JPH0326117Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、物品を載置するパレツトと、載置し
た物品が荷崩れするのを防止するためにパレツト
上に載置されるガード枠との取付け装置に関する
ものである。

従来の技術 従来、パレツトは、載置面上に物品を載置した
のちフオークリフト車によつて取り扱われてい
る。そして物品が小物で、かつ積み上げられると
きには、たとえば網側壁からなる四角筒状のガー
ド枠を載置面上に配設している。このガード枠は
下端コーナ部に係合片を有し、これら係合片をパ
レツトの四隅に当てがつたのち、側壁に設けた締
付け操作具を操作して係合片をパレツト外面に圧
接させることにより、ガード枠をパレツトにセツ
トして定着させている。

考案が解決しようとする問題点 上記した従来形式によると、少なくとも係合片
がパレツトの外側面から外側に突出位置してお
り、この係合片が運搬時に他物への引つかかりの
原因になる。

本考案の目的とするところは、ガード枠をパレ
ツトのサイズ内に配設し得、しかも両者の一体化
を簡単な構造ならびに操作で行えるパレツトへの
ガード枠取付け装置を提供する点にある。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決すべく本考案におけるパレツ
トへのガード枠取付へ装置は、並行する複数本の
通し材と、これら通し材の両面に、隙間を置いて
通し材長さ方向に複数並列して固定した受け板と
によりパレツトを形成し、このパレツトの載置面
上に載置した四角筒状ガード枠の取付け装置であ
つて、載置面上へ載置自在でかつガード枠が上方
から係合自在な矩形枠を設け、この矩形枠の対向
する一対の側枠のうち一方の側枠下面に、隙間に
対して上下方向挿抜自在でかつ挿入後の横方向移
動により通し材に嵌合自在な嵌合部材を取付け、
他方の側枠に、前記嵌合部材が嵌合位置にあると
き、隙間に対して上下挿抜自在で挿入時に通し材
内側面に接近し対向する固定係合片と、他方側枠
側に上下揺動自在に取付けられ、かつ下方揺動に
より通し材の下方に係合自在な可動係合片とを取
付けている。

作 用 かかる本考案構成によると、可動係合片を上方
へ移動させた状態で、隙間に嵌合部材を挿入して
一方の通し材に内側から対向させ、そして矩形枠
を、対向している通し材側に横方向移動させるこ
とによつて、この通し材に嵌合部材を嵌合させ
る。次いで矩形枠の嵌合部材とは反対側を下降さ
せて、固定係合片を隙間内に挿入させるとともに
他方の通し材の内側面に接近して対向させる。そ
の後、可動係合片を下方へ揺動させ、隙間内に挿
入させるとともに他方通し材の下方に係合させ
る。以上により、パレツトに対して矩形枠をパレ
ツトの外側サイズ内にセツトし得、取付け装置
は、嵌合部材と固定係合片とにより横移動が阻止
されるとともに、嵌合部材と可動係合片とにより
上方離間が阻止される。次いで取付け装置の矩形
枠上にガード枠を載置するとともに、ガード枠の
係合片を矩形枠の外側に係合させ、そしてガード
枠側を締付け操作することによつてガード枠を矩
形枠に定着し得る。

実施例 以下に本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

パレツト１は木製や樹脂製からなり、並行する
複数本４本の通し材２と、これら通し材２の両面
に、隙間３を置いて通し材長さ方向に複数並列し
て固定した受け板４とにより形成され、受け板４
の表面がパレツト１の載置面１ａとなる。取付け
装置５は、平面視においてパレツト１のサイズ
（L₁×L₂）よりも小さいサイズ（l₁×l₂）、すなわ
ち〔L₁＞l₁，L₂＞l₂〕の矩形枠６を有し、この矩
形枠６は、左右側枠６Ａ，６Ｂと前後側枠６Ｃ，
６Ｄとから構成される。左右側枠６Ａ，６Ｂのう
ち一方の側枠６Ａの下面に、隙間３に対して上下
方向挿抜自在でかつ挿入後の横方向移動により一
方の通し材２に嵌合自在な嵌合部材７を取付けて
いる。この嵌合部材７は一方側枠６Ａの両端に合
計２個設けられるもので、一方側枠６Ａの底面か
ら内方に突設される上位水平板７ａと、この上位
水平板７ａの内縁から垂設される縦板７ｂと、こ
の縦板７ｂの下端から上位水平板７ａに対向して
連設される下位水平板７ｃとからなり、断面チヤ
ンネル状に一体形成されている。ここで嵌合部材
７の平面視幅は隙間３よりも小さくしてあり、ま
た両水平板７ａ，７ｃ間の空間高さは通し材２の
厚さよりも少し大にしてある。左右側枠６Ａ，６
Ｂのうち他方の側枠６Ｂの下面に、前記嵌合部材
７が嵌合位置にあるとき、隙間３に対して上下挿
抜自在で挿入より他方の通し材２の内側面に接近
し対向する固定係合片８を設けている。この固定
係合片８は側面視Ｌ字状でかつ平面視Ｕ字状とな
るように形成してあり、係合部８ａが内側でかつ
下向きになるように他方の側枠６Ｂに固定してあ
る。そして固定係合片８に、上下揺動自在でかつ
下方揺動により他方通し材２の下方に係合自在な
可動係合片９が取付けられる。この可動係合片９
は側面視Ｚ状で、上位となる操作板９ａと、この
操作板９ａの外端から垂設した縦板９ｂと、この
縦板９ｂの下端から外方へ折曲げ連設した係合板
９ｃとからなり、縦板９ｂの上端外面に取付けた
筒部材１０を、固定係合片８で支持した軸１１に
外嵌させている。四角筒状のガード枠１２は網枠
状の一対の左右側枠１２Ａ、ならびに一対の前後
側壁１２Ｂからなり、四つの下部コーナ部には矩
形枠６の四隅に接当自在なアングル状の係止片１
３が下方に向けて連設してある。そして左右側壁
１２Ａの下部を左右に二分割し、これら分割部間
にくさび形式の締付け操作具１４を介在させてい
る。

上記実施例においてパレツト１に対するガード
枠１２の取付けは次のようにして行なわれる。先
ず第８図仮想線に示すように可動係合片９を上方
に揺動させた状態で、目的とする隙間３に嵌合部
材７を挿入して一方の通し材２に内側から対向さ
せる。そして矩形枠６を一方の通し材２側に横方
向移動させ、第１０図に示すように、この通し材
２に嵌合部材７を嵌合させる。次いで矩形枠６の
嵌合部材７とは反対側を下降させ、第１１図に示
すように、固定係合片８を隙間３内に挿入させる
とともに他方の通し材２の内側面に接近して対向
させる。その後、可動係合片９を軸１１の周りに
下方へ揺動させ、隙間３内に挿入させるとともに
係合板９ｃを他方通し材２の下方に係合させる。
以上により第８図、第９図で示すように、パレツ
ト１に対して矩形枠６をパレツト１の外側サイズ
内にセツトし得る。その際に取付け装置５は、嵌
合部材７の縦板７ｂと固定係合片８の係合部８ａ
とにより横移動が阻止されるとともに、嵌合部材
７の下位水平板７ｃと可動係合片９の係合板９ｃ
とにより上方の離間が阻止される。このようにセ
ツトし定着させた取付け装置５の矩形枠６上に、
第８図仮想線で示すようにガード枠１２を載置さ
せるとともに、ガード枠１２の係合片１３を矩形
枠６のコーナ部外側に係合させる。その後、締付
け操作具１４を操作して所期の締付けを行なうこ
とによつて、係止片１３を矩形枠６に圧接させ、
ガード枠１２を矩形枠６に定着し得る。

なお逆操作することによつてパレツト１と取付
け装置５とガード枠１２とをそれぞれ分割し得
る。

考案の効果 上記構成の本考案によると、ガード枠をパレツ
トのサイズ内に配設することができ、しかもガー
ド枠とパレツトとの一体化は、簡単な構造ならび
に操作の取付け装置を介在させることにより容易
に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は組立
て状態での側面図、第２図は同正面図、第３図は
パレツトの正面図、第４図は同側面図、第５図は
同平面図、第６図は取付け装置の平面図、第７図
は同正面図、第８図は取付け状態での要部の縦断
正面図、第９図は同平面図、第１０図、第１１図
は取付け作業の説明図である。 １……パレツト、１ａ……載置面、２……通し
材、３……隙間、４……受け板、５……取付け装
置、６……矩形枠、６Ａ，６Ｂ……左右側枠、７
……嵌合部材、７ｂ……縦板、７ｃ……下位水平
板、８……固定係合片、９……可動係合片、９ｃ
……係合板、１２……ガード枠、１３……係止
片、１４……締付け操作具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 並行する複数本の通し材と、これら通し材の両
   面に、隙間を置いて通し材長さ方向に複数並列し
   て固定した受け板とによりパレツトを形成し、こ
   のパレツトの載置面上に載置した四角筒状ガード
   枠の取付け装置であつて、載置面上へ載置自在で
   かつガード枠が上方から係合自在な矩形枠を設
   け、この矩形枠の対向する一対の側枠のうち一方
   の側枠下面に、隙間に対して上下方向挿抜自在で
   かつ挿入後の横方向移動により通し材に嵌合自在
   な嵌合部材を取付け、他方の側枠に、前記嵌合部
   材が嵌合位置にあるとき、隙間に対して上下挿抜
   自在で挿入時に通し材内側面に接近し対向する固
   定係合片と、他方側枠側に上下揺動自在に取付け
   られ、かつ下方揺動により通し材の下方に係合自
   在な可動係合片とを取付けたことを特徴とするパ
   レツトへのガード枠取付け装置。