JPH03239000A - 音場再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 概　　要 自動車の車室内などにおいて、拡がり感のある音場を作
る際に、直接音用スピーカの他に、効果音用スピーカを
複数個設け、この効果音用スピーカからの効果音が打消
されるのを防ぐために、直接音信号に基づいて創成され
る効果音信号を、たとえば移相器などによって補正し゛
、こうして補正された効果音信号を前記効果音用スピー
カに与える。

産業上の利用分野 本発明は、自動車の車室内などにおいて用いられる音場
再生装置に関する。

従来の技術 従来からの音場再生装置では、２チヤネルステレオの直
接音信号を、聴取位置の前方左右に設けた直接音用の主
スピーカに与え、直接音信号に基づいて創成された初期
反射音および残響音などの効果音信号を、主スピーカと
は別に設けた複数の効果音用の副スピーカに与えている
。自動車の特に狭い車室内の聴取空間では、左右対称に
置かれた主および副スピーカの非対称な運転席などで聴
取することになり、また副スピーカからの効果音が空間
で音響的に干渉して効果音同志が打消されてしまい、充
分な音場制御効果を得られないという問題がある。

発明が解決すべき課題 本発明の目的は、聴取位置で効果音が干渉して打消し合
わないようにして充分な音場制御効果を得ることができ
るようにした音場再生装置を提供することである。

課題を解決するための手段 本発明は、直接音を発生するために聴取位置の前方左右
に配置される直接音用スピーカと、希望する臨場感を得
るための効果音を発生するために設けられる複数の効果
音用スピーカと、直接音信号を発生して直接音用スピー
カに与える直接音信号発生源と、 直接音信号発生源からの直接音信号が与えられ、効果音
信号を創成する効果音信号創成回路と、効果音信号創成
回路からの効果音信号を補正して聴取位置での効果音用
スピーカがらの効果音同志の打消しを防ぐ特性補正回路
とを含むことを特徴とする音場再生装置である。

また本発明は、前記特性補正回路は、移相器であること
を特徴とする。

作　　用 本発明に従えば、直接音信号発生源がら発生される直接
音信号を、聴取位置の左右前方に配置される直接音用の
主スピーカに与えて、２チヤネルステレオ再生を行う。

拡がり感のある音場を創成するために、複数の効果音用
の副スピーカが設けられる。効果音信号創成回路からは
、直接音信号に基づいて、効果音信号が創成され、この
効果音信号は、特性補正回路において補正され、この補
正された効果音信号を効果音用の副スピーカに与える。

これによって聴取位置での効果音用スピーカからの効果
音同志が、干渉を生じることを防ぎ、効果音同志の打消
しを防ぐ。

特性補正回路としては、移相器を用いることができる。

実施例 第１図は本発明の一実施例の全体の系統図である。自動
車の車室ｌ内で、直接音用の左右のフロントスピーカ２
．３が聴取位置４の前方に配置される。低音を増強する
ために、聴取位置４を含む聴取空間５の後方中央にウー
ハスピーカ６が設けられる。

拡がり感のある音場を聴取空間５において創成するため
に、副スピーカとして、聴取空間５の後方左右にリアス
ビーカフ、８が配置され、聴取空ｆ：ｆ１５の前方中央
にフロントセンタスピーカ９が配置される。

左右の直接音信号は直接音信号発生源１０からライン１
１．１２に導出される。この直接音信号発生１１［１０
は、たとえばコンパクトディスク再生装置、テープ再生
装置およびラジオ受信機などであってもよい、ライン１
１．１２を介する直接音信号は左右のフロントスピーカ
２，３に与えられ、また混合回路１３において混合処理
され、ライン１４を介してローパスフィルタ１５に与え
られ、低域の直接音信号がライン１６からウーハスピー
カ６に与えられる。

混合回路１３からライン１４に導出される直接音信号は
効果音信号創成回路１７に与えられる。

この効果音創成回路１７は、たとえば１　ｋＨｚを中心
とした３００Ｈｚ〜１０ｋＨｚの周波数帯域の直接音信
号を遅延回路１８によって遅延し、またレベル調整回路
１９においてそのレベルを調整し、さらに混合回路２０
において混合処理し、こうしてライン２１．２２から、
左右のリアスピーカフ、８のために効果音信号を導出し
、さらにライン２３からフロントセンタスピーカ９のた
めの効果音信号を導出する。この効果音信号は、臨場感
を得るための生音場における音源から天井や壁などには
ね返ってから届く初期反射音、およびさらに複雑な経路
を辿って遅れて届く残響音を含む。

聴取空間５における各聴取位置４では、直接音と初期反
射音と残響音とを併せて聴取し、それらの音の相互作用
で、臨場感を得ることができる。

効果音用のリアスピーカフ、８およびフロントセンタス
ピーカ９から発生される効果音同志が干渉して打消し合
うのを防ぐために、これらの各スピーカ７．８．９に個
別的に対応して移相器２４゜２５．２６が設けられる。

移相器２４の具体的な構成の一例は、第２図（１）に示
されている。この移相器２４では、演算増幅回路２７の
負入力端子には、ライン２１から抵抗Ｒ１を介して接続
され、出力端子との間に負帰還用の抵抗Ｒ２が接続され
る。また、正入力端子には、コンデンサＣ１が接続され
、さらにライン２１から抵抗Ｒ３を介して接続される。

演算増幅回路２７の出力はライン３０を介して左のリア
スピーカフに与えられる。その他の移相器２５゜２６も
また同様な槽底を有しており、移相器２５２６の出力は
ライン３１．３２を介して右のリアスピーカ８とフロン
トセンタスピーカつとにそれぞれ与えられる。

移相器２４の特性は第２図（２）に示されている１周波
数１１未満の周波数帯域では、移相を９０〜１８０度に
亘って進め、周波数１１以上の周波数帯域では、移相を
０〜９０度に亘って進める。

また、周波数ｆ１より充分大きな周波数では移相差を生
じない。周波数ｆ１は、コンデンサＣ１の容量をＣ１と
し、抵抗Ｒ３の抵抗値をＲ３とするとき、第１式で示さ
れる。

移相器２４，２５．２６は、第２図に示されるの以外に
、その他の槽底と特性とを有していてもよく、また効果
音信号創成回路１７から発生される効果音信号の位相だ
けでなく、直接音に対する遅延時間を補正する構成を有
していてもよい。

第３図は、本件発明者の実験結果を示すグラフである。

自動車の車室内で、直接音信号発生源１０からインパル
スを発生したときに、聴取位置４の運転席４ａでは、第
３図（１）で示されるように直接音３４に続いて、初期
反射音３５が干渉を生じることなく、したがって打消さ
れることなく得られ、それに後続して残響音３６が得ら
れる。

これに対して比較のために、移相器２４．２５２６を省
略し、ライン２１をライン３０に接続し、ライン２２を
ライン３１に接続し、ライン２３をライン３２に接続し
て同様な実験を行ったところ、第３図（２〉で示される
特性が得られる。直接音３４ａに後続する初期反射音３
５ａは打消されていることが判る。参照符３６ａは残響
音を示している。このようにして本発明によれば、効果
音信号の打消しを防いで、拡がり感のある音場を創成す
ることが確認された。

車室１内においてスピーカ２，３，６，７，８゜９は、
その車室１の対称面３７に関して対称に配置される。

本発明は自動車の車室内において音場を再生する場合だ
けではなく、その他の聴取空間において音場を再生する
ために広範囲に実施することができる。

発明の効果 以上のように本発明によれば、直接音用スピーカには、
直接音信号を与えて直接音を発生し、複数の効果音用ス
ピーカには、直接音信号に基づいて得られる効果音信号
を、特性補正回路において補正して与え、これによって
効果音用スピーカがら発生される効果音同志が打消され
ることを防ぐ。

このようにして聴取位置で理想的な音場制御効果を得る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の全体の系統図、第２図は移
相器２４の具体的な槽底とその周波数特性を示す図、第
３図は本件発明者の実験結果を示す図である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）直接音を発生するために聴取位置の前方左右に配
   置される直接音用スピーカと、 希望する臨場感を得るための効果音を発生するために設
   けられる複数の効果音用スピーカと、直接音信号を発生
   して直接音用スピーカに与える直接音信号発生源と、 直接音信号発生源からの直接音信号が与えられ、効果音
   信号を創成する効果音信号創成回路と、効果音信号創成
   回路からの効果音信号を補正して聴取位置での効果音用
   スピーカからの効果音同志の打消しを防ぐ特性補正回路
   とを含むことを特徴とする音場再生装置。
2. （２）前記特性補正回路は、移相器であることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の音場再生装置。