JPH03227086A - 半導体レーザ素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子及びその製造方法

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JPH03227086A
JPH03227086A JP2295490A JP2295490A JPH03227086A JP H03227086 A JPH03227086 A JP H03227086A JP 2295490 A JP2295490 A JP 2295490A JP 2295490 A JP2295490 A JP 2295490A JP H03227086 A JPH03227086 A JP H03227086A
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弘志 中津
Fumihiro Atsunushi
厚主 文弘
Kazuhiko Inoguchi
和彦 猪口
Toshiyuki Okumura
敏之 奥村
Akinori Seki
章憲 関
Haruhisa Takiguchi
滝口 治久
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は遠距離光通信用光源に適した半導体レーザ素子
及びその製造方法に関し、特に、単一基本水平横モー2
ドで発振し、低電流で安定に動作する半導体レーザ素子
及びその製造方法に関する。
(従来の技術) 1μ曹帯(1,1〜1.7μl)の波長領域で発振する
半導体レーザ素子は、高速遠距離通信分野に於ける光通
信用光源として盛んに研究されている。これは、この波
長帯に於ける光通信用石英ガラスファイバの伝搬損失が
極めて低いためである。
特に、高純度材料を用いた低損失石英ガラスファイバに
は、波長1.3μm領域に於いて材料分散がないため、
この波長領域のレーザ光を放射する半導体レーザを用い
ることによって、IGHz−kmを越える高い遮断周波
数が得られる。
第4図に、1.3μm帯の光通信用光源として使用され
る従来の半導体レーザ素子の断面図を示す。
この半導体レーザ素子は、埋込型ダブルへテロ構造を有
するものである。
第4図かられかるように、半導体基板21上に、n型1
nPクラッド層22、ノンドープInGaAsP活性層
23、p型InPクラッド層24、及びp型InGaA
sPキャップ層25がこの順番で基板21側から積層さ
れたダブルへテロ構造のメサストライプ構造が設けられ
ている。メサストライプ構造が設けられている領域以外
の領域の基板21上には、p型1nP電流ブロック層2
6及びn型InPii流ブロック層27がこの順番で基
板21側から積層された埋込層が設けられている。埋込
層は、メサストライプ構造の側面を覆っている。n型I
nPil流ブロック層27及びp型I nGaAsPキ
ャップ層26上にはAuZn電極28が、基板21の裏
面にはAuGe1i極29が形成されている。
第4図の半導体レーザ素子は、活性層23を含むメサス
トライプ構造の側面が埋込層によって覆われている。こ
のために、単一の基本水平横モードで発振するレーザ光
が得られる。また、レーザ光を発振させるために、ダブ
ルへテロ構造に対シて順方向に電圧を印加する場合、埋
込層内に設けられたpn接合部には逆バイアスが印加さ
れる構成となっている。このために、埋込層を流れる無
効電流が減少し、メサストライプ構造中を電流は集中し
て効率よく流れる。従って、閾値電流は低下し、低電流
での安定したレーザ発振が実現する。
次に、第4図の半導体レーザ素子の従来の製造方法につ
いて説明する。
まず、LPE法により、半導体基板21上にn型InP
クラッド層22、ノンドープI nGaAsP活性層2
3、p型InPクラッド層24、及びp型I nGaA
sPキャ・7ブ層25をこの順番で基板21側から積層
する。
次に、後工程で埋込層が埋め込まれる部分を形成するた
めに、p型1nGaAsPキャップ層25上に所定幅の
メサストライプパターンを有するエツチングマスクを形
成した後、該エツチングマスクに覆われていない領域の
p型InGaAs?牛ヤップ層、p型1nPクラッド層
24、ノンドープInGaAsP活性層23、n及び型
InPクラッド層22をエツチングする。こうして、!
nPクラッド層22、InGaAsP活性層23、In
Pクラッド層24、及びp型1nGaAsPキャップ層
からなるメサストライプ構造が基板21上に形成される
。このときのエツチングマスクのパターンは、活性層2
3の幅を決定するものである。
上記のエツチングによりn型1nPクラッド層22、ノ
ンドープInGaAsP活性層23、p型InPクラッ
ド層24、及びp型r nGaAsPキャップ層が除去
された領域の基板21上に、LPE法により、p型In
Pii流ブC2ツク層26及びn型InP電流ブロック
層27をこの順番で基板21側から積層する。このとき
、埋込層がメサストライプ構造の側面を覆うようにし、
しかも、p型rnP74流ブo ツク層26とnfiI
nPil流ブロック層27の界面(pn接合面)の高さ
が、活性層23の高さに一致するか又は少し高くなるよ
うにする。
エツチングマスク除去後、p型I nGaAsPキャッ
プ層25及びn型1nP’ii流ブロツク后27上にA
uZn電極28を、基板21の裏面にALIG eii
極29を形成する。
(発明が解決しようとする課H) しかしながら、上述の従来技術においては、以下に述べ
る問題点があった。
第4図に示す従来例では、所定幅の活性層23を形成す
るために、基板21上の全面に活性層23を含む多層膜
を形成した後、この多層の膜の所定領域を高精度でエツ
チングし、所定幅のメサストライプ構造を形成する工程
が必要である。レーザ発振の水平横モードを安定化する
ためには、活性層23の幅の所定の値からのズレを0.
 1μm程度以下に抑える制御が必要である。上記従来
技術によれば、ウェハ上全面に形成された多層膜の所定
部分を深くエツチングすることによってメサストライプ
構造を形成するため、このような精度で、活性層23の
幅を再現性良く決定することは困難である。このため、
活性層23の幅に大きなバラツキが生じることになる。
また、無効電流を低減するためには、埋込層に於けるp
n接合の高さを活性層の高さに一致させるように、各層
の層厚を制御しなければならない。
pn接合の高さと活性層23の高さとの間に大きなズレ
が生じてしまうと、活性層23を流れることなく埋込層
を流れる無効電流が増加する。このため、半導体レーザ
素子の発振閾値が高くなってしまう。
また、ダブルへテロ構造を形成するための結晶成長工程
と埋込層を形成するための結晶成長工程との間に、エツ
チング工程等の工程が必要であるため、工程が複雑であ
る。更に、上記の結晶成長工程間に、結晶層中に大気雰
囲気から不純物が混入してしまう可能性がある。
上記従来例を改良した半導体レーザ素子(特開昭64−
25590号により開示)を、第5図に示す。
この改良例に於いては、面方位(100)のn型1nP
基板31の上に、メサ状のりッジ(幅5μms高さ2.
2μ+*)32が、<011>方向(共振器方向、図面
に垂直)に沿うようにして設けられている。
基板31上には、n型1nPバッファ層33、n型1n
Pクラッド層34、ノンドープInGaAsP活性層3
5、及びp型InPクラッド層36がこの順番で基板3
1側から積層されている。
リッジ部分上では、特に、断面形状が三角形のメサスト
ライプ状積層構造が形成されている。この積層構造の側
面は(111)B面であり、その側面と基板31の表面
とのなす角度は54.7度である。このように、メサス
トライプ状の積層構造の側面が特定面方位のファセット
となるのは、(111)8面上に結晶成長が起こりに(
くなる条件で、上記の各層を成長したからである。この
改良例では、メサストライプ状積層構造を形成するため
のエツチング工程が不要となる。
なお、メサストライプ状積層構造が設けられている領域
以外の領域の基板31上でも、メサストライプ状積層構
造と同様の積層構造を有する多層膜が形成されている。
ウェハ上には、さらに、n型InPバリア層41、p型
InPクラッド層42、及びp型1nGaAsPコンタ
クト層43が、この順番で基板側から積層されている。
p型InGaAsPコンタクト層43上にはp側電極4
4が、基板31の裏面にはn側電極45が形成されてい
る。
上記改良例は、製造の際に、メサストライプ状積層構造
を形成するための結晶成長工程と埋込層を形成するため
の結晶成長工程との間に、エツチング工程が不要である
という利点を有している。
また、上記の2種類の結晶成長工程を連続した1回の工
程で実施できるため、結晶層中に大気雰囲気から不純物
が混入してしまう可能性が少ない。
しかし、この改良例には、基板31を深(エツチングす
ることにより、リッジ32を形成しているために、所定
幅のリッジ32を歩留り良く形成することが困難である
という問題点がある。
また、リッジ32上にダブルへテロ構造が形成されてい
るために、埋込層形成前のウェハ表面の断差が大きく、
埋込層形成によるウェハ表面の平坦化も困難である。ウ
ェハの上面が平坦でないと、ヒートシンク等の上に半導
体レーザ素子を搭載するときに、ヒートシンク等とウェ
ハ上面とが接するような配置を実現できなくなるという
問題が生じる。
更に、この改良例には、埋込層に於けるpn接合の高さ
を活性層の高さに一致させるように、各層の層厚を精度
良く制御しなければならないので、製造歩留りが低下し
てしまうという問題もある。
第6図に、他の改良例を示す。
この改良例に於いては、面方位(100)のn型InP
基板51の上に、第5図のメサストライプ状積層構造と
同様の構造を有する積層構造が、<011>方向(共振
器方向、図面に垂直)に沿うようにして設けられている
。この積層構造は、長辺が<011>方向に沿う長方形
状の開口部を有するSiO2膜をn型InP基板51の
上に形成した後、MOCVD法により開口部内のみに、
n型In28171層52、n型InPクラッド層53
、ノンドープInGaAsP活性層54、及びp型1n
Pクラッド層55を、順次選択的に成長させることによ
って形成されたものである。こうして形成された積層構
造の側面は、前記改良例と同様に、(111) B面で
ある。
上記の結晶成長は、5IO2膜上では起こらない。
5102膜は、上記の選択的な結晶成長後に、基板51
からエツチングにより除去される。
5102膜の除去された基板51上には、LPE法によ
り、p型1nP埋込層56、n型InP埋込層57、及
びp型1nP埋込層58、及びp型InGaAsP牛ヤ
ップ層59がこの順番で基板51側から積層されている
。これらの層の成長によって、ウェハの表面は平坦化さ
れている。埋込層を流れる無効電流を低減するために、
p型InP埋込層56とn型InP埋込層57の界面(
pn接合面)の高さが、活性層54の高さに、はぼ一致
するように制御されている。
p型InGaAsPキャップ層59上にはp側電極60
が、基板51の裏面にはn側電極61が形成されている
この改良例では、基板51の表面にリッジが形成されて
いないので、埋込層形成前のウェハ表面の断差が比較的
小さく、埋込層形成によりウェハ表面を平坦化すること
も比較的容易に行われている。
しかし、埋込層に於けるpn接合が活性層54の近傍に
形成されるように、埋込層の層厚を精度良く制御するの
が困難である。このため、製造歩留りが低下してしまう
また、弗酸系エツチング液等を用いたエツチングにより
、5fO2膜を基板61から除去するとき、メサストラ
イプ状積層構造にもエツチング損傷を与えてしまうとい
う問題がある。このエツチング損傷により、半導体レー
ザ素子の製造歩留りや信頼性が低下してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであ
り、その目的とするところは、活性層の幅が高精度で制
御され、単一基本水平モードで安定に発振する、閾値電
流の低減された半導体レーザ素子及びその製造方法を提
供することにある。
本発明の他の目的は、埋込層の層厚の制御を高精度で行
う必要がなく、しかも平坦化の容易な半導体レーザ素子
及びその製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の半導体レーザ素子は、半導体基板と、該半導体
基板上に形成された誘電体膜と、該誘電体膜に形成され
、該基板に達っする溝と、該溝内の該基板上に設けられ
たメサストライプ状の積層構造と、該積層構造の両側に
設けられた埋込層とを備え、該基板の主たる面が(10
0)面であり、該溝が<011>方向に沿う溝であり、
該積層構造が、活性層を含む下方部と、該活性層の屈折
率よりも小さい屈折率を有している半導体層を含む上方
部とを備えており、 該下方部の側面は、 (111)
面のファセットであり、該活性層の側面は、該半導体層
によって覆われており、そのことにより上記目的が達成
される。
また、前記埋込層がSOG膜であってもよい。
本発明の製造方法は、(100)面を主たる面とする半
導体基板上に誘電体膜を形成する工程と、<011>方
向に沿う溝を該基板に達するようにして該誘電体膜に形
成する工程と、活性層を含むメサストライプ状の多層膜
を該溝内の該基板上にのみ選択的に成長させる工程と、
該誘電体膜を除去することなく、該活性層の屈折率より
も小さい屈折率を有している半導体層を、該活性層の側
面を覆うようにして形成する工程と、を包含しており、
そのことにより上記目的が達成される。
(実施例) 以下に本発明を実施例について説明する。
第1図に、本発明の第1の実施例の断面図を示す。
面方位(100)のn型InP基板(キャリア濃度n 
〜2 x 10 ”cm−3) 1の上に、5102膜
からなる非晶質の誘電体膜2が設けられている。誘電体
膜2には、基板1に達する幅5μmの溝12が[011
]方向(共振器方同、図面に垂直)に沿うようにして設
けられている。基板1に達する溝12が誘電体膜2に設
けられているので、溝12を介して電極間に駆動電流が
流れることになる。
溝12内の基板1上には、n型1nPバッファ層(層厚
1μ躍、キャリア濃度n〜I X 10 ”am3)3
、n型InPクラッド層(層厚1μm、キャリア濃度n
 〜I X 10 ”cm−’) 4、ノンドープIn
GaAsP活性層(層厚0.2μm、発振波長1゜3μ
11)5、及びp型1nPクラッド層(層厚l。
5μm、キャリア濃度p〜1x 10 ”cab−’)
 6がこの順番で基板1側から積層されたメサストライ
プ状の多層膜が設けられており、ダブルへテロ構造が形
成されている。このメサストライプ状の多層膜は、後に
述べるメサストライプ状積層構造の下方部13である。
このメサストライプ状積層構造の下方部13の断面形状
は三角形であり、その側面は(111)8面ファセット
である。 (111)B面と基板1の表面とがなす角度
は54.7度である。従って、この角度と溝12の幅と
n型In28771層3及びp型InPクラッド層4の
層厚とによって幾何学的に決定される活性層5の幅は、
2μmとなる。
メサストライプ状積層構造の下方部13の上には、活性
層5の屈折率よりも小さい屈折率を有するp型1nP層
(層厚2μm1 キャリア濃度p〜IX 10 l8c
m−3) 7が、活性層5の側面を覆うようにして形成
されている。
p型InP層7上には、p型InGaAsPキャップ層
(層厚0. 5μm1 キャリア濃度p〜6x10 ”
am−3) 8が形成されている。
こうして、n型In28771層3、n型In2291
1層4、ノンドープInGaAsP活性層5、及びp型
InPクラッド層6がこの順番で基板l側から積層され
たメサストライプ状積層構造の下方部13と、InP層
7及びI nGaAsPキャップ層8からなるメサスト
ライプ状積層構造の上方部14とによって、メサストラ
イプ状積層構造が形成されている。
メサストライプ状積層構造の断面形状は、第1図に示す
ように、六角形状である。p型InP層7及びp型In
GaAsPキ’r−/ブ層8は、51o2からなる誘電
体層2上には形成されていない。
メサストライプ状積層構造が設けられている領域以外の
領域の基板1上には、埋込層として、絶縁性に優れたS
OG膜(Spin  On  GlaSS膜)9が、メ
サストライプ状積層構造の側面を覆うようにして設けら
れている。
メサストライプ状積層構造の側方部が、SOG膜9によ
よって埋め込まれることにより、ウェハの上面が平坦化
されている。これら平坦化されたウェハの上面にはAu
Zn1I極lOが、基板lの裏面にはAuGe@極11
が形成されている。
このように、本実施例の半導体レーザ素子のメサストラ
イプ状積層構造は、 (111)8面ファセットの側面
を有するメサストライプ状積層構造下方部13を備えて
いる。(111)8面ファセットと基板1の表面とのな
す角度は、結晶学的に定まった値(54,7度)である
ので、本実施例の半導体レーザ素子は、この角度と溝1
2の幅とn型I n p バッファ層3及びn型In2
2911層4の層厚とによって定まるバラツキの少ない
幅を有する活性層5を備えている。このため、発振する
レーザ光の水平横モードが単一化し安定する。
しかも、発振特性の素子間バラツキが低減されている。
メサストライプ状積層構造下方部13のInGaAsP
活性層5の側面は、メサストライプ状上方部14の、活
性層5よりも屈折率の低いp型InP層7によって覆わ
れている。このため、活性層5の内部で発生したレーザ
光は、活性層5内部に効果的に閉じ込められる。また、
I nGaAsP活性As上p型InP層7との界面に
生じるビルトイン電位(拡散電位)のために、活性層5
に注入されたキャリアが活性層S内に閉じ込められる。
これによって、注入されたキャリアが効率よくレーザ発
振に寄与し、閾値電流レベルが低減する。
また、活性層5を含むメサストライプ状積層構造下方部
13は、メサストライプ状積層構造上方部14の比較的
熱伝導率に優れたp型1nP層7によって囲まれている
ので、活性層5内で発生した熱は、下方部13から埋込
層へ速やかに放熱される。しかも、InGaAsP活性
層5の熱膨張係数とp型InP層7の熱膨張係数が比較
的近い値であるため、InGaAsP活性層5とp型I
nP層7との界面近傍にに、熱膨張率の差に起因する結
晶欠陥等の発生がな(、界面準位が形成されにくい。従
って、本実施例の構成によれば、温度特性及び信頼性に
優れた長寿命の半導体レーザ素子が得られる。これらの
優れた特性は、メサストライプ状積層構造下方部13と
SOG膜9とが直接に接触する構成によっては、得るこ
とが困難である。
埋込層であるSOG膜9は、従来から埋込層として用い
られている半導体層よりも、絶縁性が高く、誘電率が低
いため、埋込層を流れる無効電流が低減され、しかも、
高速応答性に優れた特性を発揮することができる。
長波長のレーザ光を発光する半導体層を活性層として有
する半導体レーザ素子の電流−光出力特性は、通常、温
度変化により変動しやすい。特に、埋め込み層に逆バイ
アス電圧の印加されるpn接合が設けられている構成を
有している半導体レーザ素子の電流−光出力特性は、p
n接合のリーク電流量が温度に強く依存して変化するた
めに、温度変化によって更にいっそう変動しやすくなる
従って、本実施例の構成のような、pn接合を有しない
SOG膜からなる埋込層を用いる構成は、長波長のレー
ザ光を発振する半導体レーザ素子の構成として適してい
る。
以下に、第1図に示す半導体レーザ素子の作製方法につ
いて第2図を参照しながら説明する。
まず、面方位(100)のn型InP基板1上に、プラ
ズマCVD法を用いてSiO2膜からなる誘電体膜2を
形成した。次に、通常のフォトエツチング工程により、
幅5μmの溝12を、 [011]の方間に沿うように
して誘電体膜2に形成した(第2図(a))。なお、溝
12の深さが基板1に達するように、エツチング条件を
調節した。
次に、MOCVD法を用いた選択成長により、満12内
の基板1上に、メサストライプ状積層構造のメサストラ
イプ状下方部13となる多層膜選択成長させた(第2図
(b))。結晶成長の際、ガス種等を調節することによ
り、n型1nPバッファ層3、n型1nPクラッド層4
、ノンドープInGaAsP活性層5、及びp型1nP
クラッド層6をこの順番で基板1側から連続的に成長さ
せた。このとき、基板温度を約650°Cに、また、雰
囲気圧力を約10Torrに保った。この選択成長の条
件下では、(111)8面上に結晶成長が起こらないと
いう成長速度の面方位依存性があり、結晶成長後の多層
膜の側面には、 (111)8面ファセットが形成され
た。こうして、 [011]方位に沿う溝12上に、側
面が(111)B面であり、その断面構造が三角形とな
るメサストライプ状積層構造下方部13を形成した。
次に、LPE法(成長温度600℃)により、p型In
P層7とp型InGaAsPキャップ層8を順次形成し
、メサストライプ状積層構造を形成した(第2図(C)
)。これらの各層は、5t02からなる誘電体層2上に
は成長しないが、メサストライプ状積層構造下方部13
の(111)面上には成長した。
こうして、活性層5の側面を、活性層5よりも屈折率の
低いp型InP層7によって覆った。
次1.:、SOG溶液をウェハ上にスピンコード法によ
り塗布し、メサストライプ状積層構造によって凹凸が形
成されているウェハ表面の平坦化を行った。このとき用
いたSOG溶液中の5102濃度は20%とした。SO
G溶液を塗布する際、ウェハを毎分1000回転で30
秒間回転させた。塗布後、ウェハのベーキングを、45
0℃、30分の条件で行った。こうして、ガラス状のS
OG膜9が、メサストライプ状積層構造の外側を埋め込
むようにして誘電体膜2上に形成された(第2図(d)
)。
SOG膜9により平坦化されたウェハ表面にAuZn電
極10を形成した。また、基板1の裏面にAuGe1i
i極11を形成した(第2図(e))。
こうして、箪1図の半導体レーザ素子が形成された。
このように、本実施例では、所定幅を有する活性層5を
歩留り良く形成するために、MOCVD法により、活性
層5を含む多層膜を基板l上の溝12の上にメサストラ
イプ状に選択成長させた。
こうして、多層膜の側面に(111)B面を有するファ
セットを形成した。 (111)8面ファセットと基板
1の表面とのなす角度は、結晶学的に定まった値(54
,7度)であるため、溝12の幅に対してn型1nPバ
ッファ層3及びn型InPクラッド層4の層厚を調節す
ることによって活性層5の幅を高精度で制御することが
できた。本実施例では、従来のようにウェハ上全面に形
成された多層膜の所定部分を深くエツチングする工程が
不要であった。このため、活性層5の幅の設計寸法が 
2μm程度であるにもかかわらず、この値からのズレを
0.1μ■以下に抑えることが容易であった。従って、
活性層5の幅を再現性良(制御することができ、活性層
5の幅に大きなバラツキが生じてしまうことがなくなっ
た。
また、埋込層として設けたSOG膜9は、誘電体膜2に
対する密着性に優れた高抵抗層であるため、歩留り良(
閾値電流の低い半導体レーザ素子を製造することができ
た。また、本実施例のSOG膜9を用いた埋込層の形成
方法によれば、スピンコード法により表面の平坦な膜を
簡単に形成できるので、結晶成長法による半導体層を用
いて埋込層を形成する従来の方法に比べて、ウェハ表面
を簡単に平坦化することができた。
第3図に、他の実施例の半導体レーザ素子の断面図を示
す。
第1図の半導体レーザ素子の溝の沿う方向は、[011
]であるが、本実施例の半導体レーザ素子の溝の方向は
、[01丁]で示される方向である。このため、本実施
例では、MOCVD法により選択成長させたメサストラ
イプ状積層構造下方部13の断面形状が、第3図に示す
ような、六角形となる。活性層5は、基板1に平行な層
の部分と、基板1に対して傾斜した層の部分とからなる
ダブルへテロ構造が形成されている本実施例の下方部1
3の側面も、前記実施例の下方部13の側面と同様に、
 (111)面である。この下方部13上には、活性層
5の側面を覆うようにして、活性層5よりも屈折率の低
いn型InP層7が選択に形成され、n型InP層7上
には、p型InGaAsPキャップ層8が形成されてい
る。
本実施例でも、こうして、n型InPバッファ層3、n
型InPクラッド層4、ノンドープInGaAsP活性
層5、及びp型InPクラッド層6がこの順番で基板l
側から積層されたメサストライプ状積層構造下方部13
と、InP層7及びInGaAsPキャップ層8からな
るメサストライプ状積層構造上方部14とによって、メ
サストライプ状積層構造が形成されている。
レーザ光は、活性層5のうち、基板1の表面に平行な層
の部分に閉じ込められる。単一の基本水平横モードでレ
ーザ発振を行うためには、活性層5の基板1に平行な層
の部分の幅を2μm程度に設定しなければならない。こ
のため、誘電体層2に形成する溝の幅を、第1図の半導
体レーザ素子の溝の幅よりも狭くする必要がある。
本実施例の半導体レーザ素子も、前記実施例の半導体レ
ーザ素子と同様に、温度特性及び信頼性に優れ、無効電
流が少なく、しかも、高速応答性に優れた特性を発揮す
る。
なお、上記何れの実施例でも、InGaAsP/ I 
n P系半導体材料を用いた例について説明したが、他
の系、例えばG a A I A s / G a A
 s系等の半導体材料を用いた半導体レーザ素子も、上
記実施例と同様の効果を発揮することができる。
このとき、 (x I L)面の側面を有するメサスト
ライプ状積層構造の下方部13上に形成する半導体層と
しては、下方部13中のクラッド層と同じ組成の半導体
層を用いることができる。
(111)面のファセット面を有するメサストライプ状
積層構造下方部13を、溝内の基板上に選択成長させる
方法としては、MOCVD法の他に、MBE法を用いる
こともできる。
半導体基板及び各半導体層の導電型については、実施例
の導電型を逆にしたものであっても良い。
誘電体層としては、5i02層以外にも、他の誘電体材
料からなる層、例えば、SIN、層、Al2O2層、あ
るいは感光性ポリイミドやレジスト等の樹脂層が好適で
ある。
埋込層としては、SOG膜以膜間外、ポリイミド樹脂等
の樹脂からなる膜を用いてもよい。
(発明の効果) このように本発明の半導体レーザ素子は、(1111面
の側面を有するメサストライプ状のダブルヘテロ構造を
備え、所望の値に幅が高精度で調節された活性層を有し
ているため、単一の基本水平横モードで安定に発振する
活性層の側面は、活性層よりも屈折率の低い半導体層に
よって覆われているので、活性層の内部で発生したレー
ザ光が活性層内に効果的に閉じ込められる。
また、活性層と該半導体層との界面に生じるビルトイン
電位(拡散電位)のために、活性層中に注入されたキャ
リアが活性層内に閉じ込められる。
これによって、注入されたキャリアが効率よくレーザ発
振に寄与し、闇値電流レベルが低減する。
しかも、活性層の熱膨張係数と該半導体層の熱膨張係数
とが比較的近い値であるため、活性層と該半導体層との
界面近傍に、熱膨張率の差に起因する結晶欠陥等の発生
がなく、界面準位が形成されにくい。
埋込層としてSOG膜を用いれば、熱伝導率に優れたS
OG膜によって、メサストライプ状積層構造の外側が埋
め込まれているので、良好な温度特性を得ることができ
る。SOG膜の絶縁性は高く、誘電率が低いため、埋め
込み層を流れる無効電流が低減され、しかも、高速応答
性に優れた発振特性を発揮することができる。
このように、本発明によれば、温度特性及び信頼性に優
れ、発振閾値が低く単一基本横モードで発振する長寿命
の半導体レーザ素子が提供される。
本発明の製造方法によれば、 +111)面の側面を有
するダブルへテロ構造のメサストライプ状多層膜を基板
上の溝内に選択成長させることができる。このため、活
性層幅を再現性良く高精度で制御することができ、活性
層幅に大きなバラツキが生じなくなる。従って、単一基
本水平横モードで安定に動作する半導体レーザ素子を歩
留り良く形成することができる。
埋込層としてSOG膜を用いると、SOG膜は誘電体膜
に対する密着性に優れた高抵抗層であるため、埋込層を
流れる無効電流が低減され、発振閾値の低い半導体レー
ザ素子を歩留り良く製造することができる。また、スピ
ンコード法により表面の平坦なSOG膜を簡単に形成で
きるので、結晶成長法による半導体層を用いて埋込層を
形成する従来の方法に比べて、ウニ凸表面を平坦化する
ことが容易である。
4゜     の   な! H 第1図は本発明の第1の実施例を示す断面図、第2図(
a)〜(e)は第1の実施例の作製方法を説明するため
の断面図、第3図は第2の実施例を示す断面図、第4図
〜第6図は各々従来例を示す断面図である。
1・・・n型InP基板、2・・・誘電体膜、3・・・
n型InPバッファ層、4・・・n型InPクラッド層
、5・・・ノンドープInGaAsP活性層、6・・・
p型InPクラッド層、7・・・p型InP層、8・・
・p型I nG a A s Pキャップ層、9−3 
OG膜、10−−− A u Z n 74極、 11
・・・AuGe電極。
以上

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、半導体基板と、 該半導体基板上に形成された誘電体膜と、 該誘電体膜に形成され、該基板に達っする溝と、該溝内
    の該基板上に設けられたメサストライプ状の積層構造と
    、 該積層構造の両側に設けられた埋込層とを備え、該基板
    の主たる面が(100)面であり、 該溝が<011>方向に沿う溝であり、 該積層構造が、活性層を含む下方部と、該活性層の屈折
    率よりも小さい屈折率を有している半導体層を含む上方
    部とを備えており、 該下方部の側面は、(111)面のファセットであり、 該活性層の側面は、該半導体層によって覆われている、 半導体レーザ素子。 2、前記埋込層がSOG膜である請求項1に記載の半導
    体レーザ素子。 3、(100)面を主たる面とする半導体基板上に誘電
    体膜を形成する工程と、 <011>方向に沿う溝を該基板に達するようにして該
    誘電体膜に形成する工程と、 活性層を含むメサストライプ状の多層膜を該溝内の該基
    板上にのみ選択的に成長させる工程と、該誘電体膜を除
    去することなく、該活性層の屈折率よりも小さい屈折率
    を有している半導体層を、該活性層の側面を覆うように
    して形成する工程と、を包含する半導体レーザ素子の製
    造方法。
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