JPH0325850B2 - - Google Patents

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JPH0325850B2
JPH0325850B2 JP58145194A JP14519483A JPH0325850B2 JP H0325850 B2 JPH0325850 B2 JP H0325850B2 JP 58145194 A JP58145194 A JP 58145194A JP 14519483 A JP14519483 A JP 14519483A JP H0325850 B2 JPH0325850 B2 JP H0325850B2
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JP
Japan
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layer
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gas
tape
plasma polymerized
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JP58145194A
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JPS6038728A (ja
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Shinsaku Nagaoka
Sota Kawakami
Hidenori Murata
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Publication of JPS6038728A publication Critical patent/JPS6038728A/ja
Publication of JPH0325850B2 publication Critical patent/JPH0325850B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/72Protective coatings, e.g. anti-static or antifriction

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔a〕 産業上の利用分野: 本発明は磁気記録媒体の改良に関するものであ
り、特にオーバコート層の走行性、耐摩耗性およ
び耐食性を向上した薄膜型磁気記録媒体およびそ
の製造方法に関する。 〔b〕 従来技術: 磁気記録媒体を磁性層形成方法の面から分類す
ると、(1)薄膜型のものと、(2)塗布型のものに分類
できる。 薄膜型磁気記録媒体は、支持体上に磁性材料を
真空蒸着、スパツタリング、イオンプレーテイン
グ、メツキ等の方法により磁性相を形成したもの
であり、塗布型磁気記録媒体は、支持体上に磁性
粉をバインダーで粘着した磁性塗料を塗布し磁性
層を形成したものである。 しかし、塗布型の磁気記録媒体は、磁性層内で
は、バインダー含有分だけ磁性分の単位体積当り
の実質的な充てん密度が少い。 これに対し、薄膜型磁気記録媒体は、磁性層内
での実質充てん率は高いけれども磁性層面の耐食
性が低く、走行時に磁気ヘツド、ガイドローラ等
と接触し、スリ傷が付きやすく、ノイズ発生の原
因となる。また、摩擦係数が大きく、走行性が悪
く、機械的強度も弱い欠点がある。 このような薄膜型磁気記録媒体の欠点を改善す
るため、従来から磁性層上面に、真空蒸着、スパ
ツタリング、イオンブレーテイング等の方法によ
つて、オーバコート層を設ける方法が採用されて
いる。すなわち、 ロジウム、クロムなどの金属や、WC、
TiO2、CaF2、MgF2などの高硬度無機物:金
属セツケンのような潤滑性有機物を真空蒸着法
でオーバコートする方法: 塗布法により、潤滑性有機含有層をオーバコ
ートする方法: プレポリマー液を塗布後、当該塗布膜に紫外
線や電子線を照射して重合反応させ、オーバコ
ート層を形成する方法: 特開昭57−167132号、同57−167133号、同57
−167134号公報明細書に示されているように、
磁性層上に窒素ガス若しくは酸素ガスのイオン
又はこれらのガスをプラズマ処理することによ
り窒化膜、酸化膜をオーバコートする方法: 特開昭57−135442号公報明細書に開示されて
いるように、磁性層上に非弗素含有モノマーガ
スと弗素含有有機物モノマーガスとをプラズマ
重合させることにより含弗素有機プラズマ重合
層をオーバコートさせる方法等が知られてい
る。 しかし、前記およびに示される方法で形成
された蒸着膜および塗布膜は、膜強度が弱い。
又、特に、において高分子塗布膜を用いた場合
は薄膜にするのが難しく、磁気ヘツドとの間にス
ペーシングロスを生じ、再生出力が低下する欠点
がある。 の方法で形成される塗布硬化層は、長期にわ
たり潤滑性を保持しつづけるのが困難である。ま
た、の方法で形成された窒化膜、酸化膜は走行
安定性の点で満足が得られない。 さらに、の方法において、当該公報明細書に
おいては、非弗素含有モノマーガスとして例示し
ているのはArガスだけである。 しかし、非弗素含有モノマーガスであるArガ
スは、弗素含有有機物モノマーガスとプラズマ重
合する時、弗素含有有機物から弗素を引き離す力
が弱いため、プラズマ重合の際の結合点が少く、
架橋度の小さい重合体しか作らない。 したがつて、形成されたプラズマ重合層の耐摩
耗性が弱く、走行性もそれ程改善できない。この
点に関しては、グロー放電により、重合膜の架橋
度を増大し、重合膜の表面高度を高めうること
が、たとえば1977年米国光学会(Optical
Society of America)発行の学術雑誌「アプラ
イド オプテツクス誌」(Applied Optics)第16
巻第3号、第717頁から第721頁にわたる論文「プ
ラズマ ポリマライズドコーテング フオ ポリ
カーボネート:シングル レイヤ、アブレージヨ
ン レジスタント、アンド アンチレフレクシヨ
ン」(Plasma polymerized coating for
porycarbonate:single layer、abrasion
resistant、and antireflecticn)において報告さ
れているようにグロー放電により、重合膜の架橋
度が増し、重合膜の表面温度を高めうることが推
測される。したがつて、重合の架橋度を高めるこ
とによつて高度を高めることができ、耐摩耗性が
向上することを知つた。 さらに、本発明者等は重合の架橋度が高まれ
ば、屈折率も必然的に高くなるとの推測の下に、
屈折率の高い重合膜を作製することについて、
種々実現を重ねたところ、プラズマ重合膜の屈折
率が1.45以上のものは、1.45以下のものに比べ
て、後述する動摩擦係数、スチル寿命が飛躍的に
向上できることを見い出し、本発明に到達した。 〔c〕 発明の目的: 本発明は、オーバコート層の走行性、耐摩耗性
および耐食性を向上した薄膜型磁気記録媒体を提
供することを第1の目的とする。 また、本発明はこのような薄膜型磁気記録媒体
における磁性層に走行性、耐摩耗性および耐食性
に優れたオーバコート層を形成する磁気記録媒体
の製造方法を提供することを第2の目的とする。 〔d〕 発明の構成: 前記本発明の第1の目的は、支持体上に、磁性
層と磁性層上に屈折率が1.45以上の含弗素有機プ
ラズマ重合層を設けることによつて達成される。 本発明にかかる磁気記録媒体の磁性層上に形成
される屈折率1.45以上の含弗素有機プラズマ重合
層の好ましい組成は弗素の他に酸素(O)、窒素
(N)、および水素(H)のうち少くとも1以上を含む
ものであつて、CxXyFzYw、ただし、Xは酸素、
水素および窒素のうちの少くとも1つを、Yはけ
い素(Si)、硫黄(S)、りん(P)、塩素(Cl)、
あるいはほう素(B)のうちの少くとも1を表わす組
成を有し、x、y、z、wはそれぞれ O<x≦0.6 O<y≦0.5 O<z≦0.7 O<w≦0.5 で表わされる含弗素有機プラズマ重合層である。
zが0.7より大きいと、たとえば動摩擦係数が小
さくなるが、耐摩耗性は低下する。また、wが
0.5より大になると、含弗素有機プラズマ重合層
の成膜が困難となつたり、また、硬度が高くなり
すぎ、磁気ヘツドを損傷したり、走行性が不安定
になつたりする傾向を生ずる。 前記組成を有する含弗素有機プラズマ重合の組
成物としてはたとえば、C0.31O0.08F0.61、C0.25
H0.07O0.09F0.59、C0.32H0.05F0.63、C0.22O0.15N0.13
F0.50、C0.45H0.09O0.18F0.38、C0.23H0.03N0.21O0.03
F0.44C0.37H0.02O0.03S0.12F0.46、C0.53H0.01O0.04F0.
42

C0.20H0.08O0.03B0.02F0.67、C0.05H0.02O0.21Si0.21F0
.51

C0.44H0.03O0.32F0.21、C0.38H0.11N0.38F0.13等が挙げ
られる。 前記含弗素有機プラズマ重合層は、一部に全く
弗素化合物を含んでいなくともよく、その膜厚は
20〜1000Åであることが望ましく、特に100Å〜
500Åの範囲が好ましい。20Å未満では薄すぎて
オーバコートとしての効果がなく、1000Åを越え
ると、磁性層と磁気ヘツド間のスペーシングロス
が大きくなり、再生出力が低下する。 前記含弗素有機プラズマ重合層は、磁性層の上
面だけでなく、磁性層形成面と反対側の支持体裏
面にも形成することができ、この方法に依り支持
体の反りを防ぐことができる。 また、必要に応じ、含弗素有機プラズマ重合層
上面に、さらに潤滑層を形成してもよい。 前記本発明の磁気記録媒体は、支持体上に磁性
層を形成後、該磁性層上において非プラズマ重合
性ガスと弗素含有化合物を同時にプラズマ処理
し、磁性層上に屈折率が1.45以上の含弗素有機プ
ラズマ重合層を形成することができる。 上記磁気記録媒体の製造法に使用できる非プラ
ズマ重合性ガスとしては、弗素の他酸素、窒素、
水素、塩素あるいは、一酸化炭素等を用いること
ができる。特に分素含有化合物から弗素を引き抜
き、反応後の架橋点の数を増す意味から、酸素、
窒素、水素が好ましく、とりわけ水素が最も好ま
しい。これは、水素から発生する水素ラジカルが
系内に生じる弗素ラジカルと反応し、弗素ラジカ
ル数を有効に減少せしめるため、結合解離によつ
て、さらに弗素ラジカルが生成することを促進さ
せるためと考えられる。 弗素含有化合物としては、CF4、CF2=CF2
CH=CHF、CH2=CF2、CHF=CF2、CF2
CFCl、CF2=CFCF3、CF2=CF−Rf(但し、Rf
はフツ素置換された直鎖状あるいは環状のアルキ
ル基またはフツ素置換されたアリールアルキル基
を表わす。以下のRfについても同様。)、CF2
CF−O−Rf、CF2=CF−CF=CF2、CH2=CH
−Rf、CH2=CH−O−Rf、CH2=C(R)−
COORf(但し、Rは水素原子または炭素原子数が
1から10までのアルキル基を表わす。)、CF3NO、
【式】
【式】CF2S、オク タフルオロシクロブタン、ヘキサフルオロベンゼ
ン、パーフルオロシクロヘキサンなどがある。 本発明にかかる磁気記録媒体の製造に当つて、
含弗素有機プラズマ重合層を形成するにあたつて
は、一般にプラズマ重合と言われる重合法ならど
のような方法を採用してもよいが、弗素含有化合
物ガスと、酸素、窒素、水素等の非プラズマ重合
性ガスを同時にグロー放電させることが好まし
い。 上記プラズマ重合に当つては、必要に応じて弗
素を含有しない化合物を混合してもよい。 弗素を含まない化合物として、メチルアクリレ
ート、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニ
ル、エチレン、ビニルトリメトキシシラン等のい
わゆるモノマーであつてもよいし、ベンゼン、ト
ルエン、ヘキサン、アセトニトリル、ピリジン、
フラン、チオフエン、トリメチルフオスフアイ
ト、トリメチルボレート、テトラメチルシラン等
一般的には非重合性の化合物であつてもよい。 プラズマ重合に用いる化合物としては、操作上
の点から常温で沸点が200℃以下の化合物が好ま
しく、150℃以下であるとより好ましい。 本発明にかかる磁気記録媒体の磁性層に使用で
きる磁性材料は、従来から使用されている公知の
ものでもよく、かかる磁性材料として、γ−
Fe2O3、Co含有γ−Fe2O3、Co被着γ−Fe2O3
Fe3O4、Co含有Fe3O4、CrO2等いわゆる酸化物系
磁性材料:Fe−Ni−Co合金、Fe−Mn−Zn合
金、Fe−Ni−Zn合金、Fe−Co−Ni−Cr合金、
Fe−Co−Ni−P合金、Co−Ni合金等Fe、Ni、
Coを主成分とする合金系磁性材料等各種の磁性
材料が挙げられる。 支持体上に磁性層を形成する方法として、公知
の真空蒸着、スパツタリング、イオンプレーテイ
ング、メツキ法等が挙げられる。合金系の磁性材
料を使用する場合は、組成が変化しないように組
成を制御して蒸着又はメツキしなればならない。 支持体の素材としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等
のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレ
フイン類、セルローストリアセテート、セルロー
スダイアセテート等のセルロース誘導体、ポリカ
ーボネートなどのプラスチツク、Cu、Al、Znな
どの金属、ガラス、いわゆるニユーセラミツク
(たとえば窒化ほう素、炭化けい素等)などが使
用される。 支持体の形態はテープ、シート、カード、デイ
スク、ドラム等いずれでもよく、形態に応じて
種々の材料が必要に応じて選択される。 これらの支持体の厚みは、フイルム、シート状
の場合は約3〜100μ程度、好ましくは5〜50μで
あり、デイスク、カード状の場合は30μ〜10mm程
度である。 〔e〕 実施例: 以下、本発明の実施例について説明する。 実施例 1 第1図は、本発明にかかる磁気記録媒体の製造
装置の要部断面図を示す。 製造装置は、全体符号1で示すケーシングから
成つており、ケーシング1はベルジヤ状の放電室
2、支持体送出室(以下、単に「送出室」とい
う。)3、支持体巻取り室(以下、単に「巻取り
室」という。)4から成り、放電室2および巻取
り室4:放電室2および送出室3間には筒管5が
連結され、支持体通路を形成している。 送出し室3、巻取り室4の側壁には導通管14
が付設されており、筒管5には枝管15が連結さ
れており、導通管14の先端はキヤリヤガス源
(図示せず。)に接続しており、枝管15の先端は
排気系(図示せず。)に接続する。 また、必要に応じて、巻取り室4の底部には前
記排気系に接続する枝管15の一端が連結する。 放電管2には、上部電極6と下部電極7が配設
されている。上部電極6の内部は空洞を形成し、
一方の細管を介してプラズマ重合用ガス供給源
(図示せず。)と接続し、他方の先端面には放電室
空間と導通する多数の孔が形成されており、電極
6の細管部を通して空洞内に導入されたガスが、
放電室内へも供給できる構造になつている。 また、下部電極7は、放電時の発熱を冷却でき
るように水冷式に構成され、同時に、マツチング
ボツクス8を介して電源9から高周波電力が供給
される。 上記の製造装置を使用し、磁気記録媒体を製造
するには、先ず帯状のポリエチレンテレフタレー
ト上に予め公知の方法に依り、たとえばCo−Ni
合金膜を蒸着した支持体10をリール11に巻き
取り、送出室3に取り付ける。リール11に巻き
取られた支持体10の一端は、ガイドローラ12
を介して筒管5内をガイドされ、放電室2から巻
取り室4へ送られる。 巻取り室4内には他のリール13がセツトされ
ており、リール11から送られてきた支持体10
を巻き取るように構成されている。 上述のようにして、ケーシング1内に収納され
た支持体10のCo−Ni合金層(磁性層)上に含
弗素有機プラズマ重合層をオーバコートするに
は、先ず排気系を操作し、枝管15を通じてケー
シング1内を真空排気した後、導通管14からケ
ーシング1内へArガスを供給する。 ついで、上部電極6をアースし、下部電極7に
マツチングボツクス8を介して、高周波電源9か
ら13.56MHz、50Wの高周波電力を加え、Arプラ
ズマを発生させ、支持対上のCo−Ni合金膜表面
を清浄にした。 しかる後、放電室2の上部電極空洞室内へ、重
合性ガスAとしてオクタフルオロシクロブタン:
非プラズマ重合性ガスとして水素ガスBを、A/
B=1/2のモル比で混合したガスを導入し、ケ
ーシング1内の圧力を0.11Torrに維持し、再び
下部電極7に200Wの高周波電力を供給し、放電
室2内に放電を発生させ、導入した前記オクタフ
ルオロシクロブタンガスおよび水素ガスのプラズ
マが前記支持体10のCo−Ni合金層上面に含弗
素有機プラズマ重合膜としてオーバコートされ
た。 その後、巻取り室4の導通管14から後処理ガ
スを導入し、筒管5の枝管15を通じ、ケーシン
グ内の残留ガスを排除した。 ケーシング1内を常圧にもどした後、巻取り室
内の巻取リールを取外し、支持体10上のオーバ
コート膜を、タリステツプ、ESCA(Electron
Spektroscopy for Chemical Analysis)および
元素分析法により分析した結果、膜厚は280Åで
あり。膜組成はC0.42H0.04O0.01F0.53であることが
確認できた。 かくして得られた支持体を、12.65mm巾に裁断
してビデオテープを作製した。この試料テープを
実施例テープ1とした。 また、第1図に示す製造装置は、支持体10上
に磁性層を、予め装置外で形成した後、当該支持
体を蒸着装置内に取り付け、オーバコート層を形
成する際使用する装置の一例を示したものである
が、第2図に示すように、放電室の他に、後述す
る蒸着室を具備する製造装置を使用することに依
り、支持体上への磁性層の形成と磁性層へのオー
バコート層の形成を、同一製造装置内で一貫して
行わせることができる。 第2図に示す装置は、送出室3と巻き取室4の
両者を兼用する室17を中央部に配置し、室17
の左右両側に、それぞれ隔壁18を介して放電室
2と蒸着室16が配設されている。 蒸着室16には、ガイドローラ12、冷却缶2
0、るつぼ21、電子ビーム発生装置22および
遮へい板23が設置されている。 リール11から送られるベルト状支持体10
は、隔壁18に設けられた細隙通路19を通り、
ガイドロール12を介して冷却缶20の周側面に
導かれる。冷却缶20の周側面においては、冷却
缶20の下方に設置された電子ビーム発生装置の
操作によつて、るつぼ21内のCo−Ni合金粉を
加熱し、支持体10面にCo−Ni合金膜が蒸着さ
れる。 Co−Ni合金膜が形成された支持体10は、他
のガイドロール12を介して、細隙通路24を通
り、放電室2に送られ、第1図に示す製造装置の
場合と同様の手順を経て、上部電極6内に導入さ
れたオクタフルオロシクロブタンと水素の混合
(1:1)ガスを、支持体10のCo−Ni合金膜上
面でプラズマ重合せしめ、同一装置内で支持体の
磁性層と、オーバコート層の形成を連続して行う
ことができる。 実施例 2 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素をモル比
(1:2)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
高周波電力200Wの条件の下でグロー放電させる
代りに、表−1、No.2に示す四弗化エチレンおよ
び酸素をモル比(1:2)の割合で混合したガス
を、ガス圧8mmTorr:供給高周波電力10Wの条
件の下でグロー放電させる以外は、実施例1と同
様の処理および工程を経て、支持体10上のCo
−Ni合金層表面にプラズマ重合層を形成した。 上記プラズマ重合層形成後、ケーシング内の残
留ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co
−Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリ
ステツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:240Å 膜組成:C0.32H0.01O0.29F0.38 であることが確認できた。 かくして得られた支持体を12.65mm巾に裁断し
てビデオテープを作製した。この試料テープを実
施例テープ2とした。
【表】
【表】
【表】 実施例 3 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素のをモル
比(1:2)で混合したガスを、ガス圧
0.11Torr、高周波電力200Wの条件の下でグロー
放電させる代りに、表−1、No.3に示す四弗化エ
チレンおよび窒素をモル比(1:2)の割合で混
合したガスを、ガス圧12mmTorr:供給高周波電
力15Wの条件の下でグロー放電させる以外は、実
施例1と同様の処理および工程を経て、支持体1
0上のCo−Ni合金層表面にプラズマ重合層を形
成した。 上記プラズマ重合層形成後、ケーシング内の残
留ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co
−Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリ
ステツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:160Å 膜組成:C0.28H0.02O0.32F0.38 であることが確認できた。 かくして得られた支持体を12.65mm巾に裁断し
てビデオテープを作製した。この試料テープを実
施例テープ3とした。 実施例 4 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素のをモル
比(1:2)で混合したガスを、ガス圧
0.11Torr、高周波電力200Wの条件の下でグロー
放電させる代りに、表−1、No.4に示す四弗化エ
チレンおよび水素をモル比(1:1)の割合で混
合したガスを、ガス圧16mmTorr:供給高周波電
力10Wの条件の下でグロー放電させる以外は、実
施例1と同様の処理および工程を経て、支持体1
0上のCo−Ni合金層表面にプラズマ重合層を形
成した。 上記プラズマ重合層形成後、ケーシング内の残
留ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co
−Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリ
ステツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:300Å 膜組成:C0.44H0.07O0.03F0.46 であることが確認できた。 かくして得られた支持体を12.65mm巾に裁断し
てビデオテープを作製した。この試料テープを実
施例テープ4とした。 実施例 5 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素のをモル
比(1:2)で混合したガスを、ガス圧
0.11Torr、高周波電力200Wの条件の下でグロー
放電させる代りに、表−1、No.5に示す四弗化エ
チレンおよび水素をモル比(1:5)の割合で混
合したガスを、ガス圧155mmTorr:供給高周波電
力150Wの条件の下でグロー放電させる以外は、
実施例1と同様の処理および工程を経て、支持体
10上のCo−Ni合金層表面にプラズマ重合層を
形成した。 上記プラズマ重合層形成後、ケーシング内の残
留ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co
−Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリ
ステツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:280Å 膜組成:C0.48H0.11O0.02F0.39 であることが確認できた。 かくして得られた支持体を12.65mm巾に裁断し
てビデオテープを作製した。この試料テープを実
施例テープ5とした。 実施例 6 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素のをモル
比(1:2)で混合したガスを、ガス圧
0.11Torr、高周波電力200Wの条件の下でグロー
放電させる代りに、表−1、No.6に示す
Viscoat4FMおよび水素をモル比(1:1)の割
合で混合したガスを、ガス圧15mmTorr:供給高
周波電力15Wの条件の下でグロー放電させる以外
は、実施例1と同様の処理および工程を経て、支
持体10上のCo−Ni合金層表面にプラズマ重合
層を形成した。 上記プラズマ重合層形成後、ケーシング内の残
留ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co
−Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリ
ステツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:280Å 膜組成:C0.21H0.22O0.23F0.34 であることが確認できた。 かくして得られた支持体を12.65mm巾に裁断し
てビデオテープを作製した。この試料テープを実
施例テープ6とした。 実施例 7 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素のをモル
比(1:2)で混合したガスを、ガス圧
0.11Torr、高周波電力200Wの条件の下でグロー
放電させる代りに、表−1、No.7に示す
Viscoat4FMおよび酸素をモル比(1:3)の割
合で混合したガスを、ガス圧28mmTorr:供給高
周波電力20Wの条件の下でグロー放電させる以外
は、実施例1と同様の処理および工程を経て、支
持体10上のCo−Ni合金層表面にプラズマ重合
層を形成した。 上記プラズマ重合層形成後、ケーシング内の残
留ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co
−Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリ
ステツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:320Å 膜組成:C0.27H0.13O0.31F0.29 であることが確認できた。 かくして得られた支持体を12.65mm巾に裁断し
てビデオテープを作製した。この試料テープを実
施例テープ7とした。 実施例 8 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素のをモル
比(1:2)で混合したガスを、ガス圧
0.11Torr、高周波電力200Wの条件の下でグロー
放電させる代りに、表−1、No.8に示すヘキサフ
ルオロベンゼンおよび窒素をモル比(1:5)の
割合で混合したガスを、ガス圧185mmTorr:供給
高周波電力200Wの条件の下でグロー放電させる
以外は、実施例1と同様の処理および工程を経
て、支持体10上のCo−Ni合金層表面にプラズ
マ重合層を形成した。 上記プラズマ重合層形成後、ケーシング内の残
留ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co
−Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリ
ステツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:200Å 膜組成:C0.39O0.01N0.18F0.42 であることが確認できた。 かくして得られた支持体を12.65mm巾に裁断し
てビデオテープを作製した。この試料テープを実
施例テープ8とした。 実施例 9 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素のをモル
比(1:2)で混合したガスを、ガス圧
0.11Torr、高周波電力200Wの条件の下でグロー
放電させる代りに、表−1、No.9に示すヘキサフ
ルオロベンゼンおよび水素をモル比(1:3)の
割合で混合したガスを、ガス圧105mmTorr:供給
高周波電力150Wの条件の下でグロー放電させる
以外は、実施例1と同様の処理および工程を経
て、支持体10上のCo−Ni合金層表面にプラズ
マ重合層を形成した。 上記プラズマ重合層形成後、ケーシング内の残
留ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co
−Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリ
ステツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:180Å 膜組成:C0.37H0.07O0.05F0.51 であることが確認できた。 かくして得られた支持体を12.65mm巾に裁断し
てビデオテープを作製した。この試料テープを実
施例テープ9とした。 実施例 10 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素をモル比
(1:2)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
高周波電力200Wの反応条件の下でグロー放電さ
せる代りに、表−1、No.10に示す四弗化メタン、
チオフエンおよび水素をモル比(20/1/10)の
割合で混合したガスを、ガス圧5mmTorr:、供
給高周波電力15Wの条件でグロー放電させた他
は、実施例1と同様の処理および工程を経て、
Co−Ni合金層表面にプラズマ重合層を形成した。 上記プラズマ重合層形成後、製造装置内の残留
ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co−
Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリス
テツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:240Å 膜組成:C0.48H0.21O0.02F0.13S0.16 であることが確認できた。 かくして得られた広巾のテープを12.65mm巾に
裁断してビデオテープを作製した。 この試料テープを実施例テープ10とした。 実施例 11 第1図に示す製造装置を用い、グロー放電室内
において、支持体10に形成したCo−Ni合金層
上で、オクタフルオロシクロブタンおよび水素を
モル比(1:2)で混合したガスを、ガス圧
0.11Torr、高周波電力200Wの反応条件の下でグ
ロー放電させる代りに、表−1、No.11に示すパー
フルオロシクロヘキサン、トリメチルボレートお
よび水素をモル比(20/1/10)の割合で混合し
たガスを、ガス圧10mmTorr:供給高周波電力
20Wの条件でグロー放電させた他は、実施例1と
同様の処理および工程を経て、Co−Ni合金層表
面にプラズマ重合層を形成した。 上記プラズマ重合層形成後、製造装置内の残留
ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co−
Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリス
テツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:320Å 膜組成:C0.22H0.32O0.02F0.21B0.23 であることが確認できた。 かくして得られた広巾のテープを12.65mm巾に
裁断してビデオテープを作製した。 この試料テープを実施例テープ11とした。 実施例 12 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素をモル比
(1:2)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
高周波電力200Wの反応条件の下でグロー放電さ
せる代りに、表−1、No.12に示すパーフルオロシ
クロヘキサン、トリメチルフオスフアイトおよび
酸素をモル比(40/1/40)の割合で混合したガ
スを、ガス圧18mmTorr:供給高周波電力20Wの
条件の下でグロー放電させた他は、実施例1と同
様の処理および工程を経て、Co−Ni合金層表面
にプラズマ重合層を形成した。 上記プラズマ重合層形成後、製造装置内の残留
ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co−
Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリス
テツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:220Å 膜組成:C0.22H0.31O0.18F0.18P0.11 であることが確認できた。 かくして得られた広巾のテープを12.65mm巾に
裁断してビデオテープを作製した。 この試料テープを実施例テープ12とした。 実施例 13 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素をモル比
(1:2)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
高周波電力200Wの反応条件の下でグロー放電さ
せる代りに、表−1、No.13に示すオクタフルオロ
シクロブタン、ベンゼンおよび窒素をモル比
(5/3/40)の割合で混合したガスを、ガス圧
195mmTorr:供給高周波電力220Wの条件でグロ
ー放電させた他は、実施例1と同様の処理および
工程を経て、Co−Ni合金層表面にプラズマ重合
層を形成した。 上記プラズマ重合層形成後、製造装置内の残留
ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co−
Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリス
テツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:180Å 膜組成:C0.25H0.36O0.03N0.18F0.18 であることが確認できた。 かくして得られた広巾のテープを12.65mm巾に
裁断してビデオテープを作製した。 この試料テープを実施例テープ13とした。 実施例 14 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素をモル比
(1:2)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
高周波電力200Wの反応条件の下でグロー放電さ
せる代りに、表−1、No.14に示すオクタフルオシ
クロブタン、テトラメチルシランおよび酸素をモ
ル比(5/3/40)の割合で混合したガスを、ガ
ス圧8mmTorr:供給高周波電力15Wの条件でグ
ロー放電させた他は、実施例1と同様の処理およ
び工程を経て、Co−Ni合金層表面にプラズマ重
合層を形成した。 上記プラズマ重合層形成後、製造装置内の残留
ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co−
Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリス
テツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:160Å 膜組成:C0.11H0.35O0.21F0.17Si0.16 であることが確認できた。 かくして得られた広巾のテープを12.65mm巾に
裁断してビデオテープを作製した。 この試料テープを実施例テープ14とした。 実施例 15 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素をモル比
(1:2)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
高周波電力200Wの反応条件の下でグロー放電さ
せる代りに、表−1、No.15に示す四弗化エチレ
ン、メチルメタクリレートおよび水素をモル比
(5/5/2)の割合で混合したガスを、ガス圧
8mmTorr:供給高周波電力15Wの条件でグロー
放電させた他は、実施例1と同様の処理および工
程を経て、Co−Ni合金層表面にプラズマ重合層
を形成した。 上記プラズマ重合層形成後、製造装置内の残留
ガスを排除した後、支持体10を取外し、Co−
Ni合金層に形成されたオーバコート層をタリス
テツプ、ESCAおよび元素分析法で分析した結
果、 膜厚:280Å 膜組成:C0.38H0.11O0.38F0.13 であることが確認できた。 かくして得られた広巾のテープを12.65mm巾に
裁断してビデオテープを作製した。 この試料テープを実施例テープ15とした。 比較例 1 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素をモル比
(1:2)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
供給高周波電力200Wの反応条件の下でグロー放
電させる代りに、下記の表−1、No.1に示す四弗
化エチレンガスを、ガス圧100mmTorr:供給高周
波電力50Wの条件の下でグロー放電させる以外
は、実施例1と同様の処理および工程を経て、支
持体10のCo−Ni合金層表面にプラズマ重合層
をオーバコートした。 上記プラズマ重合層がオーバコートされた後、
反応装置内の残留ガスを排気した後、支持体10
を取外し、Co−Ni合金層に形成されたオーバコ
ート層をタリステツプ、ESCAおよび元素分析法
で分析した結果、 膜厚:240Å 膜組成:C0.36F0.62O0.02 であることを確認した。 かくして得られた広巾のテープを、12.65mm巾
に裁断してビデオテープを作製した。この試料テ
ープを比較例テープ1とした。
【表】 比較例 2 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび水素をモル比
(1:4)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
供給高周波電力200Wの反応条件の下でグロー放
電させる代りに、下記の表−2、No.2に示す四弗
化エチレンおよびエチレンをモル比(1/1)の
割合で混合したガスを、ガス圧85mmTorr:供給
高周波電力50Wの条件の下でグロー放電させる以
外は、実施例1と同様の処理および工程を経て、
支持体10のCo−Ni合金層表面にプラズマ重合
層をオーバコートした。 上記プラズマ重合層がオーバコートされた後、
反応装置内の残留ガスを排気した後、支持体10
を取外し、Co−Ni合金層に形成されたオーバコ
ート層をタリステツプ、ESCAおよび元素分析法
で分析した結果、 膜厚:220Å 膜組成:C0.42H0.13F0.43O0.02 であることを確認した。 かくして得られた広巾のテープを、12.65mm巾
に裁断してビデオテープを作製した。この試料テ
ープを比較例テープ2とした。 比較例 3 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび酸素をモル比
(1:1)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
供給高周波電力200Wの反応条件の下でグロー放
電させる代りに、下記の表−2、No.3に示すヘキ
サフルオロベンゼンガスを、ガス圧35mmTorr:
供給高周波電力20Wの条件の下でグロー放電させ
る以外は、実施例1と同様の処理および工程を経
て、支持体10のCo−Ni合金層表面にプラズマ
重合層をオーバコートした。 上記プラズマ重合層がオーバコートされた後、
反応装置内の残留ガスを排気した後、支持体10
を取外し、Co−Ni合金層に形成されたオーバコ
ート層をタリステツプ、ESCAおよび元素分析法
で分析した結果、 膜厚:360Å 膜組成:C0.54H0.01F0.42O0.03 であることを確認した。 かくして得られた広巾のテープを、12.65mm巾
に裁断してビデオテープを作製した。この試料テ
ープを比較例テープ3とした。 比較例 4 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび酸素をモル比
(1:1)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
供給高周波電力200Wの反応条件の下でグロー放
電させる代りに、下記の表−2、No.4に示すヘキ
サフルオロベンゼンおよびスチレンをモル比
(1:1)の割合で混合したガスを、ガス圧12mm
Torr:供給高周波電力10Wの条件の下でグロー
放電させる以外は、実施例1と同様の処理および
工程を経て、支持体10のCo−Ni合金層表面に
プラズマ重合層をオーバコートした。 上記プラズマ重合層がオーバコートされた後、
反応装置内の残留ガスを排気した後、支持体10
を取外し、Co−Ni合金層に形成されたオーバコ
ート層をタリステツプ、ESCAおよび元素分析法
で分析した結果、 膜厚:380Å 膜組成:C0.58H0.18F0.23O0.01 であることを確認した。 かくして得られた広巾のテープを、12.65mm巾
に裁断してビデオテープを作製した。この試料テ
ープを比較例テープ4とした。 比較例 5 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび酸素をモル比
(1:1)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
供給高周波電力200Wの反応条件の下でグロー放
電させる代りに、下記の表−2、No.5に示す
Viscoat4FMガスを、ガス圧10mmTorr:供給高
周波電力20Wの条件の下でグロー放電させる以外
は、実施例1と同様の処理および工程を経て、支
持体10のCo−Ni合金層表面にプラズマ重合層
をオーバコートした。 上記プラズマ重合層がオーバコートされた後、
反応装置内の残留ガスを排気した後、支持体10
を取外し、Co−Ni合金層に形成されたオーバコ
ート層をタリステツプ、ESCAおよび元素分析法
で分析した結果、 膜厚:280Å 膜組成:C0.48H0.27F0.32O0.03 であることを確認した。 かくして得られた広巾のテープを、12.65mm巾
に裁断してビデオテープを作製した。この試料テ
ープを比較例テープ5とした。 比較例 6 第1図に示す製造装置を用い、放電室内におい
て、支持体10に形成したCo−Ni合金層上で、
オクタフルオロシクロブタンおよび酸素をモル比
(1:1)で混合したガスを、ガス圧0.11Torr、
供給高周波電力200Wの反応条件の下でグロー放
電させる代りに、下記の表−2、No.6に示す
Viscoat4FMガスを、ガス圧45mmTorr:供給高
周波電力200Wの条件の下でグロー放電させる以
外は、実施例1と同様の処理および工程を経て、
支持体10のCo−Ni合金層表面にプラズマ重合
層をオーバコートした。 上記プラズマ重合層がオーバコートされた後、
反応装置内の残留ガスを排気した後、支持体10
を取外し、Co−Ni合金層に形成されたオーバコ
ート層をタリステツプ、ESCAおよび元素分析法
で分析した結果、 膜厚:280Å 膜組成:C0.47H0.26F0.25O0.02 であることを確認した。 かくして得られた広巾のテープを、12.65mm巾
に裁断してビデオテープを作製した。この試料テ
ープを比較例テープ6とした。 次に、実施例1〜15および比較例1〜6の処理
を施して得られた各実施例テープ1〜15および比
較例テープ1〜6のオーバコート層の屈折率、テ
ープの動摩擦係数、σsの劣化およびスチル寿命
(分)について測定した結果を表−3に示す。
【表】
【表】 ただし、表−3における屈折率、動増際係数、
σs劣化率およびスチル寿命は次の方法に依り評価
した。 (a) オーバコート層の屈折率: エリプソメータを使用して測定した。 (b) 動摩擦係数: テープを温度25℃:湿度55%の雰囲気下で、
24時間放置後、テープの一端をテンシヨン検出
部に取り付け、他方の端には30g荷重をかけて
静止しておき、さらに当該テープ下面に回転ロ
ーラ(直径4mm)を接触させて、周速度14mm/
secで回転させたとき、上記テンシヨン検出部
に検出される値をもつて動摩擦係数とした。 (c) σs劣化率: テープを高温多湿の条件下(温度60℃、相対
湿度80%)において1週間放置した後の、当該
テープの飽和磁化σsと、放置前のテープの飽和
磁化σspとから、次式に従つて求めた、 σs劣化率=(σsp−σs/σsp)×100 をもつて表示した。 (d) スチル寿命: TV画面上の再生静止画像が消失するまでの
時間を(分)単位で表示した。また、前記実施
例1〜15および比較例1〜6におけるテープの
オーバコート層の膜厚はRank talor Hobson
社製タリステツプを用い常法に従つて測定し
た。 表−3に表わされた測定結果から、オーバコー
ト層の屈折率が1.45以下の資料テープ(比較例テ
ープ1〜6)は、屈折率1.45以上の試料テープ
(実施例テープ1〜15)に比べて、動摩擦係数、
σs劣化率がいずれも大きく、テープ走行性が悪く
スリ傷を生じやすく、耐食性(保存安定性)も劣
ることが判る。 さらに、オーバコート層の屈折率1.45以上の試
料テープは、屈折率1.45以下のオーバコート層を
有する試料テープに比べて、スチル寿命が長く耐
摩耗性が優れていることが判る。 表−3に示された測定値に基づいて、試料テー
プの屈折率とスチル寿命との関係をプロツトする
と、第3図に示すごとき結果となる。図中×印
は、屈折率1.45以下の試料テープの特性値であ
り、・印は、屈折率1.45以上の試料テープの特性
値を表わす。この結果に基づいて内挿線をプロツ
トすると、曲線cを得る。 内挿線cから、磁性層上に屈折率が1.45以上の
含弗素有機プラズマ重合層をオーバコートした磁
気記録媒体は、スチル寿命が急激に向上すること
が判る。 〔f〕 発明の効果: 以上のごとく、 (1) 本発明の磁気記録媒体は、磁性層上に屈折率
1.45以上の含弗素有機プラズマ重合層を形成す
ることによつて、 磁気記録媒体の走行性を向上できる。 磁気記録媒体の耐食性、保存安定性を向上
できる。 磁気記録媒体の耐摩耗性を向上できる。 磁気記録媒体のスチル寿命を向上できる。 (2) さらに、本発明の磁気記録媒体は、磁性層上
において非プラズマ重合性ガスと弗素含有有機
化合物ガスを同時にプラズマ処理することによ
つて、容易に磁性層上に屈折率145以上の含弗
素有機プラズマ重合層をオーバコートすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の磁気記録媒体製造装置の要
部断面図、第2図は本発明の磁気記録媒体製造装
置の他の実施例の要部断面図、第3図は本発明に
かかる磁気記録媒体と比較例の磁気記録媒体のオ
ーバコート層の屈折率対スチル寿命の関係を示す
特性曲線図である。 2……放電室、3……支持体送出室、4……支
持体巻取り室、6……上部電極、7……下部電
極、8……マツチングボツクス、9……高周波電
源、10……支持体、11,13……支持体リー
ル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持体上に、磁性層と磁性層上に形成した屈
    折率が1.45以上の含弗素有機プラズマ重合層を有
    する磁気記録媒体。 2 支持体上に磁性層を形成後、該磁性層上にお
    いて非プラズマ重合性ガスと弗素含有化合物を同
    時にプラズマ処理し、磁性層上に屈折率が1.45以
    上の含弗素有機プラズマ重合層を形成することを
    特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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