JPH0322957Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は高周波機器用シールド構体、特にプ
リント基板と略平行配置するシールド板の取付構
体に関する。

従来の技術 高周波信号を処理する高周波機器においては、
シールド機能が重視され、これに用いるシールド
板の取付に際し正確な配置が要請される。例え
ば、電子チユーナではシヤーシベースフレームに
収納した配線体に関し、その一部分を他の部分か
ら電磁的に遮へいするためシールド板が介在され
る。そして、シールド板は配線体のプリント基板
とシヤーシベースフレームとに嵌合・嵌着して保
持し、半田固定している。

このようなシールド構体は、例えば、第３図及
び第４図に示すように、シヤーシベースフレーム
１にプリント基板２の配線体を収納し、基板の周
縁接地パターン３をシヤーシベースフレーム１に
半田４で電気機械的に接合すると共に断面Ｌ字状
のシールド板５が基板の中央接地パターン６とベ
ースフレーム１との間に配置される。シールド板
５は平担な主要部５ａと折曲部５ｂから成り、そ
の一方端は折曲部５ｂの舌片５ｃがプリント基板
２を貫通して中央接地パターン６と半田４で接続
され、他方端はフレーム１の一対の突出部１ａ，
１ｂに嵌め込まれ、半田４で接続される。半田固
定に先立ち、シールド板５は舌片５ｃをプリント
基板２のスルーホール２ａに挿通し、フレーム１
の突出部１ａ，１ｂの間隙に嵌め込んで仮保持さ
れる。

ところで、上記半田付けはフレーム１にプリン
ト基板２に配線部品をアセンブルした後、治具を
用いて部品を仮固定し半田デイツプ法で一括半田
するのが一般的である。それ故に、各部品の組立
の容易性と半田処理の確実性が必要とされる。

考案が解決しようとする問題点 上記シールド構体における重要な問題は、シー
ルド板５の組み込み作業とその後仮固定して半田
する迄の位置規制にあつた。すなわち、シールド
板５の仮固定が不確実であつたり、位置ずれした
りして半田前に脱落することがあつた。これはシ
ールド板５を組み付けるために舌片５ｃをプリン
ト基板２のスルーホール２ａに挿入後、主要部５
ａの端面をベースフレーム１の内壁に当接した状
態で一方の係止部１ａの傾斜面に沿つて押し込ん
で一対の係止部１ａ，１ｂ間に嵌め込むからシー
ルド板５に変形を生ずる。特に、折曲げ角が小さ
くなつて舌片５ｃの弾性接触の低下となり半田処
理中に位置ずれを起し易い。

従つて、本考案は上記に鑑み提案されたもので
あり、組み込み容易にして正確な取付位置を保持
するシールド構体の提供を目的とするものであ
る。

問題点を解決するための手段 本考案はシヤーシベースフレームにプリント基
板の周縁側接地パターンを半田固着すると共に中
央側接地パターンを部分的に空間配置のシールド
板を介して電気的に接続するものにおいて、シー
ルド板のシヤーシベースフレームへの取付構造と
して、フレームに突出部を設け、この突出部に係
止する係止部をシールド板に設けて両者を所定位
置で正確に半田固着する。特に、シールド板の係
止部を切り起こして形成し組立性の容易なシール
ド構体を提供する。

実施例 以下本考案に係る実施例により第１図及び第２
図を参照しつつ詳述する。

図において、高周波機器である電子チユーナ１
０は、シヤーシベースフレーム１１にプリント基
板１２が取り付けられ、その一部分にシールド板
１３が水平に配置される。シールド板１３は水平
な主要部分１４と折曲した直立部分１５から成
り、直立部分１５の先端は舌片１６を有し、プリ
ント基板１２の中央側接地パターンに接続するよ
うプリント基板１２のスルーホールに挿入され
る。そして、この舌片１６は第４図に示す従来構
造と同様に半田固定される。

本考案はシールド板１３の主要部１４の他端部
に切り起こし状係止部１７が設けられると共にベ
ースフレーム１１に突出部１８を、係止部１７に
対応して設けたことにある。すなわち、シールド
板１３の一端部が舌片１６をプリント基板の中央
側接地パターンで半田固定するのに対し、他端部
がその係止部１７をフレーム突出部１８と係合し
て正確に位置決めされる。この位置決めはシール
ド板１３の主要部１４の端面からの切り込みと同
時にその切り込み部分を切り起した係止部１７で
有効に作用する。尚突出部１８はフレーム１を部
分的に突出させるものであり、図示された２個の
突出部は一体形成したエンボスでも良い。加え
て、シールド板１３はその主要部１４の上方への
規制のためフレーム１１に膨出部１９が形成され
る。組込み後のシールド板１３は手半田により半
田付けされ、電気機械的に固定される。

考案の効果 上記構成によれば、シールド板自身に切り起こ
し状係止部を設けフレーム突出部と係合させたか
ら、組み込み作業での位置ずれがなく正確且つ確
実な配置ができる。また、組立時の位置ずれ防止
は後工程での修正作業を減らすので組立作業の能
率化に役立つなど実用的効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るシールド構体の要部斜視
図、第２図は第１図のＢ−Ｂ線に沿つた要部断面
図、第３図は従来の同様なシールド構造を示す斜
視図、及び第４図は第３図のＡ−Ａ線に沿つた断
面図である。 １１……ベースフレーム、１２……プリント基
板、１３……シールド板、１４……主要部、１７
……切り起こし状係止部、１８……フレーム突出
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 プリント基板の周縁接地パターンをシヤーシベ
   ースフレームに電気機械的に結合すると共に、前
   記基板の中央接地パターンと前記フレーム間に前
   記フレームとは別体のシールド板を前記基板に平
   行配置したシールド構体において、 上記フレームの内側に突出部を設け上記シール
   ド板の端部に前記突出部と対応する切り起こし状
   係止部を設け、シールド板を前記フレームの突出
   部に係止させて半田固着したことを特徴とする高
   周波機器のシールド構造。