JPH03271512A - 可変バルブタイミング式動弁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両用エンジンにおいて吸、排気バルブの開
閉時期、即ちバルブタイミングを各運転条件により可変
に制御する可変バルブタイミング式動弁装置に関し、詳
しくは、低速用と高速用の２種類のカムで選択動作する
方式に関する。

〔従来の技術〕

車両用エンジンの自然吸気では、吸、排気バルブのバル
ブタイミングが体積効率、低速安定性。

高速性能等に大きく影響を及ぼす。即ち、上死点付近で
吸、排気バルブが共に開いている期間のオーバラップが
大きいと、高速時に排気慣性等を利用して吸気が促進さ
れ、体積効率と共に性能が向上する。一方、アイドリン
グ時には吹返しを招いて回転安定性を損うことになり、
このためアイドリング時にはオーバラップを小さくする
方がよい。

そこで、エンジンの広い運転領域で常に安定性と高い性
能を発揮するには、低速と高速でそれに適したバルブタ
イミングに可変制御することが要求される。

そこで、かかる可変バルブタイミングの制御手段として
既に種々の方式が提案されている。その１つとして、低
速用と高速用の２組のカム、ロッカアームを有し、低速
と高速時に２組のロッカアームを分離または結合したり
、或いは各ロッカアームのエンドピボットの位置を変え
てバルブを開閉動作し、低速カムによる挟間角、高速カ
ムによる広開角のバルブタイミングに制御するものがあ
る。

そこで従来、この種の可変バルブタイミング式動弁装置
に関しては、例えば特開昭６１−２５０３１８号公報に
示すような先行技術が知られている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、上述した先行技術のものにあっては、低速用
ロッカアームと高速用ロッカアームとを、それぞれ係止
片によりオン・オフに切換えてバルブタイミングとリフ
ト特性とを得るように構成されているため、切換え時の
衝撃が大きく、係止片の摩耗によるクリアランスの増大
や動弁の破損を引起すことがある等、耐久性１作動の信
頼性に問題がある。

本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、低
速用と高速用の２組のカム、ロッカアームを選択する方
式において、ロッカアーム側を簡素化して低速時のフリ
クションを低減することにより、切換え操作を常に確実
かつ円滑にして耐久性を向上させ、アイドリングの安定
性、低・中速トルク、高出力を満足させると共に、実用
燃費の低減を図ることを目的としてなる可変バルブタイ
ミング式動弁装置を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

この目的を達成するために本発明は、吸、排気バルブを
各２つ有する４バルブエンジンにおいて、上記吸気また
は排気側の各バルブに、先端部が平面視コの字形に連結
され、他端部がロッカシャフトに支承された２連の低速
用ロッカアームを配設し、上記２連の低速用ロッカアー
ムの間に、先端部が上記低速用ロッカアームの連結部上
方に位置し、他端部が同一のロッカシャフトに平行に支
承された高速用ロッカアームを配設し、上記低速用ロッ
カアームと高速用ロッカアームとの中程上方にカムシャ
フトを直交して装架すると共に、上記カムシャフトに上
記低速用ロッカアーム、高速用ロッカアームの配置と同
一に低速カムと高速カムとを形成し、上記高速用ロッカ
アームの先端部に、オイルポンプからの潤滑油を給排油
することにより上下摺動または停止するロストモーショ
ン機能を備えた油圧ピストンを設置すると共に、上記油
圧ピストンを上記低速用ロッカアームの連結部上面に当
接するように配設し、油圧室に、各運転条件に応じて制
御ユニットからの信号により潤滑油を給排油するように
構成したことを特徴とするものである。

〔作　　　用〕

本発明の可変バルブタイミング式動弁装置は、吸、排気
バルブを各２つ有する４バルブエンジンにおいて、吸気
または排気側の各バルブに設けた低速用ロッカアームを
ステーて連結し、その中央にロストモーション機能を備
えた高速用ロッカアームを同−ロッカシャフト上に配設
し、低速用ロッカアームは低速カムで、高速用ロッカア
ームは高速カムでそれぞれ駆動される。

従って、低速時には、制御ユニットからの信号によりソ
レノイドバルブがオンし、高速用ロッカアームに配設さ
れたロストモーション機能を有する油圧室のオイルがド
レンされて油圧ピストンの上下動がフリー状態となり、
高速カムによる作動が低速用ロッカアームに作用せず、
低速カムによって低速用ロッカアームが揺動されるため
、バルブが狭開角で開閉する。

また高速時には、制御ユニットからの信号によりソレノ
イドバルブがオフして油圧室内に給油され、油圧ピスト
ンの上下動かロックされるので、高速カムの高リフトに
よって、低速カムに優先して高速用ロッカアームの油圧
ピストンにより低速用ロッカアームを介してバルブを押
し下げ、上下動しながらバルブを広間角で開閉する。

〔実　施　例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図ないし第４図において、４バルブ式エンジンの２
つの吸（排気）バルブに適用した場合について延べると
、符号ｌはシリンダヘッド、２は吸（排）気ポート（以
下ボートと称する）であり、このボート２に２個の吸（
排）気バルブ（以下バルブと称する）　３．３’が設け
られる。バルブ３は、バルブガイド４により移動可能に
支持され、バルブ傘部３ａがバルブシート５に着座して
閉じるようになっており、ステムエンド３ｂ側のリテー
ナ６にバルブスプリング７かバルブ３を閉じる方向に付
勢されている。そして他方のバルブ３′　も全く同様に
取付けられ、かかるバルブ３．３′　に、バルブタイミ
ング可変のダブルオーバヘッドカムシャツ）　（ＤＯＨ
Ｃ）型動弁装Ｍｌｏが設けられる。

ＤＯＨＣ型動弁装置１０は、２個のバルブ３．３′と対
応する位置に、一端がロッカシャフトｌｌに支承された
２連の低速ロッカアーム１２．１２’が配設され、これ
ら低速用ロッカアーム１２．１２’の先端部がステー１
３により連結されている。また低速用ロッカアーム１２
．１２’の間には、先端部がステー１３の上方に位置し
て高速用ロッカアーム１４が配設され、低速用ロッカア
ーム１２．１２’　と同一のロッカシャフト１１に支承
されている。

低速用ロッカアーム１２．１２’　と高速用ロッカアー
ム１４との中程上方に、カムシャフト１５が直交して装
架されており、このカムシャフト１５は、エンジン回転
数に対して１／２回転数で同期回転するものである。そ
してカムシャフト１５には、低速用ロッカアーム１２．
１２’および高速用ロッカアーム１４の配置と同様に左
右に低速カム１６．１６’が形成され、低速カムｔｅ、
　ｉｅ’の間に１つの高速カム１７が形成されている。

低速カムｔｅ、　ｉｅ’　は、大径のベースサークル１
６ａにカム山ｔａｂが狭開角低リフトに形成され、また
高速カム１７は、小径のベースサークル１７ａにカム山
１７ｂが広開角高リフトに形成されている。

低速用ロッカアーム１２．１２’　は適宜湾曲して形成
され、中間部に形成された溝１２ａには、低速カムｔｅ
、　ｔｅ’が摺接してフリクションを低減するローラフ
ォロア１８．１８’が、一部を上方に露出して回転可能
に配設されている。

また高速用ロッカアーム１４の上部中間には、高速カム
Ｉ７が摺接するスリッパ１４ａが形成されていると共に
、高速用ロッカアーム１４の先端部には、低速用ロッカ
アーム１２．１２’の先端部を連結しているステー１３
の上面に当接するロストモーション機能を備えた油圧ピ
ストン１９が配設されている。

油圧ピストン１９は、高速用ロッカアーム１４の先端部
内に形成された油圧室２０内にスプリング２１を介して
上下動自在に配設されており、油圧室２０内には、オイ
ルポンプ２２からの潤滑油路２２ａが、ロッカシャフト
１１のオイル通路１１ａ　、油孔１１ｂ　、オイル戻り
を阻止するチエツクバルブ２４を介して連結されている
と共に、潤滑油路２３ｂには、リリフバルブ２５が配設
されている。

そしてリリーフバルブ２５は、制御ユニット２７からの
信号でオン・オフするソレノイドバルブ２８によって開
閉するようになっている。

制御ユニット２７は、各運転条件を判断して例えば所定
のエンジン回転数以下の低速では、ソレノイドバルブ２
８をオンすることにより、リリーフバルブ２５を開いて
油圧室２０をドレンし、油圧ピストン１９の上下動をフ
リー状態にする。また所定のエンジン回転数以上の高速
では、ソレノイドバルブ２８をオフすることにより、リ
リーフバルブ２５を閉じて油圧室２０内にオイルポンプ
２２から給油し、油圧ピストン１９の上下動をロックす
る。

次いて、かかる構成の動弁装置の作用について述べる。

先ず、エンジンが始動すると、低速用ロッカアーム１２
．１２’　は低速カム１６．１６’で駆動され、高速用
ロッカアーム１４は高速カム１７て揺動されるが、低速
時は、制御ユニット２７の信号によりソレノイドバルブ
２８がオンしてリリーフバルブ２５を開き、油圧室２０
をドレンすることで油圧ピストン１９は上下動のみで、
高速カム１７の回転に応じて高速用ロッカアーム１４は
揺動するのみのロストモーションが得られるのでフリー
状態になる。従って、この場合は、低速用ロッカアーム
１２．１２’のみがバルブ３．３′を動作可能にするも
のであり、低速カム１６、１８’の回転によりローラフ
ォロア１８．１８’　を介して低速用ロッカアーム１２
．１２’がロッカシャフト１１を支点にして揺動し、バ
ルブ３．３′を上下動して開閉動作する。そこで低速カ
ム１８．１８’の特性で低リフトし、第６図の曲線１Ｌ
のように狭開角のバルブタイミングになり、低速の安定
性。

出力機能を発揮する。また、ローラフォロア１８゜１８
′　の転勤により、低速カム１６．１６’　に対して低
速用ロッカアーム１２．１２’は小さいフリクションて
滑らかに揺動し、バルブ３．３′　は動作する。

次いて、高速時には、制御ユニット２７の信号によりソ
レノイドバルブ２８がオフすることにより、リリーフバ
ルブ２５が閉じてオイルポンプ２２から油圧室２０に給
油されるため、油圧ピストンエ９は油圧により下降して
低速用ロッカアーム１２．１２’のステー１３に当接保
持される。こうしてこの場合は、２連の低速用ロッカア
ーム１２．１２’　と高速用ロッカアーム１４とがロッ
カシャフト１１を支点にして揺動し、バルブ３，３′　
は動作可能になるが、高速カム１７のカム山Ｌ７ｂによ
り高速用ロッカアーム１４の油圧ピストン１９が、低速
用ロッカアーム１６．１８’のステー１３を介してバル
ブ３．３′を押し下げて上下動しながら開閉動作する。

このため、高速カム１７の特性で高リフトし、第６図の
曲線１Ｈのように広開角のバルブタイミングで高速性能
を発揮する。

ここで、高速カム１７．低速カム１６　１ｆｔ’のベー
スサークル１７ａ　、　１６ａの位置で、高速用ロッカ
アームＩ４の油圧室２０に給排油して低速、高速の作動
が切換えられると、高速カム１７または低速カム１６゜
１６′　の次のリフトの際に連続的に滑らかに切換わる
。また低速カム１Ｂ、　ｔｅ’　によるバルブ３．３′
のリフト中に制御ユニット２７からの信号でリリーフバ
ルブ２５が閉じ、油圧ピストン１９の上下動がロックさ
れると、この時点から高速カム■７によるリフトに滑ら
かに切換わる。高速カム１７によるバルブ３．３′　の
リフト中に制御ユニット２７からの信号でリリーフバル
ブ２５が開き、油圧ピストン１９のロックが解除される
と、油圧室２０内のオイルがドレンする際の抵抗、オイ
ルの粘性等により、低速カムｔｅ、　ｔｏ’が滑らかに
ローラフォロア１８．１８’　に接し、低速カム１６．
１６’　によるリフトに切換わる。

なお、上記動弁装置の構成において、低速用ロッカアー
ム１２．１２’の先端部でバルブ３，３′のステムエン
ド３ｂに当接する位置には、図示しないハイドロリック
ラッシュアジャスタまたはアジャスタピン３０．３０’
が配設されて、バルブ８．３′のクリアランスを零調整
している。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、４バルブ式エン
ジンの低速用と高速用の２組のカム、ロッカアームを用
い、選択的にバルブ動作してバルブタイミングを可変制
御する動弁装置において、低速用ロッカアームのスリッ
パ部にローラフォロアを設けたので、低速カムと低速用
ロッカアームとのフリクションか大幅に低減され、切換
時の衝撃もなく、バルブ開閉の動作性、応答性および実
用燃費等を向上し得る。

さらに、２バルブにおいて、低速用の２組のカム、ロッ
カアームと、その間に１組の高速用のカム、ロッカアー
ムを配設し、高速用ロッカアームに設けたロストモーシ
ョン機能を油圧ピストン内蔵の油圧室に各運転条件に応
じた潤滑油を給排することにより、油圧ピストンを介し
て切換える構成であるから、切換手段の構造、制御が容
易化し、切換えも確実化するので、アイドリングの安定
性。

低・中速トルクおよび高出力化を図ることができる。

また、低速カムと高速カムの形状がペースサ−クルを含
んで異なるので、設計の自由度が増す。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の可変バルブタイミング式動弁装置の実
施例を示す図、第２図は同分解斜視図、第３図は第１図
のＸ−Ｘ矢視図、第４図は第３図のＴＶ−ｍＶ断面図、
第５図は第４図の一部拡大図、第６図はバルブリフト曲
線の特性図である。 ３．３′・・・バルブ、１０・・・動弁装置、１１・・
・ロッカシャフト、１２．１２’　・・・低速用ロッカ
アーム、１２ａ・・・溝、１４・・・高速用ロッカアー
ム、１６，１６′　・・・低速カム、１７・・・高速カ
ム、１８．１８’　・・・ローラフォロア、１９・・・
油圧ピストン、２０・・・油圧室、２５・・・リリーフ
バルブ、２７・・・制御ユニット、２８・・・ソレノイ
ドバルブ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 吸、排気バルブを各２つ有する４バルブエンジンにおい
   て、 上記吸気または排気側の各バルブに、先端部が平面視コ
   の字形に連結され、他端部がロッカシャフトに支承され
   た２連の低速用ロッカアームを配設し、 上記２連の低速用ロッカアームの間に、先端部が上記低
   速用ロッカアームの連結部上方に位置し、他端部が同一
   のロッカシャフトに平行に支承された高速用ロッカアー
   ムを配設し、 上記低速用ロッカアームと高速用ロッカアームとの中程
   上方にカムシャフトを直交して装架すると共に、上記カ
   ムシャフトに上記低速用ロッカアーム、高速用ロッカア
   ームの配置と同一に低速カムと高速カムとを形成し、 上記高速用ロッカアームの先端部に、オイルポンプから
   の潤滑油を給排油することにより上下摺動または停止す
   るロストモーション機能を備えた油圧ピストンを設置す
   ると共に、上記油圧ピストンを上記低速用ロッカアーム
   の連結部上面に当接するように配設し、 油圧室に、各運転条件に応じて制御ユニットからの信号
   により潤滑油を給排油するように構成したことを特徴と
   する可変バルブタイミング式動弁装置。