JPH03229817A - 溶接熱影響部の耐亜鉛めっきわれ特性の優れた80キロ高張力鋼の製造方法 - Google Patents
溶接熱影響部の耐亜鉛めっきわれ特性の優れた80キロ高張力鋼の製造方法Info
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- JPH03229817A JPH03229817A JP2207490A JP2207490A JPH03229817A JP H03229817 A JPH03229817 A JP H03229817A JP 2207490 A JP2207490 A JP 2207490A JP 2207490 A JP2207490 A JP 2207490A JP H03229817 A JPH03229817 A JP H03229817A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は溶接後に溶融亜鉛めっきされる鋼構造物(鉄塔
、橋梁、建築物等)に使用される鋼材において、特に溶
接部の耐溶融亜鉛めっきわれ性の優れた80キロ高張力
鋼に関するものである。
、橋梁、建築物等)に使用される鋼材において、特に溶
接部の耐溶融亜鉛めっきわれ性の優れた80キロ高張力
鋼に関するものである。
(従来の技術)
従来より上記した鋼構造物は、耐食性の観点から溶融亜
鉛めっきされることが多い。しかし、これら構造物では
、その部材を溶融亜鉛めっきする際に、主として溶接部
にわれが発生する場合かあり、構造物の安全上からその
防止対策が求められている。
鉛めっきされることが多い。しかし、これら構造物では
、その部材を溶融亜鉛めっきする際に、主として溶接部
にわれが発生する場合かあり、構造物の安全上からその
防止対策が求められている。
このわれは液体金属脆化に基づく亜鉛めっきわれとして
公知の現象であり、また、当該業界では鋼材の強度が高
くなるほどわれか発生し易くなることも経験的に知られ
ている。
公知の現象であり、また、当該業界では鋼材の強度が高
くなるほどわれか発生し易くなることも経験的に知られ
ている。
この亜鉛めっきわれを防止する対策として、これまでに
もいくつかの提案がなされている。例えば、特開昭59
−50157号公報では、鋼中の〔S〕量を0.030
〜0.060%に規制することによる対策、特開昭61
−133363号公報、特開昭61−231141号公
報、特開昭62−5044号公報等では鋼材の合金元素
量に特定の関係を満足させることによる対策か提案され
ている。
もいくつかの提案がなされている。例えば、特開昭59
−50157号公報では、鋼中の〔S〕量を0.030
〜0.060%に規制することによる対策、特開昭61
−133363号公報、特開昭61−231141号公
報、特開昭62−5044号公報等では鋼材の合金元素
量に特定の関係を満足させることによる対策か提案され
ている。
しかし、これらの提案技術は鋼材強度としては、60キ
ロ高張力鋼までの鋼材を対象とするものであり、更に強
度の高い鋼材に関しては、めっきわれを完全に防止する
点で必ずしも充分ではなく、特に80キロ鋼においては
われ防止技術は皆無に等しく、新たなる技術か求められ
ている。
ロ高張力鋼までの鋼材を対象とするものであり、更に強
度の高い鋼材に関しては、めっきわれを完全に防止する
点で必ずしも充分ではなく、特に80キロ鋼においては
われ防止技術は皆無に等しく、新たなる技術か求められ
ている。
(発明か解決しようとする課題)
前記した通り、溶接組立後に防錆を目的として、溶融亜
鉛めっきされる鋼構造物においては、めっき時に溶接止
端部に亜鉛脆化われが発生する場合かあり、構造物の安
全上からも防止対策の確立か望まれている。
鉛めっきされる鋼構造物においては、めっき時に溶接止
端部に亜鉛脆化われが発生する場合かあり、構造物の安
全上からも防止対策の確立か望まれている。
この亜鉛脆化われは溶接止端部近傍の組織因子に基づく
亜鉛脆化感受性の大小及び、当該部分に作用する溶接残
留応力と、めっき時の熱応力に支配されるものと考えら
れている。
亜鉛脆化感受性の大小及び、当該部分に作用する溶接残
留応力と、めっき時の熱応力に支配されるものと考えら
れている。
従来より、高強度鋼はど合金元素含有量か高くなること
は公知であり、これに伴う亜鉛脆化感受性の増大は必然
である。合金添加量の増大を伴わず、母材強度を向上さ
せる手段の一つとして焼入れ処理か考えられる。しかし
、焼入れままでの鋼材は強度確保は容易となるが、構造
用鋼としての必要靭性を安定して得ることが難しく、そ
の解決手段の確立が必須である。
は公知であり、これに伴う亜鉛脆化感受性の増大は必然
である。合金添加量の増大を伴わず、母材強度を向上さ
せる手段の一つとして焼入れ処理か考えられる。しかし
、焼入れままでの鋼材は強度確保は容易となるが、構造
用鋼としての必要靭性を安定して得ることが難しく、そ
の解決手段の確立が必須である。
一方のわれ支配因子である溶接残留応力は、溶接部を加
熱することにより減少することが知られており、めっき
工程においても同様の現象か起こることも確認されてい
る。しかし、この溶接残留応力の大小は、母材の降伏強
度に支配されるため、降伏強度の高い鋼はど、めっき浴
中に高い溶接残留応力か残存し、亜鉛脆化われは発生し
易い。
熱することにより減少することが知られており、めっき
工程においても同様の現象か起こることも確認されてい
る。しかし、この溶接残留応力の大小は、母材の降伏強
度に支配されるため、降伏強度の高い鋼はど、めっき浴
中に高い溶接残留応力か残存し、亜鉛脆化われは発生し
易い。
以上述べた要因は、全てか80キロ鋼についてはマイナ
ス要因であり、80キロ鋼の亜鉛脆化われを防止するこ
とは非常に困難であると考えられていた。
ス要因であり、80キロ鋼の亜鉛脆化われを防止するこ
とは非常に困難であると考えられていた。
本発明はこのような現状に鑑み、溶融亜鉛めっきわれを
完全に防止しうる80キロ高張力鋼の製造方法を提案す
るものである。
完全に防止しうる80キロ高張力鋼の製造方法を提案す
るものである。
(課題を解決するための手段、作用)
本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、その要
旨とするところは、重量%てC: 0.20%以下、S
j:0.35%以下、M n : l 、 7%以下
、Cr、M。
旨とするところは、重量%てC: 0.20%以下、S
j:0.35%以下、M n : l 、 7%以下
、Cr、M。
の1種又は2種の合計で1.0%以下、Al) :0.
005%〜0.10%、更に強度靭性の要求に応じて、
Cu:1.0%以下、Nj:1.0%以下、V :0.
2%以下、Nb:0.05%以下、T i:0.03%
以下を1種又は2種以上含み残部Fe及び不純物からな
り、同時にCeq(Z)=C+Si/32+Mn/4+
Cu/6+Ni/lo+cr/3.5+Mo/3.5+
V/2+Nb/2≦0,58を満足する鋼材を、圧延に
際しオーステナイト末再結晶域で30%以上の圧下率で
圧延した後、900℃〜750℃の温度領域から直接焼
入れすることを特徴とする溶接熱影響部の耐亜鉛めっき
われ特性の優れた80キロ高張力鋼の製造方法にある。
005%〜0.10%、更に強度靭性の要求に応じて、
Cu:1.0%以下、Nj:1.0%以下、V :0.
2%以下、Nb:0.05%以下、T i:0.03%
以下を1種又は2種以上含み残部Fe及び不純物からな
り、同時にCeq(Z)=C+Si/32+Mn/4+
Cu/6+Ni/lo+cr/3.5+Mo/3.5+
V/2+Nb/2≦0,58を満足する鋼材を、圧延に
際しオーステナイト末再結晶域で30%以上の圧下率で
圧延した後、900℃〜750℃の温度領域から直接焼
入れすることを特徴とする溶接熱影響部の耐亜鉛めっき
われ特性の優れた80キロ高張力鋼の製造方法にある。
以下に本発明における限定理由を説明する。
本発明の限定要件は上記した通り、各種合金元素の個々
の含有量と、これらの組合せによるCeq(Z)%の制
限、及び製造条件の限定にあり、本発明の効果はこれら
の要件をすべて満足して初めて発揮されるもので、いず
れかの要件を満たさないときにはその効果は発揮されな
い。
の含有量と、これらの組合せによるCeq(Z)%の制
限、及び製造条件の限定にあり、本発明の効果はこれら
の要件をすべて満足して初めて発揮されるもので、いず
れかの要件を満たさないときにはその効果は発揮されな
い。
まず、個々の合金元素含有量を前記範囲に限定した理由
を述べる。
を述べる。
Cは強度確保のために添加するが、0,20%を超える
と鋼材の靭性と溶接性を損なうばかりか、耐亜鉛めっき
われ性を著しく損なうので0.20%を上限とした。
と鋼材の靭性と溶接性を損なうばかりか、耐亜鉛めっき
われ性を著しく損なうので0.20%を上限とした。
Stは強度確保と脱酸のために添加するが0,35%を
超えると靭性が劣化すると共に、めっき面の健全性を損
なうのでこれを上限とした。
超えると靭性が劣化すると共に、めっき面の健全性を損
なうのでこれを上限とした。
Mnは強度確保のために添加するが、1.7%を超えて
添加すると溶接性及び耐亜鉛めっきわれ性を著しく損な
うので、これを上限とした。
添加すると溶接性及び耐亜鉛めっきわれ性を著しく損な
うので、これを上限とした。
Cr、Moは微量の添加で焼入性を高め、強度確保のた
めに極めて有効な元素である。しかし、1種又は2種の
合計で1.0%を超えて添加すると、耐亜鉛めっきわれ
性を著しく損なうので、これを上限とした。
めに極めて有効な元素である。しかし、1種又は2種の
合計で1.0%を超えて添加すると、耐亜鉛めっきわれ
性を著しく損なうので、これを上限とした。
A、Qは通常脱酸元素として用いられている範囲である
0、005〜0.100%に限定した。
0、005〜0.100%に限定した。
Cu、Ni 、V、Nb、Tiは各々強度・靭性向上を
目的として添加される元素であるが、上記限定範囲を超
えて添加すると、溶接性及び耐亜鉛めっきわれ性か損な
われるのでこれを上限とした。
目的として添加される元素であるが、上記限定範囲を超
えて添加すると、溶接性及び耐亜鉛めっきわれ性か損な
われるのでこれを上限とした。
本発明では上記したごとく、個々の合金元素添加量を制
限すると共に、これらを組み合わせた総合的添加量が、
特定の式を満足するときに初めてその効果を発揮するも
のであり、この点について以下に実験結果をもって説明
する。
限すると共に、これらを組み合わせた総合的添加量が、
特定の式を満足するときに初めてその効果を発揮するも
のであり、この点について以下に実験結果をもって説明
する。
使用鋼材の化学組成を総合的添加量とじてCeq(Z)
=C+Si/32+Mn/4+Cu/6+Ni/io+
cr/3.5+Mo/3.5+V/2+Nb/2≦0.
58からなる式で限定した理由であるが、該炭素当量式
は、溶接熱影響部の亜鉛脆化に及はす各種合金元素の影
響を定量化し成したもので、この値が低いほど前記した
溶接止端部近傍の組織要因に基づく亜鉛脆化が起こり難
い。
=C+Si/32+Mn/4+Cu/6+Ni/io+
cr/3.5+Mo/3.5+V/2+Nb/2≦0.
58からなる式で限定した理由であるが、該炭素当量式
は、溶接熱影響部の亜鉛脆化に及はす各種合金元素の影
響を定量化し成したもので、この値が低いほど前記した
溶接止端部近傍の組織要因に基づく亜鉛脆化が起こり難
い。
従って、鋼材成分は母材強度を満足する範囲内で、Ce
q(Z)値を低くすることが望ましい。
q(Z)値を低くすることが望ましい。
この新たなる知見を得た実験方法及び実験結果を第1図
、第2図に示す。
、第2図に示す。
実験方法を第1図に示す。
第1図において1は試験板、2は試験ビート、3は試験
ビートに残留応力を付与するための拘束ビートである。
ビートに残留応力を付与するための拘束ビートである。
本実験は拘束ビート3により、試験ビード2止端部に応
力を付与した後、同試験片を亜鉛洛中に浸漬し、試験ビ
ード止端部における亜鉛めっきわれ発生の有無により、
鋼材の耐亜鉛めつきわれ性を評価するものである。
力を付与した後、同試験片を亜鉛洛中に浸漬し、試験ビ
ード止端部における亜鉛めっきわれ発生の有無により、
鋼材の耐亜鉛めつきわれ性を評価するものである。
なお、亜鉛めつきわれは同一鋼材であれば付与する応力
が高いほど発生し易い。
が高いほど発生し易い。
本実験方法によれば、拘束ビード数5バスで試験ビード
止端部近傍に、試験板の室温での降伏強度に相当する残
留応力の付与が可能であるため、本実験での拘束ビード
数はすべて5パスとした。
止端部近傍に、試験板の室温での降伏強度に相当する残
留応力の付与が可能であるため、本実験での拘束ビード
数はすべて5パスとした。
試験、拘束ビードの溶接条件は第1表の通りである。
第 1 表
棒径電流電圧 溶接速度
以上の条件下で、各種合金元素添加量の異なった鋼材に
より試験片を製作し、これを亜鉛浴中に浸漬した後、試
験ビード止端部におけるわれ発生の有無を調査した。
より試験片を製作し、これを亜鉛浴中に浸漬した後、試
験ビード止端部におけるわれ発生の有無を調査した。
実験結果をCeq(Z)との関係で第2図に示す。
図に明らかな通り、各種合金元素含有量が前記した限定
成分範囲にあり、Ceq(Z)%か0.58%以下であ
れば亜鉛めつきわれの発生を完全に防止できることが確
認された。
成分範囲にあり、Ceq(Z)%か0.58%以下であ
れば亜鉛めつきわれの発生を完全に防止できることが確
認された。
次に、製造条件の限定理由について述べる。
以上述べた通り、亜鉛めっきわれ防止のためにはCeq
(Z)を0,58%以下にすることが必要であるが、こ
の条件を満たす鋼材は、従来の80キロ鋼に比べ低成分
鋼となるため、焼入れ処理による強度確保が必然となる
。
(Z)を0,58%以下にすることが必要であるが、こ
の条件を満たす鋼材は、従来の80キロ鋼に比べ低成分
鋼となるため、焼入れ処理による強度確保が必然となる
。
焼入れ処理により母材強度の確保は容易となるが、焼入
れままの鋼材では、構造用鋼として使用するには靭性の
確保が難しく、焼戻しにより靭性を改善することが一般
的である。
れままの鋼材では、構造用鋼として使用するには靭性の
確保が難しく、焼戻しにより靭性を改善することが一般
的である。
しかし、本発明鋼は前述した通り低成分であるため、通
常の焼戻しを行うと強度低下が大きく目的とする強度確
保が難しい。
常の焼戻しを行うと強度低下が大きく目的とする強度確
保が難しい。
そこで本発明鋼では、焼戻し処理に溶融亜鉛めっき時の
加熱を応用した低温焼戻しにより、強度・靭性の確保を
検討した。しかし、このような低温焼戻しの場合、焼戻
し後の靭性は焼入れ組織により極めて大きく変動するこ
とが分かった。
加熱を応用した低温焼戻しにより、強度・靭性の確保を
検討した。しかし、このような低温焼戻しの場合、焼戻
し後の靭性は焼入れ組織により極めて大きく変動するこ
とが分かった。
本発明鋼は合金元素添加量の制限により、優れた耐亜鉛
めっきわれ性を有すると共に、低温焼戻しにより強度確
保は容易になったが、これだけでは構造用80キロ鋼と
しての要件を満足しないため、母材靭性の向上に関し最
適製造条件の検討を行った。
めっきわれ性を有すると共に、低温焼戻しにより強度確
保は容易になったが、これだけでは構造用80キロ鋼と
しての要件を満足しないため、母材靭性の向上に関し最
適製造条件の検討を行った。
その結果、焼入れままでマルテンサイトや下部ベイナイ
ト組織比率の大きいときには、焼戻しによる靭性の回復
が小さく、構造用鋼として充分な靭性の確保が難しく、
これら組織分率を低くすることが、低温焼戻しで靭性を
確保するための必須条件であることを見いたした。
ト組織比率の大きいときには、焼戻しによる靭性の回復
が小さく、構造用鋼として充分な靭性の確保が難しく、
これら組織分率を低くすることが、低温焼戻しで靭性を
確保するための必須条件であることを見いたした。
本発明で限定した製造条件は、このような知見に基づい
て成されたもので、オーステナイト未再結晶域で30%
以上の圧下率の付与及び圧延終了後の焼入れ開始温度を
900〜750℃の範囲に限定することにより、焼入れ
組織は細かい上部ベイナイトと少量のマルテンサイト+
下部ベイナイトとなるため、溶融亜鉛めっき時の加熱を
応用した低温焼戻しによっても、構造用80キロ鋼とし
て充分な強度・靭性の得られることを見いだした。
て成されたもので、オーステナイト未再結晶域で30%
以上の圧下率の付与及び圧延終了後の焼入れ開始温度を
900〜750℃の範囲に限定することにより、焼入れ
組織は細かい上部ベイナイトと少量のマルテンサイト+
下部ベイナイトとなるため、溶融亜鉛めっき時の加熱を
応用した低温焼戻しによっても、構造用80キロ鋼とし
て充分な強度・靭性の得られることを見いだした。
なお、オーステナイト未再結晶域での圧下率が30%未
満及び、焼入れ開始温度が900℃超の時には、マルテ
ンサイト+下部ベイナイト組織分率か高く靭性が劣り、
焼入れ開始温度が750℃未満の時にはフェライト+上
部ベイナイト組織となり、強度を確保できない。
満及び、焼入れ開始温度が900℃超の時には、マルテ
ンサイト+下部ベイナイト組織分率か高く靭性が劣り、
焼入れ開始温度が750℃未満の時にはフェライト+上
部ベイナイト組織となり、強度を確保できない。
(実 施 例)
以下実施例により本発明の効果を具体的に示す。
なお、耐亜鉛めっきわれ性は第1図に示した試験方法に
よった。
よった。
第2表に供試した鋼の組成、Ceq(Z)、製造条件、
母材強度・靭性、及び耐亜鉛めつきわれ性評価試験結果
を示す。
母材強度・靭性、及び耐亜鉛めつきわれ性評価試験結果
を示す。
本発明限定要件を満足する鋼は、構造用80キロ鋼とし
て充分な強度・靭性と優れた耐亜鉛めつきわれ性を有す
ることが明らかである。
て充分な強度・靭性と優れた耐亜鉛めつきわれ性を有す
ることが明らかである。
(発明の効果)
以上の説明から明らかなように、個々の合金元素添加量
と、これらの総合的添加量を制限すると共に、製造条件
を限定することにより、優れた耐亜鉛めっきわれ性を有
する80キロ高張力鋼の製造か可能である。
と、これらの総合的添加量を制限すると共に、製造条件
を限定することにより、優れた耐亜鉛めっきわれ性を有
する80キロ高張力鋼の製造か可能である。
従って、本発明は産業上、大きな効果を有するものであ
るといえる。
るといえる。
第1図は小型亜鉛めっきわれ性評価試験法を示す説明図
、第2図は各種合金元素添加量及びCeq(Z)値によ
る耐亜鉛めっきわれ性の変化を示す図表である。 代 理 人 弁理士 茶野木 立 夫第 図 第 2 図 Ct4CZ) (z) 手 続 補 正 書 (自発) 平成2年3月6 日
、第2図は各種合金元素添加量及びCeq(Z)値によ
る耐亜鉛めっきわれ性の変化を示す図表である。 代 理 人 弁理士 茶野木 立 夫第 図 第 2 図 Ct4CZ) (z) 手 続 補 正 書 (自発) 平成2年3月6 日
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 重量%で C:0.20%以下Si:0.35%以下 Mn:1.7%以下 Cr、Moの1種又は2種の合計で1.0%以下Al:
0.005%〜0.10% 更に強度靭性の要求に応じて、 Cu:1.0%以下Ni:1.0%以下 V:0.2%以下Nb:0.05%以下 Ti:0.03%以下 を1種又は2種以上含み残部Fe及び不純物からなり、
同時に Ceq(Z)=C+Si/32+Mn/4+Cu/6+
Ni/10+Cr/3.5+Mo/3.5+V/2+N
b/2≦0.58を満足する鋼材を、圧延に際しオース
テナイト未再結晶域で30%以上の圧下率で圧延した後
、900℃〜750℃の温度領域から直接焼入れするこ
とを特徴とする溶接熱影響部の耐亜鉛めっきわれ特性の
優れた80キロ高張力鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022074A JPH0757883B2 (ja) | 1990-02-02 | 1990-02-02 | 溶接熱影響部の耐亜鉛めっきわれ特性の優れた80キロ高張力鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022074A JPH0757883B2 (ja) | 1990-02-02 | 1990-02-02 | 溶接熱影響部の耐亜鉛めっきわれ特性の優れた80キロ高張力鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03229817A true JPH03229817A (ja) | 1991-10-11 |
JPH0757883B2 JPH0757883B2 (ja) | 1995-06-21 |
Family
ID=12072741
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022074A Expired - Lifetime JPH0757883B2 (ja) | 1990-02-02 | 1990-02-02 | 溶接熱影響部の耐亜鉛めっきわれ特性の優れた80キロ高張力鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0757883B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62158817A (ja) * | 1985-12-28 | 1987-07-14 | Nippon Steel Corp | 高強度高靭性の厚鋼板の製造方法 |
JPS6324013A (ja) * | 1986-07-16 | 1988-02-01 | Kobe Steel Ltd | 直接焼入れ焼戻し法による低降伏比高張力鋼板の製造方法 |
JPS6324012A (ja) * | 1986-07-16 | 1988-02-01 | Kobe Steel Ltd | 直接焼入れ焼戻し法による低降伏比高張力鋼板の製造方法 |
JPH01176029A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-12 | Kobe Steel Ltd | 加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法 |
-
1990
- 1990-02-02 JP JP2022074A patent/JPH0757883B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62158817A (ja) * | 1985-12-28 | 1987-07-14 | Nippon Steel Corp | 高強度高靭性の厚鋼板の製造方法 |
JPS6324013A (ja) * | 1986-07-16 | 1988-02-01 | Kobe Steel Ltd | 直接焼入れ焼戻し法による低降伏比高張力鋼板の製造方法 |
JPS6324012A (ja) * | 1986-07-16 | 1988-02-01 | Kobe Steel Ltd | 直接焼入れ焼戻し法による低降伏比高張力鋼板の製造方法 |
JPH01176029A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-12 | Kobe Steel Ltd | 加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0757883B2 (ja) | 1995-06-21 |
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