JPH03269063A - バナジルフタロシアニン結晶、その製造方法及び電子写真感光体 - Google Patents

バナジルフタロシアニン結晶、その製造方法及び電子写真感光体

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JPH03269063A
JPH03269063A JP6808890A JP6808890A JPH03269063A JP H03269063 A JPH03269063 A JP H03269063A JP 6808890 A JP6808890 A JP 6808890A JP 6808890 A JP6808890 A JP 6808890A JP H03269063 A JPH03269063 A JP H03269063A
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良作 五十嵐
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克己 額田
Hiroaki Moriyama
弘朗 森山
青沼 英一
克己 大門
成人 橋場
智雄 小林
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、光導電材料として有用なバナジルフタロシア
ニンの新規な結晶、その製造方法及びそれを用いた電子
写真感光体に関する。
(従来の技術) 従来、電子写真感光体における感光材料としては、種々
ものもが提案されており、そして、感光層を電荷発生層
と電荷輸送層とに分離した積層型の電子写真感光体に関
しても、電荷発生材料として種々の有機化合物が提案さ
れている。
近年、従来提案された有機光導電材料の感光波長域を、
近赤外線の半導体レーザーの波長(780〜830n層
)にまで伸ばし、レーザープリンター等のデジタル記録
用の感光体として使用することの要求が高まっており、
この観点から、スクェアリリウム化合物(特開昭49−
105586号及び同5g−21418号公報)、トリ
フェニルアミン系トリスアゾ化合物(特開昭81−15
1659号公報)、フタロシアニン化合物(特開昭48
−34189号及び同57−148745号公報)等が
、半導体レーザー用の光導電材料として提案されている
半導体レーザー用の感光材料として、有機光導電材料を
使用する場合は、まず、感光波長域が長波長まで伸びて
いること、次に、形成される感光体の感度、耐久性がよ
いことなどが要求される。
前記の有機光導電材料は、これ等の諸条件を十分に満足
するものではない。
これ等の欠点を克服するために、前記の有機光導電材料
について、結晶型と電子写真特性の関係が検討されてお
り、特にフタロシアニン化合物については多くの報告か
出されている。
一般に、フタロシアニン化合物は、製造方法、処理方法
の違いにより、幾つかの結晶形を示し、この結晶型の違
いは、フタロシアニン化合物の光電変換特性に大きな影
響を及はすことが知られている。フタロシアニン化合物
の結晶型については、例えば、銅フタロシアニンについ
てみると、安定系のβ型以外に、α、ε、π、x1ρ、
γ、δ等の結晶型が知られており、これ等の結晶型は、
機械的歪力、硫酸処理、有機溶剤処理及び熱処理等によ
り、相互に移転が可能であることが知られている(例え
ば米国特許第2.770,629号、同第3,160.
835号、同第3.708,292号及び同3,357
,989号明細書)。また、特開昭50−38543号
公報には、銅フタロシアニンの結晶型の違いと電子写真
特性について、α、β、γ及びε型の比較では、ε型が
最も高い感度を示すことが記載されている。
また、バナジルフタロシアニンに関しては、特開昭55
−64249号、同57−146255号公報等に電子
写真への応用が記載され、特開昭83−18361号公
報に非晶質のバナジルフタロシアニンの電子写真特性が
記載され、米国特許第4,557.868号明細書にバ
ナジルフタロシアニンの製造方法と電子写真特性が記載
されている。さらに特開平1−288763号及び同1
−2049[18号公報には、特定のブラッグ角度を有
するバナジウムフタロシアニン及びそれを用いた電子写
真感光体が記載されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記した従来提案されているフタロシア
ニン化合物は、感光材料として使用した場合の光感度と
耐久性の点が、未だ十分満足のいくものではなく、また
、その製造に際しても、結晶型の変換操作が複雑であっ
たり、結晶型の制御が難しい等の問題があった。
本発明は、従来の技術における上記のような問題に鑑み
てなされたものである。
すなわち、本発明の目的は、バナジルフタロシアニンの
新規な結晶及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、バナジルフタロシアニンの新規な
結晶よりなる高い感度と耐久性を有する光導電材料、及
びそれを含有する電子写真感光体を提供することにある
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、検討の結果、合成によって得られたバナ
ジルフタロシアニンを簡単な処理を行うことによって、
光導電材料として高い感度と耐久性を有する新規な結晶
が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の新規なバナジルフタロシアニン結晶
は、ブラッグ角度(2θ±0.2)の少なくとも14.
!3” 、18.0” 、24.1’及び27.3’に
回折ピークを示すことを特徴とするものである。
本発明の上記バナジルフタロシアニン結晶は、合成によ
って得られたバナジルフタロシアニンを、濃硫酸に溶解
又はスラリー化した後、アルコール系溶媒、芳香族系溶
媒、アルコール系溶媒と水との混合溶媒、アルコール系
溶媒と芳香族系溶媒との混合溶媒、又は芳香族系溶媒と
水との混合溶媒で希釈して結晶を析出させ、単離するか
、またはさらに、析出した結晶をアルコール系溶媒、芳
香族系溶媒、アルコール系溶媒と水との混合溶媒、又は
芳香族系溶媒と水との混合溶媒で処理することによって
製造することができる。
本発明の上記バナジルフタロシアニン結晶は、電子写真
感光体用の光導電材料として有用なものである。感光層
に含有させて電子写真感光体を製造することができる。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明における光導電材料として使用されるバナジルフ
タロシアニン結晶は、ブラッグ角度(2e+0.2)(
7)少なくとも14.3@、111.0’ 、24.1
”及び27.3’に回折ピークを示す新規な結晶である
この新規な結晶は、次のようにして製造することができ
る。
まず、合成によって得られたバナジルフタロシアニン、
例えば、フタロジニトリルと5酸化バナジウムとを反応
させることによって得られたバナジルフタロシアニンを
濃硫酸に投入し、溶解又はスラリー化させる。その際の
濃硫酸は、濃度70〜100%、好ましくは95〜10
0%のものが使用され、溶解又はスラリー化温度は0〜
200℃、好ましくは0〜70℃の範囲に設定される。
濃硫酸の量は、フタロシアニンの重量に対して1〜10
0倍、好ましくは3〜50倍の範囲に設定される。
次いで、得られた濃硫酸溶液又はスラリーを、溶媒中に
投入し、結晶を析出、させる。溶媒としては、アルコー
ル系溶媒、芳香族系溶媒、アルコール系溶媒と水との混
合溶媒、アルコール系溶媒と芳香族系溶媒との混合溶媒
、又は芳香族系溶媒と水との混合溶媒が使用され、そし
て具体的には、アルコール系溶媒として、メタノール、
エタノール等があげられ、芳香族系溶媒として、ベンゼ
ン、トルエン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン
、トリクロロベンゼン及びフェノール等があげられる。
また、これ等溶媒を混合溶媒として用いる場合、その混
合比(容量)としては、アルコール系溶媒/水−100
10〜10/90、好ましくは10010〜50/ 5
0、アルコール系溶媒/芳香族系溶媒−10010〜0
 /100 、好ましくは10010〜50/ 50、
芳香族系溶媒/水−10010〜10/90、好ましく
は60/40〜10/90の範囲が採用される。
溶媒の使用量は、濃硫酸溶液又はスラリーの容量に対し
て2〜50倍、好ましくは5〜20倍の範囲に設定され
る。また、溶媒の温度は−50〜100 ”C1好まし
くは10℃以下に設定される。
析出した結晶は、濾別して単離し、溶剤で洗浄するか、
または、溶剤処理を行う。溶剤処理は、単離されたバナ
ジルフタロシアニンの結晶ヲ、アルコール系溶媒、芳香
族系溶媒、アルコール系溶媒と水との混合溶媒、又は芳
香族系溶媒と水との混合溶媒に添加し、室温ないし10
0 ”Cの温度で1〜5時間撹拌またはミリングして処
理する。溶媒の使用量は、バナジルフタロシアニンの重
量に対して5〜50倍の範囲が好ましい。
アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール等
があげられ、芳香族系溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロ
ロベンゼン及びフェノール等があげられる。また、これ
等溶媒を混合溶媒として使用する場合、その混合比(容
量)としては、アルコール系溶媒/水−10010〜1
0/90.好ましくは10010〜50/ 50、芳香
族系溶媒/水−1゜O10〜5/95、好ましくはBO
/40〜5/95ノ範囲が採用される。
また、アシッドペースティングによって析出した結晶を
単離する前に、硫酸希釈溶液中で加熱撹拌することも有
効である。
次に、上記のバナジルフタロシアニン結晶を感光層にお
ける光導電性材料として使用した電子写真感光体につい
て、図面を参酌して説明する。
第9図ないし第14図は、本掌明の電子写真感光体の層
構成を示す模式図である。第9図ないし第12図は、感
光層が積層型構成を有する例であって、第9図において
は、導電性支持体1上に電荷発生層2が形成され、その
上に電荷輸送層3が設けられており、第11図において
は、導電性支持体1上に電荷輸送層8が形成され、その
上に電荷発生層2が設けられている。また、第10図及
び第12図においては、導電性支持体1上に下引き層4
が設けられている。また、第13図及び第14図は、感
光層が単層構造を有する例であって、第13図において
は、導電性支持体l上に光導電層5が設けられており、
第14図においては、導電性支持体1上に下引き層4が
設けられている。
本発明の電子写真感光体が、第9図ないし第12図に記
載の如き積層構造を有する場合において、電荷発生層は
、上記バナジルフタロシアニン結晶及び結着樹脂から構
成される。結着樹脂は、広範な絶縁性樹脂から選択する
ことができ、また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポ
リビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の有機光導
電性ポリマーから選択することもできる。好ましい結着
樹脂としては、ポリビニルブチラール、ボリアリレート
(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリカ
ーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹
脂、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリビニルピリ
ジン、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂
、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン等の絶縁性樹脂をあげることができる。
電荷発生層は、上記結着樹脂を有機溶剤に溶解した溶液
に、上記バナジルフタロシアニン結晶を分散させて塗布
液を調製し、それを導電性支持体の上に塗布することに
よって形成することができる。その場合、使用するバナ
ジルフタロシアニン結晶と結着樹脂との配合比は、40
:1〜l:10、好ましくはIO・1〜1.4である。
バナジルフタロシアニン結晶の比率が高すぎる場合には
、塗布液の安定性が低下し、低すぎる場合には、感度が
低下するので、上記範囲に設定するのが好ましい。
使用する溶剤としては、下引き層或いは電荷輸送層を溶
解しないものから選択するのが好ましい。
具体的な有機溶剤としては、メタノール、エタノール、
イソプロパツール等のアルコール類、アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、N、N
−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミ
ド等のアミド類、ジメチルスルホキシド類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチル
エーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等の
エステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエ
チレン、四塩化炭素、トリクロルエチレン等の脂肪族ノ
\ロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、
リグロイン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン等
の芳香族炭化水素等を用いることができる。
塗布液の塗布は、浸漬コーティング法、スプレーコーテ
ィング法、スピナーコーティング法、ビードコーティン
グ法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコーティ
ング法、ローラーコーティング法、カーテンコーティン
グ法等のコーティング法を用いることができる。また、
乾燥は、室温における指触乾燥後、加熱乾燥する方法か
好ましい。加熱乾燥は、30〜200℃の温度で5分〜
2時間の範囲で静止又は送風下で行うことができる。
また、電荷発生層の膜厚は、通常、0.05〜5加程度
になるように塗布される。
電荷輸送層は、電荷輸送材料及び結着樹脂より構成され
る。
電荷輸送材料としては、例えばアントラセン、ピレン、
フェナントレン等の多環芳香族化合物、インドール、カ
ルバゾール、イミダゾール等の含窒素複素環を有する化
合物、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェ
ニルメタン化合物、トリフェニルアミン化合物、エナミ
ン化合物、スチルベン化合物等、公知のものならば如何
なるものでも使用することができるが、例えば、下記式
で示される化合物をあげることができる。
C2H。
しf13 しh3 し2n5 CH3 CH3 2H5 QC2H。
CH3 CH。
CH3 CH。
しh3 C2H。
C2H。
CH。
更にまた、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化
ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセ
ン、ポリ−N−ビニルフェニルアントラセン、ポリビニ
ルピレン、ポリビニルアクリジン、ポリビニルアセナフ
チレン、ポリグリシジルカルバゾール、ピレンホルムア
ルデヒド樹脂、エチル力ルバゾールーホルムアルデヒト
樹脂等の光導電性ポリマーがあげられ、これ等はそれ自
体で層を形成してもよい。
また、結着樹脂としては、上記した電荷発生層に使用さ
れるものと同様な絶縁性樹脂が使用できる。
電荷輸送層は、上記電荷輸送材料と結着樹脂及び上記と
同様な有機溶剤とを用いて塗布液を調製した後、同様に
塗布して形成することができる。
電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、通常51−1:
5の範囲で設定される。また、電荷輸送層の膜厚は、通
常5〜50−程度に設定される。
電子写真感光体か、第13図及び第14図に示される単
層構造を有する場合においては、感光層は上記のバナジ
ルフタロシアニン結晶が電荷輸送材料及び結着樹脂より
なる層に分散された構成を有する光導電層よりなる。そ
の場合、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、■=2
0〜5:1、バナジルフタロシアニン結晶と電荷輸送材
料との配合比は、1 :10〜10:】程度に設定する
のが好ましい。電荷輸送材料及び結着樹脂は、上記と同
様なものが使用され、上記と同様にして光導電層が形成
される。
導電性支持体としては、電子写真感光体として使用する
ことが公知のものならば、如何なるものも使用すること
ができる。
本発明において、第10図、第12図及び第14図に示
すように、導電性支持体上に下引き層が設けられてもよ
い。下引き層は、導電性支持体からの不必要な電荷の注
入を阻止するために有効であり、感光層の帯電性を高め
る作用がある。さらに感光層と導電性支持体との密着性
を高める作用もある。下引き層を構成する材料としては
、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルピリジン、セルロースエーテル類、セルロースエ
ステル類、ポリアミド、ポリウレタン、カゼイン、ゼラ
チン、ポリグルタミン酸、澱粉、スターチアセテート、
アミノ澱粉、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ジ
ルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド
化合物、有機ジルコニウム化合物、チタニルキレート化
合物、チタニルアルコキシド化合物、有機チタニル化合
物、シランカップリング剤等があげられる。下引き層の
膜厚は、0.05〜2tr!a程度に設定するのが好ま
しい。
(実施例) 以下、実施例によって本発明を説明する。
バナジルフタロシアニンの合成例 フタロジニトリル10部、五酸化バナジウム1.2部を
エチレングリコール84部中で170℃において4時間
反応させた後、生成物を濾過し、ジメチルホルムアミド
(DMF) 、イソプロパツールで洗浄し、バナジルフ
タロシアニン結晶6.0部を得た。
得られたバナジルフタロシアニン結晶の粉末X線回折図
を、第6図に示す。
実施例1 合成例1て得たバナジルフタロシアニンE1.O部を9
7%硫酸300部に60℃で溶解した後、氷冷したトル
エン1200部とメタノール」800部の混合溶媒中に
注ぎ、析出した結晶を、1!過し、メタノール、希アン
モニア水、次いて水で洗浄した後、乾燥して、4.9部
のバナジルフタロシアニン結晶を得た。得られたバナジ
ルフタロンアニン結晶の粉末X線回折図を第1図に示す
実施例2 合成例1で得たバナジルフタロシアニン結晶8、[1部
を97%硫酸3000部に60℃で溶解した後、水冷し
たメタノール3000部中に注ぎ、析出した結晶を濾過
し、メタノール、希アンモニア水、次いて水で洗浄した
後、乾燥して、5.0部のバナジルフタロシアニン結晶
を得た。得られたバナジルフタロシアニン結晶の粉末X
線回折図を第2図に示す。
実施例3 実施例2で得たバナジルフタロシアニンMn■、0部を
トルエン10部中で、室温において4時間攪拌した。得
られた結晶の粉末X線回折図を第3図に示す。
実施例4 実施例1で得たバナジルフタロシアニン結晶1.0部を
水10部、モノクロロベンゼン1部の混合溶媒中で、室
温において2時間攪拌し、濾過した後、メタノールと水
で洗浄した。得られた結晶の粉末X線回折図を第4図に
示す。
実施例5 1.3−ジイミノイソインドリン3部、チタニウムブト
キン11.7部を1−クロルナフタレン20部中で、1
90℃において5時間反応した後、生成物を濾過し、ア
ンモニア水、水、アセトンで洗浄し、チタニルフタロシ
アニン4.0部を得た。このチタニルフタロシアニン1
.0部と、合成例1で得たバナジルフタロシアニン結晶
2.0部を、97%硫酸150部に60℃で溶解した後
、氷冷したメタノール150部中に注ぎ、析出した結晶
を濾過し、メタノール、希アンモニア水、次いで水で洗
浄した後、乾燥して、2.5部のフタロシアニン混合物
を得た。得られたフタロシアニン混合物の粉末X線回折
図を第5図に示す。
比較例1 合成例1で得たバナジルフタロシアニン6.0部を、9
7%硫酸S(l[) lに50℃で溶解した後、氷水4
g中に注ぎ、バナジルフタロシアニンの析出物を濾過し
、メタノール、希アンモニア水、次いで水で洗浄した後
、乾燥して、4.8部のバナジルフタロシアニン粉末を
得た。得られたバナジルフタロシアニン粉末の粉末X線
回折図を第7図に示す。
比較例2 比較例1で得たバナジルフタロシアニン粉末をトルエン
中で、室温において4時間攪拌した。得られた結晶の粉
末X線回折図を第8図に示す。
以下に、電子電子写真感光体の実施例及び比較例を示す
実施例6 実施例1で得たバナジルフタロシアニン結晶1部をポリ
ビニルブチラール(商品名;エレソクスBM−1.積水
化学翰製)1部及びシクロへキサノン100部と混合し
、ガラスピーズと共にペイントシェーカーで1時間処理
して分散した後、得られた塗布液を、浸漬コーティング
法でアルミニウム基板上に塗布し、100℃において5
分間加熱乾燥し、膜厚0.2 uIaの電荷発生層を形
成した。
次に、前記例示化合物(37) 2部と下記構造式1式
%) で示されるポリ(4,4−シクロへキシリデンジフェニ
レンカーボネート)8部を、モノクロロベンゼン20部
に溶解し、得られた塗布液を、電荷発生層が形成された
アルミニウム基板上に、浸漬コーティング法で塗布し、
120℃において1時間加熱乾燥し、膜厚20崩の電荷
輸送層を形成した。
得られた電子写真感光体を、常温常湿(20℃、50%
R11)の環境の中で、静電複写紙試験装置(EPA−
8100、川口電機■製)を用いて、−6KVのコロナ
放電を行い帯電させた後、タングステンランプの光を、
モノクロメータ−を用いて800n−の単色光にし、感
光体表面上で1μν/c−になるように調整し、照射し
た。そして、その表面電位が初期■。
(ボルト)の1/2になるまでの露光量E172(er
g/cj)を測定し、その後10ルツクスのタングステ
ン光を1秒間感光体表面上に照射し、残留電位■7を測
定した。さらに、上記の帯電、露光を1000回繰す返
した後(7)Vo 、 E172 、VRを測定した。
その結果を第1表に示す。
実施例7 アルミニウム基板上に、有機ジルコニウム化合物(商品
名:オルガチックスZC540、松本製薬■製) 10
部、シランカップリング材(商品名:Alll0 、日
本ユニカー■製)11部、エタノール5部、n−ブタノ
ール2部からなる塗布液を用いて、浸漬コーティング法
で塗布し、150℃において5分間加熱乾燥して、膜厚
0.1−の下引き層を形成した。 次に、この下引き層
の上に、実施例6と同様の方法で、電荷発生層と電荷輸
送層を形成した。得られた感光体を実施例6と同様の方
法で評価した。得られた結果を第1表に示す。
実施例8 アルミニウム基板上に、ポリアミド(商品名。
CH2O[10、東し棟製)5部、メタノール4部、n
−ブタノール1部からなる塗布液を用いて、浸漬コーテ
ィング法で塗布し、150℃において5分間加熱乾燥し
、膜厚0.3虜の下引き層を形成した。
次に、この下引き層の上に、実施例6と同様の方法で、
電荷発生層と電荷輸送層を形成した。得られた感光体を
実施例6と同様の方法で評価した。
得られた結果を第1表に示す。
実施例9 アルミニウム基板上に、部分アセトアセタール化ポリビ
ニルアルコール1部、水1部、プロパツール8部からな
る塗布液を用いて、浸漬コーティング法で塗布し、15
0℃において5分間加熱乾燥し、膜厚0.2 Isの下
引き層を形成した。
次に、この下引き層の上に、実施例6と同様の方法で、
電荷発生層と電荷輸送層を形成した。得られた感光体を
実施例6と同様の方法で評価した。
得られた結果を第1表に示す。
実施例10 アルミニウム基板上に、タイプ8ナイロン(商品名ニラ
ツカマイト5003、大日本インキ■製)5部、メタノ
ール3部、n−ブタノール2部からなる塗布液を用いて
、浸漬コーティング法で塗布し、150℃において5分
間加熱乾燥し、膜厚0.2部mの下引き層を形成した。
次に、この下引き層の上に、実施例6と同様の方法で、
電荷発生層と電荷輸送層を形成した。得られた感光体を
実施例6と同様の方法で評価した。
得られた結果を第1表に示す。
実施例11 実施例2で得られたバナジルフタロシアニン結晶を用い
た以外は、実施例6と同様の方法で電子写真感光体を作
製し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
実施例12 実施例3で得られたバナジルフタロシアニン結晶を用い
た以外は、実施例6と同様の方法で電子写真感光体を作
製し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
実施例13 実施例4で得られたバナジルフタロシアニン結晶を用い
た以外は、実施例6と同様の方法で電子写真感光体を作
製し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
実施例14 実施例5で得られたバナジルフタロシアニン結晶を用い
た以外は、実施例6と同様の方法で電子写真感光体を作
製し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
実施例15 電荷輸送材料として、前記例示化合物(35)を用いた
以外は、実施例6と同様の方法で電子写真感光体を作製
し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
実施例16 電荷輸送材料として、前記例示化合物(15)を用いた
以外は、実施例6と同様の方法で電子写真感光体を作製
し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
実施例17 電荷輸送材料として、前記例示化合物(11)を用いた
以外は、実施例6と同様の方法で電子写真感光体を作製
し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
実施例18 電荷輸送材料として、前記例示化合物(26)を用いた
以外は、実施例6と同様の方法で電子写真感光体を作製
し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
実施例19 電荷輸送材料として、前記例示化合物(28)を用いた
以外は、実施例6と同様の方法で電子写真感光体を作製
し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
実施例20 電荷輸送材料として、前記例示化合物(33)を用いた
以外は、実施例6と同様の方法で電子写真感光体を作製
し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
実施例21 電荷輸送材料として、前記例示化合物(52)を用いた
以外は、実施例6と同様の方法で電子写真感光体を作製
し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
実施例22 電荷輸送材料として、前記例示化合物(55)を用いた
以外は、実施例6と同様の方法で電子写真、@光体を作
製し、同様に評価を行った。結果を第1表に示す。
比較例3 電荷発生材料として、比較例1て得たバナジルフタロシ
アニン粉末を用いた以外は、実施例6と同様の方法で電
子写真感光体を作製し、同様に評価を行った。結果を第
1表に示す。
比較例4 電荷発生材料として、比較例2で得たバナジルフタロシ
アニン結晶を用いた以外は、実施例6と同様の方法で電
子写真感光体を作製し、同様に評価を行った。結果を第
1表に示す。
(発明の効果) 本発明のバナジルフタロシアニン結晶は、上記のように
新規な結晶型を有するものであって、感光波長域が長波
長まで伸びているため、半導体レーザーを利用するプリ
ンター等の電子写真感光体用の光導電材料として非常に
有用である。また、上記の新規な結晶型を有するバナジ
ルフタロシアニン結晶を用いて形成された本発明の電子
写真感光体は、優れた感度及び耐久性を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は、それぞれ実施例工ないし5のバ
ナジルフタロシアニン結晶のX線回折図、第6図は、合
成例のバナジルフタロシアニン結晶のX線回折図、第7
図は比較例1のバナジルフタロシアニン粉末のX線回折
図、第8図は比較例2のバナジルフタロシアニン結晶の
X線回折図、第9図ないし第14図は、それぞれ本発明
の電子写真感光体の模式的断面図を示す。 1・・・導電性支持体、2・・・電荷発生層、3・・・
電荷輸送層、4・・・下引き層、5・・・光導電層。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ブラッグ角度(2θ±0.2)の少なくとも14
    .3°、18.0°、24.1°及び27.3°に回折
    ピークを示すバナジルフタロシアニン結晶。
  2. (2)合成によって得られたバナジルフタロシアニンを
    、濃硫酸に溶解又はスラリー化した後、アルコール系溶
    媒、芳香族系溶媒、アルコール系溶媒と水との混合溶媒
    、アルコール系溶媒と芳香族系溶媒との混合溶媒、又は
    芳香族系溶媒と水との混合溶媒で希釈して結晶を析出さ
    せることを特徴とするブラッグ角度(2θ±0.2)の
    少なくとも14.3°、18.0°、24.1°及び2
    7.3°に回折ピークを示すバナジルフタロシアニン結
    晶の製造方法。
  3. (3)合成によって得られたバナジルフタロシアニンを
    、濃硫酸に溶解又はスラリー化した後、アルコール系溶
    媒、芳香族系溶媒、アルコール系溶媒と水との混合溶媒
    、アルコール系溶媒と芳香族系溶媒との混合溶媒、又は
    芳香族系溶媒と水との混合溶媒で希釈し、析出した結晶
    をアルコール系溶媒、芳香族系溶媒、アルコール系溶媒
    と水との混合溶媒、又は芳香族系溶媒と水との混合溶媒
    で処理することを特徴とするブラッグ角度(2θ±0.
    2)の少なくとも14.3°、18.0°、24.1°
    及び27.3°に回折ピークを示すバナジルフタロシア
    ニン結晶の製造方法。
  4. (4)ブラッグ角度(2θ±0.2)の少なくとも14
    .3°、18.0°、24.1°及び27.3°に回折
    ピークを示すバナジルフタロシアニン結晶よりなる電子
    写真感光体用光導電材料。
  5. (5)支持体上に、X線回折図において、ブラッグ角度
    (2θ±0.2)の少なくとも14.3°、18.0°
    、24.1°及び27.3°0に回折ピークを示すバナ
    ジルフタロシアニン結晶を含有する感光層を設けてなる
    ことを特徴とする電子写真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6034236A (en) * 1997-06-05 2000-03-07 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for producing of phthalocyanine compound
JP2009116212A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Kyocera Mita Corp 積層型電子写真感光体及び積層型電子写真感光体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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