JPH0321486Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案はラツク式サンプラーを用いた自動分
析装置に関し、詳しくは自動分析装置における緊
急検体の割り込み構造の改良に関する。

(ロ) 従来の技術 従来の上記自動分析装置は、第２図に示すよう
に、直方体状でその長手方向にルーチン検体収納
用の複数の検体カツプ１を一列に並べて上向きに
支持するルーチン検体ラツク２と、このラツク２
を複数収納するラツク収納部３と、このラツク収
納部から取出されたルーチン検体ラツク２載置し
て１つずつその長手方向を進行方向に向けて搬送
するベルトコンベア４とを備え、さらにこのベル
トコンベア外に設けられた多数の反応管５を有す
る反応部６と、ベルトコンベア４の走行方向の所
定位置でルーチン検体ラツク２の各検体カツプ１
からルーチン検体を順次吸引して反応部６の各反
応管５に分注するサンプリング部７と、ベルトコ
ンベア４外に設けられその幅方向の一方端縁側か
ら搬送中のルーチン検体ラツク２の進行方向前方
に順次突出しそのルーチン検体ラツク２を検体カ
ツプ１がサンプリング部７の吸引位置に位置する
よう停止させる複数のストツパー片８を有するル
ーチン検体ラツク停止手段９とを備えたものであ
る。しかし、この装置では、緊急検体を分析する
場合には、ルーチン検体を吸引中にルーチン検体
ラツク２と同一構成の緊急検体ラツク１０をベル
トコンベア４の走行方向後端に載置しておいて、
各ルーチン検体の分注を終了した後に、緊急検体
ラツク２をサンプリング部７の吸引位置に移動さ
せて、各緊急検体を分析することしかできなかつ
た。

第３図は第２図の装置に１つの緊急検体カツプ
１１をサンプリング部７の吸引位置に載置するス
タツトポジシヨン１２を設けた装置である。この
装置において、緊急検体を分析する場合には、た
とえば２番目のルーチン検体カツプ１からルーチ
ン検体の吸引が終了すると、次にはルーチン検体
ラツク２をこの状態に停止させておいて、スタツ
トポジシヨン１２の緊急検体カツプ１１から緊急
検体を吸引する。

このように、第３図の装置では、第２図の装置
より早く緊急検体を分析することができるが、ス
タツトポジシヨン１２には１つの緊急検体カツプ
１１しか置くことができないため、１つの緊急検
体しか割り込み分析が出来ない不都合があつた。

(ハ) 目的 この考案は以上の事情に鑑みなされたもので、
ベルトコンベアを増やすことなく、所定のルーチ
ン検体カツプからルーチン検体の吸引が終了次
第、直ちに緊急検体の割り込み分析ができ、しか
も複数の緊急検体の割り込みができるようにする
ことを目的とするものである。

(ニ) 構成 この考案は、直方体でその長手方向にルーチン
検体収納用の複数のルーチン検体カツプを一列に
並べて上向きに支持するルーチン検体ラツクと、
このラツクを複数収納するラツク収納部と、この
ラツク収納部から取出されたルーチン検体ラツク
を載置して１つずつその長手方向を進行方向に向
けて搬送するベルトコンベアと、このベルトコン
ベア外に設けられた多数の反応管を有する反応部
と、ベルトコンベアの走行方向の所定位置でルー
チン検体ラツクの各検体カツプからルーチン検体
を順次吸引して反応部の各反応管に分注するサン
プリング部と、ベルトコンベア外に設けられその
幅方向の一方端縁側から搬送中のルーチン検体ラ
ツクの進行方向前方の順次突出しそのルーチン検
体ラツクをその各検体カツプがサンプリング部の
吸引位置に順次位置するよう停止させる複数のス
トツパー片を有するルーチン検体ラツク停止手段
とを備えた自動分析装置において、ベルトコンベ
アのコンベア幅をルーチン検体ラツクとこれと同
一構成の緊急検体ラツクとを二列に並べて搬送可
能な幅に構成するとともに、ルーチン検体ラツク
停止手段と同一構成で、ベルトコンベア外に、ル
ーチン検体ラツク停止手段の各ストツパー片の突
出位置に対向するベルトコンベアの他方縁側から
搬送中の緊急検体ラツクの前方に突出緊急検体ラ
ツクをその各検体カツプがサンプリング部の吸引
位置に順次位置するよう停止させる緊急検体ラツ
ク停止手段を設けたことを特徴とする自動分析装
置である。

すなわち、この考案は、ルーチン検体ラツク及
び緊急検体ラツクを二列で搬送し、これら両ラツ
クを所定位置に停止させ所定のルーチン検体カツ
プからのルーチン検体の吸引が終了すると、直ち
に各緊急検体カツプから順次緊急検体を吸引して
反応部に分注するようにしたものである。

(ホ) 実施例 以下図に示す実施例に基づいてこの考案を詳述
する。なお、これによつてこの考案は検定される
ものではない。

この考案の基本構成は従来例を示す第２図と同
様で、対応する部分については同一符号を付して
説明を省略する。従来例と異なるのは、第１図に
示すようにベルトコンベア４のコンベア幅をルー
チン検体ラツク２と第２図の緊急検体ラツク１０
とを二列に並べて搬送可能な幅に構成した点と、
緊急検体ラツク停止手段１３を設けた点にある。

緊急検体ラツク停止手段１３は、ルーチン検体
ラツク停止手段９と同一構成で、ベルトコンベア
４外に設けられ、ルーチン検体ラツク停止手段９
の各ストツパー片８の突出位置に対向するベルト
コンベア４の他方端縁側から搬送中の緊急検体ラ
ツク１０の進行方向前方に突出し、緊急検体ラツ
ク１０の各検体カツプ１１をサンプリング部７の
吸引位置に順次停止させるものである。１４ａ〜
１４ｅは緊急検体ラツク停止手段１３の各ストツ
パー片である。

次の上記装置の作動について説明する。

各ルーチン検体カツプ１からルーチン検体を吸
引中に、緊急検体ラツク１０をベルトコンベア４
の走行開始側端部に載置する。そして、緊急検体
ラツク停止手段１３のストツパー１４ａで緊急検
体ラツク１０を停止させその１番目の検体カツプ
１５をサンプリング部７の吸引位置に位置させ
る。そこで、たとえば、２番目のルーチン検体カ
ツプ１からのルーチン検体の吸引・分注が終了す
ると、１番目の緊急検体カツプ１１から緊急検体
を吸引して各反応管５に分注する。続いて同様に
して２番目から５番目までの緊急検体カツプ１１
から緊急検体をそれぞれ吸引して各反応管５に分
注する。その後、３番目のルーチン検体カツプ１
からルーチン検体を吸引し、通常のルーチン分析
を再び開始する。

以上のように装置を構成することによつて、複
数の緊急検体を即時に分析することができる。ま
た、ベルトコンベアが１つで済むためベルトコン
ベアの駆動源（図示しない）も１つで済ますこと
ができる。

(ヘ) 効果 この考案によれば、ベルトコンベアを増やすこ
となく、ルーチン検体分析途中でも直ちに緊急検
体の割り込み分析ができ、しかも複数の緊急検体
を割り込ませることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る自動分析装置の一実施
例を示す構成説明図、第２図及び第３図は従来例
の第１図相当図である。 １……ルーチン検体カツプ、２……ルーチン検
体ラツク、３……ラツク収納部、４……ベルトコ
ンベア、５……反応管、６……反応部、７……サ
ンプリング部、８……ストツパー片、９……ルー
チン検体ラツク停止手段、１０……緊急検体ラツ
ク、１１……緊急検体カツプ、１３……緊急検体
ラツク停止手段。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 直方体でその長手方向にルーチン検体収納用の
   複数のルーチン検体カツプを一列に並べて上向き
   に支持するルーチン検体ラツクと、このラツクを
   複数収納するラツク収納部と、このラツク収納部
   から取出されたルーチン検体ラツクを載置して１
   つずつその長手方向を進行方向に向けて搬送する
   ベルトコンベアと、このベルトコンベア外に設け
   られた多数の反応管を有する反応部と、ベルトコ
   ンベアの走行方向の所定位置でルーチン検体ラツ
   クの各検体カツプからルーチン検体を順次吸引し
   て反応部の各反応管に分注するサンプリング部
   と、ベルトコンベア外に設けられその幅方向の一
   方端縁側から搬送中のルーチン検体ラツクの進行
   方向前方の順次突出しそのルーチン検体ラツクを
   その各検体カツプがサンプリング部の吸引位置に
   順次位置するよう停止させる複数のストツパー片
   を有するルーチン検体ラツク停止手段とを備えた
   自動分析装置において、 ベルトコンベアのコンベア幅をルーチン検体ラ
   ツクとこれと同一構成の緊急検体ラツクとを二列
   に並べて搬送可能な幅に構成するとともに、ルー
   チン検体ラツク停止手段と同一構成で、ベルトコ
   ンベア外に、ルーチン検体ラツク停止手段の各ス
   トツパー片の突出位置に対向するベルトコンベア
   の他方縁側から搬送中の緊急検体ラツクの前方に
   突出し緊急検体ラツクをその各検体カツプがサン
   プリング部の吸引位置に順次位置するよう停止さ
   せる緊急検体ラツク停止手段を設けたことを特徴
   とする自動分析折置。