JPH0323382B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 産業上の利用分野 本発明はテールゲート昇降装置において、テー
ルゲートの降下時にインナコラムの自然落下を防
止するテールゲート昇降装置における安全装置の
分野で利用されるものである。

(b) 従来の技術 従来のテールゲート昇降装置においては、貨物
自動車の荷箱後端に固着したアウタコラム内にイ
ンナコラムを昇降自在に挿入し、このインナコラ
ム内には下端にテールゲートを設けたスライダを
昇降自在に挿入し、駆動装置と前記スライダとを
ワイヤにて滑車を介して連結している。そのた
め、駆動装置よりワイヤを繰出してテールゲート
を降下させると、スライダはテールゲートの重み
等で降下するが、インナコラムはフリーの状態で
あるが、スライダの上下のローラの押圧力（テー
ルゲートの重み等でスライダ上部のローラはイン
ナコラム後壁内面を押し、下部のローラはインナ
コラム前壁内面を押している）により降下せず、
インナコラムの下端にスライダの下端が当たつた
時に、その衝撃でスライダとともには降下せず、
下方へ勢いよく落下する。このとき、テールゲー
ト昇降装置の操作をしている人の足の上へインナ
コラムが落下し、危険であるという問題があつ
た。

(c) 発明が解決しようとする問題点 本発明は上述の問題を解決するためになされた
もので、アウタコラム内にスプリングにより弾発
されて先端をインナコラムの背面壁に当接できる
ようにプツシユロツドをスライド可能に設け、こ
のプツシユロツドの押圧力により、テールゲート
の降下時にインナコラムの自然落下を防止して、
テールゲート昇降装置の操作者に対して安全にす
ることを目的とする。

(d) 問題点を解決するための手段 本発明の特徴とするところは、貨物自動車の荷
箱後端に垂直状の一対のアウタコラムを固着しこ
のアウタコラム内にはインナコラムを昇降自在に
挿入し、このインナコラム内には下端にテールゲ
ートを、上部にインナコラム後壁内面と接するロ
ーラを、下部にインナコラム前壁内面と接するロ
ーラをそれぞれ設けたスライダを昇降自在に挿入
し、適宜駆動装置と各スライダとをワイヤで連結
し、前記駆動装置を駆動して前記スライダを作動
させることにより、前記テールゲートを昇降可能
としたテールゲート昇降装置において、アウタコ
ラム内には、スプリングにより弾発されて先端を
前記インナコラムの背面壁に当接できるようにし
たプツシユロツドをスライド可能に設け、このプ
ツシユロツドの押圧力により、テールゲートの降
下時にインナコラムの自然落下を防止するように
したテールゲート昇降装置における安全装置とし
たことである。

(e) 実施例 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する
と、貨物自動車に搭載された荷箱１の側壁２後端
には垂直状の一対のアウタコラム３，３が固着さ
れてあり、このアウタコラム３内にはインナコラ
ム４が、このインナコラム４内にはスライダ５が
それぞれ昇降自在に挿入されており、前記アウタ
コラム３，３間には、その下部に連結メンバ６
が、また前記荷箱１の床面高さにはクロスメンバ
７が、それぞれ架設されている。

前記クロスメンバ７内には、油圧シリンダ８が
設けられており、一端を前記クロスメンバ７に上
着されたワイヤ９，１０を適宜滑車を懸回して前
記アウタコラム３に導き、その他端は前記アウタ
コラム３内に嵌合され、昇降自在なスライダ５に
止着されている。

一方、前記スライダ５の下端には、取付ブラケ
ツト１１が固着されていて、この取付ブラケツト
１１にはテールゲート１２がピン１３により回動
自在に枢支されており、その起立時には貨物自動
車の後壁に形成され、その開放時には、前記スラ
イダ５の下端にテールゲート１２の端部が当接し
て、水平状態で支持されるようになつている。

したがつて、前記油圧シリンダ８の伸縮作動に
よりワイヤ９，１０を巻き取り、あるいは繰出
し、スライダ５を介してテールゲート１２が地上
面と荷箱１床面との間を昇降することができるも
のである。

前記アウタコラム３は、コ字形材１４と、上下
方向に切欠溝１５を形成した角形材１６とを、前
記切欠溝１５が後方に開口するように、かつコ字
形材１４の開口部が角形材１６の背面壁によつ
て、閉塞されるように一体に固着したものであ
る。

そして、アウタコラム３のうちコ字形材１４側
壁には、前記クロスメンバ７が接続される開口部
１７が穿設される一方、角形材１６背面壁の上端
部及び下端部が切欠かれ、それぞれクロスメンバ
７よりコ字形材１４内に導かれたワイヤ９，１０
を下方に折返すための滑車１８およびインナコラ
ム４背面壁を案内支持するローラ１９が回転自在
に枢支されている。

また、前記角形材１６内には上下方向に切欠溝
２０を形成したインナコラム４が角形材１６と同
様に切欠溝２０が後方に向くように挿入され、そ
の上端にはローラ２１が回転自在に枢支されてお
り、このローラ２１は角形材１６の後壁内面と接
するようになつており前記ローラ１９と協働して
角形材１６内をインナコラム４が昇降できるよう
に構成されている。

なお、インナコラム４上端にはスライダ５と当
接するストツパ２２が設けられている。

更に、前記切欠溝１５，２０内を横切つてスラ
イダ５のウエブ２３がインナコラム４内に配置さ
れており、その上部にはインナコラム４後壁内面
と接するように、またその下部にはインナコラム
４前壁内面と接するようにそれぞれローラ２４，
２５が設けられ、上下方向に昇降できるように構
成されている。

更に前記ウエブ２３後端にはベース２６が固着
される他、その上方から順にワイヤ９，１０のガ
イド３２、ワイヤ９，１０の取付材２７および取
付ブラケツト１１に回転自在に枢着されたテール
ゲート１２の支持部取付材２８がそれぞれ固着さ
れている。

次に本発明の要旨である安全装置について説明
すると、角形材１６の背面壁とコ字形材１４の背
面壁間にはプツシユロツド２９がスライド可能に
設けられている。

３０はプツシユロツド２９に巻き付けたスプリ
ングで、このスプリング３０はプツシユロツド２
９の略中央部に設けた係止材３１とコ字形材１４
の背面壁間に設けられておりこのスプリング３０
の弾発力によりプツシユロツド２９の先端がイン
ナコラム４の背面壁に等接するようにしてある。

なお、前記係止材３１はプツシユロツド２９に
螺合してあり、左右に移動させることによりスプ
リング３０の弾発力を調整するようにしてある。

次に本発明の作用について述べると、テールゲ
ート１２を起立位置より水平位置に回動させた
後、油圧シリンダ８を作動させて、一端をスライ
ダ５の取付材２７に止着されたワイヤ９，１０を
繰出すと、スライダ５はテールゲート１２重み等
で降下していく。

しかし、インナコラム４はスプリング３１によ
り弾発されたプツシユロツド２９の先端により押
圧されているので降下せず、スライダ５の下端が
インナコラム４の下端に当たると、スライダ５と
共に降下していく。

そして、遂にはテールゲート１２の背面が地面
に接して停止する。

また、テールゲート１２上に積載物を搭載した
後、ワイヤ９，１０を巻き取るとスライダ５がイ
ンナコラム４内をまず上昇する。

スライダ４のウエブ２３上端がインナコラム４
のストツパ２２に当接すると、スライダ５はイン
ナコラム４を携えて上昇し、次いでインナコラム
４の上端がアウタコラム３の上壁に当接して上昇
作動を停止する。

(f) 発明の効果 本発明は以上の如く、スプリングで弾発される
プツシユロツド先端をインナコラムに当接させる
ことにより、テールゲートの降下時にインナコラ
ムが自然落下することがなくなり、操作する人が
安全に作業ができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は
貨物自動車の荷箱後端に設けられたテールゲート
昇降装置の正面図、第２図は第１図の側面図第３
図はアウタコラムの部分破断側面図、第４図は安
全装置の詳細図である。 １は荷箱、３はアウタコラム、４はインナコラ
ム、５はスライダ、９，１０はワイヤ、１２はテ
ールゲート、２９はプツシユロツド、３０はスプ
リング。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 貨物自動車の荷箱後端に垂直状の一対のアウ
   タコラムを固着し、このアウタコラム内にはイン
   ナコラムを昇降自在に挿入し、このインナコラム
   内には下端にテールゲートを、上部にインナコラ
   ム後壁内面と接するローラを、下部にインナコラ
   ム前壁内面と接するローラをそれぞれ設けたスラ
   イダを昇降自在に挿入し、適宜駆動装置と各スラ
   イダとをワイヤで連結し、前記駆動装置を駆動し
   て前記スライダを作動させることにより、前記テ
   ールゲートを昇降可能としたテールゲート昇降装
   置において、前記アウタコラム内には、スプリン
   グにより弾発されて先端を前記インナコラムの背
   面壁に当接できるようにしたプツシユロツドをス
   ライド可能に設け、このプツシユロツドの押圧力
   により、テールゲートの降下時にインナコラムの
   自然落下を防止するようにしたテールゲート昇降
   装置における安全装置。