JPH03230938A - 繊維強化樹脂の成形方法 - Google Patents

繊維強化樹脂の成形方法

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JPH03230938A
JPH03230938A JP2026905A JP2690590A JPH03230938A JP H03230938 A JPH03230938 A JP H03230938A JP 2026905 A JP2026905 A JP 2026905A JP 2690590 A JP2690590 A JP 2690590A JP H03230938 A JPH03230938 A JP H03230938A
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mold
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小浜 克己
Tomohisa Abe
倶久 阿部
Hiroshi Tanaka
田中 広巳
Kenichi Ueda
賢一 上田
Daisuke Atobe
跡部 大祐
Hidemitsu Takizawa
滝沢 秀光
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、繊維強化樹脂の成形方法に関し、詳しくは
、ガラス繊維や炭素繊維等で補強された熱硬化性樹脂材
料からなるシート成形品を製造するための方法に関する
ものである。
〔従来の技術〕
繊維強化樹脂成形品の製造方法には、ハンドレイアップ
法、スプレー成形法、金型成形法、真空成形法等、多く
の方法が知られている。
第5図は、真空成形法の概略を示しており、ポリエステ
ル樹脂等の液状の熱硬化性樹脂にガラス繊維や炭素繊維
等の補強材を加えてシート状に形成された繊維強化樹脂
成形用シー)Sを予め作製しておき、この成形用シー1
−3を、雌型(もしくは雄型)の成形型mの上に配置し
、成形型mの型面に設けられた真空吸引口■から真空吸
引することによって、成形用シートSを型面に沿うよう
賦形したあと、成形型の型面からの伝熱等で成形用シー
)Sを加熱硬化させて成形型mから取り出せば、所望の
形状を備えたシート成形品が得られるというものである
上記方法では、成形用シートSの、成形型mの型面に接
触しない側の表面に、柔軟で延伸性のある熱可塑性樹脂
からなる被覆フィルムCを貼り付けておくようにしてい
る。この被覆フィルムCは、真空吸引による賦形の際に
、成形用シートSの樹脂材料内に気泡が入るのを防止す
るために用いられている。すなわち、成形用シー)Sを
構成する樹脂材料は液状なので、この樹脂材料が表面に
露出していると、真空吸引に伴う成形用シー)S両面の
圧力差により、樹脂材料内に気泡を取り込んだり、表面
に凹凸が出来たりしてしまう。しかし、成形用シー)S
の樹脂材料が露出する面に被覆フィルムCを貼り付けて
おけば、前記したような気泡の侵入が阻止され、凹凸の
発生も防止できるというものである。この被覆フィルム
Cば、成形用シートSを重ねておくときに、シート同士
が粘着しないようにしたり、成形用シートsの取り扱い
を容易にするためにも有効である。また、被覆フィルム
Cは、成形用シー)Sの両面に設けておく場合もある。
上記したような真空成形法は、成形型mの構造が簡単で
、型精度もそれほど要求されず、比較的精度の高いシー
ト成形品を能率良(製造できる方法として、各種の用途
への幅広い応用が期待されている。
また、成形型mの真空吸引口■がら真空吸引する真空成
形法の代わりに、成形用シートsの、成形型mの型面に
接触しない側の表面に圧力を付加することにより、成形
用シートsを型面に押し付けて賦形する加圧成形法、あ
るいは、真空吸引と加圧の両方で成形用シー1− Sを
賦形する方法もある。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記したような、従来の成形方法では、加熱
硬化工程において、成形用シートSの表面を覆う被覆フ
ィルムCが局部的に熔融してしまうという問題があった
。被覆フィルムCが局部的に熔融して孔があくと、成形
用シートSの表面に密着して延伸変形させられていた被
覆フィルムCが、収縮して元の平坦な状態に戻ろうとし
て、樹脂材料から剥がれてしまい、成形用シートsを構
成する液状の樹脂材料が表面に露出して、気泡が入った
り、表面に凹凸が出来て汚くなったりするという問題が
生じ、良好な成形品が得られないという欠点があった。
被覆フィルムCには、加熱硬化工程における加熱温度以
上の耐熱性を有する材料を用いるので、外部からの加熱
のみでは溶融することはないのであるが、成形用シート
Sを構成する熱硬化性樹脂材料は、硬化する際に自ら発
熱を起こし、この硬化発熱に伴う温度上昇で被覆フィル
ムSが熔融してしまうのである。樹脂材料の硬化発熱に
伴う温度上昇は、成形用シートSの全体で一様ではなく
、成形用シートSのうち、先に硬化が進行して液状から
固体状になった部分では、熱の対流が行われ難いため、
熱がこもって局部的に高温になり、前記被覆フィルムS
の耐熱温度を超えてしまうことになるのである。
成形用シートSとともに賦形されている被覆フィルムC
は、局部的にでも熔融して孔がおいてしまうと、その孔
から被覆フィルムCと液状の樹脂材料の隙間に空気が侵
入する。そうなると、被覆フィルムCは、材料自体の弾
力的な復元力で、元の平坦な状態に戻ろうとして、樹脂
材料から剥がれてしまうのである。被覆フィルムCは液
状の樹脂材料に密着して貼り付けられているだけなので
、被覆フィルムCの孔から空気が侵入すると、容易に剥
がれてしまう。
そこで、この発明の課題は、前記したような繊維強化樹
脂成形用シートの成形方法において、被覆フィルムの局
部的な溶融による孔を原因とする被覆フィルムの剥がれ
の問題を解消して、気泡の侵入がなく、表面が美麗で仕
上がり品質の良好なシート成形品を製造することのでき
る方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決する、この発明にががる繊維強化樹脂の
成形方法は、少なくとも片面に被覆フィルムが貼り付け
られた繊維強化樹脂成形用シートを、型面に接触しない
側に被覆フィルムを配置して、成形型の型面に沿うよう
賦形し加熱硬化させる繊維強化樹脂の成形方法において
、型面に沿って賦形された繊維強化樹脂成形用シートの
型面と反対側の表層部分を、型面からの伝熱による全体
の加熱硬化とは別に、直接表面加熱により硬化させる。
繊維強化樹脂成形用シートは、通常のシート成形と同様
のものが用いられる。樹脂材料としては、各種の熱硬化
性樹脂が任意に使用できる。具体的には、不飽和ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキ
シ(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。樹脂材料
に対する補強材は、通常の補強繊維が任意に使用できる
。具体的には、ガラス、炭素、金属、ケブラー(商品名
、アラミド樹脂)、テトロン(商品名、ポリエステル樹
脂)等からなる繊維のロービング、マツI・、スワール
マット、不織布等が挙げられる。これらの補強材に液状
の前記樹脂材料を塗布あるいは含浸させてシート状に成
形したものを用いる。なお、繊維強化樹脂成形用シート
としては、単層の繊維強化樹脂層からなるもののほか、
複数層の繊維強化樹脂層を積層したもの、異なる樹脂材
料もしくは補強材からなる複数種の繊維強化樹脂層を組
み合わせて積層したもの、さらに、繊維強化樹脂層と補
強材のない樹脂材料層とを組み合わせて積層したものな
ども用いられる。
成形用シートの製造工程では、必要に応じて、通常の手
段で樹脂の増粘を行う。
被覆フィルムの材料は、通常の成形方法で用いられいる
ものと同様の各種熱可塑性樹脂フィルムが用いられ、前
記成形用シートと同時に賦形できるように柔軟性および
延伸性があるとともに、成形用シートの樹脂材料に侵さ
れないものが用いられる。具体的には、ナイロン、ヒニ
ロン、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等が挙げられる。被覆フィルムの厚みは、通常の
成形方法と同様でよいが、5〜500μm程度が好まし
く、さらに望ましくは10〜100μm程度のものを用
いる。被覆フィルムは、成形用シートの片面もしくは両
面に貼り付けて使用される。成形用シートは液状の樹脂
材料からなるので、被覆フィルムを表面に密着させるだ
けで貼り付けられる。成形用シートが、複数の繊維強化
樹脂層もしくは樹脂単独層からなるものの場合は、被覆
フィルムを一部の繊維強化樹脂層もしくは樹脂単独層に
貼り付けた後、残りの層と積層一体化させて成形用シー
トを製造することもできる。
成形型は、通常の真空成形あるいは加圧成形に用いられ
ているのと同様の、任意の形状構造を有するものが用い
られる。成形型は、雌型および雄型の何れであってもよ
い。成形型は、通常、鋼やアルミ等からなる金型が用い
られるが、樹脂型等でもよい。成形型には、ヒータ等の
加熱手段が内蔵されていて、型面からの伝熱によって、
成形用シートを加熱硬化することができるようになって
いる。
この発明では、成形型の上方に、賦形された成形用シー
トの表層部分のみを加熱硬化させるための表面加熱手段
が設けられている。表面加熱手段としては、−上記のよ
うな機能が果たせられれば、熱風吹き付は装置、赤外線
照射装置、遠赤外線源射装置等の各種加熱手段が採用で
きる。
上記のような成形用シート、被覆フィルム、成形型を用
いて、繊維強化樹脂の成形を行う。基本的な成形工程は
、通常の成形方法と同様に行われる。成形用シートは、
予め、増粘を行っておく場合もある。増粘手段には、樹
脂材料に増粘剤を添加しておいたり、光照射、加熱等の
通常の増粘手段が採用できる。
被覆フィルムが成形型の型面に接触しない側に配置され
た状態で繊維強化樹脂成形用シートを成形型の型面に沿
うよう賦形する。
成形用シートを成形型の型面に沿うよう賦形する手段と
しては、成形型に設けられた真空吸引口から真空吸引し
て成形用シートを賦形する真空成形法、成形用シートの
型面と反対側に空気等の流体圧を付加して成形シートを
型面に押し付けて賦形する加圧成形法、あるいは、前記
真空吸引と圧力付加を同時に行う方法など、通常の成形
方法が自由に適用できる。
成形用シートを加熱硬化させる手段としては、0 前記したように、型面からの伝熱により成形用シートを
加熱する方法に従って実施することができる。
この発明では、成形用シートが加熱硬化するまでの段階
で、表面加熱手段により、成形用シートの表層部分のみ
を硬化させておく。上記表層部分を硬化させる時期は、
成形用シートを賦形する段階では表層が硬化しておらず
賦形が可能であるとともに、成形用シートの加熱硬化が
進行して被覆フィルムの熔融が起きる前に、成形用シー
トの表層部分を硬化させておけるように設定する。成形
用シートに対する表面加熱の実施と表層部分の硬化の進
行とは時間的にずれる場合があるので、前記のような条
件が満たされれば、表面加熱の開始および終了は、成形
用シートの賦形前から成形用シートが完全に加熱硬化す
るまでの適当な時点に設定することができる。例えば、
賦形工程の開始と同時もしくはそれより前の段階で表面
加熱を開始し、賦形工程が終了して加熱硬化工程が進行
中も表面加熱を行ったり、賦形工程が終了してから表面
加熱を開始したり、加熱硬化工程がある程度進行してか
ら表面加熱を開始すること等が可能である。
表面加熱による表層部分の硬化は、表層部分が完全に硬
化するまで行う必要はなく、表層部分が完全に硬化する
手前の段階で停止させるのが好ましい。すなわち、表面
加熱によって、表層部分の硬化の程度が被覆フィルムが
溶融しても成形用シートの表層部分に問題がない程度以
上に硬化さえしておれば、最終的には、成形用シート全
体の加熱硬化により表層部分も他の部分と同じように完
全に硬化されるために特に支障はなく、むしろ、表層部
分を完全に硬化させないほうが、硬化収縮に伴うクラン
クの発生を防止できるためである。
表面加熱で硬化させる表層部分の厚みは、被覆フィルム
に孔があったり剥がれてしまっても、樹脂内部に気泡が
入り込んだり、凹凸が出来たり、樹脂材料が被覆フィル
ムに付いて剥がれてしまったりしない程度であればよく
、わずかな厚みで充分である。
表面加熱で硬化させる表層部分は、成形用シートの全面
であってもよいが、被覆フィルムの溶融が起きる可能性
のある個所のみに表面加熱を行って、局部的に表層部分
を硬化させてもよい。この場合、表面加熱手段としては
、熱風のように、局部的に加熱できる手段を採用するの
が有効である〔作  用〕 成形型の型面に接触しない側の被覆フィルムに隣接する
、成形用シートの表層部分を、型面からの伝熱による全
体の加熱硬化とは別に、直接表面加熱で硬化させておけ
ば、成形用シート全体が加熱硬化する際の硬化発熱に伴
う温度上昇で、被覆フィルムが局部的に溶融して孔があ
いたとしても、成形用シートの表層部分は既に硬化して
いるので、もはや気泡が侵入することはない。被覆フィ
ルムが収縮して剥がれたり、元に戻ったりしても、成形
用シートの表層部分の樹脂材料が被覆フィルムについて
剥がれたり、表面に凹凸が出来たりすることもない。そ
の結果、得られた成形品は、3 型面に接触しない側の被覆フィルムを貼り付けた面も平
滑かつ美麗で良好な仕上がりとなる。
なお、成形用シート全体の硬化を、成形型の型面からの
伝熱による通常の加熱硬化でなく、成形用シートの表面
からの表面加熱のみで行うことも考えられる。しかし、
成形用シートの厚みが薄ければ、表面加熱のみで全体を
硬化させることも可能であるが、各種製品に用いられる
通常の成形用シートの厚みでは、表面加熱のみ成形用シ
ートの内部まで充分に硬化させることができなかったり
、硬化時間が長くかかったりするため、実用的ではない
。そこで、この発明では、成形用シート全体は加熱効率
の良い型面からの伝熱によって能率的に硬化させるとと
もに、これとは別の表面加熱手段で、成形用シートの表
層部分のみを予め硬化させておくのである。
表面加熱手段として、成形用シートの表面に熱風を吹き
付けるようにすれば、表層部分のみを効率良く加熱する
ことができる。また、熱風の吹きつけは、狭い範囲に限
定して加熱することができ4 るので、成形用シートのうち表面加熱による加熱硬化の
必要な個所のみを、局部的に加熱することが可能になる
表面加熱手段として、遠赤外線による加熱を採用すれば
、成形用シートの表層部分のみを効率良く加熱すること
ができる。また、遠赤外線は、被覆フィルムを透過して
、成形用シートの表層部分の樹脂材料のみに吸収させる
ことができるので、被覆フィルムで覆われた成形用シー
トの表層部分を効率的に加熱することができる。
〔実 施 例〕
ついで、この発明の実施例を、図面を参照しながら説明
する。
第1図は、成形装置の全体構造を示しており、中央が凹
んだ、いわゆる雌型を構成している成形型10は、通常
の成形方法に用いられるものと同様の構造を有している
。成形型10の型面12にば、真空吸引口14が設けら
れており、真空吸弓1」14は真空発生#i(図示せず
)に連結されている。成形型10の内部には、ヒータ等
の加熱機構5 を備えていて、型面12を加熱できるようになっている
。成形型10の上方には、熱風吹きつけ機構40が設け
られている。
繊維強化樹脂成形用シート20は、不飽和ポリエステル
樹脂等の樹脂材料とガラス繊維等の補強繊維からなる、
通常の成形用シートと同じものである。成形用シート2
0の上面には、被覆フィルム30が貼り付けられている
。被覆フィルム30は、ビニロンフィルム等の通常の被
覆フィルムと同じものである。
上記のような成形装置および成形用シート20を用いる
成形方法を、第1図〜第3図により説明する。
まず、第1図に示すように、成形型10の上に被覆フィ
ルム30を貼り付けた成形用シート20を配置し、成形
型10の真空吸引口14から真空吸引して、成形用シー
ト20および被覆フィルム30を型内に引き込み、型面
12に沿っ゛ζ賦形する。成形用シート20は、型面1
2に接触した時点で、型面12からの伝熱により加熱硬
化を開始6 する。
熱風吹き付は装置40を作動させて、成形用シート20
のうち、型面12と反対側の表面に熱風を吹き付りて、
表層部分を加熱硬化させる。熱風の温度は、高いほうが
成形用シート20の樹脂材料の硬化は促進されるが、高
温過ぎると被覆フィルム30が溶融してしまうので、被
覆フィルム30を熔融さゼない程度の温度で実施する。
第2図に示すように、成形用シート20のうち、表面側
になる被覆フィルム30に隣接する表層部分26(×印
で示す部分)が硬化する。この段階では、型面12側か
らの伝熱による成形用シート20全体の加熱硬化はそれ
ほど進行しておらず、加熱硬化に伴う発熱は、被覆フィ
ルム30を溶融させる程の高温にはなっていない。
熱風吹き付は装置40の作動を終了した後、通常の加熱
硬化工程を経て、成形用シート20の全体が硬化する。
この段階では、加熱硬化に伴う発熱で、被覆フィルム3
0が局部的に熔融する場合があるが、成形用シート20
の表層部分26は既7 に加熱硬化しているので、何ら差し支えない。
樹脂材料が充分に加熱硬化して、成形用シート20が所
望の形状に成形されれば、成形型10から成形用シー)
20および被覆フィルム30を取り出す。
成形用シート20に所定のトリミングや外形加工を行え
ば、第3図に示すように、成形品28が得られる。成形
用シート20の表面に貼り付けられていた被覆フィルム
30は、成形品28の表面から剥がしてしまえばよい。
こうして、繊維強化樹脂成形品が製造される。
前記のような成形方法に用いる成形用シー(・20およ
び被覆フィルム30としては、第4図(a)やfb)に
示す構造のものも使用できる。第4図(a)に示すもの
は、成形用シート20の全体を繊維強化樹脂層で形成し
、その両面に被覆フィルム30を貼り付けたものである
。したがって、型面12側にも被覆フィルム30が配置
されることになる。第4図(blに示すものは、成形用
シート20として、繊維強化樹脂層22の片面に表面樹
脂層24が積8 層されたものを用い、その両面に被覆フィルム30を貼
り付けたものである。
表面樹脂層24は、通常、成形品28の使用表面になる
側に配置され、補強材の繊維による凹凸を覆ったり、表
面の色や性状その他の外観向上環を目的として用いられ
るものである。具体的には、繊維強化樹脂層22と同じ
材料で補強材を含まないもの、樹脂材料に通常の各種着
色剤を添加したもの、樹脂材料にサーフエースマントを
積層したり、有機繊維等からなる不織布を積層したもの
等が挙げられる。
つぎに、この発明の成形方法を実際に使用した具体的実
施例について説明する。
実施例1 第4図(b)に示す構造の繊維強化樹脂成形用シート2
0および被覆フィルム30を用いた。すなわち、繊維強
化樹脂層22の片面に表面樹脂層24を積層した成形用
シー)20に対し、その両面に被覆フィルム30を貼り
付けたものである。
各層の構造は下記のとおりであった。(配合量9 は重量部で示す) +al  被Tfiフィルム30  ビニロンフィルム
(bl  繊維強化樹脂層22(厚み約3龍)不飽和ポ
リエステル樹脂 (日本触媒化学工業@製、 エボラソクG−103)・・・100部ターシャリブチ
ル・パーオキシ2エチルヘキサノエート(加熱硬化剤)
・・・  1部MgO・・・  2部 ガラスマント1層(ガラス含有率的33%)fcl  
表面樹脂層24 (厚み約0.7龍)不飽和ポリエステ
ル樹脂 (日本触媒化学工業@製、 エポラソクN−325)・・・100部無水珪酸微粉末
       ・・・  2部スチレン       
   ・・・ 15部ターシャリブチル・パーオキシ2
エチルヘキサノエート(加熱硬化剤)・・・ 1.1部
MgO・・・ 2.2部 0 第1図〜第3図に示す装置および工程で成形を行った。
成形型10は、型面12の底部四隅に真空吸引口14を
備え、開口部が200’X500mで深さ50n+の雌
型が形成されている。型温は90°Cであった。成形用
シート20は、表面樹脂層24側が型面12側になるよ
うに配置した。
成形型10の上に、成形用シート20および被覆フィル
ム30を載せ、成形型10と成形用シート20および被
覆フィルム30の端部を密封固定した後、真空吸引口1
4から真空吸引して、成形用シート20および被覆フィ
ルム30を賦形した。ついで、直ちに熱風吹き付は装置
40で、150℃の熱風を吹きつけた。約30秒で、成
形用シート20の表層部分は硬化したので、熱風の吹き
付けを終了した。賦形後、20分で型外しを行い、被覆
フィルム30を剥がしたところ、得られた成形品28は
表裏面ともに気泡の侵入や凹凸はなく、平滑で美麗な外
観を有するとともに、強度的にも優れた成形品28が製
造できた。
比較例1 1 実施例1において、熱風吹きつけを行わなかった以外は
、実施例1と同様の工程で成形を行ったその結果、成形
用シート20の賦形後、約4・分で、被覆フィルム30
が浮き上がり、得られた成形品28の表面は、被覆フィ
ルム30が剥がれた部分が著しく毛羽立って、満足でき
る仕上がりではなかった。
実施例2 実施例1において、熱風吹き付は装置40の代わりに、
遠赤外線ヒータを用いた以外は、実施例1と同様の工程
で成形を行った。
成形用シート20および被覆フィルム30の賦形後、遠
赤外線ヒータによる表面加熱を開始したところ、約40
秒で成形用シート20の表層部分が硬化した。
その結果、得られた成形品28は、実施例1と同様に優
れた仕上がりのものであった。
〔発明の効果〕
以上に述べた、この発明にかかる繊維強化樹脂2 の成形方法によれば、真空成形や加圧成形等のいわゆる
シート成形法において、成形用シー1−に貼り付げてお
く被覆フィルムのうち、成形型の型面に接触しない側の
被覆フィルムに隣接する成形用シートの表層部分を、型
面からの伝熱による全体の加熱硬化とは別に、直接表面
加熱により硬化させておくことによって、被覆フィルム
の剥がれによる気’tlAの侵入や凹凸の発生を、確実
に防止するごとができる。その結果、得られた成形品は
、表裏両面とも、平滑かつ美麗で良好な仕上がりが得ら
れる。成形品内に気泡がないため、機械的強度等の品質
性能にも優れたものとなる。しかも、この成形方法は、
賦形工程または加熱硬化工程に表面加熱]−程を追加す
るだけでよく、複雑な装置やIn程は不要であり、従来
の一般的な成形方法と同じように簡単か一つ能率的に成
形品を装造することが可能である。
特に、表面加熱を熱風吹き付けで行うようにすれば、成
形用シートの表層部分のみを効率良く加熱できる。また
、必要な個所のみを局部的に加熱3 することができるので、加熱時間や加熱エネルギーを有
効に利用でき、作業性および経済性の向上を図ることが
できる。
表面加熱を遠赤外線で行えば、加熱効率が高いとともに
、被覆フィルムを透過して成形用シ・−トの表層部分の
みを加熱することができ、加熱性能がより向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す成形途中の断面図、第
2図は要部拡大断面図、第3図は成形された成形品の断
面図、第4図(alおよび(b)はそれぞれ成形用シー
トの構造を示す断面図、第5図は従来例の断面図である
。 10・・・成形型 12・・・型面 14・・・真空吸
引口20・・・成形用シート 26・・・直接表面加熱
される表層部分 28・・・成形品 30・・・被覆フ
ィルム40・・・表面加熱手段

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも片面に被覆フィルムが貼り付けられた繊
    維強化樹脂成形用シートを、型面に接触しない側に被覆
    フィルムを配置して、成形型の型面に沿うよう賦形し加
    熱硬化させる繊維強化樹脂の成形方法において、型面に
    沿って賦形された繊維強化樹脂成形用シートの型面と反
    対側の表層部分を、型面からの伝熱による全体の加熱硬
    化とは別に、直接表面加熱により硬化させることを特徴
    とする繊維強化樹脂の成形方法。 2 表面加熱が、熱風吹き付けによる加熱である請求項
    1記載の繊維強化樹脂の成形方法。 3 表面加熱が、遠赤外線による加熱である請求項1記
    載の繊維強化樹脂の成形方法。
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