JPH0324252A - 耐食性軟磁性合金とその製造方法 - Google Patents

耐食性軟磁性合金とその製造方法

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JPH0324252A
JPH0324252A JP15558489A JP15558489A JPH0324252A JP H0324252 A JPH0324252 A JP H0324252A JP 15558489 A JP15558489 A JP 15558489A JP 15558489 A JP15558489 A JP 15558489A JP H0324252 A JPH0324252 A JP H0324252A
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JP
Japan
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alloy
magnetic
amorphous
microcrystals
atomic
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JP15558489A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Cho
勤 長
Masaaki Igarashi
五十嵐 雅昭
Osamu Kawamoto
修 河本
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐食性でかつ磁気特性の高い軟磁性合金とその
製造方法に関し、特に非晶質系の合金を改良した耐食性
合金とその製造方法に関する.(従来技術) 従来高透磁率の磁心材料としては金属系軟磁性材料、フ
エライト系磁性材が広く使用されているが、金属系は高
透磁率ではあるが渦電流損失が大きいため高周波では使
用できず、一方フエライトは高抵抗で渦電流損が少ない
が飽和磁束密度が低く温度特性も悪いと言った欠点があ
る.これに対して、最近高い飽和磁束密度を有する非晶
質磁性合金が注目されている.そのうちFe系の非晶質
合金はCO系の非晶質合金に比して安価に製造できかつ
経時変化が少ない点では望ましいが、透磁率、磁歪およ
び鉄損失がCo系の非晶質合金に比して大きいのでその
改良の必要性がある.そうした試みの中で、各種の添加
材をFe系の非晶質合金にNb.Cu等を添加して磁歪
係数を下げることが提案されている. しかし非晶質磁性合金には透磁率の大きさに限界があり
、又磁歪及び鉄損の大きさも充分に抑制することが出来
ない.この原因は実はこうした合金が非晶質のまま使用
されることに根本的に起因していることが最近になって
解明された.すなわち、特開昭63−302504号、
64−3 1 922号、および同64−39347号
にはFe系非晶質合金を急冷法で作り、これを更に非晶
質保持温度を越える結晶化温度範囲で熱処理することに
より微結晶を非晶質基質の中に分散した合金とすること
により、鉄損が少なく、透磁率の大きい軟磁性材料とす
ることが記載されている.(解決すべき問題点) しかしながら、非晶質中に微結晶を分散した型の軟磁性
材料は、一般に耐食性が悪く、又透磁率及び鉄損の点で
も不十分であることが分かった。
(発明の目的) 従って、本発明の一目的は非晶質金属中に微結晶を分散
した型の軟磁性材料において、耐食性、初透磁率、及び
保磁力のいずれの特性も同時に改良した軟磁性材料を提
供することを目的とする。
(発明の構成と作用効果の概要) 本発明は、原子%で表わしてC u 0. 1〜3%、
Si5〜20%、W,Ta%MoおよびNbより選択し
た少なくとも一種の元素0.5〜10%、B5〜20%
、Cr2〜5%、および残部Feより成る組成を有し、
かつ非晶質基質中に微結晶を析出分敗した組織を有する
耐食性軟磁性合金により上記の目的を達成する. 本発明はまた上記の組成を有する合金な溶湯から急冷し
て非晶質合金を製造し、ついで非晶質基質中に微結晶が
析出するまで熱処理することを特徴とする耐食性軟磁性
合金の製造方法により上記の目的を達成する. 本発明によると、非晶質中に微結晶を分散した型の上記
特定組成の軟磁性材料はCrの範囲2〜5原子%.特に
2〜4.0原子%において、耐食性に優れるだけでなく
、初透磁率が極めて大きく、又保磁力の点でも小さくな
ることが分かった。
(発明の詳細な説明) 一般に、本発明の耐食性軟磁性合金は原子%で表わして
C u 0. 1〜3%好ましくは0.8〜1.2%、
Si5〜20%好ましくは9〜17%、W、Ta,MO
およびNbより選択した少なくとも一種の元素0.5〜
10%好ましくは2〜4.5%、B5〜20%好ましく
は7〜14%、Cr2〜5%、好ましくは2〜4.0%
、および残部Feより成る組成を有する合金を溶湯から
急冷して非晶質合金を製造する.急冷法は非晶質合金の
製造方法として周知であるから任意の方法を選択して本
発明に使用することが出来る得られた合金は通常帯状を
成すものであり、用途に応じた形のコアとして巻回して
成形する.この成形中に大きな機械歪が加わるのが通例
であり、このために初透磁率等の磁気特性が影響を受け
る。しかし、その後に結晶化温度以上での熱処理により
微結晶を析出させることにより磁気特性は著しく改善さ
れる。
熱処理は非晶質基質中に微結晶が析出するまで500℃
〜600℃、好ましくは、550℃〜580℃で微結晶
が50〜100%得られる間で充分な時間行なわれる.
熱処理は空気中で行なっても良いが、特にAr等の不活
性ガス雰囲気中で熱処理すると特性が良い微結晶分散型
の軟磁性材料が得られるので好都合である。更に熱処理
は磁場を印加しながら行なっても良い、これにより特定
の磁化方向の磁気特性を改善出来るが熱処理効果による
初透磁率の増加は,Crの含有量に敏感であり、約3原
子%にビークを有し、特に2〜4.0原子%が好ましい
. 本発明の組成は一般的には上記の特開昭63−3025
04号公報、64−31922号公報、および同64−
39347号公報に記載されている範囲に入る.しかし
これらの公報には本発明の特定の組戊を選択し且つCr
を2〜5原子%特に2.0〜4.0原子%の割合で添加
したときに最良の耐食性及び磁気特性が得られしかもそ
れが臨界的であることに関する知見は得られていない. 上記公報を検討すると、軟磁性合金の組戊として極めて
膨大な種類の元素とその配合率が使用されている.上記
公報には本発明の組成に近い組成のものは実施例として
記載されてはいるが他の組成と比較して特別な特性は有
していない.またCrの添加について軟磁性材料の耐食
性を改善するために0〜10原子%添加することが記載
されている.しかし、Crの添加が耐食性の改善に資す
るという証拠はこれらの特許公報には全く記載されてい
ない.実際、以下の比較例で示す通り、これらの特許公
報に実施例として記載された合金組成中のCrを1原子
%添加したものは耐食性がわるい.又、磁気特性に関し
てもCrl原子%の添加では特性が充分でなく、2〜5
原子%特に2〜4.0原子%のビークの特性と比較する
と1kHzで70000程度の初透磁率の差が生じ、又
500kHzでは3000〜4000程度の差が生じる
点で本発明の効果は著しく臨界的であるが上記公報には
これを示唆する記載はない.以下、本発明の実施例を詳
細に説明する。
(実施例の説明) 実11生上 原子%でCut%、Si13.5%、Nb3%、B9%
、CrO−10%および残部Fe(不可避的に含有する
不純物は許容)より成る組成の溶湯から単ロール法によ
り幅10mm厚さ18μmのリボンを作製した.このリ
ボンのX線回折を行なったところ、非晶質合金に典型的
なハロ)<ターンが得られた。
このリボンを長さioamだけ切り取り、空気中および
Ar雰囲気中で550℃、1時間の熱処理を施した。こ
のリボンのX線回折パターンは結晶化を示すピークが認
められた。
これらの合金の耐食試験の結果を表1に示す。
表1(耐食試験) 注 ○・・・耐食性良好 Δ・・・耐食性やや良い ×・・・耐食性悪い 表1よりCrを1原子%程度添加したのでは耐食性が悪
く湿度の比較的高い条件化では使用出来ないことが分か
る。一方2原子%以上添加することにより実用上十分な
耐食性が得られることが分かる。またAr等の不活性雰
囲気中で熱処理を行なうと耐食性が更に向上することが
分かる。
実圭目引旦 原子%でCul%、Si 14%、Ta3%、B8.5
%、CrO〜6%および残部Feより戊る組成の溶湯か
ら単ロール法により幅1 0mm厚さ17μmのリボン
を作製した.このリボンを内径1 5mm,外径1 9
mmのコアとなるように巻き回した後、Ar雰囲気中で
570℃、1時間の熱処理を施した. これらの合金の初透磁率と保磁力のCr添加量依存性を
第1図に示す. これからCrの微量添加は初透磁率を向上させるが、C
r添加員が5原子%を越えると初透磁率が著しく低下し
、同時に直流BHliti化曲線より求めた保磁力He
を著しく増大させることが分かる.この合金系について
も実施例1と同様にして耐食試験を行なったが、Crを
2原子%以上添加する必要があることを確認した.これ
より、耐食性および磁気特性の両者が優れた合金を製作
する為にはCrを2〜5原子%添加すれば良いことが分
かる. 実』0排旦 原子%でCul%、Sil5%、W3%、88%、Cr
O〜3%および残部Fsより成る組成の溶湯から単ロー
ル法により幅4. 5 m m厚さ15.5μmのリボ
ンを作製した.このリボンを内径ID=4mm,6mm
,8mm,10mm,外径OD= I D+4mmのコ
アとなるように巻き回した後、Ar雰囲気中で1時間の
熱処理を施した。
550℃以上600℃以下の温度で初透磁率が最大にな
る値μ1..を求め、コアの内径に対してプロットした
結果を第2図に示す。
これからCrを3原子%添加することにより、小型コア
の特性を著しく向上させることができることを見出した
. この合金系についても実施例1と同様にして耐食試験を
行なったが、Crを2原子%以上添加する必要があるこ
とを確認した。
X息JL4 原子%でCul%、M o 3. 5%、Si 14%
、B8,5%、CrO〜6%および残部Feより成る組
成の溶湯から単ロール法により幅10mm厚さ15〜1
7μmのリボンを作製した.このリボンを内径15mm
、外径20mmのトロイダル状に巻き回した後、リボン
の幅方向に200eの磁場を印加した状態で540℃、
Ar雰囲気中で1時間の熱処理を行なった. これらの合金の500kHzで測定した初透磁率μla
cのCr添加量依存性を第3図に示す.これから高周波
においてリボン幅方向に磁場を加えながら処理した後の
初透磁率は5原子%以上のCrを添加することにより著
しく改善されることが分かる. この合金系についても実施例1と同様にして耐食試験を
行なったが、Crを2原子%添加する必要があることを
確認した. X五盟旦 原子%でCul%、Si13.5%、Nb3%、BIO
%、CrO〜6%および残部Feより成る組成の溶湯か
ら、単ロール法により幅1 0mm厚さ15〜17μm
のリボンを作製した.リボンを内径14mm、外径22
mmのトロイダルコアに巻き回した後、Ar雰囲気中で
、550℃、1時間の熱処理を施した. これらの合金のL kHzでの初透磁率を、20℃(μ
,。。,)および80℃(μ1。。)で測定し、初透磁
率の温度変化率[%]を求めた.μ I +201 この結果を図4に示す.これより、Cr添加量と2〜5
at%に選ぶことにより、温度変化率を著しく改善でき
ることがわかる.
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の軟磁性合金においてCrの添加量と初
透磁率及び保磁力の関係を示す図、第2図はコア状に成
形した本発明の軟磁性合金においてCrの添加量と初透
磁率の関係を示す図、第3図は磁場処理後の本発明の軟
磁性合金においてCrの添加量と初透磁率の関係を示す
図、及び第4図は、本発明の合金において、初透磁率の
温度変化率とCr添加量の関係を示す図である。 第1図 Crオ加1(Ot%) 第2図 コア内イ条,ID(mm) 第3図 第4図 Cr添加*<or%》 Criillt(at%)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)原子%で表わしてCu0.1〜3%、Si5〜20
    %、W、Ta、MoおよびNbより選択した少なくとも
    一種の元素0.5〜10%、B5〜20%、Cr2〜5
    %、および残部Feより成る組成を有し、かつ非晶質基
    質中に微結晶を50〜100%析出分散した組織を有す
    る耐食性軟磁性合金。 2)原子%で表わしてCu0.8〜1.2%、Si9〜
    17%、W、Ta、MoおよびNbより選択した少なく
    とも一種の元素2〜4.5%、B7〜14%、Cr2〜
    4.0%、および残部Feより成る組成を有する前記第
    1項記載の耐食性軟磁性合金。 3)原子%で表わしてCu0.1〜3%、Si5〜20
    %、W、Ta、MoおよびNbより選択した少なくとも
    一種の元素0.5〜10%、B5〜20%、Cr2〜5
    %、および残部Feより成る組成を有する合金を溶湯か
    ら急冷して非晶質合金を製造し、ついで非晶質基質中に
    微結晶が50〜100%析出するまで熱処理することを
    特徴とする耐食性軟磁性合金の製造方法。 4)原子%で表わしてCu0.8〜1.2%、Si10
    〜17%、W、Ta、MoおよびNbより選択した少な
    くとも一種の元素2.5〜4%、B7〜14%、Cr2
    〜4.0%、および残部Feより成る組成を有する合金
    を溶湯から急冷して非晶質合金を製造し、ついで非晶質
    基質中に微結晶が析出するまで熱処理することを特徴と
    する前記第2項記載の耐食性軟磁性合金の製造方法。 5)熱処理は不活性ガス中で行なわれる前記第3項又は
    第4項記載の耐食性軟磁性合金の製造方法。 6)熱処理は磁場中で行なわれる前記第5項記載の耐食
    性軟磁性合金の製造方法。
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