JPH032362B2 - - Google Patents

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JPH032362B2
JPH032362B2 JP7441883A JP7441883A JPH032362B2 JP H032362 B2 JPH032362 B2 JP H032362B2 JP 7441883 A JP7441883 A JP 7441883A JP 7441883 A JP7441883 A JP 7441883A JP H032362 B2 JPH032362 B2 JP H032362B2
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JP
Japan
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nozzle
coagulating
substrate
latex
coagulation
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JP7441883A
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JPS59199704A (ja
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Teruhiko Sugimori
Takayuki Tajiri
Akio Hironaka
Hideaki Habara
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS59199704A publication Critical patent/JPS59199704A/ja
Publication of JPH032362B2 publication Critical patent/JPH032362B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は重合体ラテツクスの凝固方法に関する
ものである。
化学工業においては凝固性物質、例えば重合体
ラテツクス、ゴムラテツクス等は多量に扱われて
おり、その内一部は接着剤や塗料等として液状の
まま使用されているが、大部分のものは凝固剤に
より凝固した後使用されているのが現状である。
従つて凝固操作はこれらの分野では重要な位置を
占める操作であるにもかかわらず現状では凝固の
方法あるいは凝固装置は従来からの経験により得
られた古い技術に基くものが使用されている。
ところで樹脂工業に限つて述べるならば、乳化
重合法により製造された重合体ラテツクスから重
合体粉末を製造する場合、一般にはラテツクスと
酸類あるいは無機質の多価塩類からなる凝固剤と
を接触せしめ凝析した後熱処理等の方法により重
合体を固化せしめ、しかる後に脱水、乾燥等の操
作を経て重合体の乾燥粉末とするのが通常であ
る。しかるに通常採用されている方法によれば得
られる粉末の粒子は不定形をしており粒度分布も
広く、粗大粒子が含まれる反面微粉末も相当の量
存在する。従つて前記微粉末の飛散に基づく歩留
りの低下、あるいは環境問題、さらには粉末の低
流動性に基づく配管、貯槽出口等での詰り、粉塵
発生による作業環境の悪化、粉塵爆発の危険性の
増大等好ましからざる問題を有している。また重
合体粉末の嵩比重が小さく脱水機における脱水性
が悪いため輸送、貯蔵のコストが高く、しかも乾
燥工程で多大の熱エネルギーを消費しているのが
現状である。
ところで近年凝固操作の重要性に鑑み、重合体
粉体の粉体特性を向上しようとする研究が多く見
られる。これらの研究開発の動向の一つとして従
来の凝固方法あるいは凝固装置の若干の改善、他
のものとして気相反応を利用した噴霧乾燥や気相
凝固等の方法がある。しかしながらかかる方法は
依然として粉体として低品位なものであつたり、
多大なエネルギーコストと建設コストを強いるも
のであつたりするなど決定的な改善策とはなつて
いない。
このような状況下において本発明者らは特定の
条件を満す細管より乳化ラテツクスを凝固液中に
吐出させることにより微粉および粗大粒子を実質
的に含まない高嵩比重粉粒体とし得る発明につい
て先に特願昭56−73115号(特開昭57−187322号)
として特許出願した。
本発明者らは先の発明に基づき、さらに鋭意検
討した結果ラテツクス凝固用ノズルとして特定の
間隙と特定の長さを有する細管を特定のサイズな
る基板に設けたものを重合体ラテツクスの凝固に
使用することにより粉体特性に極めて優れる重合
体粉粒体とし得ることを見出し本発明に到達し
た。
本発明は重合体ラテツクスを凝固する際に、ラ
テツクス凝固用ノズルとして短軸長が150mm以下
である基板に細管相互の間隙が1mm以上で、且つ
基板上の突出長が3mm以上となるように基板に複
数本の細管が設けられたものを使用することを特
徴とする重合体ラテツクスの凝固方法である。
本発明において使用するラテツクス凝固用ノズ
ルの一例の構造を図面に基づいて説明する。図面
は当該ノズルの斜視図で一部切除したものであ
り、図中1は細管、2は基板、3はホルダー、4
はガスケツト、5は締結具である。細管1または
これに接続する孔は基板2を貫通をしており、且
つ細管1と基板2は直接または接着剤等によつて
固着されている。また基板2とホルダー3はガス
ケツト4を介して密着しておりホルダー内部の重
合体ラテツクスのような凝固性物質が基板とホル
ダーの接合部から外部へ漏れることはない。
本発明におけるラテツクス凝固用ノズルの構造
は図面のものに限定されず、要は短軸長が150mm
以下である基板を使用すること、細管相互の間隙
が1mm以上であること、細管の基板からの突出
長、即ち図面におけるAの長さが3mm以上である
ことを満すものであれば基本的にはいかなる構造
でもよい。
本発明におけるラテツクス凝固用ノズルの外観
構造は図面に示されるような基板が矩形である場
合をはじめとして、その形状の如何に拘らず短軸
長が150mm以下の基板に複数本の細管が設けられ
た生花で使用される剣山のような特徴のある構造
をしているものである。このような構造をとつて
いることにより凝固性物質と凝固液は良好に接触
し、ノズルから吐出される凝固性物質を特徴ある
形状で凝固せしめ、粉体特性に極めて優れる重合
体粉粒体の製造が可能となるものである。即ち凝
固性物質はノズルのホルダー内部から細管を経て
凝固液中に吐出されるが、このとき凝固液が凝固
性物質の吐出方向と同方向に静かに流れるように
ノズルの向きと凝固液流量が調節される。その結
果凝固液の流れは基板およびホルダーに邪魔され
てこれらの下流側、即ち細管付近で乱れが生じ渦
が発生する。従つて細管が基板より3mm以上、好
ましくは10mm以上突出していれば細管の先端は渦
域の外部に存在する層流域に達することになり先
端より吐出される凝固性物質は層流の凝固液に乗
つて静かに流れながら凝固反応して微粉および粗
大粒子を実質的に含まない特徴ある形状をした高
嵩比重の重合体粉粒体が得られることとなる。な
お本発明においては細管の基板からの突出長は実
質的には制限されないものであるが、工業的生産
性の見地からいつてその上限値は200mm位である。
しかしながら、細管相互の間隙が狭く、1mm未
満であれば細管群内部に凝固液の流入が困難とな
り、細管群の周辺部を除いて良好な凝固が不可能
となる。一方仮に、強制的手段により凝固液を細
管群間に流入せしめた場合でも、細管相互の間隙
が1mm未満であれば吐出した凝固性物質がもたら
すジエツト流のゆらぎのため、各細管から吐出し
た凝固性物質は互いに合一しあい大きな塊状粒子
となつて良好な性状の粉体が製造不可能となる。
従つて本発明においては細管は基板より3mm以上
突出し、且つ細管相互の間隙は1mm以上であるこ
とが必要である。なお細管相互の間隙は重合体粉
粒体の生産速度を考慮するとその範囲は20mm位
迄、好ましくは10mm位迄である。このような細管
群からなるノズルを大型化する場合に問題となる
ことは凝固性物質と凝固液の接触方法である。つ
まりノズルの大型化にともない基板周辺部より流
入する凝固液が十分にノズル中央部へ到達しない
ことなれば当然の事ながら良好な凝固操作は不可
能である。従つてノズルの大きさには限界があ
り、小型のノズルを多数並べて全体の生産規模を
大きくするという考え方が今日までの主流であ
り、実際ノズル数を増大させる手法でスケールア
ツプが計られたきたところであるが、このような
手法は凝固槽、凝固液供給装置、凝固性物質供給
装置並びに取出し装置および周辺装置を新たに設
置する必要があり、コスト的に有利な手法とは言
えないのみならず、一定生産量当り広い占有面積
を要する。
ところが本発明において使用する特定形状のノ
ズルを使用すれば凝固液は短軸方向からノズルの
中心軸方向へ流れ、しかもその流路が短いために
細管から吐出した凝固性物質と良好に接触し、凝
固性物質が糸状に凝固する結果極めて粉体物性に
優れる粉体を得ることができる。また本発明にお
けるノズルとは長軸方向に長さの制限がなく、従
つてノズル1個当り多数の細管を有することが可
能なり工業的に有利となる。
さらに本発明におけるノズルは基板の長軸を水
平面あるいは鉛直面にあるように設置可能であ
り、特に後者の場合は水平方向にノズルを隣接し
て設置することができるため一定床面積当り極め
て多数の細管を設置できる特徴がある。
ラテツクス凝固用ノズルを構成する基板の材質
はガラス類;無機焼結体類;ポリメチルメタクリ
レート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、ABS樹脂、ポリアセタール、AS樹
脂、フツ素樹脂等の合成樹脂類;ステンレススチ
ール、銅、白金、金、鉛等の金属類が好ましい
が、これらに限定されず凝固液および凝固性物質
に対し化学的に安定な物質であればいかなるもの
でも使用可能である。また基板の形状については
円形、正方形、矩形、長円形等任意の形状のもの
が使用できる。
またラテツクス凝固用ノズルを構成する細管は
先に出願した特願昭56−73115号(特開昭57−
187322号)によつて規定される細管であり、その
管径については特に制約ないが内径は3mm以下、
外径は5mm以下が好ましい。またその材質につい
ては前記基板を構成する材質を同じく用いること
ができ、その他凝固液および凝固性物質に対し化
学的に安定な物質であればいかなるものでもよ
い。
図面において3で示したホルダーは配管より供
給される凝固性物質を細管に分配するためのもの
であり、通常は漏斗状の形状をしたものが使用さ
れるが特にこれに限定されるもではない。ホルダ
ーの材質としては前述した基板の材質類が使用で
きる。なお基板とホルダーは保守を容易にする目
的で通常分離できる構造が好ましいが、必ずしも
これに限定されず、一体成形されたものでもよ
い。図面に示されるような基板とホルダーが分離
できるような構造の場合にはガスケツトのような
シール部材を介して締結具により接合される。ガ
スケツトとしてはゴムガスケツト、ポリテトラフ
ルオロエチレン、ガスケツト、ポリエチレンガス
ケツト、O−リング等が使用できる。また締結具
としてはボルト、万力、締め付けリング等の通常
の手段が利用でき、その材質としては前述した基
板の材質類が使用できる。
なお図面には示されていないが、細管と基板は
固着されている必要がある。固着の方法としては
接着剤による方法、細管と基板を直接固着する方
法、一体物として成形する方法、ネジ込みによる
方法等が挙げられる。接着剤を使用する場合には
凝固液および凝固性物質に対し化学的に安定であ
つて細管および基板を接着せしめる能力を有する
ものであればいかなるものも使用することがで
き、例えばエポキシ系接着剤、ゴム系接着剤、ホ
ツトメルト型接着剤等が使用できる。細管と基板
を直線固着する方法では細管を固定した型の中に
基板を形成する重合性物質を流し込み重合反応せ
しめることにより細管と基板とを固着せしめる方
法、さらには細管を固定した型の中に基板を形成
する溶融物質を流し込んだ後冷却固化せしめるこ
とにより細管と基板とを固着せしめる方法により
行うことができる。また一体物として成形方法す
る方法では合成樹脂を用いた射出成形、金属を用
いた鋳込成形等により成形することができる。さ
らにネジ込みによる方法では細管に雄ネジ、基板
に雌ネジを切り細管を基板にネジ込んでやること
に細管と基板とを固着せしめることができる。
本発明において使用する重合体ラテツクスは乳
化重合で得られ回収しうる高分子ラテツクスのほ
とんどが適用可能である。特に効果を発揮する重
合体ラテツクスとしては、エチレン性単量体の乳
化重合によつて得られるラテツクス、ゴム状重合
体ラテツクス、ゴム状重合体にエチレン性単量体
をグラフト重合させたラテツクス、エチレン性単
量体の重合体にゴム形成単量体をグラフト重合さ
せたラテツクスおよびこれらの混合ラテツクス等
が挙げられる。
エチレン性単量体としては、スチレン、α−メ
チルスチレン、O−エチルスチレン、O−クロル
スチレン、P−クロルスチレン、ジビニルベンゼ
ンなどのスチレン系単量体、アクリロニトリル、
シアン化ビニリデンなどのアクリロニトリル系単
量体、アクリル酸やアクリル酸メチル、アクリル
酸エチルなどのアクリル酸エステル、メタクリル
酸やメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルな
どのメタクリル酸エステル、酢酸ビニルなどのビ
ニルエステル、塩化ビニリデンなどのビニリデ
ン、塩化ビニルなどハロゲン化ビニルなどや他に
ビニルケトン、アクリル酸アミド、無水マレイン
酸などが挙げられ、これらの単量体は単独で、ま
たは混合して使用される。
ゴム状重合体としては、天然ゴム、ブタジエン
ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体、イソプレンゴ
ム、クロロブレンゴム、アクリルゴム、エチレン
−酢酸ビニル共重合体などの天然または合成ゴム
状重合体があげられる。
本発明に用いられる高分子ラテツクスの凝固剤
としては、一般に使用される酸または水溶性無機
塩が全て使用可能であり、酸としては、硫酸・塩
酸類の鉱酸、酢酸等の解離定数10-6mol/以上
の有機酸(安息香酸、サルチル酸、ギ酸、酒石酸
を含む)、塩としては硫酸マグネシウム、硫酸ナ
トリウム等の硫酸塩や塩化物、酢酸塩を含み、こ
れらの混合物も使用可能である。
高分子ラテツクスに予め分散剤、滑剤、増粘
剤、界面活性剤、可塑剤、酸化防止剤、着色剤、
発泡剤などの公知の添加物を添加することもでき
る。特に分散剤は、凝固して形成された二次粒子
の粒子形状安定性に大きく影響を与える場合もあ
る。分散剤としては乳化重合や懸濁重合の安定剤
として通常使用される無機系分散剤や有機系分散
剤が使用可能である。無機系分散剤としては炭酸
マグネシウム、第三リン酸カルシウムなどが、ま
た有機系分散剤のうち、天然及び合成高分子分散
剤としてはデンプン、ゼラチン、アクリルアミ
ド、部分ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン
化ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸およ
びその塩、セルロース、メチルセルロース、ポリ
アルキレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルイミダゾール、スルフオン化ポリスチレ
ンなどが挙げられ、また低分子分散剤として、例
えばアルキルベンゼンスルフオン酸塩、脂肪酸塩
などの通常の乳化剤も使用可能である。
また増粘剤として水あめ、パラフイン等を添加
することにより二次粒子の形成を容易にし、粒子
形状を制御することも可能である。
本発明を実施するにはラテツクス凝固用ノズル
全体を凝固浴の中に浸漬し、重合体ラテツクスを
ホルダーの内部より細管を経て凝固浴中に吐出せ
しめることにより微粉および粗大粒子を実質的に
含まない特徴ある形状をした高嵩比重の重合体粉
粒体とすることができるなど優れた効果を奏す
る。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
なお実施例、比較例中「部」および「%」は全て
「重量部」および「重量%」である。
実施例 1 厚さ5mm、巾100mm、長さ500mmのポリカーボネ
ート製矩形基板に外径1.8mm、内径0.7mm、長さ35
mmのポリカーボネート製細管1649本を細管相互の
間隙が3mmとなるように差し込み両者をエポキシ
系接着剤エピコン(商品名、大日本インキ株式会
社製)で接着し、ポリカーボネート製ホルダーに
シリコンゴムガスケツトを介し図面の如く両者を
接合して凝固用ノズルを製作した。このノズル細
管の基板上の突出長は30mm、基板の短状長は100
mmである。
次いでこのノズルに重合体ラテツクスの導入管
を接続した後、これを1.0%の硫酸水溶液からな
る凝固液が静かに流れる凝固浴中に重合体ラテツ
クスの吐出方向と凝固液が流れる方向が同一で、
且つ基板の長辺が水平となるように設置する。こ
のノズルにアクリロニトリル21部、ブタジエン30
部、スチレン49部、水170部からなる重合体ラテ
ツクスを導入したところ重合体ラテツクスは細管
より凝固浴中に吐出し、凝固液と良好に接触して
糸状に凝固し重合体スラリーを得た。この段階で
は重合体粒子は軟凝集状態で機械的強度が低いた
めこれを連続的に固化槽へ移し、重合体を93%℃
に加熱固化せしめた。さらに得られた重合体スラ
リーを遠心脱水機(遠心力は600G)により遠心
脱水し、水分16.8%(ドライベース)を含む湿粉
を得た。
本凝固操作を連続して18時間続けられたが、そ
の間ラテツクスの吐出状態、凝固液の流れは安定
しており、ノズルの閉塞は観測されず、極めて良
好な凝固操作を行うことができた。また得られた
重合体湿粉を十分に乾燥した後、乾粉の粉体物性
を測定したところ嵩比重は0.43、平均粒径は0.60
mm、250メツシユ標準篩通過量は全体の0.26%で
あつた。
本実施例で得られた粉体は後述の比較例1で得
られた粉体とくらべて極めて脱水性がよく、嵩比
重が大きく、且つ平均粒径が大きく、しかも微粉
が極端に少なく粉体として理想的なものであつ
た。
実施例 2 厚さ2mm、短軸長150mm、長軸長300mmのステン
レススチール製長円形状の基板に外径1.06mm、内
径0.7mm、長さ40mmのステンレススチール製細管
900本を差し込み両者をハンダで固着せしめ、ス
テンレススチール製ホルダーにネオブレンゴム製
O−リングを介して接合し凝固用ノズルを製作し
た。本ノズルの細管相互の間隙は約4mm、細管の
基板上の突出長は38mmである。次いでこのノズル
に重合体ラテツクスの導入管を接続した後、これ
を0.3%の硫酸水溶液からなる凝固液が静かに流
れる凝固浴中に重合体ラテツクスの吐出方向と凝
固液が流れる方向が同一で、且つ基板の長軸が鉛
直となるように設置する。このノズルにメタクリ
ル酸メチル10部、スチレン20部、ブタジエン70
部、水200部からなる重合体ラテツクスを導入し
たところ重合体ラテツクスは細管より凝固浴中に
吐出し、凝固液と良好に接触して糸状に凝固し重
合体スラリーを得た。これを連続的に固化槽へ移
し、重合体を82℃に加熱固化せしめて重合体スラ
リーを得た。得られた該スラリーを遠心脱水機
(遠心力は600G)により遠心脱水し、水分15.2%
(ドライベース)を含む湿粉を得た。
本凝固操作を連続して24時間続けたが、その間
ラテツクスの吐出状態、凝固液の流れは安定して
おり、ノズルの閉塞は観測されず、極めて良好な
凝固操作を行うことができた。また得られた重合
体湿粉を十分に乾燥後、乾粉の粉体物性を測定し
たところ嵩比重は0.41、平均粒径は0.74mm、250
メツシユ標準篩通過量は全体の0.05%であつた。
実施例 3 厚さ5mm、巾80mm、長さ300mmのポリメタクリ
ル酸メチル製基板に外径4.0mm、内径0.5mm、長さ
10mmのポリメタクリル酸メチル製細管517本を細
管相互の間隙が3mmとなるように差し込み溶剤を
用いて両者を溶着し、ポリメタクリル酸メチル製
ホルダーにシリコンゴムガスケツトを介し図面の
如く両者を結合して凝固用ノズルを製作した。こ
のノズルの細管の基板上の突出長は5mm、基板の
短軸長は80mmである。次いでこのノズルに重合体
ラテツクスの導入管を接続した後、これを0.5%
の硫酸マグネシウム水溶液からなる凝固液が静か
に流れる凝固浴中に重合体ラテツクスの吐出方向
と凝固液が流れる方向が同一で、且つ基板の長辺
が鉛直となるように設置する。このノズルにメタ
クリル酸メチル50部、アクリル酸ブチル30部、ア
クリル酸エチル20部、水160部からなる重合体ラ
テツクスを導入したところ重合体ラテツクスは細
管より凝固浴中に吐出し、凝固液と良好に接触し
て糸状に凝固し重合体スラリーを得た。これを連
続的に固化槽へ移し、重合体を88℃に加熱固化せ
しめた。引き続き得られた重合体スラリーを遠心
脱水機(遠心力は600G)により遠心脱水し、水
分20.9%(ドライベース)を含む湿粉を得た。
本凝固操作を連続して48時間続けたが、その間
ラテツクスの吐出状態、凝固液の流れは安定して
おり、ノズルの閉塞は観測されず、極めて良好な
凝固操作を行うことができた。また得られた重合
体湿粉を十分に乾燥した後、乾粉の粉体物性を測
定したところ嵩比重は0.48、平均粒径は1.71mm、
250メツシユ標準篩通過量は全体の0.51%であつ
た。
実施例 4 実施例1で用いた凝固用ノズルと同一のノズル
3個を夫々の長辺が鉛直であり、且つ隣り合うノ
ズルどおしの間隙が50mmであるように凝固浴中に
設置する。このとき使用した凝固槽の巾は600mm、
深さは650mmである。次いで1.0%の硫酸水溶液か
らなる凝固液を凝固槽に静かに流し、実施例1と
同一の重合体ラテツクスを各ノズルに導入した。
このとき凝固液の流れる方向と重合体ラテツクス
の吐出する方向は同一方向になるようにノズルの
向きを調節してある。ノズルに導入された重合体
ラテツクスは細管より凝固浴中に吐出し、凝固液
と良好に接触して糸状に凝固し、重合体スラリー
を得た。得られた該スラリーを固化槽へ移し、重
合体を93℃に加熱固化せしめた。完全に固化した
重合体スラリーを遠心脱水機(遠心力は600G)
により遠心脱水し、水分17.1%(ドライベース)
を含む湿粉を得た。
本凝固操作を連続して8時間続けたが、その間
ラテツクスの吐出状態、凝固液の流れは安定して
おり、ノズルの閉塞は観測されなかつた。本実施
例では非常に狭い設置面積に多数の細管を設備し
た結果、一定床面積当り大量の重合体ラテツクス
の処理が可能となり工業的に有利な凝固設備であ
ることが確認できた。
また得られた重合体湿粉を十分に乾燥後、乾粉
の粉体物性を測定したところ嵩比重は0.42、平均
粒径は0.63mm、250メツシユ標準篩通過量は全体
の0.18%であつた。
比較例 1 80の容器に1%の硫酸水溶液を30入れ、こ
れを撹拌しながら、さらに実施例1で用いた重合
体ラテツクス20を注ぎ凝析スラリーをつくつ
た。
この方法は従来より広く一般的に行なわれてき
た凝固方法である。該スラリーを93℃に昇温せし
めて重合体粒子を固化した後、遠心脱水機(遠心
力は600G)で遠心脱水した。
得られた湿粉の水分は35%(ドライベース)で
あり、乾燥後の粉体の嵩比重は0.35、平均粒経は
0.28mm、250メツシユ標準篩通過量は全体の1.91
%であつた。
比較例 2 厚さ6mm、巾170mm、長さ250mmのポリ塩化ビニ
ル製矩形基板に外径2.0mm、内径0.5mm、長さ70mm
のポリ塩化ビニル製細管1457本を差し込み両者を
エポキシ系接着剤エピコン(商品名、大日本イン
キ株式会社製)で接着し、ポリ塩化ビニル製ホル
ダーにシリコンゴムガスケツトを介して図面の如
く両者を接合して凝固用ノズルを得た。次いで実
施例1と同一の手法、同一の凝固液、同一の重合
体ラテツクスを用いて凝固操作を試みたところ運
転開始より約8分後に粗大凝固物が発生するよう
になり、以後も連続して粗大凝固物が発生したの
で運転開始後20分で運転を停止した。良好な凝固
操作ができなかつた原因は観察の結果、凝固液が
ノズル中央部へうまく流入しなかつたことにある
と判明した。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明で使用する凝固用ノズルの一実施
態様例の斜視図で一部切除したものである。 1……細管、2……基板、3……ホルダー、4
……ガスケツト、5……締結具。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重合体ラテツクスを凝固する際に、ラテツク
    ス凝固用ノズルとして短軸長が150mm以下である
    基板に細管相互の間隙が1mm以上で、且つ基板上
    の突出長が3mm以上となるように複数本の細管が
    設けられたものを使用することを特徴とする重合
    体ラテツクスの凝固方法。 2 基板上の突出長が10mm以上なるラテツクス凝
    固用ノズルであることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の重合体ラテツクスの凝固方法。 3 基板と細管が接着剤により固着されたラテツ
    クス凝固用ノズルであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項または第2項記載の重合体ラテツ
    クスの凝固方法。 4 基板と細管が重合反応により固着されラテツ
    クス凝固用ノズルであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項または第2項記載の重合体ラテツ
    クスの凝固方法。 5 基板と細管が、基板を形成する溶融物質を冷
    却固化することによつて固着されたラテツクス凝
    固用ノズルであることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項または第2項記載の重合体ラテツクスの
    凝固方法。 6 基板と細管が一体成形により固着されたラテ
    ツクス凝固用ノズルであることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項または第2項記載の重合体ラテ
    ツクスの凝固方法。 7 基板と細管がネジ込により固着されたラテツ
    クス凝固用ノズルであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項または第2項記載の重合体ラテツ
    クスの凝固方法。
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