JP2866696B2 - 繊維強化樹脂の成形方法 - Google Patents

繊維強化樹脂の成形方法

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JP2866696B2 JP2026905A JP2690590A JP2866696B2 JP 2866696 B2 JP2866696 B2 JP 2866696B2 JP 2026905 A JP2026905 A JP 2026905A JP 2690590 A JP2690590 A JP 2690590A JP 2866696 B2 JP2866696 B2 JP 2866696B2
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広巳 田中
賢一 上田
大祐 跡部
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、繊維強化樹脂の成形方法に関し、詳しく
は、ガラス繊維や炭素繊維等で補強された熱硬化性樹脂
材料からなるシート成形品を製造するための方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
繊維強化樹脂成形品の製造方法には、ハンドレイアッ
プ法、スプレー成形法、金型成形法、真空成形法等、多
くの方法が知られている。
第5図は、真空成形法の概略を示しており、ポリエス
テル樹脂等の液状の熱硬化性樹脂にガラス繊維や炭素繊
維等の補強材を加えてシート状に形成された繊維強化樹
脂成形用シートSを予め作製しておき、この成形用シー
トSを、雌型(もしくは雄型)の成形型mの上に配置
し、成形型mの型面に設けられた真空吸引口Vから真空
吸引することによって、成形用シートSを型面に沿うよ
う賦形したあと、成形型の型面からの伝熱等で成形用シ
ートSを加熱硬化させて成形型mから取り出せば、所望
の形状を備えたシート成形品が得られるというものであ
る。
上記方法では、成形用シートSの、成形型mの型面に
接触しない側の表面に、柔軟で延伸性のある熱可塑性樹
脂からなる被覆フィルムCを貼り付けておくようにして
いる。この被覆フィルムCは、真空吸引による賦形の際
に、成形用シートSの樹脂材料内に気泡が入るのを防止
するために用いられている。すなわち、成形用シートS
を構成する樹脂材料は液状なので、この樹脂材料が表面
に露出していると、真空吸引に伴う成形用シートS両面
の圧力差により、樹脂材料内に気泡を取り込んだり、表
面に凹凸が出来たりしてしまう。しかし、成形用シート
Sの樹脂材料が露出する面に被覆フィルムCを貼り付け
ておけば、前記したような気泡の侵入が阻止され、凹凸
の発生も防止できるというものである。この被覆フィル
ムCは、成形用シートSを重ねておくときに、シート同
士が粘着しないようにしたり、成形用シートSの取り扱
いを容易にするためにも有効である。また、被覆フィル
ムCは、成形用シートSの両面に設けておく場合もあ
る。
上記したような真空成形法は、成形型mの構造が簡単
で、型精度もそれほど要求されず、比較的精度の高いシ
ート成形品を能率良く製造できる方法として、各種の用
途への幅広い応用が期待されている。
また、成形型mの真空吸引口Vから真空吸引する真空
成形法の代わりに、成形用シートSの、成形型mの型面
に接触しない側の表面に圧力を付加することにより、成
形用シートSを型面に押し付けて賦形する加圧成形法、
あるいは、真空吸引と加圧の両方で成形用シートSを賦
形する方法もある。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記したような、従来の成形方法では、加
熱硬化工程において、成形用シートSの表面を覆う被覆
フィルムCが局部的に溶融してしまうという問題があっ
た。被覆フィルムCが局部的に溶融して孔があくと、成
形用シートSの表面に密着して延伸変形させられていた
被覆フィルムCが、収縮して元の平坦な状態に戻ろうと
して、樹脂材料から剥がれてしまい、成形用シートSを
構成する液状の樹脂材料が表面に露出して、気泡が入っ
たり、表面に凹凸が出来て汚くなったりするという問題
が生じ、良好な成形品が得られないという欠点があっ
た。
被覆フィルムCには、加熱硬化工程における加熱温度
以上の耐熱性を有する材料を用いるので、外部からの加
熱のみでは溶融することはないのであるが、成形用シー
トSを構成する熱硬化性樹脂材料は、硬化する際に自ら
発熱を起こし、この硬化発熱に伴う温度上昇で被覆フィ
ルムSが溶融してしまうのである。樹脂材料の硬化発熱
に伴う温度上昇は、成形用シートSの全体で一様ではな
く、成形用シートSのうち、先に硬化が進行して液状か
ら固体状になった部分では、熱の対流が行われ難いた
め、熱がこもって局部的に高温になり、前記被覆フィル
ムSの耐熱温度を超えてしまうことになるのである。
成形用シートSとともに賦形されている被覆フィルム
Cは、局部的にでも溶融して孔があいてしまうと、その
孔から被覆フィルムCと液状の樹脂材料の隙間に空気が
侵入する。そうなると、被覆フィルムCは、材料自体の
弾力的な復元力で、元の平坦な状態に戻ろうとして、樹
脂材料から剥がれてしまうのである。被覆フィルムCは
液状の樹脂材料に密着して貼り付けられているだけなの
で、被覆フィルムCの孔から空気が侵入すると、容易に
剥がれてしまう。
そこで、この発明の課題は、前記したような繊維強化
樹脂成形用シートの成形方法において、被覆フィルムの
局部的な溶融による孔を原因とする被覆フィルムの剥が
れの問題を解消して、気泡の侵入がなく、表面が美麗で
仕上がり品質の良好なシート成形品を製造することので
きる方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決する、この発明にかかる繊維強化樹脂
の成形方法は、少なくとも片面に被覆フィルムが貼り付
けられた繊維強化樹脂成形用シートを、型面に接触しな
い側に被覆フィルムを配置して、成形型の型面に沿うよ
うに賦形し加熱硬化させる繊維強化樹脂の成形方法にお
いて、型面に沿って賦形された繊維強化樹脂成形用シー
トの型面と反対側の表層部分を、型面からの伝熱による
全体の加熱硬化とは別に、直接表面加熱により硬化させ
る。
繊維強化樹脂成形用シートは、通常のシート成形と同
様のものが用いられる。樹脂材料としては、各種の熱硬
化性樹脂が任意に使用できる。具体的には、不飽和ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、エポ
キシ(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。樹脂材
料に対する補強材は、通常の補強繊維が任意に使用でき
る。具体的には、ガラス、炭素、金属、ケブラー(商品
名、アラミド樹脂)、テトロン(商品名、ポリエステル
樹脂)等からなる繊維のロービング、マット、スワール
マット、不織布等が挙げられる。これらの補強材に液状
の前記樹脂材料を塗布あるいは含浸させてシート状に成
形したものを用いる。なお、繊維強化樹脂成形用シート
としては、単層の繊維強化樹脂層からなるもののほか、
複数層の繊維強化樹脂層を積層したもの、異なる樹脂材
料もしくは補強材からなる複数種の繊維強化樹脂層を組
み合わせて積層したもの、さらに、繊維強化樹脂層と補
強材のない樹脂材料層とを組み合わせて積層したものな
どが用いられる。
成形用シートの製造工程では、必要に応じて、通常の
手段で樹脂の増粘を行う。
被覆フィルムの材料は、通常の成形方法で用いられい
るものと同様の各種熱可塑性樹脂フィルムが用いられ、
前記成形用シートと同時に賦形できるように柔軟性およ
び延伸性があるとともに、成形用シートの樹脂材料に侵
されないものが用いられる。具体的には、ナイロン、ビ
ニロン、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等が挙げられる。被覆フィルムの厚みは、通常
の成形方法と同様でよいが、5〜500μm程度が好まし
く、さらに望ましくは10〜100μm程度のものを用い
る。被覆フィルムは、成形用シートの片面もしくは両面
に貼り付けて使用される。成形用シートは液状の樹脂材
料からなるので、被覆フィルムを表面に密着させるだけ
で貼り付けられる。成形用シートが、複数の繊維強化樹
脂層もしくは樹脂単独層からなるものの場合は、被覆フ
ィルムを一部の繊維強化樹脂層もしくは樹脂単独層に貼
り付けた後、残りの層と積層一体化させて成形用シート
を製造することもできる。
成形型は、通常の真空成形あるいは加圧成形に用いら
れているのと同様の、任意の形状構造を有するものが用
いられる。成形型は、雌型および雄型の何れであっても
よい。成形型は、通常、鋼やアルミ等からなる金型が用
いられるが、樹脂型等でもよい。成形型には、ヒータ等
の加熱手段が内蔵されていて、型面からの伝熱によっ
て、成形用シートを加熱硬化することができるようにな
っている。
この発明では、成形型の上方に、賦形された成形用シ
ートの表層部分のみを加熱硬化させるための表面加熱手
段が設けられている。表面加熱手段としては、上記のよ
うな機能が果たせられれば、熱風吹き付け装置、赤外線
照射装置、遠赤外線照射装置等の各種加熱手段が採用で
きる。
上記のような成形用シート、被覆フィルム、成形型を
用いて、繊維強化樹脂の成形を行う。基本的な成形工程
は、通常の成形方法と同様に行われる。成形用シート
は、予め、増粘を行っておく場合もある。増粘手段に
は、樹脂材料に増粘剤を添加しておいたり、光照射、加
熱等の通常の増粘手段が採用できる。
被覆フィルムが成形型の型面に接触しない側に配置さ
れた状態で繊維強化樹脂成形用シートを成形型の型面に
沿うよう賦形する。
成形用シートを成形型の型面に沿うよう賦形する手段
としては、成形型に設けられた真空吸引口から真空吸引
して成形用シートを賦形する真空成形法、成形用シート
の型面と反対側に空気等の流体圧を付加して成形シート
を型面に押し付けて賦形する加圧成形法、あるいは、前
記真空吸引と圧力付加を同時に行う方法など、通常の成
形方法が自由に適用できる。
成形用シートを加熱硬化させる手段としては、前記し
たように、型面からの伝熱により成形用シートを加熱す
る方法に従って実施することができる。
この発明では、成形用シートが加熱硬化するまでの段
階で、表面加熱手段により、成形用シートの表層部分の
みを硬化させておく。上記表層部分を硬化させる時期
は、成形用シートを賦形する段階では表層が硬化してお
らず賦形が可能であるとともに、成形用シートの加熱硬
化が進行して被覆フィルムの溶融が起きる前に、成形用
シートの表層部分を硬化させておけるように設定する。
成形用シートに対する表面加熱の実施と表層部分の硬化
の進行とは時間的にずれる場合があるので、前記のよう
な条件が満たされれば、表面加熱の開始および終了は、
成形用シートの賦形前から成形用シートが完全に加熱硬
化するまでの適当な時点に設定することができる。後え
ば、賦形工程の開始と同時もしくはそれより前の段階で
表面加熱を開始し、賦形工程が終了して加熱硬化工程が
進行中も表面加熱を行ったり、賦形工程が終了してから
表面加熱を開始したり、加熱硬化工程がある程度進行し
てから表面加熱を開始すること等が可能である。
表面加熱による表層部分の硬化は、表層部分が完全に
硬化するまで行う必要はなく、表層部分が完全に硬化す
る手前の段階で停止させるのが好ましい。すなわち、表
面加熱によって、表層部分の硬化の程度が被覆フィルム
が溶融しても成形用シートの表層部分に問題がない程度
以上に硬化さえしておれば、最終的には、成形用シート
全体の加熱硬化により表層部分も他の部分と同じように
完全に硬化されるために特に支障はなく、むしろ、表層
部分を完全に硬化させないほうが、硬化収縮に伴うクラ
ックの発生を防止できるためである。
表面加熱で硬化させる表層部分の厚みは、被覆フィル
ムに孔があったり剥がれてしまっても、樹脂内部に気泡
が入り込んだり、凹凸が出来たり、樹脂材料が被覆フィ
ルムに付いて剥がれてしまったりしない程度であればよ
く、わずかな厚みで充分である。
表面加熱で硬化させる表層部分は、成形用シートの全
面であってもよいが、被覆フィルムの溶融が起きる可能
性のある個所のみに表面加熱を行って、局部的に表層部
分を硬化させてもよい。この場合、表面加熱手段として
は、熱風のように、局部的に加熱できる手段を採用する
のが有効である。
〔作用〕
成形型の型面に接触しない側の被覆フィルムに隣接す
る、成形用シートの表層部分を、型面からの伝熱による
全体の加熱硬化とは別に、直接表面加熱で硬化させてお
けば、成形用シート全体が加熱硬化する際の硬化発熱に
伴う温度上昇で、被覆フィルムが局部的に溶融して孔が
あいたとしても、成形用シートの表層部分は既に硬化し
ているので、もはや気泡が侵入することはない。被覆フ
ィルムが収縮して剥がれたり、元に戻ったりしても、成
形用シートの表層部分の樹脂材料が被覆フィルムについ
て剥がれたり、表面に凹凸が出来たりすることもない。
その結果、得られた成形品は、型面に接触しない側の被
覆フィルムを貼り付けた面も平滑かつ美麗で良好な仕上
がりとなる。
なお、成形用シート全体の硬化を、成形型の型面から
の伝熱による通常の加熱硬化でなく、成形用シートの表
面からの表面加熱のみで行うことも考えられる。しか
し、成形用シートの厚みが薄ければ、表面加熱のみで全
体を硬化させることも可能であるが、各種製品に用いら
れる通常の成形用シートの厚みでは、表面加熱のみ成形
用シートの内部まで充分に硬化させることができなかっ
たり、硬化時間が長くかかったりするため、実用的では
ない。そこで、この発明では、成形用シート全体は加熱
効率の良い型面からの伝熱によって能率的に硬化させる
とともに、これとは別に表面加熱手段で、成形用シート
の表層部分のみを予め硬化させておくのである。
表面加熱手段として、成形用シートの表面に熱風を吹
き付けるようにすれば、表層部分のみを効率良く加熱す
ることができる。また、熱風の吹きつけは、狭い範囲に
限定して加熱することができるので、成形用シートのう
ち表面加熱による加熱硬化の必要な個所のみを、局部的
に加熱することが可能になる。
表面加熱手段として、遠赤外線による加熱を採用すれ
ば、成形用シートの表層部分のみを効率良く加熱するこ
とができる。また、遠赤外線は、被覆フィルムを透過し
て、成形用シートの表層部分の樹脂材料のみに吸収させ
ることができるので、被覆フィルムで覆われた成形用シ
ートの表層部分を効率的に加熱することができる。
〔実 施 例〕
ついで、この発明の実施例を、図面を参照しながら説
明する。
第1図は、成形装置の全体構造を示しており、中央が
凹んだ、いわゆる雌型を構成している成形型10は、通常
の成形方法に用いられるものと同様の構造を有してい
る。成形型10の型面12には、真空吸引口14が設けられて
おり、真空吸引口14は真空発生源(図示せず)に連結さ
れている。成形型10の内部には、ヒータ等の加熱機構を
備えていて、型面12を加熱できるようになっている。成
形型10の上方には、熱風吹きつけ機構40が設けられてい
る。
繊維強化樹脂成形用シート20は、不飽和ポリエステル
樹脂等の樹脂材料とガラス繊維等の補強繊維からなる、
通常の成形用シートと同じものである。成形用シート20
の上面には、被覆フィルム30が貼り付けられている。被
覆フィルム30は、ビニロンフィルム等の通常の被覆フィ
ルムと同じものである。
上記のような成形装置および成形用シート20を用いる
成形方法を、第1図〜第3図により説明する。
まず、第1図に示すように、成形型10の上に被覆フィ
ルム30を貼り付けた成形用シート20を配置し、成形型10
の真空吸引口14から真空吸引して、成形用シート20およ
び被覆フィルム30を型内に引き込み、型面12に沿って賦
形する。成形用シート20は、型面12に接触した時点で、
型面12からの伝熱により加熱硬化を開始する。
熱風吹き付け装置40を作動させて、成形用シート20の
うち、型面12と反対側の表面に熱風を吹き付けて、表層
部分を加熱硬化させる。熱風の温度は、高いほうが成形
用シート20の樹脂材料の硬化は促進されるが、高温過ぎ
ると被覆フィルム30が溶融してしまうので、被覆フィル
ム30を溶融させない程度の温度で実施する。第2図に示
すように、成形用シート20のうち、表面側になる被覆フ
ィルム30に隣接する表層部分26(×印で示す部分)が硬
化する。この段階では、型面12側からの伝熱による成形
用シート20全体の加熱硬化はそれほど進行しておらず、
加熱硬化に伴う発熱は、被覆フィルム30を溶融させる程
の高温にはなっていない。
熱風吹き付け装置40の作動を終了した後、通常の加熱
硬化工程を経て、成形用シート20の全体が硬化する。こ
の段階では、加熱硬化に伴う発熱で、被覆フィルム30が
局部的に溶融する場合があるが、成形用シート20の表層
部分26は既に加熱硬化しているので、何ら差し支えな
い。
樹脂材料が充分に加熱硬化して、成形用シート20が所
望の形状に成形されれば、成形型10から成形用シート20
および被覆フィルム30を取り出す。
成形用シート20に所定のトリミングや外形加工を行え
ば、第3図に示すように、成形品28が得られる。成形用
シート20の表面に貼り付けられていた被覆フィルム30
は、成形品28の表面から剥がしてしまえばよい。こうし
て、繊維強化樹脂成形品が製造される。
前記のような成形方法に用いる成形用シート20および
被覆フィルム30としては、第4図(a)や(b)に示す
構造のものも使用できる。第4図(a)に示すものは、
成形用シート20の全体を繊維強化樹脂層で形成し、その
両面に被覆フィルム30を貼り付けたものである。したが
って、型面12側にも被覆フィルム30が配置されることに
なる。第4図(b)に示すものは、成形用シート20とし
て、繊維強化樹脂層22の片面に表面樹脂層24が積層され
たものを用い、その両面に被覆フィルム30を貼り付けた
ものである。
表面樹脂層24は、通常、成形品28の使用表面になる側
に配置され、補強材の繊維による凹凸を覆ったり、表面
の色や性状その他の外観向上等を目的として用いられる
ものである。具体的には、繊維強化樹脂層22と同じ材料
で補強材を含まないもの、樹脂材料に通常の各種着色剤
を添加したもの、樹脂材料にサーフェースマットを積層
したり、有機繊維等からなる不織布を積層したもの等が
挙げられる。
つぎに、この発明の成形方法を実際に使用した具体的
実施例について説明する。
−実施例1− 第4図(b)に示す構造の繊維強化樹脂成形用シート
20および被覆フィルム30を用いた。すなわち、繊維強化
樹脂層22の片面に表面樹脂層24を積層した成形用シート
20に対し、その両面に被覆フィルム30を貼り付けたもの
である。
各層の構造は下記のとおりであった。(配合量は重量
部で示す) (a) 被覆フィルム30 ビニロンフィルム (b) 繊維強化樹脂25(厚み約3mm) 不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒化学工業(株)
製、エポラックG−103) …100部 ターシャリブチル・パーオキシ2エチルヘキサノエー
ト(加熱硬化剤) … 1部 MgO … 2部 ガラスマット1層(ガラス含有率約33%) (c) 表面樹脂層24(厚み約0.7mm) 不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒化学工業(株)
製、エポラックN−325) …100部 無水珪酸微粉末 … 2部 スチレン … 15部 ターシャリブチル・パーオキシ2エチルヘキサノエー
ト(加熱硬化剤) …1.1部 MgO …2.2部 第1図〜第3図に示す装置および工程で成形を行っ
た。成形型10は、型面12の底部四隅に真空吸引口14を備
え、開口部が200×500mmで深さ50mmの雌型が形成されて
いる。型温は90℃であった。成形用シート20は、表面樹
脂層24側が型面12側になるように配置した。
成形型10の上に、成形用シート20および被覆フィルム
30を載せ、成形型10と成形用シート20および被覆フィル
ム30の端部を密封固定した後、真空吸引口14から真空吸
引して、成形用シート20および被覆フィルム30を賦形し
た。ついで、直ちに熱風吹き付け装置40で、150℃の熱
風を吹きつけた。約30秒で、成形用シート20の表層部分
は硬化したので、熱風の吹き付けを終了した。賦形後、
20分で型外しを行い、被覆フィルム30を剥がしたとこ
ろ、得られた成形品28は表裏面ともに気泡の侵入や凹凸
はなく、平滑で美麗な外観を有するとともに、強度的に
も優れた成形品28が製造できた。
−比較例1− 実施例1において、熱風吹きつけを行わなかった以外
は、実施例1と同様の工程で成形を行った。
その結果、成形用シート20の賦形後、約4分で、被覆
フィルム30が浮き上がり、得られた成形品28の表面は、
被覆フィルム30が剥がれた部分が著しく毛羽立って、満
足できる仕上がりではなかった。
−実施例2− 実施例1において、熱風吹き付け装置40の代わりに、
遠赤外線ヒータを用いた以外は、実施例1と同様の工程
で成形を行った。
成形用シート20および被覆フィルム30の賦形後、遠赤
外線ヒータによる表面加熱を開始したところ、約40秒で
成形用シート20の表層部分が硬化した。
その結果、得られた成形品28は、実施例1と同様に優
れた仕上がりのものであった。
〔発明の効果〕
以上に述べた、この発明にかかる繊維強化樹脂の成形
方法によれば、真空成形や加圧成形等のいわゆるシート
成形法において、成形用シートに貼り付けておく被覆フ
ィルムのうち、成形型の型面に接触しない側の被覆フィ
ルムに隣接する成形用シートの表層部分を、型面からの
伝熱による全体の加熱硬化とは別に、直接表面加熱によ
り硬化させておくことによって、被覆フィルムの剥がれ
による気泡の侵入や凹凸の発生を、確実に防止すること
ができる。その結果、得られた成形品は、表裏両面と
も、平滑かつ美麗で良好な仕上がりが得られる。成形品
内に気泡がないため、機械的強度等の品質性能にも優れ
たものとなる。しかも、この成形方法は、賦形工程また
は加熱硬化工程に表面加熱工程を追加するだけでよく、
複雑な装置や工程は不要であり、従来の一般的な成形方
法と同じように簡単かつ能率的に成形品を製造すること
が可能である。
特に、表面加熱を熱風吹き付けで行うようにすれば、
成形用シートの表層部分のみを効率良く加熱できる。ま
た、必要な個所のみを局部的に加熱することができるの
で、加熱時間や加熱エネルギーを有効に利用でき、作業
性および経済性の向上を図ることができる。
表面加熱を遠赤外線で行えば、加熱効率が高いととも
に、被覆フィルムを透過して成形用シートの表層部分の
みを加熱することができ、加熱性能がより向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す成形途中の断面図、第
2図は要部拡大断面図、第3図は成形された成形品の断
面図、第4図(a)および(b)はそれぞれ成形用シー
トの構造を示す断面図、第5図は従来例の断面図であ
る。 10……成形型、12……型面、14……真空吸引口、20……
成形用シート、26……直接表面加熱される表層部分、28
……成形品、30……被覆フィルム、40……表面加熱手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 広巳 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番1号 ホ ンダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 上田 賢一 大阪府吹田市西御旅町5番8号 日本触 媒化学工業株式会社樹脂研究所内 (72)発明者 跡部 大祐 大阪府吹田市西御旅町5番8号 日本触 媒化学工業株式会社樹脂研究所内 (72)発明者 滝沢 秀光 大阪府吹田市西御旅町5番8号 日本触 媒化学工業株式会社樹脂研究所内 (56)参考文献 特開 平2−273223(JP,A) 特開 平2−273224(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 51/00 - 51/46 B29C 67/14 - 67/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも片面に被覆フィルムが貼り付け
    られた繊維強化樹脂成形用シートを、型面に接触しない
    側に被覆フィルムを配置して、成形型の型面に沿うよう
    賦形し加熱硬化させる繊維強化樹脂の成形方法におい
    て、型面に沿って賦形された繊維強化樹脂成形用シート
    の型面と反対側の表層部分を、型面からの伝熱による全
    体の加熱硬化とは別に、直接表面加熱により硬化させる
    ことを特徴とする繊維強化樹脂の成形方法。
  2. 【請求項2】表面加熱が、熱風吹き付けによる加熱であ
    る請求項1記載の繊維強化樹脂の成形方法。
  3. 【請求項3】表面加熱が、遠赤外線による加熱である請
    求項1記載の繊維強化樹脂の成形方法。
JP2026905A 1990-02-06 1990-02-06 繊維強化樹脂の成形方法 Expired - Lifetime JP2866696B2 (ja)

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