JPH032156B2 - - Google Patents

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JPH032156B2
JPH032156B2 JP8788686A JP8788686A JPH032156B2 JP H032156 B2 JPH032156 B2 JP H032156B2 JP 8788686 A JP8788686 A JP 8788686A JP 8788686 A JP8788686 A JP 8788686A JP H032156 B2 JPH032156 B2 JP H032156B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorouracil
reaction
present
nicotinoyl
temperature
Prior art date
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Expired
Application number
JP8788686A
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English (en)
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JPS62258376A (ja
Inventor
Masatoshi Kawashima
Satoru Yoshizawa
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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Publication of JPS62258376A publication Critical patent/JPS62258376A/ja
Publication of JPH032156B2 publication Critical patent/JPH032156B2/ja
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  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、制癌剤またはその中間体として有用
な新規な5−フルオロウラシル誘導体およびその
製造方法に関するものである。 (従来の技術とその問題点) 従来、5−フルオロウラシルおよびその誘導
体、例えば1−(2′−テトラヒドロフラニル)−5
−フルオロウラシル、1−ヘキシルカルバモイル
−5−フルオロウラシルなどが制癌剤として知ら
れている。 しかし、これらの化合物は毒性を有するので、
生体に悪い影響を与え、また、経口投与の場合に
は消化器等に障害を与える等の欠点があつた。こ
のため、制癌剤として投与する際には毒性を弱め
る必要があり、毒性を弱めると制癌作用も小さく
なるので、大量に投与しなければならない等問題
があつた。また、目的生成物を精製することが難
しく純粋なものが得難い場合が多かつた。 本発明は充分な抗腫瘍作用を有すると共に、生
成物が純粋で、毒性の少ない制癌剤を提供するこ
とを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明は次式: で表される3−ニコチノイル−5−フルオロウラ
シルである。 また、本発明は5−フルオロウラシルとニコチ
ン酸塩化物とを反応させて1,3−ジニコチノイ
ル−5−フルオロウラシルとし、これをアルコリ
シスして前記式で表される5−ニコチノイル−5
−フルオロウラシルを製造するに当たり、5−フ
ルオロウラシルとニコチン酸塩化物とを−50℃な
いし−10℃の低温条件下で反応させることを特徴
とする。 本発明の化合物は、新規な化合物であり、抗腫
瘍作用を示し、制癌剤またはその中間体として有
用なものである。 従来より、3−アシル型の5−フルオロウラシ
ルの製造法、およびその制癌活性については種々
検討されており、例えば特開昭55−108857号公報
は3−ベンゾイル−5−フルオロウラシルについ
て記載している。しかしながら、本発明の化合物
については全く記載がなく、制癌活性、毒性等に
関する薬理的性質は不明であつた。その理由は、
従来の方法では本発明の化合物を製造することが
不可能であつたためである。 本発明の化合物は以下に示すように二段階の反
応によつて製造される。 即ち、5−フルオロウラシルとニコチン酸塩化
物とを反応させ式()で表される1,3−ジニ
コチノイル−5−フルオロウラシルとした後、部
分的アルコリシスを行い式()で表される3−
ニコチノイル−5−フルオロウラシルを合成する
方法であり、これを反応式で示せば次のようにな
る。 まず、第1段階の反応について説明する。 5−フルオロウラシルとニコチン酸塩化物の割
合は、モル比で1:2ないし1:3の範囲が望ま
しい。反応溶媒としてはベンゼン、トルエン、ジ
オキサン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、クロロ
ホルム等とピリジン、トリエチルアミン等の塩基
性溶媒の組合せか、または塩基性溶媒の単独使用
が適当である。 本発明の製造法において最も重要な条件につい
て述べると反応開始温度は−50℃ないし−10℃、
より好ましくは−30℃ないし−20℃とすることが
必要であり、その後、1〜2時間かけて0℃ない
し室温まで昇温させるのが望ましい。 反応開始温度が−50℃よりも低いと反応の進行
が遅く非実用的であり、−10℃よりも高くなると
副生成物が生じやすく、また精製操作が困難にな
ることから上記温度範囲に定めた。 従来、5−フルオロウラシルのジアシル化反応
は室温ないしピリジン還流温度で行われていた。
しかし、5−フルオロウラシルをニコチノイル化
させる反応に従来の温度条件を適用すると最終目
的物は得られないか、または好ましくない副反応
を併発するため、その収率は極めて低いものにな
り、本発明の化合物を製造するための方法とはな
り得ない。そこで本発明の製造法では前記の温度
条件を用いたことに特徴がある。 本反応において、反応の進行と共に塩基の塩酸
塩が沈降してくるので、反応終了後、これをろ別
し、ろ液を濃縮して1,3−ジニコチノイル−5
−フルオロウラシル主体の残渣を得る。 この残渣は、ジニコチノイル体()の含有率
が高いため、特に精製して取り出す必要はなく、
次の工程に進むことができる。 第2段階の反応は、第1段階において取得した
1,3−ジニコチノイル−5−フルオロウラシル
主体の残渣を無水のアルコール、例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパノール等に溶解し撹拌
して行う。 反応温度は0℃ないし室温が適当である。 反応時間は0.5ないし1時間が適当である。 反応終了後、析出した目的生成物の結晶をろ取
し、アルコリシスにおいて使用したと同様の無水
のアルコーで洗浄し、乾燥後、目的とする3−ニ
コチノイル−5−フルオロウラシルを取得でき
る。 以上のようにして得られた式()で示される
本発明の3−ニコチノイル−5−フルオロウラシ
ルは抗腫瘍作用を有する。このことは、実験腫瘍
マウスP−388を用いて実験することができる。
得られた結果を表1に示す。この表から本発明の
誘導体が実験腫瘍マウスP−388を抑制すること
が明らかである。 (実施例) 以下、本発明の化合物および製造方法を実施例
により更に詳細に説明する。 実施例 1 5−フルオロ−3−(ピリジン−3−カルボニ
ル)−2,4(1,3)−ピリミジンジオン 5−フルオロウラシル8.12g(62.4mmol)を
ピリジン100mlとベンゼン30mlの混合溶媒中に取
り、−30℃に冷却後、ニコチン酸塩化物19.4g
(137mmolのベンゼン(20ml)溶液ををゆつくり
と滴下し、滴下後室温まで1時間かけて昇温しな
がら撹拌反応させた。析出したピリジン塩酸塩を
ろ過により除き、ろ液を濃縮して得られる残渣に
酢酸エチル200mlを加え溶解し、不溶物を除いた。
ろ液を減圧下、濃縮して得られる1,3−ジニコ
チノイル−5−フルオロウラシル主体の生成物を
無水メタノール60mlに溶解し、室温で30分間、撹
拌反応させた。析出した結晶をろ取し、無水メタ
ノールで洗浄、減圧下、室温で乾燥し、5−フル
オロ−3−(ピリジン−3−カルボニル)−2,4
−(1,3)−ピリミジンジオン6.68g
(28.4mmol)を得た。 収率45.5%、融点160〜162℃1 H−NMR(CD3SOCD3−TMS):δ〔ppm〕;
7.60(dd;J=8Hz,5Hz,1H),7.98(d;J=
6Hz,1H),8.3〜8.65(m;1H),8.88(dd;J=
5Hz,2Hz,1H),9.17(d;J=2Hz,1H),
11.5(brs;1H). IRnax(KBr disk)〔cm-1〕;3560(N−H),3080
【式】),1755,1720,1680(C=0),1245 (
〔抗腫瘍作用試験〕
CDF1またはBDF1マウス(5週令)にp−388
マウス白血病細胞1×106個/マウスを腹腔内移
植し、所定量の本発明化合物を翌日から5日間連
続腹腔内投与した。 実験群には1投与レベルに対して各6匹を、対
照群には35匹を用いた。抗腫瘍活性の判定は次式
で表わされる生存日数比(T/C)により行い、
その結果を表1に示す。 生存日数比(T/C)=投与群の平均生存日数/対照群
の平均生存日数× 100(%)
〔急性毒性試験〕
本願化合物をマウスに投与して測定したLD50
は400mg/Kgであつた。 (発明の効果) 本発明の化合物は、抗腫瘍作用を示すので、制
癌剤またはその中間体として有用であり、毒性の
少ない制癌剤を提供することができる。また、生
体に悪い影響を与えることなく、さらに、経口投
与の場合には消化器等に負担をかける等の欠点も
ない。また、温度条件を特に定めた本発明の製造
方法を用いると、3−ニコチノイル−5−フルオ
ロウラシルを比較的純粋な目的生成物として得る
ことができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次式: で表される3−ニコチノイル−5−フルオロウ
    ラシル。 5−フルオロウラシルとニコチン酸塩化物と
    を反応させて1,3−ジニコチノイル−5−フ
    ルオロウラシルとし、これをアルコリシスして
    次式: で表される3−ニコチノイル−5−フルオロウ
    ラシルを製造するに当たり、5−フルオロウラ
    シルとニコチン酸塩化物とを−50℃ないし−10
    ℃の低温条件下で反応させることを特徴とする
    3−ニコチノイル−5−フルオロウラシルの製
    造方法。
JP8788686A 1986-04-18 1986-04-18 3−ニコチノイル−5−フルオロウラシルおよびその製造方法 Granted JPS62258376A (ja)

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JP8788686A JPS62258376A (ja) 1986-04-18 1986-04-18 3−ニコチノイル−5−フルオロウラシルおよびその製造方法

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JP8788686A JPS62258376A (ja) 1986-04-18 1986-04-18 3−ニコチノイル−5−フルオロウラシルおよびその製造方法

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Publication Number Publication Date
JPS62258376A JPS62258376A (ja) 1987-11-10
JPH032156B2 true JPH032156B2 (ja) 1991-01-14

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JP8788686A Granted JPS62258376A (ja) 1986-04-18 1986-04-18 3−ニコチノイル−5−フルオロウラシルおよびその製造方法

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