JPH0244537Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 考案の技術分野 本考案は、プリント基板を内接固定するユニツ
トの構造に係り、とくにプリント基板の四隅に切
欠きを設けずに固定するようにしたユニツトの構
造に関するものである。

(b) 技術の背景 近年、各種電子機器は部品の小型集積化にとも
なつて、これらを搭載するプリント基板も規定さ
れた範囲内に高密度実装せざるを得ない傾向にあ
るので、ユニツト内に装着するプリント基板にお
いても、できうる限り実装面積が大きくできるよ
うなユニツトの改善が望まれている。

(c) 従来技術の問題点 第１図は、従来のユニツトの構造を説明するた
めのａは斜視図、ｂはプリント基板の平面図であ
る。

金属たとえば鉄板等から形成されるユニツトの
一方で対向するＬ字断面形状に成形した側板１の
一面に複数の取付孔３を穿設し、他の面のほぼ中
央で折曲げ線より所定の位置に切起し４が形成さ
れている。また、他方で対向する側板２は、両端
縁をコの字状に折曲げてその中間部をＬ字断面形
状に成形し、その一面に複数の取付孔３を穿設す
るとともに他の面のほぼ中央で折曲げ線より所定
の位置に切起し４が形成されている。そして、前
記一対のＬ字状側板１と両端縁コの字状に折曲げ
た他の一対の側板２とを同一側板が互いに対向す
るよう組み立て、Ｌ字状側板１の両端縁と側板２
のコの字状に折曲げた両端縁とを当接させて溶接
等により接合し、各側板１，２の中央に設けた切
起し４にそれぞれ支持片５を接着してユニツトが
成形される。このユニツトに対して第１図ｂに示
す四隅に切欠き７を形成したプリント基板を下方
から嵌め込んで、当該ユニツトと半田付け等によ
り装着される構造である。

ところがこの構造ではそれぞれの側板に切起し４
を加工しなければならないこと、およびプリント
基板６の四隅に切欠き７を設けなければならない
等作業能率が悪く、しかも部品実装面積が制限さ
れる等の問題点があつた。

(d) 考案の目的 本考案は、上記従来の問題点に鑑みユニツトの
製造作業能率を向上し、組立を容易かつ簡単に行
なえるようにしたユニツトの構造を提供すること
を目的とするものである。

(e) 考案の構成 前述の目的を達成するために本考案は、複数枚
の側板により形成されるユニツトのプリント基板
内設構造において、前記ユニツトを形成する接合
用折曲げ部１１１に所定寸法切除した切欠き部１
１２を成形した前記側板１１と、該ユニツトの内
部に嵌入できる大きさの絶縁板端縁に導体パター
ン１３１を形成したプリント基板１３を備え、該
折曲げ部１１１の接合により形成された上記ユニ
ツトの該切欠き部１１２端面に上記プリント基板
１３を当接させ、該パターン１３１と上記ユニツ
トとを半田付けにより接合できるよう構成するこ
とにより達成される。

即ち本考案においては、ユニツトを構成する重
複する接着部分の内側の一端部を切除して、この
切除した端部に切欠きをしないプリント基板を接
着する構造である。

(f) 考案の実施例 以下図面を参照しながら本考案に係るユニツト
の構造の実施例について詳細に説明する。

第２図は、本考案に係るユニツトの構造の一実
施例を説明するためのａは斜視図、ｂは要部断面
を示す正面図、ｃは側断面図、ｄはプリント基板
の斜視図である。

金属たとえば鉄板等から形成されるユニツトの
一方で対向する側板１０は、側面視がＬ字状に成
形してその一面、即ち取付面に複数の取付孔１２
を設けている。また他方で対向する側板１１は、
両端縁をコの字状に折曲げて折曲げ部１１１を設
けるとともに、その中間部をＬ字断面形状に成形
して取付面に複数の取付孔１２を穿設し、前記折
曲げ部１１１の取付面側を一定高さ切除して切欠
き部１１２を形成する。そして、前記側板１０の
一対と両端縁コの字状に折曲げた側板１１の一対
を互いに同一側板が対向するように組み立て、側
板１０の両端縁と側板１１の折曲げ部１１１とを
当接させて溶接等により接合することにより、四
隅の接合部に折曲げ部１１１の切欠き部１１２が
位置している。

したがつてユニツトの下方すなわち底部は矩形
を形成している。このユニツトに、第２図ｄに示
す四隅にパターン１３１を形成したプリント基板
１３を下方から嵌め込んで、ユニツトのコの字状
に折曲げた折曲げ部１１１の切欠き部１１２の端
部と、プリント基板１３のパターン１３１とを半
田付け等により接合してユニツトと導通すること
でアースする構造となつている。

なお、本実施例ではプリント基板１３のパター
ン１３１を半田付けする説明をしたが、プリント
基板１３の全周にパターンを形成して半田付けし
ても構わない。

(g) 考案の効果 以上の説明から明らかなように本考案に係るユ
ニツトの構造によれば、各工程における作業能率
が向上するとともにコストダウンが期待できる利
点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のユニツトの構造を説明するた
めのａは斜視図、ｂはプリント基板の平面図、第
２図は、本考案に係るユニツトの構造の一実施例
を説明するためのａは斜視図、ｂは要部断面を示
す正面図、ｃは側断面図、ｄはプリント基板の斜
視図である。 図において、１，１０はＬ字状側板、２，１１
はＬ字状の１側をコの字状に曲げた側板、３，１
２は取付孔、４は切起し部、５は支持片、６，１
３はプリント基板、１３１はパターン、７は切欠
き、１１１は折曲げ部、１１２は切欠き部をそれ
ぞれ示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 複数枚の側板により形成されるユニツトのプリ
   ント基板内設構造において、前記ユニツトを形成
   する接合用折曲げ部１１１に所定寸法切除した切
   欠き部１１２を成形した前記側板１１と、 該ユニツトの内部に嵌入できる大きさの絶縁板
   端縁に導体パターン１３１を形成したプリント基
   板１３を備え、 該折曲げ部１１１の接合により形成された上記
   ユニツトの該切欠き部１１２端面に上記プリント
   基板１３を当接させ、該パターン１３１と上記ユ
   ニツトとを半田付けにより接合できるよう構成し
   たことを特徴とするユニツトの構造。