芳香族環数1
00に対して160であった。
分散相粒子(3)中の含水量をカールフィシャー水分計
を用いて測定したところ、2.6重量部であった。
得られた分散相粒子(3)30gをブロモベンゼン70
g中に混合・分散させ、本発明の電気粘性流体組成物(
以下、これを流体組成物(3)という。)を得た。
実施例 4 攪拌機および温度計を備えた21の四つロセパラブルフ
ラスコに30重量%発煙硫酸200gおよびテトラクロ
ロエタン300gを仕込み、攪拌しながら水浴を用いて
0℃に冷却した。次いで、参考例2で得られた重合架橋
体(2)を1時間かけて添加し、均一な分散液とした。
次いで、水浴から取り外し、室温(20℃)で4時間攪
拌した後、フラスコ内の内容物を60℃まで昇温し、同
温度にて18時間加熱・攪拌してスルホン化反応を行っ
た。その後、反応混合物を0℃の水中に注ぎ、濾別した
後、水とアセトンで洗浄した。
得られた固形物を10重量%水酸化ナトリウム水溶液2
10m1で中和した後、水で十分に洗浄した。次いで、
真空乾燥機を用いて、80℃で10時間乾燥し、96g
の球状のスルホン化重合体からなる分散相粒子(以下、
これを分散相粒子(4)という。)を得た。
得られた分散相粒子(4)の平均粒子径を粒度分布測定
装置を用いて測定したところ、55μ0であった。
分散相粒子(4)を構成するスルホン化重合体中のスル
ホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定量し
たところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳香族
環数100に対して131元素分析法では芳香族環数1
00に対して132であった。
分散相粒子(4)中の含水量をカールフィシャー水分計
を用いて測定したところ、2.5重量部であった。
得られた分散相粒子(4)30gを信越シリコーンオイ
ル@KF 96−100 CS (信越化学工業(株)
製のジメチルシリコンオイル)70g中に混合・分散さ
せ、本発明の電気粘性流体組成物(以下、これを流体組
成物(4)という。)を得た。
実施例 5 攪拌機、温度計および滴下ロートを備えた21の四つロ
セバラブルフラスコに参考例3で得られた重合架橋体(
3)50gおよびニトロベンゼン250gを仕込み、攪
拌しながら水浴を用いて0℃に冷却した。次いで、クロ
ロ硫酸300gを滴下ロートから2時間かけて添加し、
均一な分散液とした。次いで、水浴から取り外し、室温
(20℃)で5時間攪拌した後、フラスコ内の内容物を
70℃まで昇温し、同温度にて18時間加熱・攪拌して
スルホン化反応を行った。その後、反応混合物を0℃の
水中に注ぎ、濾別した後、水とアセトンで洗浄した。
得られた固形物を10重量%水酸化カリウム水溶液25
0m1で中和した後、水で十分に洗浄した。
次いで、真空乾燥機を用いて、80℃で10時間乾燥し
、97gの球状のスルホン化重合体からなる分散相粒子
(以下、これを分散相粒子(5)という。)を得た。
得られた分散相粒子(5)の平均粒子径を粒度分布測定
装置を用いて測定したところ、10μmであった。
分散相粒子(5)を構成するスルホン化重合体中のスル
ホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定量し
たところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳香族
環数100に対して109元素分析法では芳香族環数1
00に対して106であった。
分散相粒子(5)中の含水量をカールフィシャー水分計
を用いて測定したところ、3.0重量部であった。
得られた分散相粒子(5)30gを1.2.4−トリク
ロロベンゼン70g中に混合・分散させ、本発明の電気
粘性流体組成物(以下、これを流体組成物(5)という
。)を得た。
実施例 6 攪拌機、温度計および滴下ロートを備えた21の四つロ
セバラブルフラスコに参考例4で得られた重合架橋体(
4)50gおよびヘプタン300gを仕込み、攪拌しな
がら水浴を用いて0℃に冷却した。次いで、クロロ硫酸
300gを滴下ロートから2時間かけて添加し、均一な
分散液とした。
次いで、水浴から取り外し、室温(20℃)で5時間攪
拌した後、フラスコ内の内容物を70℃まで昇温し、同
温度にて24時間加熱・攪拌してスルホン化反応を行っ
た。その後、反応混合物を0℃の水中に注ぎ、濾別した
後、水とアセトンで洗浄した。
得られた固形物を10重量%水酸化ナトリウム水溶液2
20 mlで中和した後、水で十分に洗浄した。次いで
、真空乾燥機を用いて、80℃で10時間乾燥し、10
0gの球状のスルホン化重合体からなる分散相粒子(以
下、これを分散相粒子(6)という。)を得た。
得られた分散相粒子(6)の平均粒子径を粒度分布測定
装置を用いて測定したところ、5μmであった。
分散相粒子(6)を構成するスルホン化重合体中のスル
ホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定量し
たところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳香族
環数100に対して142元素分析法では芳香族環数1
00に対して139であった。
分散相粒子(6)中の含水量をカールフィシャー水分計
を用いて測定したところ、2.9重量部であった。
得られた分散相粒子(6)30gをサームエス・900
(新日鐵化学(株)製の部分水添されたトリフェニル)
70g中に混合・分散させ、本発明の電気粘性流体組成
物(以下、これを流体組成物(6)という。)を得た。
実施例 7 攪拌機、温度計および滴下ロートを備えた21の四つロ
セバラブルフラスコに参考例5で得られた重合架橋体(
5)50gおよびジクロロエタン300gを仕込み、攪
拌しながら水浴を用いて0℃に冷却した。次いで、クロ
ロ硫酸250gを滴下ロートから2時間かけて添加し、
均一な分散液とした。次いで、水浴から取り外し、室温
(20℃)で5時間攪拌した後、フラスコ内の内容物を
70℃まで昇温し、同温度にて16時間加熱・攪拌して
スルホン化反応を行った。その後、反応混合物を0℃の
水中に注ぎ、濾別した後、水とアセトンで洗浄した。
得られた固形物をピリジン40gで中和した後、水で十
分に洗浄した。次いで、真空乾燥機を用いて、80℃で
10時間乾燥し、123gの球状のスルホン化重合体か
らなる分散相粒子(以下、これを分散相粒子(7)とい
う。)を得た。
得られた分散相粒子(7)の平均粒子径を粒度分布測定
装置を用いて測定したところ、75μmであった。
分散相粒子(7)を構成するスルホン化重合体中のスル
ホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定量し
たところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳香族
環数100に対して122元素分析法では芳香族環数1
00に対して120であった。
分散相粒子(7)中の含水量をカールフィシャー水分計
を用いて測定したところ、3.1重量部であった。
得られた分散相粒子(7)30gを流動パラフィン70
g中に混合・分散させ、本発明の電気粘性流体組成物(
以下、これを流体組成物(7)という。)を得た。
実施例 8 攪拌機および温度計を備えた21の四つロセパラブルフ
ラスコに30重量%発煙硫酸250gおよびジクロロエ
タン250gを仕込み、攪拌しながら水浴を用いて0℃
に冷却した。次いで、参考例6で得られた重合架橋体(
6)を1時間かけて添加し、均一な分散液とした。次い
で、水浴から取り外し、室温(20℃)で4時間攪拌し
た後、フラスコ内の内容物を60℃まで昇温し、同温度
にて15時間加熱・攪拌してスルホン化反応を行った。
その後、反応混合物を0℃の水中に注ぎ、濾別した後、
水とアセトンで洗浄した。
得られた固形物を10重量%水酸化ナトリウム水溶液1
80m1で中和した後、水で十分に洗浄した。次いで、
真空乾燥機を用いて、80℃で10時間乾燥し、89g
の球状のスルホン化重合体からなる分散相粒子(以下、
これを分散相粒子(8)という。)を得た。
得られた分散相粒子(8)の平均粒子径を粒度分布測定
装置を用いて測定したところ、40μmであった。
分散相粒子(8)を構成するスルホン化重合体中のスル
ホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定量し
たところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳香族
環数100に対して109元素分析法では芳香族環数1
00に対して106であった。
分散相粒子(8)中の含水量をカールフィシャー水分計
を用いて測定したところ、2.6重量部であった。
得られた分散相粒子(8)30gを信越シリコーンオイ
ル・KF96−50C8(信越化学工業(株)製のジメ
チルシリコンオイル)70g中に混合・分散させ、本発
明の電気粘性流体組成物(以下、これを流体組成物(8
)という。)を得た。
実施例 9 攪拌機および温度計を備えた21の四つロセパラブルフ
ラスコに参考例7で得られた重合架橋体(7)50gを
仕込み、水浴を用いて0℃に冷却した。次いで、攪拌下
にクロロ硫酸300gを滴下ロートから2時間かけて添
加し、均一な分散液とした。次いで、水浴から取り外し
、室温(20℃)で5時間攪拌した後、フラスコ内の内
容物を70℃まで昇温し、同温度にて13時間加熱・攪
拌してスルホン化反応を行った。その後、反応混合物を
0℃の水中に注ぎ、濾別した後、水で洗浄した。
得られた固形物を10重量%水酸化ナトリウム水溶液2
10 mlで中和した後、水で十分に洗浄した。次いで
、真空乾燥機を用いて、80℃で10時間乾燥し、97
gの球状のスルホン化重合体からなる分散相粒子(以下
、これを分散相粒子(9)という。)を得た。
得られた分散相粒子(9)の平均粒子径を粒度分布測定
装置を用いて測定したところ、5μmであった。
分散相粒子(9)を構成するスルホン化重合体中のスル
ホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定量し
たところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳香族
環数100に対して144元素分析法では芳香族環数1
00に対して141であった。
分散相粒子(9)中の含水量をカールフィシャー水分計
を用いて測定したところ、2.8重量部であった。
得られた分散相粒子(9)30gをサームエスe300
(新日鐵化学■製のビフェニルとジフェニルエーテルと
の混合物)70g中に混合・分散させ、本発明の電気粘
性流体組成物(以下、これを流体組成物(9)という。
)を得た。
実施例 10 攪拌機、温度計および滴下ロートを備えた21の四つロ
セパラブルフラスコに参考例8で得られた重合架橋体(
8)50gおよびテトラクロロエタン300gを仕込み
、攪拌しながら水浴を用いて0℃に冷却した。次いで、
クロロ硫酸250gを滴下ロートから2時間かけて添加
し、均一な分散液とした。次いで、水浴から取り外し、
室温(20℃)で5時間攪拌した後、フラスコ内の内容
物を70℃まで昇温し、同温度にて15時間加熱・攪拌
してスルホン化反応を行った。その後、反応混合物を0
℃の水中に注ぎ、濾別した後、水とアセトンで洗浄した
得られた固形物を10重量%水酸化す) IJウム水溶
液220 mlで中和した後、水で十分に洗浄した。次
いで、真空乾燥機を用いて、80℃で10時間乾燥し、
100gの球状のスルホン化重合体からなる分散相粒子
(以下、これを分散相粒子(a0)という。)を得た。
得られた分散相粒子(a0)の平均粒子径を粒度分布測
定装置を用いて測定したところ、8μmであった。
分散相粒子(a0)を構成するスルホン化重合体中のス
ルホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定量
したところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳香
族環数100に対して147元素分析法では芳香族環数
100に対して144であった。
分散相粒子(a0)中の含水量をカールフィシャー水分
計を用いて測定したところ、2.7重量部であった。
得られた分散相粒子(a0)30gをサームエス・90
0(新日鐵化学■製の部分水添されたトリフェニル)7
0g中に混合・分散させ、本発明の電気粘性流体組成物
(以下、これを流体組成物(a0)という。)を得た。
比較例 1 攪拌機、温度計および滴下ロートを備えた21の四つロ
セパラブルフラスコに比較参考例1で得られた比較重合
架橋体(a)50gおよびテトラクロロエタン250g
を仕込み、攪拌しながら水浴を用いて0℃に冷却した。
次いで、クロロ硫酸250gを滴下ロートから2時間か
けて添加し、均一な分散液とした。次いで、水浴から取
り外し、室温(20℃)で5時間攪拌した後、フラスコ
内の内容物を70℃まで昇温し、同温度にて12時間加
熱・攪拌してスルホン化反応を行った。その後、反応混
合物を0℃の水中に注ぎ、濾別した後、水とアセトンで
洗浄した。
得られた固形物を10重量%水酸化す) IJウム水溶
液180 mlで中和した後、十分に洗浄した。
次いで、真空乾燥機を用いて、80℃で10時間乾燥し
、89gの球状のスルホン化重合体からなる比較用の分
散相粒子(以下、これを比較分散相粒子(a)という。
)を得た。
得られた比較分散相粒子(a)の平均粒子径を粒度分布
測定装置を用いて測定したところ、45μmであった。
比較分散相粒子(a)を構成するスルホン化重合体中の
スルホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定
量したところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳
香族環数100に対して90元素分析法では芳香族環数
100に対して87であった。
比較分散相粒子(a)中の含水量をカールフィシャー水
分計を用いて測定したところ、2.7重量部であった。
得られた比較分散相粒子(a)30gを信越シリコーン
オイル”KF96−20CS (信越化学工業■製のジ
メチルシリコンオイル)70g中に混合・分散させ、比
較用の電気粘性流体組成物f以下、これを比較流体組成
物(a)という。)を得た。
比較例 2 攪拌機、温度計および滴下ロートを備えた21の四つロ
セパラブルフラスコに参考例1で得られた重合架橋体(
a)50gおよびテトラクロロエタン250gを仕込み
、攪拌しながら水浴を用いて0℃に冷却した。次いで、
クロロ硫酸250gを滴下ロートから2時間かけて添加
し、均一な分散液とした。次いで、水浴から取り外し、
室温(20℃)で17時間攪拌してスルホン化反応を行
った。その後、反応混合物を0℃の水中に注ぎ、濾別し
た後、水とアセトンで洗浄した。
得られた固形物を10重量%水酸化ナトリウム水溶液1
50 mlで中和した後、水で十分に洗浄した。次いで
、真空乾燥機を用いて、80℃で10時間乾燥し、81
gの球状のスルホン化重合体からなる比較用の分散相粒
子(以下、これを比較分散相粒子(2)という。)を得
た。
得られた比較分散相粒子(2)の平均粒子径を粒度分布
測定装置を用いて測定したところ、45μmであった。
比較分散相粒子(2)を構成するスルホン化重合体中の
スルホン酸基数を中和滴定法および元素分析法により定
量したところ、中和滴定法ではスルホン化重合体中の芳
香族環数100に対して96元素分析法では芳香族環数
1.00に対して94であった。
比較分散相粒子(2)中の含水量をカールフィシャー水
分計を用いて測定したところ、3.0重量部であった。
得られた比較分散相粒子(2)30gをを信越シリコー
ンオイル8KF96〜20C8(信越化学工業■製のジ
メチルシリコンオイル)70g中に混合・分散させ、比
較用の電気粘性流体組成物(以下、これを比較流体組成
物(2)という。)を得た。
実施例 11 実施例1〜10および比較例1〜2で得られた流体組成
物(a)〜(a0)および比較流体組成物(a)〜(2
)の各々を共軸電場付二重円筒形回転粘度計に入れ、内
/外筒間隙1.0■、せん1 断速度400s  、温度25℃の条件で交流の外部電
場4000V/un(周波数:60Hz)を印加した時
のせん断心力値(初期値)およびその際に流れる電流密
度を測定した。
また、4000V/mmの外部電場を印加した状態で、
粘度計を25℃にて7日間連続運転を行った後のせん断
心力値(7日後値)および電流密度(7日後値)を測定
し、流体組成物の経時安定性を調べた。
それらの結果を第1表に示した。なお、流体組成物(a
)〜(a0)および比較流体組成物(a)〜(2)のそ
れぞれに含有されている分散相粒子(a)〜(a0)お
よび比較分散相粒子(a)〜(2)の平均粒子径を第1
表に併せて示した。
電気粘性流体は、比較的弱い電場を印加した際に得られ
るせん断心力値が大きいというせん断心力特性に優れた
ものほど、またその時に流れる電流密度が小さいという
電流特性に優れたものほど好ましく、せん断心力特性と
電流特性が共に優れたものが特に好ましい。そこで、せ
ん断心力特性と電流特性を同時に評価して電気粘性流体
組成物の優劣を判断するパラメータとして、一定の電場
を印加した際に得られるせん断心力値とその時に流れる
電流密度の比、すなわち(せん断心力値)/(電流密度
)(以下、この値をZ値という。)が有効である。つま
り、せん断心力特性と電流特性が共に優れた電気粘性流
体組成物ではZ値が大きくなる。
流体組成物(a)〜(a0)および比較流体組成物(a
)〜(2)の各々に4000V/mmの電場を印加した
際に観測されだせん断心力値と電流密度から求められた
各々の流体組成物のZ値の初期値および7日後値を第1
表に示した。
第1表から明らかなように、本発明で得られた流体組成
物(a)〜(a0)は、比較的弱い電場を印加すること
によっても大きいせん断応力を発生するというせん断心
力特性に優れ、その際に流れる電流密度が小さいという
電流特性に優れ、且つ発生したせん断応力および電流密
度の経時安定性に非常に優れていた。また、本発明で得
られた流体組成物(a)〜(a0)は、初期においてZ
値1.0以上であり、せん断心力特性と電流特性に均衡
のとれた電気粘性流体組成物であることがわかった。さ
らに、本発明で得られた流体組成物(a)〜(a0)は
、7日後においてもZ値が1.0以上であり、せん断心
力特性と電流特性の均衡の経時安定性にも優れた電気粘
性流体組成物であることがわかった。
一方、比較流体組成物(a)は、比較的弱い電場の印加
によって大きなせん断応力が得られたが、その際に渡れ
る電流密度が本発明の流体組成物に比べ大きく、且つ発
生したせん断応力および電流密度の経時安定性が悪く、
6日後には測定不能となった。また、比較流体組成物(
a)は、初期においてもZ値が0.7であり、せん断心
力特性と電流特性の均衡が本発明の流体組成物に比べ悪
かった。
また、比較流体組成物(2)は、同じ重合架橋体(a)
から得られ且つ同じ平均粒子径の分散相粒子から構成さ
れる本発明の流体組成物(a)や流体組成物(2)に比
べ、得られたせん断心力値が小さく、且つ電流密度が大
きく電流特性にも劣っていた。
また、比較流体組成物(2)は、初期においてZ値が0
.9であり、せん断心力特性と電流特性の均衡が本発明
の流体組成物に比べ悪かった。さらに比較流体組成物(
2)は、7日後においてZ値が0.6と初期に比べ小さ
くなっており、せん断心力特性と電流特性の均衡の経時
安定性も本発明の流体組成物に比べ悪かった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、スルホン酸基で置換された芳香族環を有するスルホ
    ン化重合体からなる分散相粒子を絶縁性分散媒中に分散
    させてなる組成物であって、分散相粒子を構成するスル
    ホン化重合体中のスルホン酸基数がスルホン化重合体中
    に存在する芳香族環数を越えることを特徴とする電気粘
    性流体組成物。 2、スルホン化重合体が、ビニル芳香族化合物(a)と
    ポリビニル化合物(b)を主成分とし必要に応じてその
    他のビニル化合物(c)を加えたモノマー混合物(A)
    の重合架橋体( I )中に存在する芳香族環をスルホン
    化して得られるものである請求項1記載の電気粘性流体
    組成物。 3、ビニル芳香族化合物(a)とポリビニル化合物(b
    )の配合割合が前者50〜99モル%後者50〜1モル
    %の範囲である請求項2記載の電気粘性流体組成物。 4、ビニル芳香族化合物(a)が、芳香族環に少なくと
    も1個の電子供与性基を有するビニル芳香族化合物を含
    んでなり、且つ芳香族環に少なくとも1個の電子供与性
    基を有するビニル芳香族化合物のモノマー混合物(A)
    中での割合が5.0モル%以上である請求項2または3
    記載の電気粘性流体組成物。 5、電気供与性基がアルコキシ基である請求項4記載の
    電気粘性流体組成物。 6、スルホン化重合体が、重合架橋体( I )を50〜
    80℃の温度範囲でスルホン化して得られる請求項2記
    載の電気粘性流体組成物。 7、スルホン化重合体が、重合架橋体( I )を−20
    〜50℃の温度範囲でスルホン化した後、更に50〜8
    0℃の温度範囲でスルホン化して得られる請求項2記載
    の電気粘性流体組成物。 8、スルホン化剤としてクロロ硫酸または発煙硫酸を用
    いてスルホン化を行う請求項6または7記載の電気粘性
    流体組成物。 9、分散相粒子がスルホン化重合体100重量部に対し
    て10重量部以下の水を含有している請求項1〜8のい
    ずれかに記載の電気粘性流体組成物。 10、分散相粒子の平均粒子径が0.1〜100μmの
    範囲にある請求項1〜9のいずれかに記載の電気粘性流
    体組成物。 11、分散相粒子と絶縁性分散媒との比が、前者100
    重量部に対して後者50〜500重量部の範囲である請
    求項1〜10のいずれかに記載の電気粘性流体組成物。
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