JPH03226475A - 包装シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、肉、その他の主群食品等を包み鮮度保持し
た状態で輸送等に供することのできる包装シートに関す
るものである。

（従来技術及びその課題） 食品等を保存し又は輸送等する場合において、従来、食
品を長期保存する手段として冷凍保存が行なわれている
が、冷凍保存によれば食品の細胞が凍結、解凍時に破壊
され、ドリップの流出等を伴って品質が低下するという
問題点があり、蓄冷剤とかドライアイスを使用して保存
する場合には、食品に対し冷気分布が不均一となり、食
品が部分的に変質等を生ずるという問題点があり、又、
液体状の蓄冷剤等を用いて保存すると、液体の蓄冷剤が
局部的に集中し、温度分布が不十分となったり、食品を
蓄冷剤等が押圧して食品を変形きせてしまうというよう
な問題点もあった。

又、従来においては雑菌、カビ等が輸送中等に繁殖する
恐れがあり、これらのカビ等の発生を有効に抑える手段
が存在しないという問題点があった。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって
、食品等を良好に鮮度保持し得る包装シートを提供せん
ことを目的とし、その第１の要旨は、可撓性を有し肉等
を包むことのできる包装シートであって、該包装シート
は、少なくとも一面側が透水性を有し内部には袋状空間
部が形成されているとともに、該袋状空間部内には、粒
状等の吸水性樹脂と、粉わきびが封入きれていることで
ある。

又、第２の要旨は、前記袋状空間部内には、吸水性樹脂
及び粉わさびとともに、ビタミンＣ剤が混入されている
ことである。

（作用） 包装シートの内部に形成されている袋状空間部内には吸
水性樹脂と粉わさびが封入されており、この包装シート
を予め水に漬けて袋状空間部内に水を浸透させ、吸水性
樹脂内に水を吸収させ、その状態で冷凍庫内で急速凍結
させると、吸水性樹脂が袋状空間部内で膨張した状態と
なり、この状態で包装シートを冷凍庫内から取り出して
、食品等に巻き付は等して食品等を包むことができ、こ
の状態で輸送に供すると、吸水性樹脂が徐々に冷気を発
して良好に食品等を保冷しながら輸送することができる
。又、吸水性樹脂から徐々に水分が蒸散されることによ
り、この水分が粉わさびに作用し、粉わさび内のからし
油配糖体であるシニグリンが加水分解され、その結果、
からみ成分であるイソチオシアン酸アリルが生じ、この
イソチオシアン酸アリルは雑菌、カビ等に対し抗菌性を
有するため、雑菌等の繁殖が抑えられて良好に食品等を
鮮度保持することができる。

又、袋状空間部内に吸水性樹脂、粉わさびとともにビタ
ミンＣ剤が混入されている場合には、粉わさびの細胞内
に存在する加水分解酵素であるミロシナーゼがビタミン
Ｃ剤により還元されて、ミロシナーゼが活性化され、こ
のミロシナーゼの加水分解作用により粉わさび内のシニ
グリンが良好に加水分解きれて、からみ成分であるイソ
チオシアン酸アリルが良好に発生され、吸水性樹脂によ
る保冷作用が衰えた時にも良好に抗菌作用を保持させて
鮮度保持を持続させることができる。

（実施例） 第１図及び第２図は本例の包装シートを示し、図におい
て、包装シート１は、多数の袋状空間部１ａを縦方向及
び横方向の溝部１ｂにて区画形成し１枚のシート状に形
成したものであって、第２図の断面図で示すように、表
面部及び裏面部を構成する透水性シートＳ、、Ｓ、が一
定間隔毎に互いに貼り付けされて溝部１ｂが形成され、
この溝部ｌｂ、ｌｂ間に相当の空間を有する袋状空間部
１ａが形成され、この袋状空間部１ａの内部には粒状の
吸水樹脂２が相当量封入されたものである。

尚、第２図のものは更に一方側の透水性シートＳ、の表
面に防水シート３を貼着して構成したものである。この
透水性シートＳ、、Ｓ、は水及び空気を通すことのでき
るシート材にて構成されたものであって、そのようなシ
ート材として、紙、不織布、織物９編物、綿等の繊維質
シート等が挙げられる。又、防水シート３は水を通さな
いシート材にて形成されており、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のプラスチック製シ
ートで構成される。又、プラスチック製シートに替えて
アルミ箔が使用きれる場合もある。又、袋状空間部１ａ
内に封入きれる吸水樹脂２は、例えば、澱粉−アクリロ
ニトリルグラフト重合体の加水分解物、セルロース−ア
クリロリトリルグラフト重合体の加水分解物等の単量体
と架橋剤との共重合体、例えば架橋ポリアクリルアミド
及びその加水分解物、架橋されたスルホン化ポリエチレ
ン、架橋ポパール、特開昭５２−１４６８９号及び特開
昭５２−２７４５５号記載の架橋されたビニルエステル
ー不飽和カルボン酸共重合体ケン化物、架橋されたポリ
アクリル酸塩及びアクリル酸−アクリル酸エステル共重
合体、架橋きれたイソブチレン−無水マレイン酸共重合
体、及び架橋ポリエチレンオキシド等が挙げられる。さ
らに自己架橋性を有する重合物、例えば自己架橋型ポリ
アクリル酸、特公昭５４−３０７１０号に記載の樹脂や
分子中に少なくとも水酸基とカルボキシラード基を含有
する高分子重合体、例えば特公昭５４−３７９９４号に
記載の樹脂でも良い。尚、澱粉又はセルロースと水溶性
単量体及び／又は加水分解により水溶性となる単量体と
架橋剤とを必須性分として重合させ、必要により加水分
解を行なうことにより得られる吸水樹脂であっても良い
。

上記の吸水性樹脂は１種類であっても、又、２種以上用
いたものであっても良く、吸水性能としては２０〜２ｏ
ｏｏｇ／ｇ程度が好ましく、又、吸水性樹脂２の形状に
ついては特に限定はなく、粉末状２粒子状、フレーク状
、繊維状の何れの形状であっても良い。

又、本例においては、前記袋状空間部１−ａ内には吸水
性樹脂２とともに粉わさびが封入されている。この粉わ
さびは、例えば西洋わさびと西洋からしをブレンドした
ものであり、わさび９に対しからし１の割合、又はわさ
び１に対しからし９の割合等でブレンドしたものである
。その他、西洋わさびに代えて沢わさびを用いることも
でき、西洋からしに代えて和からしを用いることもでき
る。

これらのわさび及びからしの粉状のものに加えて、さら
に袋状空間部ｌａ内にビタミンＣ剤を混入許せておくこ
ともできる。即ち、このビタミン（ＪｌｉｌＬ−アスフ
ルビン＃、Ｌ−アスフルビン酸ナトリウム、グリセリン
脂肪酸エステル皮膜付し一アスコルビン酸、グリセリン
脂肪酸工支チル皮膜付しニアスコルビン酸ナトリウム等
の粉末又は結晶体であり、このビタミンＣ剤はその表面
をエチルセルロース、シリフン等の皮膜素材でコーティ
ングしたものが好ましい。さらに、このビタミンＣ剤は
コーティングする他に、エチルアルコールで溶解させ、
これをシリカゲル、サイロイド、アルミナ等の多孔質素
材に吸収させて粒状等にしたものであっても良い。

本例においては、ビタミンＣをこのように多孔質の無機
素材に吸収させたものが良好な結果を得たため、そのよ
うな形態で袋状空間部１ａ内に混入したものとなってい
る。

このように構成した包装シート１を使用するに際しては
、予めこの包装シート１を水道水又は純水の中に浸し、
透水性シート側から袋状空間部１ａ内に水を浸透させて
、内部の吸水性樹脂２に水を吸収させる。吸水性樹脂２
は水を吸収するにつれて膨張し球状に近いものとなる。

この状態で包装シート１を水中から取り出し、約５公租
放置しておくと、遊離水及び付着水が切れた状態となり
、この状態で包装シートを冷凍庫内に入れて一３０°Ｃ
以下で瞬間凍結する。

完全に凍結したものを冷凍庫内から取り出し、輸送すべ
き肉等をこの取り出した包装シート１で包み、ケース内
等に入れて輸送に供することができる。

このように−３０°Ｃ以下で瞬間凍結されているため、
袋状空間部ｌａ内め粉わさび内のシニグリンの活性化は
持続された状態となっており、輸送中において吸水性樹
脂２から冷気が徐々に発せられて、この吸水性樹脂２が
蓄冷効果を発揮して肉等を良好に保冷することができる
。徐々に温度が上昇するにつれて吸水性樹脂２から水分
蒸発が生ずるが、この発生した水分が前記粉わさび内の
シニグリンに作用し、シニグリンが加水分解され、この
加水分解によりからみ成分であるアリルからし油（イン
チオシアン酸アリル又はアリルイソシアネートとも呼ば
れる）が発生し、このアリルからし油は抗菌性を呈し、
従来よりこのアリルからし油はコレラ菌、チフス菌、大
腸菌、連鎖菌、肺炎菌、ジフテリア菌、結核菌等に対す
る抗菌性が確認されており、又、アニサキス幼虫の解糖
作用及び呼吸を阻害してアニサキス症の予防等に効果の
あることが確認されており、雑菌、カビ等の発生を良好
に抑え、鮮度保持効果を高めることができる。

さらに温度が高まった状態では前述したビタミンＣ剤が
多孔質無機素材から徐々に流出して粉わさびに作用し、
粉わさび内の加水分解酵素であるミロシナ−°ゼに作用
し、ミロシナーゼ蛋白のＳＨ基をビタミンＣ剤が還元さ
せて、このミロシナーゼが活性化され、ミロシナーゼの
活性化によりミロシナーゼが強力にシニグリンに作用し
て、シニグリンの加水分解を促進させ、前述した如く良
好にシニグリンからアリルからし油が生成されて、アリ
ルからし油により雑菌等の発生が強固に防止される。

このように輸送中における最初の時期には吸水樹脂２か
ら発せられる冷気により鮮度保持を行ない、徐々に前記
粉わさびから発せられるアリルからし油の抗菌作用によ
り鮮度保持機能を長時間持続させることができる。しか
も前記粉わさび及びビタミンＣは人体に全く無害である
ため安全性が高く、食品に対して極めて安全に抗菌力を
発揮するものである。

尚、前述した如く、ビタミンＣ剤はメチルセルロース、
シリコン等の皮膜素材で表面をコーティングしたもので
あっても良く、その場合にもコーティングによりビタミ
ンＣ剤の作用する時間差が生じて、温度上昇後に強力に
粉わさびに作用させ、その抗菌力を発揮させることがで
きる。

尚、本例においては、包装シート１は分包状の多数の区
画された袋状空間部を形成したものを例示したが、袋状
空間部は区画されていないものであっても良い。

（発明の効果） 本発明の包装シートは、可撓性を有し肉等を包むことの
できる包装シートであって、該包装シートは、少なくと
も一面側が透水性を有し内部には袋状空間部が形成され
ているとともに、該袋状空間部内には、粒状等の吸水性
樹脂と、粉わさびが封入されていることにより、内部の
吸水性樹脂に含水させて凍結した状態の包装シートで肉
等の食品を包み輸送に供することができ、輸送中におい
て吸水性樹脂が冷気を発し食品を良好に保冷することが
できるとともに、吸水性樹脂から蒸発する水分が粉わさ
びに作用し、粉わきび内のシニグリンが加水分解きれて
アリルからし油が生じ、このアリルからし油の抗菌性に
より雑菌、カビ等を良好に抑え、良好な鮮度保持効果を
発揮することができる。

又、ビタミンＣ剤を混入しておけば、ビタミンＣ剤が粉
わさび内のミロシナーゼを還元させて、より強力にアリ
ルからし油の生成を助長し、鮮度保持効果をより強大な
ものとし得る効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示し、第１図は本例包装シート
の全体斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面拡大図で
ある６ １・・・包装シート １ｂ・・・溝部 ３・・・防水シート １ａ・・・袋状空間部 ２・・・吸水樹脂 Ｓｔ、Ｓｔ・・・透水性シート

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）可撓性を有し肉等を包むことのできる包装シート
   であって、該包装シートは、少なくとも一面側が透水性
   を有し内部には袋状空間部が形成されているとともに、
   該袋状空間部内には、粒状等の吸水性樹脂と、粉わさび
   が封入されていることを特徴とする包装シート。
2. （２）前記袋状空間部内には、吸水性樹脂及び粉わさび
   とともに、ビタミンＣ剤が混入されていることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の包装シート。