JPH03215031A - 包装用多層構造体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、包装用多層楕遺体に関し、さらに詳しくは、
経時的に酸素バリヤ性を良好に維持することができ、食
品、医薬品などの内容物の保存性に優れ，ボトル、チュ
ーブ、カップ、パウチ、袋、ラップ等の包装容器，フィ
ルムなど各種包装用の用途に有用な包装用多層楕造体に
関する．従来の技術 エチレンー酢酸ビニル共重合体けん化物などの水分感受
性酸素バリヤ性樹脂は、酸素透過性が低い反面、湿度依
存性が高いことがら、高湿度領域では酸素透過が著しく
増大する傾向にある．従って、一般に包装用多層楕造体
としては、湿度依存性の高い酸素バリヤ性樹脂層を吸水
率の低いポリエチレンなどの疎水性樹脂の保護層にて被
覆して積層することにより、酸素バリヤ性樹脂層の水分
あるいは湿気との直接の接触を回避し、これにより包装
用多層楕造体の酸素バリヤ性を維持するように工夫され
ている（例えば実開昭４７−２３３５３号公報）．シか
しながら、滅菌のためのレトルト処理などにおける高湿
度高温度条件下にあっては、酸素バリヤ性樹脂層を保護
しているポリエチレン自体の吸水率が高くなり、またそ
の水分透過性が著しく増大し、その結果、保護層を透過
した水分が酸素バリヤ性樹脂層に移行し、包装用多層横
造体としての酸素バリヤ性が著しく損なわれる所謂「ウ
ォーターショック」と呼ばれる欠点が発生していた． このような欠点Ｐ改淳するために、前記保護層に吸水性
Ｔｈｆｆを配合し、この吸水性物質配合の保護層によっ
て水分を吸水し、酸素バリヤ性樹脂層に透過水分が移行
するのを低減せしめることが提案されている。例えば、
特開昭５７−１７０７４８号公報には、エチレンー酢酸
ビニル共重合体けん化物などの水分感受性バリヤ性樹脂
層を有する積層構造休において、塩化カルシウムなどの
無機化合物またはスクロースなどの糖類からなる乾燥剤
を配合した層を設けて水分感受性バリヤ性樹脂層をｉｆ
ｆ！することにより、酸素バリヤ性を維持させることが
示されている．また、特開昭５８−９８２５１号及び特
開昭６１−１１３３９号公報には，保護層中に高吸水性
樹脂粒子を分散させることが開示されている． しかし、特開昭５　７　−　１　７　０　７　４　８号
公報に示されたような乾燥剤を配合してなる多層横遣体
にあっては、乾燥剤自体が吸水性に劣ることがら、多量
に添加しないと期待するほどの酸素バリヤ性を維持した
多層構造体を作ることは実際上困難であった。そこで、
吸水効果を向上させるために乾燥剤を過度に配合すると
、層を構成する樹脂の有する特性、例えば透明性、物理
的強度等の特性が撰なわれる欠点があった。また、特開
昭５８−９８２５１号及び特開昭６１−１１３３９号公
報に示されているような高吸水性樹脂は、前記乾燥剤に
比べて吸水性は優れるが、このような高吸水性樹脂粒子
をポリオレフイン系樹脂の保護層に混合分散した場合、
分散粒子の界面ではポリオレフィン樹脂の硬度の低下が
ほとんど認められず、従って保護層が高吸水性樹脂粒子
の吸水による膨脹を抑制してしまい、高吸水性樹脂本来
の吸水性を著しく阻害してしまうのである．よって吸水
膨潤性が低くて膨潤し難いものとなるため、混合分散し
た高吸水性樹脂粒子の吸水にに伴なう膨潤を抑制し、虻
ってその吸水能力を抑制するという難点がある，促っで
、滅菌のためのレトルト処理などにおける高湿度高温度
条件下の水分や湿気の移行による酸素バリヤ性の低下の
防止には期待した程の効果を得ることができなかった。

そこで、高湿度高温度条件下に酸素自体の侵入を防止さ
せるため、脱酸素剤と吸水剤を混入させることが提案さ
れている（特開平１−２７８３３５号公報） 発明が解決しようとする課題 上記特開平１−２　７　８　３　３　５号公報に示され
た、酸素バリヤー性樹脂層に脱酸素剤と吸水剤を備えた
多層容器は、吸水剤にて水分を吸収しその水分により脱
酸素剤の還元性を発現させ、以て酸素を捕捉せしめるも
のであるが、上記公報によれば、脱酸素剤と吸水剤は基
本的に接触状態にあるものではないので、上記したよう
に吸水剤にて吸収した水分を効率よく脱酸素剤の還元性
の発現に寄与させることは困難であるという欠点を有し
ている．つまり、吸水剤にて吸水した水分をある程度距
離を有する脱酸素刑の還元性の発現に寄与せしめること
は確率的に困難であるためである。また、この種の脱酸
素剤は包装用多層構造体の製造時に水分を吸収しやすく
、従って製造時に既に脱酸素剤の酸素吸着機能が発現し
、本来酸素吸着機能が必要とされるレトルト時に酸素吸
着機能が飽和化してしまっていて、酸素吸着機能が残っ
ていないのである．従って、本発明の目的は、上記した
問題を解消し、経時的な酸素バリヤ性の低下を防止しる
ことができ、もって内容物の保存性に優れた包装用多層
構造体を提供することにある．本発明の他の目的は、各
構成層の諸特性を低下させることなく、保存中は勿論の
こと加熱滅菌や熱間充填等の高温度高湿度の条件下にお
いても、酸素バリヤ性が高度に維持された包装用多層構
造体を比較的安価に提供することにある．課題を解決す
るための手段 そこで本発明は、従来より乾燥剤として使用されていた
糖類のなかでも、特に包接作用を有するサイクロデキス
トリンを、酸素吸着機能を有する物質を包接した状態で
保護層または酸素バリヤ性樹脂層に混入し、しかも包接
される物質、つまり、ゲスト物質に酸素吸着ａ能を有す
る物質を使用することにより、サイクロデキストリンに
て吸収した水分を効率よく酸素吸着機能を有する物質の
還元性の発現に寄与させ、またサイクロテキストリンに
て酸素吸着機能を有する物質を製造時等の湿度より完全
に守ることができることを見出だしたのである． 本発明者等の研究によると、サイクロデキス１・リンは
湿度の上昇に伴なって吸水能力が上昇することがわかり
、酸素バリヤ性樹脂の水分によるバリヤ性能の低下を抑
制することができるということがわかったはかりでなく
、サイクロデキストリンが吸水すると包接状態が解除さ
れてゲスト物質の酸素吸着機能が発現されることとなり
、酸素バリヤ性樹脂のバリヤ性能の低下を酸素吸着物質
により補うこととなることがわかった．本発明の酸素吸
着機能を有する物質は、サイクロデキストリ〉にて包接
されているので、吸水した水分が効十よく酸素吸着機能
を有する物質に与えられ、効率よく酸素吸着機能か発現
するのである。従って、本発明の包装用多層椹遺体は、
疎水性樹脂を主体とする保護層と水分感受性酸素バリヤ
性樹脂の層からなる多層構造体において、上記保護層ま
たは水分感受性酸素バリヤ性樹脂層の少なくとも一つの
層に酸素吸着機能を有する物質をサイクロデキストリン
で包接した状態で含有しめたことを特徴とするものであ
る． 以下、本発明の各構成要素について詳述する。

酸素バリヤ性樹脂： 酸素透過係数がＩ　Ｘ　１　０−”　ＣＣ−ｃｘ／ｃｊ
　・Ｓｅｃ・３Ｈ（＋（３７℃、Ｒ．Ｈ．Ｏ％）以下の
樹脂からなる層であり、例えばエチレンー酢酸ビニル共
重合体けん化物、ボリアミド、ポリビニルアルコール、
及びそれらの変性物若しくは混合物からなるものである
． これらの中でも、エチレン含１１量２５〜５０モル％、
けん化度９６％以上のエチレンー酢酸ビニル共重合体け
ん化物が好ましい。エチレン含有量と２５モル゜１ｔ以
北とするこにより押出し成形性、ブロー成形性か良好と
なり，一方、５０モル％以丁に抑えることにより良好な
酸素バリヤ性と示し、またけん化度を９６％以上とする
ことにより酸素バリヤ性が良好となる。

疎水性樹脂： 示篭走ｌｆ熱量計で測定した融点が１００℃以上の結晶
性熱可塑性樹脂、あるいは高化式フローテスターで測定
した流動開始温度《荷重１００眩、ダイスＩＩＩｌｌΦ
：’Ｌｏｗ，流動が２　ｗｓｍ　’　／　ＳｅＣになっ
たときの温度）が１００℃以上の非結晶性熱可塑性樹脂
からなるものであり、例えばポリプロビしシ、ボリスチ
レン、高密度ポリエチレン、中低密度ポリエチレン、直
鎖状低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート
、ポリカーボネイト、アクリ口ニトリルースチレンーブ
タジエン共重合体、及びそれらの変性物若しくは混合物
からなるものである． 接着性樹脂． 不飽和カルボン酸または不飽和多価カルボン酸あるいは
それらの酸無水物をグラフト変性した、ポリエチレン、
ボリプロビレン及びエチレンー酢酸ビニル共重合体など
の極性基を含む変性ポリオフィン、エチレンー酢酸ビニ
ル共重合体及びそのけん化物、エチレンーエチルアクリ
レート共重合体、エチレンーアクリル酸共重合体、エチ
レンメタクリル酸共重合体及びそれらの金属イオン架橋
してなるアイオノマーあるいはスチレンとブタジエンと
のブロック共重合体などからなるものである． サイクロデキストリン： ６個以上のグルコースがα−１．４グリコシド結合で王
冠状に結合した非還元性のマルトオリゴ糖であり、グリ
コース残基６個のα−サイクロデキストリン、７個のβ
−サイクロデキストリン及び８個のγ−サイクロデキス
トリンが知られている．サイクロデキトリンは、環状構
造の内部に物質を包接して包装化合物を形成するもので
、一般にこの包接作用において、包接される物質をゲス
トと呼び、サイクロデキストリンのようにゲストを包接
する物質をホストと呼ぶ．包接化合物の結合状態はサイ
クロデキストリンの内部のアルコール性酸基とゲスト物
質問のＨ−Ｈ結合によって結合されている。

多層楕成： 共押出あるいはドライラミネートするなどにより２層以
上に横成されるものであり、以下に層構成の代表例を示
す． ２層　　Ａ／（Ｂ：Ｘ） （Ａ：Ｘ＞／Ｂ ３層　　Ａ，／《Ｂ：Ｘ）／Ａ （Ａ　：　Ｘ）／Ｂ／　＜Ａ　：　Ｘ＞（Ａ：Ｘ）／（
Ｂ：Ｘ）／（Ａ：Ｘ） （Ａ　：　Ｘ）　／Ｂ／Ａ ４層　　Ａ／Ｂ／（Ｂ：Ｘ）／Ａ （Ａ　：　Ｘ）　／Ｂ／　（Ｂ　：　Ｘ）　／Ａ（Ａ：
Ｘ）／Ｂ／（Ｂ：Ｘ）／（Ａ：Ｘ）５層　　Ａ／Ｃ／（
Ｂ：　Ｘ）／Ｃ／Ａ（Ａ　：　Ｘ　’）　／Ｃ，／Ｂ／
Ｃ／Ａ（Ａ　：　Ｘ　）　／Ｃ／　Ｂ／Ｃ／　（Ａ　：
　Ｘ　）Ａ／　　（Ｃ　　：　　Ｘ＞／Ｂ／′　（Ｃ　
　：　　Ｘ）．／ＡＡは疎水性樹脂、Ｂは酸素バリヤ性
樹脂、Ｃは接着性樹脂、Ｘは酸素吸着機能を有する物質
を包接したザイクロデキストリンを示し、《　ノ内は上
記材料を示す。

包接サイクロデキストリンＸを構成するホスト物質であ
るサイクロデキストリンＣＤとゲスト物質である酸素吸
着機能を有する物質Ｘの混合割合は、ＣＤ　：　ｘ＝９
５　：　５　〜３０　：　７０が好ましく、また酸累バ
リヤ性樹脂Ｂに対する、包接サイクロデキストリンＸの
混合割合は、Ｂ：Ｘ＝９５：５〜４０　：　６０好まし
くは、Ｂ：Ｘ＝９０：１０〜５０　：　５０が好適であ
る． 包装用多層楕造体： 本発明において包装用多層構造体とは、マヨネーズ、．
ケチャップ、食用油、果実類、野菜類、調理食品、スー
プ、ジャム、果実飲料などの食品あるいは血液、血漿代
用液、輸液などの医薬品その他液体、粘性体、紛粒体を
収納するボトル、チューブ、袋、あるいはそれらの構造
部材であるフイルム状、シート状のパッキング材、シー
ル材である． 発　　明　　の　　作　　用 本発明の包装用多層横遺体による作用について、第１図
を秀照しながら説明する．第１図は本発明の包装用多層
楕遣体の作用を模式的に示すためのもので、層構成は外
層１，／′接着層２／バリヤ層３７′接着層４／内層５
からなている．外層１、内層５は疎水性樹脂より構成さ
れ、接着層２、４は接着性ｅ！ｆｌＷより横成され、こ
れらが本発明における保護層に該当するものである．バ
リヤ層３は酸素バリヤ性樹脂より構成されている．前記
したように、レトルト処理などにおける高湿度高温度条
件下において、容器外部の相対湿度は１００％であるこ
とからポリエチレン等の疎水性樹脂自体の吸水率が高く
なり、第１図破線矢印で示すように水分９が多層構造体
の外面から疎水性樹脂からなる外層ｌを透過するように
なり、接着層２を経てバリヤ層３に移行する．バリヤ層
３に至った水分９はサイクロデキストリン６の吸水作用
によりサイクロデキスｌ・リン６に吸水される．従って
酸素バリヤ性樹脂の一般的性状である吸水によるバリヤ
性の低下を抑制することができるのである．また、サイ
クロデキスｌ・リン６は、水分により活性化がおこり酸
素吸着機能が発現する還元性金属およびその金属化合物
や糖質のアルカリ変性物、低分子フェノール、アスコル
ビン酸およびその誘導体であるので、包接状態により直
接ゲス１・物質である酸素吸着機能を有する物質７にそ
の水分を配分し、以て酸素吸着機能を有する物質７の酸
素吸着機能が発現するのである．この酸素吸着機能の発
現は、包接されていることにより直接水分が酸素吸着機
能を有する物質に伝わり、効果的に行われるのである．
包装用多層構造体は、包装形態に製造され内容物を収容
して密封してから加熱滅菌処理が行なわれるものや、包
装形態に製造され（例えばボトル）内容物が然間充填さ
れてキャップなどにより密封されるものがある．この種
の包装用多層構造体は、このように内容物収容後あるい
は収容時に高湿度高温度に露されるのが一般的であり、
この条件によりバリヤ性が一度に損なわれるのであるが
、本発明の包装用多層横遺体は、この高湿度高温度を逆
に利用し、これを端緒として酸素吸着機能を有する物質
の酸素吸着の能力を現出させるのである．一般にこの種
の包装用多層椹造体で問題とされるのは、レトルト処理
後、数口間に容器内に侵入する酸素の董であると言われ
ている．本発明の包装用多層構造体によれば、レトルト
などの高湿度高温度処理により酸素吸着能力が現出する
ので、数日後の酸素の含有量はきわめて少なくなり、し
かもこれ以前の段階でいたすらに酸素吸着能力が浪費さ
れることがないのであり、酸素吸着ａ能を有する物質の
混入を最少限にとどめることができるのである． 本発明において酸素吸着機能を有する物質を包接するサ
イクロデキストリンの混入する層は、外層、内層あるい
は接着層等の保護層やバリヤ層の少なくとも一つの層に
適用されるが、内層に又は内層に隣接する接着層に混入
すると水溶性内容物の場合の酸素吸着に能力を発揮し、
外層又は外層に隣接する接着層に混入すると外部からの
酸素の侵入に対してレトルトなどの高湿度高温度処理に
より低下した酸素バリヤ樹脂のバリヤ性の補足を行うこ
ととなりバリヤ性の低下を防止することとなる．さらに
バリヤ層に混入すると上記２つの場合の丁度中間の機能
となる。これらは収容する内容物に応じて適宜選択され
るべきものである．実　　　施　　　例 以下、実施例及び比較例を示して本発明について具体的
に説明する． 実施例１〜実施例３ 第１表に示す材料を第２表に示す構成にて酸素バリヤ性
樹脂Ｂに酸素吸着機能を有する物質を包接したサイクロ
デキストリンＸＩ，Ｘ２　，Ｘｌを混入した後、材料を
れれぞれ押出機にて溶融混練し，押出ダイに供給する際
にＡ及びＣの材料は２つの通路に分岐して、押出ダイに
て Ａ／Ｃ／　（Ｂ．：　Ｘ＋　）／Ｃ／ＡＡ／Ｃ／　（Ｂ
　：　Ｘ２　）／Ｃ／ＡＡ　／　Ｃ　／　（　Ｂ　：　
Ｘ　ｘ　）　／　Ｃ　／　Ａの５層状に接合し、次いで
ダイフエイスより筒状パリスンを押出した．そして、町
塑化状態の箇状パリスンを，内面に容器杉成用キャビテ
イを有する分割金型に配置し、次いで分割金型ををｌ？
ｌｉＩＬ、パリスン内に加圧空気を導入してプロー成形
し、金型による冷却後、成形品を取出し、第２図に示す
ような容２Ｓ５　０　０　ｃ　ｃの多層ボトルを得た．
上記の成形方法にて得られた多層ボトル１０は、Ａから
なる外層１，内層５と（Ｂ：Ｘ．）．（Ｂ：Ｘ２）又は
（Ｂ：Ｘ，）の材料からなるバリヤ層３．Ｃの材料から
なる接着層２．４の５層に構成さている．なお、サイク
ロデキストリ〉・による包接は、酸素吸着機能を有する
物質を包接したサイクロデキストリンＸ１の場合、γ−
サイクロデキストリン５　０　Ｗ　ｔ％の水溶性エマル
ジョン１００重量部に対して、硫酸第１鉄を５０重量部
添加して、硫酸第１鉄をサイクロデキストリンで包接さ
せたものであり、さらに酸素吸着機能を有する物質を包
接したサイクロデキストリンＸ２は、αサイクロデキス
トリン５０Ｗｔ％の水溶性エマルジョン１００重量部に
対して，硫酸第１鉄を５０重量部添加して、硫酸第１鉄
をサイクロデキストリンで包接させたもの、また酸素吸
着ｔｌｌ能を有する物質を包接したサイクロデキストリ
ンＸ３は、γ−サイクロデキストリン５０Ｗｔ％の水溶
性エマルジョン１００重量部に対して、アスコルビン酸
を５０重量部添加して、アスコルビン酸をサイクロデキ
ストリンで包接させるのである．比較例１ 酸素吸着機能を有する物質を包接したサイクロデキスト
リンのかわりに酸素吸着機能を有する物質を包接してい
ない単なるサイクロデキストリンを混入した以外は実施
例１と同様の方法及び金型にて形成して５層構成の多層
ボトルを得た．比較例２ 酸素吸着機能を有する物質を包接したサイクロデキスト
リンのかわりに、サイクロデキストリンで包接していな
い硫化第１鉄を混入をすること以外は実施例１と同様の
方法及び金型にって成形して５層構成の多層ボトルを得
た． 実施例４．５・比較例３．４ 実施例１のＸＩの配合比十を第２表に示すごとく混入し
た以外は実施例１と同様の方法及び金型にて形成して５
層構成の多層ボトルを得た．実施例６〜８ 実施例１にてバリヤ層に混入七た酸素吸着機能を有する
物質を包接するサイクロデキストリンを外層ｌに混入し
たく実施例６）．内層５に混入したく実施例７），及び
外層ｌと内層５のそれぞれに混入した（実施例８）以外
は実施例１と同様の方法及び金型にて成形して５層構成
の多層ボトルを得た．上記実施例１〜８及び比敦例１〜
４にて得られた多層ボトルの酸素透過度（　ｃ　ｃ　／
　ｒｒｒ２４ｈｒ）と、上記ボトル内に８０℃の熱水を
充填した後、口部をアルミニウムでシールし、１２０℃
で３０分レトルト処理した後の酸素透過度の測定結果を
第３表に示す。

（以下、余白》 第 ｌ 表 （以下、余白） 第 ３ 表 第２表および第３表から分るように、酸素バリヤ性樹脂
Ｂに対する、包接したサイクロデキストリンＸの混合割
合は、Ｂ・Ｘ＝９５：５以上であれば充分効果を有する
ものであることが分る。レトルト後の酸素透過度は、実
施例６〜７のほうが低い数値に抑えることができたが、
これは混入した層自体の肉厚か大きいので実質的に多く
の酸素吸着機能を有する物質が混入された結果であると
いえる。少ない量の混入で効果的なレトルト後の酸素バ
リヤ効果をえようとすれば，酸素バリヤ性樹脂の中に混
入するのが好ましい．包接したサイクロデキストリンＸ
の混合割合は、Ｂ　：　Ｘ＝３０　：７０以上となると
逆にレトルト後のバリヤ性が悪くなるばかりでなく、酸
素バリヤ性樹脂層の成展性も悪くなるのである． 発　　明　　の　　効　　果 以上のように本発明の包装用多層構造体は、保護層また
は水分感受性酸素バリヤ性樹脂の層の少なくとも一つの
層に酸素吸着機能を有する物質をサイクロデキストリン
で包接した状態で含有させなので、経時的に酸素バリヤ
性を維持することができるとともに、各構成層の諸特性
を低下させることなく、保存中は勿論のこと加熱滅菌や
熱間充填質の高湿度高温度の条件下においても酸素バリ
ヤ性が高度に維持された包装用多層ｍ造体が得られるの
である． ｌ１．［；２１面のｌｌ！！Ｉ！ｌＬな説明第１１Ｊは
本発明の包装用多層横造体の作用を模式的に示す５Ｍ楕
遺体の要部拡大断面図、第２図は本発明に係る多層ボト
ルの一実施例を示す一部破断正而図である． ｌ一・外　層、　３・・・バリヤ層、 ５・・・内　層、　６・・・サイクロデキストリン、７
・・酸素吸着機能を有する物質 特　　許　　出　　願　人 キョーラク株式会社

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）疎水性樹脂を主体とする保護層と水分感受性酸素
   バリヤ性樹脂の層からなる多層構造体において、上記保
   護層または水分感受性酸素バリヤ性樹脂層の少なくとも
   一つの層に酸素吸着機能を有する物質をサイクロデキス
   トリンで包接した状態で含有せしめることを特徴とする
   包装用多層構造体。
2. （２）酸素吸着機能を有する物質が還元性金属およびそ
   の金属化合物、糖質のアルカリ変性物、低分子フェノー
   ル、アスコルビン酸またはその誘導体であることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の包装用多層構造体。