JPH0321622B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0321622B2
JPH0321622B2 JP54027749A JP2774979A JPH0321622B2 JP H0321622 B2 JPH0321622 B2 JP H0321622B2 JP 54027749 A JP54027749 A JP 54027749A JP 2774979 A JP2774979 A JP 2774979A JP H0321622 B2 JPH0321622 B2 JP H0321622B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal expansion
coefficient
less
alloy
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP54027749A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55122855A (en
Inventor
Tetsuo Kato
Katsuji Kusaka
Shinichiro Yahagi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP2774979A priority Critical patent/JPS55122855A/ja
Publication of JPS55122855A publication Critical patent/JPS55122855A/ja
Publication of JPH0321622B2 publication Critical patent/JPH0321622B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、常温引張り強さが100Kg/mm2以上で
あつて、200〜300℃の温度範囲における平均熱膨
脹係数が10×10-6/℃以下である、高強度低熱膨
脹合金に関する。
【従来の技術】
各種の精密機器の部品で低熱膨脹特性を要求さ
れるものの製造には、インバー合金(36Ni−Fe)
が用いられている。 この合金は磁気変態点が約165℃と比較的低く、
これを超える温度では急に熱膨脹係数が増大する
傾向があつて使用可能な温度領域が狭く、また常
温引張り強さは高々60Kg/mm2であり、構造材料と
しては不満足である。 最近、航空機や公害対策に使用する機器などに
は、200〜300℃程度の高温度まで高精度を維持す
る材料が必要となり、この温度領域の熱膨脹係数
が小さく、かつ100Kg/mm2以上の高強度を有する
材料の開発が強く要望されている。 そこで本発明者らは、200℃〜300℃の高温領域
においても10×10-6/℃以下の低熱膨脹係数を有
し、100Kg/mm2以上の高強度を有する材料の開発
を企て、インバー合金をベースとする合金につい
て、種々の面から調査した。 インバー合金を冷間加工すると熱膨脹係数がさ
らに低くなることが知られており、冷間加工その
ものは熱膨脹係数の低位安定化にしばしば利用さ
れている。冷間加工は、加工硬化による強度の向
上にも有効な手段である。 ところが、冷間加工による低熱膨脹化の効果
は、わずかな温度上昇、たとえば120℃1X分程度
の加熱によつても消滅してしまい、実用上高温で
の熱膨脹特性が問題となるような場合には、その
ままでは適用し難い。
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、このような技術の行詰りを打
破して、インバー合金の高強度化と低熱膨脹化に
役立つ冷間加工の効果が、高い温度領域まで安定
に維持されるような合金を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明の高強度低熱膨脹
合金は、C:0.1%超過〜0.3%未満、Co:0.1〜
5.0%未満およびCu:0.1〜7.0%(ただし、Co+
Cu:8.0%以下)とともに、(Ni+Co+Cu):38.0
〜50.0%となるNiを含有し、Si、MnおよびCrの
1種または2種以上を(2種以上の場合は合計量
で)1.0%以下と、Mo、Ti、V、Zr、Nb、Hf、
TaおよびWの1種または2種以上を(2種以上
の場合は合計量で)0.20〜4.0%含有し、残部が
実質的にFeからなる組成の合金に対し、減面率
50%以上の冷間加工を施してなり、常温引張り強
さが100Kg/mm2以上、20〜300℃における平均熱膨
脹係数が10×10-6/℃以下である。
【作用】
本発明の合金の組成を上記のように定めた理由
は、つぎのとおりである。 C:0.1%超過〜0.3%未満 固溶硬化による材質強化に大きく貢献する元素
であり、引張り強さ100Kg/mm2以上を確保するた
めには0.1%を超える量含有させる必要がある。
多量に含有すると炭化物を形成しやすく、Fe−
Ni系合金本来の熱膨脹特性を不安定にするため、
0.3%未満に限定した。 Ni:CoおよびCuとの合計量が38.0〜50.0%とな
る量 低熱膨脹特性の実現に不可欠の元素であり、10
×10-6/℃以下の熱膨脹率を確保するためには、
38%以上を占める必要がある。ただしCoおよび
Cuを添加した量に応じてNi量を減少させること
ができる。熱膨脹率は、Ni量の増大につれて低
下し、CoおよびCuとの合計量が42〜45%となる
Ni量で最も低い値をとり、それ以上では逆に高
くなる。CoおよびCuとの合計量が50%以上とな
る量のNiが存在すると、10×10-6/℃以下の熱
膨脹率を確保することが困難になる。 Si、Mn、Cr:1種または2種以上を、2種以上
の場合は合計量で1.0%以下 これらの元素は、強度を向上させるのに有効で
ある。多量に添加すると合金の清浄度を害し、靭
性を低下させるほか、熱膨脹率も高くなるため、
合計量で1.0%以下に限定した。 Mo、Ti、V、Zr、Nb、Hf、Ta、W:1種また
は2種以上を、2種以上の場合は合計量で0.2
〜4.0% これらは、高温を含む広い温度領域(常温〜
350℃)における熱膨脹率を低位安定に保つため
に必須の元素であり、1種または2種以上で少な
くとも0.20%を含有させる必要がある。多量にな
ると再び熱膨脹率が高くなるため、合計で4.0%
以下に限定した。 Co:0.1〜5.0%未満、およびCu:0.1〜7.0%(た
だし、Co+Cu:8.0%以下) いずれも、Fe−Ni系合金のNi量にもとづく熱
膨脹率曲線を、低Ni側に移動させる効果がある。
そこで、上記範囲内でNiの一部をCoおよびCuで
置換することができる。この効果は、両者をそれ
ぞれ0.1%以上添加したとき明確になる。一方、
上記した限界を超えるとFe−Ni系合金本来の熱
膨脹率を上昇させる。 減面率50%以上の冷間加工: このような強加工を施すことによつて、引張り
強度が向上する一方で、熱膨脹率も低くなるとい
う好結果が得られる。
【参考例】
電解鉄、フエロニツケルなどの原料を真空誘導
炉で溶解して得た溶湯に、種々の合金元素を添加
して、第1表に示す組成の合金の鋳魂を製造し
た。 第1表において、 No.1〜3はNi含有量を変化させたグループ、 No.4〜6はC含有量を変化させたグループ、 No.7および8は(Si+Mn+Cr)含有量を変化
させたグループ、そして No.9〜13は、(Mo+Ti+V+Zr+Nb+Hf+
Ta+W)含有量を変化させたグループ、である。 第1表の供試材を、分塊圧延をへて線材圧延
し、直径10mmの線材とした。これに950℃の焼鈍
を施し、さらに表面スケールを除去した後、伸線
加工して直径7.5mmの線材にした。 上記伸線材から引張り試験片および熱膨脹試験
片を採取し、試験に供した。引張り試験は常温で
行ない、熱膨脹係数は常温から300℃の間で測定
した。 測定値を、Ni量、C量、および(Mo+Ti+V
+Zr+Nb+Hf+Ta+W)量で整理した結果を、
それぞれ第1図、第2図および第3図に示す。 第1図にみるとおり、Ni量の増加により200〜
300℃における平均熱膨脹係数(以下、単に「熱
膨脹係数」と記す。)は急激に低下し、Ni量38%
以上において10×10-6/℃以下となる。熱膨脹係
数はNi量が40〜45%において最も低い値をとり、
45%以上では再び上昇しはじめ、50%以上になる
と10×10-6以下の低いレベルを確保することが困
難となる。 第2図が示す事実は、引張り強さも熱膨張係数
も、Cの増加により高くなることである。図か
ら、100Kg/mm2以上の引張り強さを確保するため
には、0.1%以上のCが必要であることがわかる。
一方、Cを多量に含有すると熱膨脹係数が高くな
り、10×10-6/℃以下の確保が困難となるため
0.40%以下が望ましいことがわかる。 第3図において、○印は伸線加工のまま、●印
は伸線加工後350℃×1時間加熱したものについ
てのデータである。Moをはじめとする元素の増
加により熱膨脹係数が徐々に高くなり、4〜5%
を超えると10×10-6/℃以下の熱膨脹係数の確保
が困難となることがわかる。これらの元素を0.2
%以上含有しない場合、伸線加工のままでは低い
熱膨脹係数を確保できるが、伸線加工後加熱した
ときに伸線加工による低熱膨脹化の効果が消滅す
ることもわかる。これに対して、Moなどを添加
したものは、伸線加工後に加熱しても熱膨脹係数
の上昇は実質上認められない。また、上記元素が
引張り強さの向上にも大きく貢献することを、第
3図は示している。すなわち上記元素の含有量が
0.2%を超えると、引張り強さは100Kg/mm2を上回
り、ほぼ4%程度で飽和に達する。
【表】
【実施例】
上記参考例によつて、アンバー合金における各
種添加元素が熱膨脹係数および強度に及ぼす影響
が明らかになつたので、次は、本発明に従つてさ
らにCuおよびCoを添加し、第2表に示す組成の
合金の鋳塊を製造した。 第2表の供試材を参考例と同様に加工して、直
径7.5mmの線材を得た。この線材から引張試験片
および熱膨脹試験片を採取し、試験に供した。 その結果を第4図に示す。 図は、CoおよびCuを含有することによつて、
熱膨脹係数が低くなることを示している。従つ
て、Niの一部をCoおよびCuに置換することは有
意義である。しかし置換量が多くなると、熱膨脹
係数を低下させる効果が飽和するこがわかる。こ
れはまた、コスト的に不利を招く。
【表】
【発明の効果】
本発明の合金はインバー合金を改良したもので
あつて、100Kg/mm2以上の高強度を有し、かつ200
〜300℃の高温度領域においても10×10-6/℃以
下の低熱膨脹係数を有する、熱的に安定な材料で
ある。 したがつて本発明の合金は、相当の高温領域
で、しかも高負荷状態で使用しても変形量は少な
く、航空機や公害対策機器の精密機械部品用の材
料として好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、いずれも本発明に対す
る参考例のデータを掲げたグラフであつて、第1
図は熱膨脹係数および引張り強さにおよぼすNi
量の影響、第2図は同じくC量の影響、そして第
3図は同じく(Mo+Ti+V+Zr+Nb+Hf+Ta
+W)量の影響、をそれぞれ示す。第4図は本発
明の実施例のデータを掲げたグラフであつて、第
1図ないし第3図と同様に、熱膨脹係数および引
張り強さに対するCoおよびCu量の影響を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 C:0.1%超過〜0.3%未満、Co:0.1〜5.0%
    未満およびCu:0.1〜7.0%以下(ただし、Co+
    Cu:8.0%以下)とともに、(Ni+Co+Cu):38.0
    〜50.0%となるNiを含有し、Si、MnおよびCrの
    1種または2種以上を(2種以上の場合は合計量
    で)1.0%以下と、Mo、Ti、V、Zr、Nb、Hf、
    TaおよびWの1種または2種以上を(2種以上
    の場合は合計量で)0.20〜4.0%含有し、残部が
    実質的にFeからなる組成の合金に対し、減面率
    50%以上の冷間加工を施してなり、常温引張り強
    さが100Kg/mm2以上、200〜300℃における平均熱
    膨脹係数が10×10-6/℃以下である高強度低熱膨
    脹合金。
JP2774979A 1979-03-12 1979-03-12 High strength low thermal expansion alloy Granted JPS55122855A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2774979A JPS55122855A (en) 1979-03-12 1979-03-12 High strength low thermal expansion alloy

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2774979A JPS55122855A (en) 1979-03-12 1979-03-12 High strength low thermal expansion alloy

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55122855A JPS55122855A (en) 1980-09-20
JPH0321622B2 true JPH0321622B2 (ja) 1991-03-25

Family

ID=12229671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2774979A Granted JPS55122855A (en) 1979-03-12 1979-03-12 High strength low thermal expansion alloy

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS55122855A (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55128565A (en) * 1979-03-27 1980-10-04 Daido Steel Co Ltd High-strength, low-thermal expansion alloy
JPS55131155A (en) * 1979-04-02 1980-10-11 Daido Steel Co Ltd High strength low thermal expansion alloy
JPS5934225B2 (ja) * 1981-06-15 1984-08-21 川崎製鉄株式会社 耐溶接高温割れ性に優れたFe−Ni系低熱膨張アンバ−型合金
JPS59116358A (ja) * 1982-12-22 1984-07-05 Shinko Kosen Kogyo Kk 高強度高捻回低熱膨張合金線
JPS59116359A (ja) * 1982-12-22 1984-07-05 Shinko Kosen Kogyo Kk 高強度高捻回低熱膨張合金線
JPS60111448A (ja) * 1983-11-21 1985-06-17 Hitachi Metals Ltd リ−ドフレ−ム材料
JPH0676646B2 (ja) * 1985-04-26 1994-09-28 日立金属株式会社 ブラウン管シヤドウマスク材料およびこれを用いたカラ−ブラウン管
JP3842053B2 (ja) * 2001-03-02 2006-11-08 山陽特殊製鋼株式会社 捻回特性に優れた高強度低熱膨張合金およびその合金線
DE102006062782B4 (de) 2006-12-02 2010-07-22 Thyssenkrupp Vdm Gmbh Eisen-Nickel-Legierung mit hoher Duktilität und geringem Ausdehnungskoeffizienten
CN100451156C (zh) * 2007-04-27 2009-01-14 上海工程技术大学 稀土因瓦合金及其生产工艺
JP6634912B2 (ja) * 2016-03-22 2020-01-22 日本製鉄株式会社 低熱膨張合金
CN113073270B (zh) * 2021-03-19 2021-11-09 北京科技大学 一种具有反常成分波动的宽温区零膨胀合金及制备方法
CN115725895B (zh) * 2021-08-26 2023-11-14 宝武特种冶金有限公司 一种抗拉强度≥1600MPa的低膨胀Fe-Ni因瓦合金线材及其制造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5030729A (ja) * 1973-05-04 1975-03-27
JPS5030728A (ja) * 1973-05-04 1975-03-27
JPS5030730A (ja) * 1973-05-04 1975-03-27
JPS5597453A (en) * 1979-01-18 1980-07-24 Daido Steel Co Ltd Alloy with high strength and low thermal expansion

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5030729A (ja) * 1973-05-04 1975-03-27
JPS5030728A (ja) * 1973-05-04 1975-03-27
JPS5030730A (ja) * 1973-05-04 1975-03-27
JPS5597453A (en) * 1979-01-18 1980-07-24 Daido Steel Co Ltd Alloy with high strength and low thermal expansion

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55122855A (en) 1980-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0321622B2 (ja)
US3157495A (en) Alloy characterized by controlled thermoelasticity at elevated temperatures
JPH0321623B2 (ja)
JPS60427B2 (ja) 冷間鍛造性のすぐれた快削鋼
JP3614869B2 (ja) 高強度非磁性低熱膨張合金
JP2968430B2 (ja) 高強度低熱膨張合金
WO2021221003A1 (ja) 合金材およびその製造方法
JPS6363617B2 (ja)
JP2796966B2 (ja) 超低熱膨脹合金及びその製造方法
US4131457A (en) High-strength, high-expansion manganese alloy
JPS6221860B2 (ja)
JPS6326192B2 (ja)
JPH04111962A (ja) 高速度工具鋼の製造方法
JP4103513B2 (ja) 冷間加工性および磁気特性に優れた極低炭素鋼線材
JPH04116141A (ja) 高硬度低透磁率非磁性機能合金およびその製造方法
JPS6254388B2 (ja)
JPH0545661B2 (ja)
JP4222111B2 (ja) 被削性および低磁場磁気特性に優れた棒鋼又は線材およびその製造方法
JP3959671B2 (ja) 耐酸化性の優れた高強度Fe−Cr−Ni−Al系フェライト合金及びそれを用いてなる合金板
JPS6341977B2 (ja)
JPH06256890A (ja) 耐熱性鋳物用鉄合金
JPS6123750A (ja) 非磁性鋼
JPH07316699A (ja) 高硬度および高強度を有する耐食性窒化物分散型Ni基合金
JPS6325054B2 (ja)
JPS5946301B2 (ja) 被削性にすぐれた冷間鍛造用鋼およびその製造方法