JP2003300292A - プラスチック多層構造体 - Google Patents
プラスチック多層構造体Info
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Abstract
質しやすい食品や飲料であっても、長期間にわたって保
存することが可能なプラスチック多層構造体を提供する
こと。 【解決手段】 内層及び外層に熱可塑性樹脂層が配置さ
れ、芯層にガスバリア性ポリグリコール酸に酸素吸収剤
を配合した樹脂組成物からなる層が配置され、必要に応
じて各層間に接着性樹脂層が配置された層構成を有する
プラスチック多層構造体。内層及び外層に熱可塑性樹脂
層が配置され、芯層にガスバリア性ポリグリコール酸層
が配置され、中間層に酸素吸収性層が配置され、必要に
応じて各層間に接着性樹脂層が配置された層構成を有す
るプラスチック多層構造体。
Description
に優れたプラスチック多層構造体に関し、さらに詳しく
は、耐酸素透過性と酸素捕捉性が顕著に優れ、変質しや
すい食品・飲料であっても、長期間にわたって保存する
ことが可能なプラスチック多層構造体に関する。
が汎用されているが、酸素透過性のない金属缶やガラス
瓶に比べて酸素透過性が大きいため、内容物の長期保存
性の点で問題がある。食品容器、アルコール飲料ボト
ル、清涼飲料ボトルなどでは、酸素の存在下で変質しや
すい内容物を包装することが多いため、高度の酸素ガス
バリア性が求められている。
リア性を付与するために、例えば、エチレン・ビニルア
ルコール共重合体(EVOH)、ポリアミド、ポリ塩化
ビニリデン(PVDC)などの酸素ガスバリア性に優れ
た樹脂からなる層を芯層に配置した多層プラスチック容
器が開発されている。しかし、これらのガスバリア性樹
脂層の機能は、酸素ガスの遮断性にあり、包装容器内や
食品・飲料中に存在する酸素ガスを積極的に捕捉する機
能を持っていない。
ラスチック容器の多層構造内に組み込む方法が提案され
ている。例えば、特開昭63−137838号公報に
は、PVDCまたはEVOHからなるガスバリア層の保
護層として、水分により脱酸素機能を有する脱酸素剤を
混入した酸素吸収層を設けてなる多層構造体が提案され
ている。
℃及び0%RH(相対湿度)での酸素透過係数が10
-12cc・cm/cm2・sec・cmHg以下で、かつ
20℃及び100%RHでの水分吸着量が0.5%以上
であるガスバリア性樹脂(EVOHやポリアミド)に脱
酸素剤及び吸水剤を配合した樹脂組成物層を備えたプラ
スチック多層容器が開示されている。
及び0%RHでの酸素透過係数が10-12cc・cm/
cm2・sec・cmHg以下で、かつ20℃及び10
0%RHでの水分吸着量が0.5%以上のガスバリア性
樹脂(EVOHまたはポリアミド)に脱酸素剤を配合し
た樹脂組成物を中間層とし、その両側に耐湿性熱可塑性
樹脂層を設けた積層構造物からなるプラスチック多層容
器が開示されている。また、該公報には、ガスバリア性
樹脂からなる第一中間層と、吸湿性熱可塑性樹脂に脱酸
素剤を配合した樹脂組成物からなる第二中間層とを設け
た積層構造物からなるプラスチック多層容器も開示され
ている。
可塑性樹脂からなる内外層と、外層側に位置するガスバ
リア性樹脂(EVOHまたはポリアミド)からなる第一
中間層と、内層側に位置する脱酸素剤を配合した樹脂組
成物からなる第二中間層とを備え、第二中間層には、脱
酸素剤に加えて、吸湿性消臭剤をも含有させた多層プラ
スチック容器が開示されている。
可塑性樹脂の連続層からなる外層、酸素バリア性中間層
(EVOHまたはポリアミド層)、酸素吸収性中間層、
及び耐湿性熱可塑性樹脂の連続層からなる内層の積層構
成を有する積層体であって、酸素吸収性中間層が熱可塑
性樹脂と還元鉄粉とハロゲン化金属との組成物から形成
されており、積層体が0.2重量%以上の水分を保有す
ることにより、還元鉄粉が活性化された状態で積層体中
に封入されている包装用積層体が開示されている。
のガスバリア性樹脂と酸素吸収剤とを組み合わせて使用
した各種積層構造体では、酸素ガスバリア性及び酸素吸
収能力が十分ではなく、長期間にわたって変質しやすい
食品や飲料を酸素ガスから守るにはさらなる改善が求め
られている。
素透過性と酸素捕捉性が顕著に優れ、変質しやすい食品
や飲料であっても、長期間にわたって保存することが可
能なプラスチック多層構造体を提供することにある。
鋭意研究した結果、酸素ガスバリア性に優れたポリグリ
コール酸を芯層とするプラスチック多層構造体におい
て、ポリグリコール酸層に酸素吸収剤を含有させるか、
あるいはポリグリコール酸層とともに、中間層として酸
素吸収性層を配置することにより、耐酸素透過性と酸素
捕捉性が顕著に優れたプラスチック多層積層体の得られ
ることを見出した。内層及び/または外層に、耐熱性の
ある耐湿性熱可塑性樹脂層を配置すると、レトルト滅菌
処理やボイル滅菌処理に耐えるプラスチック多層積層体
を得ることができる。
シート、該多層シートをシート成形してなる多層容器、
多層フィルムから形成された袋状容器、ブローボトルな
どの形態とすることができる。本発明は、これらの知見
に基づいて完成するに至ったものである。
び外層に熱可塑性樹脂層が配置され、芯層に温度23
℃、相対湿度80%で測定した酸素ガス透過係数が9.
0×10-14cm3・cm/cm2・sec・cmHg以
下のポリグリコール酸に酸素吸収剤を配合した樹脂組成
物からなる層が配置され、必要に応じて各層間に接着性
樹脂層が配置された層構成を有するプラスチック多層構
造体が提供される。
可塑性樹脂層が配置され、芯層に温度23℃、相対湿度
80%で測定した酸素ガス透過係数が9.0×10-14
cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下のポリグリ
コール酸層が配置され、中間層に酸素吸収性層が配置さ
れ、必要に応じて各層間に接着性樹脂層が配置された層
構成を有するプラスチック多層構造体が提供される。
重合体または共重合体である。ポリグリコール酸中の式
(1)で表わされる繰り返し単位の含有割合は、60重
量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは
80重量%以上であり、その上限は、100重量%であ
る。式(1)で表わされる繰り返し単位の含有割合が少
なすぎると、ガスバリア性や耐熱性が低下する。
れる繰り返し単位以外の繰り返し単位として、例えば、
下記式(2)乃至(6)で表わされる少なくとも1つの
繰り返し単位を含有させることができる。
水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。k
=2〜10)、
その他の繰り返し単位を1重量%以上の割合で導入する
ことにより、ポリグリコール酸の単独重合体の融点を下
げることができる。ポリグリコール酸の融点を下げれ
ば、加工温度を下げることができ、溶融加工時の熱分解
を低減させることができる。また、共重合により、ポリ
グリコール酸の結晶化速度を制御して、加工性を改良す
ることもできる。共重合体中のその他の繰り返し単位の
含有割合が大きくなりすぎると、ポリグリコール酸が本
来有している結晶性が損われ、ガスバリア性などに悪影
響を及ぼすことがある。
重縮合、グリコール酸アルキルエステルの脱アルコール
重縮合、グリコリドの開環重合などにより合成すること
ができる。これらの中でも、グリコリドを少量の触媒
(例えば、有機カルボン酸錫、ハロゲン化錫、ハロゲン
化アンチモン等のカチオン触媒)の存在下に、約120
℃から約250℃の温度に加熱して、開環重合する方法
によってポリグリコール酸(「ポリグリコリド」ともい
う)を合成する方法が好ましい。開環重合は、塊状重合
法または溶液重合法によることが好ましい。
は、上記の各合成方法において、コモノマーとして、例
えば、シュウ酸エチレン、ラクチド、ラクトン類(例え
ば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、ピバ
ロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクト
ン、βーメチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラク
トンなど)、トリメチレンカーボネート、及び1,3−
ジオキサンなどの環状モノマー;乳酸、3−ヒドロキシ
プロパン酸、3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシ
ブタン酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシ
カルボン酸またはそのアルキルエステル;エチレングリ
コール、1,4−ブタンジオール等の脂肪族ジオール
と、こはく酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸また
はそのアルキルエステルとの実質的に等モルの混合物;
またはこれらの2種以上を、グリコリド、グリコール
酸、またはグリコール酸アルキルエステルと適宜組み合
わせて共重合すればよい。
性に優れた共重合体が得られやすい点で、ラクチド、カ
プロラクトン、トリメチレンカーボネートなどの環状化
合物;乳酸などのヒドロキシカルボン酸などが好まし
い。コモノマーは、全仕込みモノマーの通常45重量%
以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは10
重量%以下の割合で使用する。コモノマーの割合が大き
くなると、生成する重合体の結晶性が損なわれやすくな
る。ポリグリコール酸は、結晶性が失われると、耐熱
性、ガスバリヤー性、機械的強度などが低下する。
IS K−7126に準拠して温度23℃と相対湿度
(RH)80%の条件下で測定した酸素ガス透過係数
(PO2)が9.0×10-14cm3・cm/cm2・se
c・cmHg以下であり、酸素ガスバリア性に優れた樹
脂である。ポリグリコール酸の酸素ガス透過係数は、
5.0×10-14cm3・cm/cm2・sec・cmH
g以下であることが好ましい。ポリグリコール酸の酸素
ガス透過係数が大きすぎると、酸素ガスバリア性に優れ
た容器やボトルなどの多層構造体を得ることが困難にな
る。本発明で使用するポリグリコール酸の酸素ガス透過
係数は、1.0×10-14〜5.0×10-14cm3・c
m/cm2・sec・cmHgの範囲内にあることがよ
り好ましい。
度40℃、90%RHの条件下で測定した透湿度が2〜
20g/m2・dayの範囲内にあることが好ましい。
ポリグリコール酸は、においセンサーによる測定やL−
メントールの透過量の測定などから見て、EVOHより
も保香性に優れている。また、ポリグリコール酸は、ア
ルコール透過防止性の点でも、EVOHより優れてい
る。
度240℃及び剪断速度100sec-1の条件下で測定
した溶融粘度が好ましくは100〜5,000Pa・
s、より好ましくは300〜4,000Pa・s、特に
好ましくは400〜3,000Pa・sの範囲内にある
ことが好ましい。ポリグリコール酸は、280℃を超え
る高温で溶融させると、分解とそれに伴う分子量の低下
や発泡が起こりやすくなる。そのため、ポリグリコール
酸の溶融加工温度は、260℃前後(例えば、250〜
270℃の範囲内)の温度に設定することが望ましい。
(Tm)は、好ましくは200℃以上、より好ましくは
210℃以上である。ポリグリコール酸の融点は約22
0℃であり、ガラス転移温度は約38℃で、結晶化温度
は約91℃である。ただし、これらの熱的性質は、ポリ
グリコール酸の分子量や共重合成分などによって変動す
る。
ジンを単独で使用することができるが、本発明の目的を
阻害しない範囲内において、ポリグリコール酸に、無機
フィラー、他の熱可塑性樹脂、可塑剤などを配合した樹
脂組成物を使用することができる。また、ポリグリコー
ル酸には、必要に応じて、熱安定剤、光安定剤、防湿
剤、防水剤、撥水剤、滑剤、離型剤、カップリング剤、
顔料、染料などの各種添加剤を含有させることができ
る。
るには、熱安定剤として、例えば、ペンタエリスリトー
ル骨格構造を有するリン酸エステル、少なくとも1つの
水酸基と少なくとも1つの長鎖アルキルエステル基とを
持つリン化合物、重金属不活性化剤、炭酸金属塩などを
添加することが好ましい。これらの熱安定剤は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。
燐酸エステルは、下記式(7)
造を有するリン酸エステルであることが好ましい。この
ようなペンタエリスリトール骨格構造を有するリン酸エ
ステルの具体例としては、式(8)
ライルビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチ
ルフェニル)ホスファイト、式(9)
ライルビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)
ホスファイト、式(10)
び式(11)
げられる。リン系化合物の中では、式(12)
くとも1つの水酸基と少なくとも1つの長鎖アルキルエ
ステル基とを持つリン化合物が好ましい。長鎖アルキル
の炭素原子数は、8〜24個の範囲が好ましい。このよ
うなリン化合物の具体例としては、式(13)
またはジ−ステアリルアシッドホスフェートが挙げられ
る。
4)
1,2,4−トリアゾール−3−イル−ベンズアミド、
及び式(15)
ンゾイル)ヒドラジン〕ドデカン二酸が挙げられる。
ム、炭酸ストロンチウムなどが挙げられる。これらの熱
安定剤の配合割合は、ポリグリコール酸100重量部に
対して、通常0.001〜5重量部、好ましくは0.0
03〜3重量部、より好ましくは0.005〜1重量部
である。
系樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、
スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、環状オレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂を使
用する。内層及び外層、特に内層には、耐湿性熱可塑性
樹脂を用いることが好ましい。
密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン
(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖
状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエ
チレン(VLDPE)、アイソタックチックポリプロピ
レン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロ
ピレン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合
体、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、アイオノマー樹脂、及びこれらの2種以上のブレ
ンド物などのポリオレフィン系樹脂が挙げられる。
としては、チーグラー触媒やフィリップス触媒を用いて
得られる従来のLLDPEだけではなく、シングルサイ
ト触媒を用いてエチレンとα−オレフィンとを共重合し
て得られるLLDPEを好ましく使用することができ
る。超低密度ポリエチレン(VLDPE)についても、
シングルサイト触媒を用いて得られるVLDPEが開発
されており、好ましく使用することができる。
−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−ヘキセン、1−オクテンなどが挙げられる。シングル
サイト触媒は、メタロセン触媒とも呼ばれている。シン
グルサイト触媒の中でも、ダウケミカル社が開発した拘
束幾何触媒(Constrained Geometry Catalyst; CGC)を用
いて得られるエチレン・1−オクテン共重合体であるL
LDPEやVLDPEが好ましい。
ば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、1,4−
シクロヘキサンジメタノールを共重合成分とする非晶性
ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)、ポ
リエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレ
フタレート(PBT)、ポリ−1,4−シクロへキシレ
ンジメチレンテレフタレート・イソフタレート共重合体
(PCTA)などの熱可塑性ポリエステル樹脂が挙げら
れる。熱可塑性ポリエステル樹脂の固有粘度(Inherent
Viscosity;IV)は、通常0.5〜1.5dl/g、好
ましくは0.6〜1.3dl/g、より好ましくは0.
7〜1.2dl/gの範囲内である。
イロン66、ナイロン6/66、ナイロン610、ナイ
ロン11、ナイロン12などが挙げられる。スチレン系
樹脂として、ポリスチレン、ABS樹脂、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ア
クリロニトリル−スチレン共重合体、α−メチルスチレ
ン−スチレン共重合体などが挙げられる。
ネン系モノマーの開環重合体、該開環重合体の水素添加
物、付加重合体;ノルボルネン系モノマーとエチレンと
のランダム共重合体;ポリスチレン水素添加物;などが
挙げられる。
るプラスチック多層積層体を得るには、熱可塑性樹脂と
して、ポリカーボネート、ポリプロピレン、環状オレフ
ィン系樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)など
の耐熱性熱可塑性樹脂が好ましい。
術分野で使用されているものであればすべて使用するこ
とができ、特に限定されない。その具体例としては、以
下のものが例示される。
収剤としては、例えば、還元性鉄、還元性亜鉛、還元性
スズ、金属低位酸化物(酸化第一鉄、四三酸化鉄な
ど)、還元性金属化合物(炭化鉄、ケイ素鉄、鉄カルボ
ニル、水酸化鉄など)、これらの2種以上の混合物など
の還元性を有する金属粉が代表的なものである。これら
の中でも、還元鉄粉(FeO、Fe2O3など)が好まし
い。還元鉄粉は、鉄化合物をコークスなどの還元材で、
炉を用いて、水素ガスや分解アンモニアガス中で仕上げ
還元、あるいは仕上げ熱処理をすることによって得るこ
とができる。
リ金属、アルカリ土類金属などの金属の水酸化物、炭酸
塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、第三リン酸塩、第二リン酸
塩、有機酸塩、ハロゲン化物;活性炭、活性白土、活性
アルミナなどの助剤と組み合わせて使用される。ハロゲ
ン化金属としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化カルシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化鉄、
塩化スズ、及びこれらの2種以上の混合物などが挙げら
れる。
ン酸コバルトのような遷移金属塩が触媒として含有され
てなる組成物:PETに対するナイロンMXD−6の混
合比は、2.5〜15重量%が好ましい。ステアリン酸
コバルトは、Coとして、通常50〜1,000pp
m、好ましくは150〜500ppmの割合で含有され
る。
化合物:例えば、多価フェノール含有フェノール・アル
デヒド樹脂などが挙げられる。
テアリン酸コバルトのような遷移金属塩が触媒として含
有されてなる組成物:分子内に炭素−炭素二重結合を有
するポリマーとステアリン酸コバルトのような遷移金属
塩とを含有する組成物を酸素吸収剤として使用すること
ができる。
マーとしては、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、
1,4−ポリブタジエン、ブタジエン/イソプレン共重
合体、スチレン/ブタジエン共重合などが挙げられる。
これらのポリマーは、低温での酸素吸収性に優れる。酸
素捕捉性を有する不飽和基を持つ酸素吸収性ポリマーと
しては、オクタジエン類、ヘキサジエン類、1,4−ブ
タジエン類、非共役ジエン類類、ヘプタジエン類のポリ
マーが包含される。オクタジエン類としては、1,6−
オクタジエンが特に有効である。
度と酸素吸収量とを増加させるために、遷移金属塩が使
用される。遷移金属塩と共に、酸素吸収性ポリマーとの
相溶性のよいベンゾフェノン及びその誘導体(例えば、
4−アリロキシベンゾフェノン)を併用することが好ま
しい。ベンゾフェノン及びその誘導体の好適な添加量
は、通常0.01〜1重量%であるが、その要求レベル
により変量可能であり、ポリマーとの相溶性が良けれ
ば、500ppb(FDA規制値)以下にすることがで
きる。
二、または第三遷移系列から選択される金属の塩であ
る。好ましい金属には、マンガンIIまたはIII、鉄IIま
たはIII、コバルトIIまたはIII、ニッケルIIまたはII
I、銅IまたはII、ロジウムIIまたはIII、及びルテニウ
ムが包含される。これの中でも、コバルトが最も好まし
い。金属塩の形態としては、塩化物、酢酸塩、ステアリ
ン酸塩、パルミチン酸塩、2−エチルヘキサン酸エチ
ル、ネオデカン酸塩、及びナフトエ酸塩が包含される
が、これらに限定されるものではない。これらの中で
も、2−エチルヘキサン酸コバルト(II)、ネオデカン
酸コバルト(II)が好ましい。金属塩は、アイオノマー
であってもよい。遷移金属塩の添加量は、通常10〜1
0,000ppmの範囲である。
リガーとなる。紫外線トリガー型での酸素捕捉性開始に
好適な紫外線照射量は、波長365nmの紫外線で、1
0〜200J/g酸素吸収性ポリマーのレベルである。
酸素吸収性ポリマーの酸素吸収能力は、好ましくは5c
c/m2・24hrs(20℃)以上、より好ましくは
20cc/m2・24hrs(20℃)以上である。
アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、没食子酸(+炭酸
ナトリウム)等の有機系脱酸素剤: (6)グルコースオキシターゼ、アスコルビン酸オキシタ
ーゼ等の酵素系脱酸素剤: これらの酵素系脱酸素剤
は、いずれも、水または紫外線が酸素吸収開始のトリガ
ーとなるものである。
することができる。該吸水剤としては、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウ
ム、リン酸水素二ナトリウム、炭酸カリウム、硝酸ナト
リウムなどの潮解性無機塩;グルコース、果糖、ショ
糖、ゼラチン、変性カゼイン、変性デンプンなどの潮解
性有機化合物;アクリル酸(塩)グラフト化澱粉、架橋
ポリアクリル酸(塩)、変性ポリビニルアルコールなど
の高吸水性樹脂;などが挙げられる。
酸樹脂組成物 ポリグリコール酸に酸素吸収剤を含有させた樹脂組成物
からなる層を芯層に配置する場合には、ポリグリコール
酸100重量部に対して、酸素吸収剤を通常1〜150
重量部、好ましくは2〜100重量部、より好ましくは
3〜50重量部の割合で含有させる。酸素吸収剤の配合
割合が過小であると、酸素吸収性能が十分ではなく、過
大であると、ポリグリコール酸の酸素ガスバリア性が低
下する。
脂100重量部に対して、酸素吸収剤を通常1〜150
重量部、好ましくは2〜100重量部、より好ましくは
3〜50重量部の割合で含有させる。酸素吸収剤の配合
割合が過小であると、酸素吸収性能が十分ではなく、過
大であると、樹脂物性が低下するおそれがある。
MXD6と遷移金属塩との組成物、分子内に炭素−炭素
二重結合を有するポリマーと遷移金属塩との組成物など
の酸素吸収性ポリマーである場合には、そのまま酸素吸
収性層を構成することができる。
いる各種熱可塑性樹脂を用いることができる。それらの
中でも、ポリオレフィン系樹脂、環状オレフィン系樹
脂、ポリアミド、熱可塑性ポリエステルなどが好まし
い。また、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリア
クリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチ
ルエーテルなどの吸湿性ポリマーを用いてもよい。接着
性樹脂を酸素吸収剤を含有させる熱可塑性樹脂として使
用することもできる。
ポリ塩化ビニリデン、ポリグリコール酸などのガスバリ
ア性樹脂を用いることもできる。例えば、中間層として
酸素吸収剤を含有するポリグリコール酸樹脂組成物層を
配置し、芯層としてポリグリコール酸層を配置すること
ができる。
どの目的で、各層間に接着性樹脂層を介在させることが
できる。接着性樹脂(単に、「接着剤」ともいう)とし
ては、押出加工が可能で、かつ、各樹脂層に良好な接着
性を示すものであることが好ましい。
ン酸変性ポリオレフィン樹脂(三菱樹脂社製モディック
S525)、グリシジル基含有エチレンコポリマー(日
本石油化学社製レクスパールRA3150、住友化学社
製ボンドファースト2C、E、B)、熱可塑性ポリウレ
タン(クラレ社製クラミロン1195L)、ポリアミド
・アイオノマー(三井デュポン社製AM7926)、ポ
リアクリルイミド樹脂(ローム・アンド・ハース社製X
HTA)、三井化学社製アドマーNF550〔酸変性線
状低密度ポリエチレン、MFR=6.2g/10分(温
度190℃、荷重2160g荷重)〕、三菱化学社製モ
ディックS525などを挙げることができる。
酸層を水分の侵入による加水分解から守るために、乾燥
剤を包含させることができる。乾燥剤には、一般に乾燥
剤として使用されているもののほか、吸水剤や高吸水性
樹脂なども含まれるものとする。
酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム、第三リン酸ナト
リウム、第三リン酸リチウム、ピロリン酸ナトリウム、
塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、
炭酸カリウム、硝酸ナトリウム、塩化マグネシウム、硫
酸マグネシウム、ホウ酸ナトリウム、硫酸ナトリウムな
どの無機物質;ショ糖などの有機物質を挙げることがで
きる。
シリカゲル、酸化マグネシウム、ベントナイト、モレキ
ュラーシーブなどの無機物質を挙げることができる。高
吸水性樹脂としては、アクリル酸(塩)グラフト化澱
粉、澱粉のアクリロニトリルグラフト化加水分解物、ア
クリル酸(塩)グラフト化セルローズ等の澱粉またはセ
ルローズ系のグラフト誘導体;架橋ポリアクリル酸
(塩)、例えば、アクリル酸(塩)とジビニルベンゼン
などの多官能性モノマー、あるいは更にスチレン、アク
リル酸エステル当の疎水性モノマーとの共重合体;酢酸
ビニルとアクリル酸エステルとの共重合体をケン化する
ことにより製造されたビニルアルコール−アクリル酸
(塩)ブロック共重合体;ポリビニルアルコールに無水
マレイン酸、無水フタル酸などの酸無水物を反応させて
側鎖にカルボキシル基と架橋構造とを同時に導入した変
性ポリビニルアルコール;ポリエチレンオキサイド変性
物;などが挙げられる。
添加量は、接着性樹脂に対して、通常1〜40重量%の
範囲内である。乾燥剤の添加量が多すぎると接着性が低
下、少なすぎると添加による効果が発揮されない。
(i)内層及び外層に熱可塑性樹脂層が配置され、芯層に
ポリグリコール酸に酸素吸収剤を配合した樹脂組成物か
らなる層が配置され、必要に応じて各層間に接着性樹脂
層が配置された層構成、及び(ii)内層及び外層に熱可塑
性樹脂層が配置され、芯層にポリグリコール酸層が配置
され、中間層に酸素吸収剤を含有する熱可塑性樹脂組成
物層が配置され、必要に応じて各層間に接着性樹脂層が
配置された層構成がある。バリなどとして回収されるリ
グラインドからなる回収層を、付加的に中間層として配
置することができる。
脂組成物層を芯層に配置した多層構造体の層構成として
は、以下のような層構成を例示することができる。ここ
で、熱可塑性樹脂をTP、ポリグリコール酸をPGA、
酸素吸収剤をSC、接着性樹脂をAD、回収層をRE、
並びに酸素吸収剤を含有するポリグリコール酸樹脂組成
物を(PGA+SC)で表わす。
/TP (6)TP/AD/(PGA+SC)/AD/(PGA+
SC)/AD/TP
例の断面図を示す。この多層構造体は、TP1/AD/
(PGS+SC)2/AD/TP3の層構成を有してい
る。図2に、本発明の多層構造体の層構成の他の一例の
断面図を示す。この多層構造体は、TP21/AD/
(PGA+SC)22/AD/RE23/TP24の層
構成を有している。
を含有する熱可塑性樹脂組成物層を中間層に配置した多
層構造体の層構成としては、以下のような層構成を例示
することができる。酸素吸収性層をSCで表わす。
P (4)TP/RE/AD/SC/AD/PGA/AD/R
E/TP (5)TP/AD/PGA/AD/PGA/AD/SC/
AD/TP (6)TP/RE/AD/PGA/AD/PGA/AD/
SC/AD/TP
例の断面図を示す。この多層構造体は、TP31/AD
/PGA32/AD/SC33/AD/TPの層構成を
有している。また、図4に示す多層構造体は、TP41
/RE42/AD/PGA43/AD/SC44/AD
/TP45の層構成を有している。
厚みは、通常3〜200μm、好ましくは、5〜100
μmである。PGA層は、通常1層であるが、2層以上
に分割してもよい。PGA層が1層である場合には、多
層構成の中で、酸素吸収性樹脂層より外側に配置するこ
とが好ましい。
脂組成物(PGA+SC)及び酸素吸収性層の厚みは、
通常3〜1,000μm、好ましくは5〜100μmで
ある。熱可塑性樹脂層(TP)の厚みは、通常50〜
2,000μm、好ましくは100〜1,000μmであ
る。接着性樹脂層(AD)の厚みは、通常1〜1,00
0μm、好ましくは3〜5,000μm、より好ましく
は5〜50μmである。
されるが、本発明の効果を最大限に発揮するためには、
芯層にPGA層が配置されている場合、PGA層は、酸
素吸収性層より外層側に位置することが重要である。即
ち、外部から侵入する酸素ガスは、まず高度のガスバリ
ア性樹脂であるPGA層で遮断して、その透過を抑制す
る。それでも遮断しきれなかった微量の酸素ガスは、内
側の酸素吸収性層で捕捉する。また、内部に残存する微
量の酸素ガスは、酸素吸収性層により捕獲し、内部を高
度の低酸素または無酸素状態を維持する構成とする。こ
の構成により、酸素吸収能に限界がある酸素吸収性層を
効率的に使用することができる。
層である場合は、芯層に配置する。回収層を配置する場
合には、外層と酸素吸収性層(PGA+SC)との間に
配置することが望ましい。
樹脂と同じ樹脂を使用することができるが、シーラント
層として、ヒートシール性に優れた熱可塑性樹脂、例え
ば、メタロセン触媒によるLLDPEやVLDPEから
なる層を配置することができる。特に、広いシール温度
範囲を持ち、優れた低温シール性を持つダウケミカル製
(AFFINITY、ELITE)LLDPE、VLD
PE、及びこれらの混合物などを使用することが好まし
い。
ると、低分子量のアルデヒドやケトン、エステル等の悪
臭を放つ酸化分解物が生成する場合には、内層樹脂に多
孔性無機粒子のゼオライトやアモルファスシリカを添加
することができる。その添加量は、樹脂を基準として1
〜10重量%程度である。多孔性無機粒子の粒径は、通
常20μm以下、好ましくは5μm以下で、平均孔径
は、通常200Å以下、好ましくは20〜40Åで、表
面積は、通所600〜1400m2/gである。
形態をとることができる。多層構造体は、未延伸でも延
伸されたものであってもよい。容器としては、トレイ、
カップ、ボトルなどが挙げられる。多層シートやフィル
ムを製造するには、共押出法により、各樹脂層に対応す
る押出機で各成分を溶融混練し、Tダイやサーキュラー
ダイなどの多層多重ダイスを通して、所定の形状の押出
す(Tダイ法、バブルプロセスなど)。ドライラミネー
ション、エクストルージョンラミネーション、ウエット
ラミネーション、ホットメルトラミネーション、押出し
コートなどのラミネーション方式を採用することもでき
る。
形、圧空成形など)することにより、カップやトレイ、
蓋、蓋付トレーなどを成形することができる。延伸多層
フィルムを袋状に重ね合わせたり、折り畳んだりして、
周囲をヒートシールすることにより、袋状容器に成形す
ることができる。
を利用して、ボトルを成形することができる。多層ブロ
ー成形としては、多層共押出ダイレクトブロー成形、共
押出インジェクションブロー成形などが挙げられる。多
層成形に際しては、予め多層のパイプ状パリソンや有底
パリソン(プリフォーム)を成形し、これらを金型内で
ブローすることによりボトルを得ることができる。ブロ
ー成形は、延伸ブロー成形とすることもできる。
ャップ付きボトルであることが通常である。キャップの
内側にはシール材が配置されており、ボトルの開口部か
ら飲料が洩れるのを防いでいる。このシール材として、
酸素吸収性層を含むシール材を使用すると、容器全体の
酸素遮断性と酸素吸収性がより良好なキャップ付きボト
ルを得ることができる。この場合、シール性を有する熱
可塑性樹脂に酸素吸収剤を含有させた樹脂組成物からシ
ール材を製造することが好ましい。
ついてより具体的に説明する。各種物性及び特性の測定
法は、次のとおりである。
製し、150℃で5分間加熱して結晶化させたものを試
料とし、東洋精機(株)のキャピログラフ1C(ダイ=
1mmφ×10mmL)用いて、樹脂温度240℃、剪
断速度100sec-1の条件下で溶融粘度を測定した。
度80%の条件下で、モダンコントロール社製オクスト
ラン(Oxtran)2/20を用いて測定した。
て、ポリプロピレン(MI=0.5g/10分、230
℃)を用いた。接着性樹脂として、グリシジル基含有エ
チレン共重合体(日本石油化学社製:レクスパール R
A3150)を用いた。
240℃、剪断速度100sec-1で測定した溶融粘度
500Pa・sのホモポリマー(ガラス転移温度=38
℃、融点=221℃)を用いた。このポリグリコール酸
の酸素ガス透過係数(PO2)は、2.5×10-14cm
3・cm/cm2・sec・cmHgであった。このポリ
グリコール酸100重量部に対して、0.1重量部のP
EP−8〔旭電化工業株式会社製の前記式11で表わさ
れるホスファイト系酸化防止剤)を添加した。
ポリプロピレン(MI=0.5g/10分、230℃)
に還元鉄系酸素吸収剤を20重量%加え、均一に混合
し、この混合物をペレタイザーにかけ溶融押出し、ペレ
ット化したものを使用した。
を用いて、Tダイから共押出して未延伸の多層シートを
作成した。層構成は、PP(30μm)/AD(5μ
m)/PGA(15μm)/AD(5μm)/酸素吸収
性層(30μm)/AD(5μm)/PP(30μm)
であった。この未延伸シートを用いて真空成形すること
により、フランジ幅5mm、高さ50mm、内口径60
mm、底外径40mmのカップを成形した。
いたこと以外は、実施例1と同様にして、層構成が、P
P(30μm)/AD(5μm)/PGA(15μm)
/AD(5μm)/PP(30μm)の多層シートを作
成した。この未延伸シートを用いて真空成形することに
より、フランジ幅5mm、高さ50mm、内口径60m
m、底外径40mmのカップを成形した。
び比較例1で得られた各カップ内に、それぞれ水1cc
添加し、真空・窒素置換した後、開口部のフランジにア
ルミニウム蓋を熱シールした。次いで、温度23℃、6
0%RHに保持された恒温・恒湿器内で1ヶ月保存し、
カップ内の酸素濃度の経時変化を測定した。結果を表1
に示す。
施例1で使用したのと同じものを用いた。ポリエチレン
テレフタレート(PET)として、イーストマン化学製
の銘柄9663(IV値=0.80dl・g)を用い
た。酸素吸収性層には、PET/ナイロンMXD6(9
6/4重量部)とステアリン酸コバルト塩(500pp
m添加)との樹脂組成物を用いた。ナイロンMXD6
は、三菱瓦斯化学製の銘柄6001(融点=243℃)
であり、また、PETは、イーストマン化学製の銘柄9
663であった。
射出シリンダを有する成形機を用いて、単一のプリフォ
ーム金型キャビティ内に各樹脂を共射出して、PET/
PGA/酸素吸収性層/PETの層構成を有する多層プ
リフォームを形成し、これをブロー成形用金型キャビテ
ィ内に挿入し、延伸ブロー成形を行なった。延伸倍率
は、約6倍(軸方向=約2倍、周方向=約3倍)であ
り、延伸ブロー成形により得られたボトルの内容積は、
1.5Lであった。このブロー成形ボトルの層構成は、
外側から、PET(100μm)/PGA(30μm)
/酸素吸収性層(30μm)/PET(200μm)で
あった。
いたこと以外は、実施例2と同様にして、層構成が、P
ET(100μm)/PGA(30μm)/PET(2
00μm)の多層ボトルを成形した。
2及び比較例2で得られた各ボトルを窒素置換後、開口
部を密封して、温度23℃、60%RHに保持された恒
温・恒湿器内で1ヶ月保存し、ボトル内の酸素濃度の経
時変化を測定した。結果を表1に示す。
施例1と同じものを用いた。ナイロン6・66として、
東レ社製のアミランCM6041XF(融点=200
℃)を用いた。接着性樹脂として、三井化学社製のアド
マーNF550を用いた。酸素吸収性層は、1,4ーポ
リブタジエンに、ネオデカン酸コバルト(Coとして3
50ppm)とベンゾフェノン(0.5重量%)を添加
した組成物を用いた。シーラント層には、VLDPE
(ダウケミカル製AFFINITY PL1840;M
I=1.0g/10分、密度=0.908cm3/g、
オクテン含有量=9.5重量%)を用いた。
トを作成し、未延伸シートを二軸延伸することにより、
層構成が、Ny6・66(20μm)/AD(5μm)
/PGA(15μm)/AD(5μm)/酸素吸収性層
(20μm)/AD(5μm)/シーラント層(50μ
m)の多層延伸フィルムを作成した。
いたこと以外は、実施例3と同様にして、層構成が、N
y6・66(20μm)/AD(5μm)/PGA(1
5μm)/AD(5μm)/シーラント層(50μm)
の多層延伸フィルムを作成した。
び比較例3で得られた各多層延伸フィルムからパウチを
製袋し、波長365nmの紫外線を50J/g酸素吸収
性ポリマー換算で照射して酸素吸収を開始させた後、内
容物を詰め、真空ガス置換包装し、温度23℃、80%
RHに保持された恒温・恒湿器内で1ヶ月保存し、パウ
チ内の酸素濃度の経時変化を測定した。結果を表1に示
す。
チューブを介して接続されたニードルをサンプル・パウ
チヘッドスペース部分にセプタム(粘着テープ付ゴム
板)を通して差し込み、酸素濃度計(型式:CheckMat
e、Dansensor社製)で測定した。
て、ポリプロピレン(MI=0.5g/10分、230
℃)を用いた。接着性樹脂として、グリシジル基含有エ
チレン共重合体(日本石油化学社製:レクスパール R
A3150)を用いた。
240℃、剪断速度100sec-1で測定した溶融粘度
430Pa・sのホモポリマー(ガラス転移温度=38
℃、融点=221℃)を用いた。このポリグリコール酸
の酸素ガス透過係数(PO2)は、1.3×10-14cm
3・cm/cm2・sec・cmHgであった。このポリ
グリコール酸100重量部に対して、0.1重量部のP
EP−8〔旭電化工業株式会社製の前記式11で表わさ
れるホスファイト系酸化防止剤)を添加した。また、こ
のポリグリコール酸に還元鉄系酸素吸収剤を20重量%
加え、均一に混合し、この混合物をペレタイザーにかけ
溶融押出し、ペレット化したものを使用した。
を用いて、Tダイから共押出して未延伸の多層シートを
作成した。層構成は、PP(30μm)/AD(5μ
m)/(PGA+SC)(30μm)/AD(5μm)
/PP(30μm)であった。この未延伸シートを用い
て真空成形することにより、フランジ幅5mm、高さ5
0mm、内口径60mm、底外径40mmのカップを成
形した。
・窒素置換した後、開口部のフランジにアルミニウム蓋
を熱シールした。次いで、温度23℃、60%RHに保
持された恒温・恒湿器内で6ヶ月保存し、カップ内の酸
素濃度の経時変化を測定した。直後の酸素濃度は0.1
0%であったが、6ヶ月後には、0.01%となった。
捉性が顕著に優れ、変質しやすい食品や飲料であって
も、長期間にわたって保存することが可能なプラスチッ
ク多層構造体が提供される。
図である。
断面図である。
断面図である。
断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 内層及び外層に熱可塑性樹脂層が配置さ
れ、芯層に温度23℃、相対湿度80%で測定した酸素
ガス透過係数が9.0×10-14cm3・cm/cm2・
sec・cmHg以下のポリグリコール酸に酸素吸収剤
を配合した樹脂組成物からなる層が配置され、必要に応
じて各層間に接着性樹脂層が配置された層構成を有する
プラスチック多層構造体。 - 【請求項2】 中間層として回収層が付加的に配置され
ている請求項1記載のプラスチック多層構造体。 - 【請求項3】 内層及び外層に熱可塑性樹脂層が配置さ
れ、芯層に温度23℃、相対湿度80%で測定した酸素
ガス透過係数が9.0×10-14cm3・cm/cm2・
sec・cmHg以下のポリグリコール酸層が配置さ
れ、中間層に酸素吸収性層が配置され、必要に応じて各
層間に接着性樹脂層が配置された層構成を有するプラス
チック多層構造体。 - 【請求項4】 酸素吸収性層が、熱可塑性樹脂に酸素吸
収剤を配合した樹脂組成物からなる層であるか、あるい
は酸素吸収性ポリマー層である請求項3記載のプラスチ
ック多層構造体。 - 【請求項5】 第二中間層として回収層が付加的に配置
されている請求項3記載のプラスチック多層構造体。 - 【請求項6】 延伸または未延伸の多層シートまたは多
層フィルムである請求項1乃至5のいずれか1項に記載
のプラスチック多層構造体。 - 【請求項7】 多層容器である請求項1乃至5のいずれ
か1項に記載のプラスチック多層構造体。 - 【請求項8】 多層容器が多層ボトルである請求項7記
載のプラスチック多層構造体。 - 【請求項9】 プラスチックボトルとキャップとの組み
合わせからなるキャップ付きボトルにおいて、プラスチ
ックボトルが請求項8記載の多層ボトルであり、キャッ
プが酸素吸収性層を含む内側シール材を備えたものであ
ることを特徴とするキャップ付包装容器。
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