JPH03206124A - ポリウレタン・ポリアミド系複合繊維の製造方法 - Google Patents

ポリウレタン・ポリアミド系複合繊維の製造方法

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JPH03206124A JP34332889A JP34332889A JPH03206124A JP H03206124 A JPH03206124 A JP H03206124A JP 34332889 A JP34332889 A JP 34332889A JP 34332889 A JP34332889 A JP 34332889A JP H03206124 A JPH03206124 A JP H03206124A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリウレタンとポリアミドとからなる自己捲
縮性複合繊維の改良に関する。さらに詳しくは、編立性
、強伸度特性および伸長回復特性に優れ、ストッキング
用やトリコット用の素材として有用なポリウレタン・ポ
リアミドの複合繊維を得るための製造方法に関する。
[従来の技術] ポリウレタンとポリカプラミドとを偏心的に複合させて
なる自己捲縮性複合繊維は、優れた捲縮特性および透明
性を有する編地とすることができるので、高級ストッキ
ング用素材として高く評価されている。
この複合繊維におけるポリウレタン成分としては、ボリ
オールに、ポリアルキレンオキシド、ポリテトラヒド口
フランなどからなるポリエーテルε一カブロラクトンの
開環重合などにより得られるポリラクトン;アジピン酸
、グルタル酸などの酸とエチレングリコール、プロピレ
ングリコールなどのグリコール類とから縮合重合によっ
て得られるポリエステル;あるいはポリ炭酸エステルを
使用し、これらのポリオールとジイソシアネートとの反
応、および、低分子量グライコールあるいは、ヒドラジ
ン、エチレンジアミン類による鎖伸長を行うことにより
得られた弾性ポリウレタンか知られている。
これら弾性ポリウレタンのうちでも、ポリアミド成分と
の耐剥離性に優れしかも耐熱性にも比較的優れたポリ炭
酸エステル系ポリウレタンを含む弾性ポリウレタンが良
いとされている(特公昭55−22570号公報、特公
昭57−34370号公報など)。
そして、これら従来の複合繊維では、弾性ポリウレタン
として硬度レベルをショア硬度Aで90〜100と低い
水準とすることが好ましいとされていた(特開昭62−
156314号公報など)。
例えば、上記公報では、ショア硬度Aが91〜97、低
分子ジオール/ボリオールの重量比が1 2/8 8〜
1 8/8 2未満を有する弾性ポリウレタンが記載さ
れている。
また、このようなポリウレタン・ポリアミド系複合繊維
を熱処理することにより沸水収縮率を低減させる方法も
提案されている(特開昭63−175118号、63−
256719号公報)。
[発明が解決しようとする課題] 上述のように熱処理により沸水収縮率を低減させること
は、得られた複合繊維を編立たりする工程における糸切
れ、製品寸法バラツキ等のトラブルを紡糸するために有
効ではあるが、上記したような低分子ジオール/ボリオ
ールの値を有する従来の弾性ポリウレタンを用いた複合
繊維では、熱処理により沸水収縮率が低減すると同時に
、強度の大幅な低下や伸長回復特性の大幅な悪化が生じ
、強度や伸長回復特性の劣る製品しか得ることが困難で
あった。従って、熱処理を工業的生産で実施することは
実際には難しいとみられていた。
また、上述の従来ポリウレタン成分を用いて偏心複合繊
維を製造してもかなり優れたコイル状捲縮を得ることは
できるが、ストッキング分野においては近年特に高フィ
ット性の要求が強く、さらに高いフィット性が得られる
ポリウレタン・ポリアミド系複合繊維が求められてきて
いた。
そこで、本発明は、紡糸・延伸により得られた複合繊維
の有する優れた伸長回復特性や強伸度特性を損なうこと
なく熱処理することにより、高速編立性のような後加工
性に優れ、かつ製編織製品の寸法バラツキ等を大幅に抑
えることができるポリウレタン・ポリアミド複合繊維の
製造方法を提供することを主な目的とする。さらに、高
次加工での加工性を向上させながら、製品のフィット性
、耐久性、外観および風合を向上させることのできる複
合繊維が得られる方法を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明は、ポリウレタン成分
とポリアミド成分とを溶融複合紡糸した後に延伸するこ
とによりポリウレタンφボリアミド系偏心複合繊維を製
造する方法において、前記ポリウレタン成分が、低分子
ジオール/ボリオールの重量比が1 8/8 2〜2 
5/7 5の弾性ポリウレタンであること、および、前
記延伸の後連続的に熱処理することを特徴とする。
本発明でポリウレタン成分として用いる弾性ポリウレタ
ンは、その低分子ジオール/ボリオールの重量比が1 
8/8 2〜2 5/7 5であることを要する。
ポリオールは、ソフトセグメントを構成するものであり
、ポリ炭酸エステル系ボリオール、ポリエステル系ボリ
オール、ポリエーテル系ボリオールなどを用いればよい
。ポリエステル系ボリオールとしてはポリラクトン系ボ
リオールであってもよい。なかでも、ポリ炭酸エステル
系ボリオールが好ましく、全ボリオールの20重量%以
上がポリ炭酸エステル系ボリオールである弾性ポリウレ
タンがボリアミド成分との接着性等の点から好ましい。
この弾性ポリウレタンは、単独ポリウレタンであっても
よいし、また、2種以上のポリウレタン共重合体あるい
はポリウレタン混合物であってもよい。
また、低分子ジオールとしては、低分子量グリコール、
1,4−プタンジオール、ビスーβ−ヘキサノンなどの
鎖伸長剤が用いられる。
この低分子ジオールとボリオールとの比率は、それら構
成或分の末端基を含む重合仕込み重量比率を調整するこ
と、各種ポリウレタンを溶融混練すること等によって適
正水準とすることができる。
そして、得られた弾性ポリウタレタン中における低分子
ジオール/ボリオールの重量比は、次の方法で求めるこ
とができる。
テトロヒドロフラン等の溶媒に弾性ポリウレタンを溶解
せしめた後、13C一核磁気共鳴スペクトル法により各
成分の構威単位数を求め、これを重量比に換算すること
により.求める。
低分子ジオール/ボリオールの重量比が[18未満78
2を越える]であると、耐熱特性が劣るとともに、伸長
・回復特性が不十分であるので、本発明の目的を達成す
ることが困難である。逆に、その重量比が[25を越え
る/75未満コであると、溶融時の粘性バラッキが大き
過ぎる等により溶融紡糸すること自体が困難であり、得
られる複合繊維の均一性が大幅に低下するため使用に適
さない。
低分子ジオール/ボリオールの重量比を本発明の範囲内
とした弾性ポリウレタンは、従来の複合繊維に用いられ
ていた弾性ポリウレタンに比べ、硬度が高くなり、具体
的には、ショア硬度Dで58以上、さらには60以上と
いう硬度水準とすることができる。しかし、その硬度を
あまりにも高くすると、溶融紡糸が困難となり、複合繊
維の均一性、回復特性等が劣ることとなるので、実用的
に使用困難である。従って、ショア硬度Dで75程度が
限界であり、さらには70以下が実用上の適正範囲であ
る。このショア硬度Dは、ASTM2240記載の方法
によりデュロメータDを用いて測定した値である。
ポリウレタンの硬度水準は、ポリウレタンの結晶形成N
(ハードセグメント)の比率、ポリマ粘度、ボリマ架橋
点の量、ボリオール成分などを変えることにより容易に
調整することができる。例えば、ポリウレタンの結晶形
威部(ハードセグメント)の比率が太き《なるように、
低分子ジオール、ジアミン等の鎖伸長剤の含有比率を増
加させること、ボリマ粘度を高めること、ボリマ架橋点
を増加させること、ボリオールとしてポリカ〜ボネート
のような硬いボリオールを用いること、ボリオールを低
分子量化することなどの方法が硬度を高くすることに有
効である。
弾性ポリウレタンの硬度を高めた場合に溶融紡糸時の粘
性バラツキを抑制するためには、ポリウレタンの重合度
をそのポリウレタン組成に応じた適正範囲に制御するこ
とが有効であり、一般に、3500〜35000ボイズ
程度の溶融粘度とすることが好ましい。
また、ポリアミドとの耐剥離性、熱可塑性、熱安定性、
強伸度および弾性などの特性を阻害しない少量(例えば
20重量%以下、好ましくは10重量%以下)であれば
、ポリエステル、ボリイソシアネート、ポリアミン化合
物などの他の重合体を、上記弾性ポリウレタンに混合し
てポリウレタン成分としてもよい。
前記ポリ炭酸手ステル系ポリオールとしては、4.4′
−ジオキシジフエニル−2,2′−プロパン(ビスフェ
ノールA)からの芳香族ポリ炭酸エステル、および脂肪
族2価アルコールとホスゲンとの反応により得られる脂
肪族ポリ炭酸エステルなどが挙げられる。これらのポリ
オールの分子量は600〜5000程度であることが好
ましい。
ポリエーテル系ボリオールとしては、ポリ (オキシエ
チレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコ
ール、ポリ(テトラメチレン)グリコールなどが挙げら
れる。また、ポリエステル系ボリオールとしては、アジ
ピン酸、グルタル酸あるいはセバシン酸などの酸と、エ
チレングリコル、1,4−ブチレングリコール、1.3
−または2,3−ブタンジオール、2,5−ヘキサンジ
オールなどのグリコールとから縮合反応によって得られ
た分子量600〜4000程度のポリエステルが挙げら
れる。
また、弾性ポリウレタンを得るためのジイソシアネート
としては、ジフエニルメタンジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネートな
どが挙げられる。重合原料中の一NGO末端基と−OH
末端基とのモル比(−NGO/−OH)は、工.00〜
1.10程度であればよい。
これら重合原料をワンショット法やプレボリマ法などの
通常のポリウレタン重合方法により重合し、あるいはさ
らにボリマ混合や添加剤混合を行って、弾性ポリウレタ
ンとすればよい。
一方、本発明において使用するボリアミド成分としては
、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6・10、ある
いはそれらの共重合ボリアミドなどのような溶融紡糸可
能なボリアミドを用いればよく、特に、強伸度や耐摩耗
性などの実用上の物性が良好な複合繊維を得るためには
、融点が200℃以上のポリアミドを用いることが好ま
しい。しかし、ポリウレタンと複合紡糸するためにはあ
まりにも高融点のポリアミドは好ましくなく、その融点
は高くとも300℃程度であることが実用上好ましい。
なかでも、融点が210℃以上であるポリアミドが好ま
しく、特に、実質的にナイロン6またはナイロン66か
らなるポリアミドが好ましい。その重合度は、衣料用繊
維に用いられている程度の粘度を有していればよく、例
えば、2.0〜2.8程度の硫酸相対粘度を有していれ
ばよい。このボリアミド成分は、耐熱剤・射光剤・艶消
剤などの通常の添加剤を含有していてもよい。
前記したポリウレタンとボリアミドとは、基本的には従
来のボリアミドとポリウレタンとの溶融複合紡糸と同様
に複合紡出して偏心複合繊維とすればよい。例えば、通
常の溶融複合紡糸機にそれぞれのボリマ(組成物)を供
給して別々に溶融した後、230〜290℃程度に加熱
された複合紡糸口金を用いて複合紡糸し、その後、通常
の方法で冷却、給油して引取る。この引取られた未延伸
糸は、一旦巻取った後、あるいは巻取ることなく引続い
て、冷延伸あるいは熱延伸され、引続いて、熱処理され
る。
一方、得られる複合繊維および高次製品の均一性、伸縮
特性等からは冷延伸後連続して熱処理することが好まし
い。一般に延伸糸を巻取った後に熱処理する方法がある
が、弾性ポリウレタンは延伸後の構造変化が大きく糸斑
を生じ易いことから延伸後連続してハードセグメントの
結晶化を均一に進めることが必要である。また、均一性
を高めるために巻取られた未延伸糸を延伸する時は非加
熱で行うことが好ましい。
延伸後連続して行う熱処理は、弛緩状態あるいは弛緩し
ない定長状態で行えばよい。弛緩状態で熱処理する場合
の弛緩率は、複合繊維の延伸後の瞬間回復率および熱処
理による収縮率の範囲内が適しており、一般的には、弛
緩率が工5%未満、さらに10%以下が好ましい。15
%以上となると、複合繊維の捲縮が発生し、ストッキン
グ製品を作る時に編地の目寄り、緯筋等の欠点を生じ易
くなる。熱処理後の複合繊維の強度を向上させるために
は、さらに10%以下とすることが好ましい。また、複
合繊維を延伸後弛緩することなく連続して熱処理するこ
とにより複合繊維の強伸度特性が向上し、製品ストッキ
ング製造時の編立性を向上し、さらに、ひきつれ、緯筋
、編目の目寄り等の欠点を改善することができる。さら
にまた、製品の着用外観をスムースに美しくするだけで
なく、ソフトで耐久性の高い製品を得ることができる。
また、熱処理の温度は、70〜150℃程度であること
が好ましい。熱処理温度が低過ぎると十分な熱処理効果
を与えることが困難であるので低分子ジオールの結晶化
が不足し、捲縮特性、強伸度及び収縮特性の改善効果が
不十分である。逆に高過ぎると、低分子ジオールの比率
を高めた上記の弾性ポリウレタンを用いても部分融解が
生じて弾性応力特性が悪化し、実用に供せられる製品と
することが困難である。
熱処理して得られる複合繊維は、従来のポリウレタン・
ポリアミド系複合繊維に比べ伸長・回復特性に優れ、機
械的特性に優れるばかりでなく、編立性の改善、高次工
程でのひきつれ発生の防止に有効であり、製品の外観、
編目の目寄りおよび緯筋が改善され、ソフトな風合とフ
ィット性に優れるストッキング製品を得ることができる
また、特に低分子ジオール成分の緊張あるいは弱緊張下
と結晶化の作用効果が考えられるが、高次加工工程での
染色、仕上げ熱セット等での風合、強伸度低下の改善さ
れた繊維を得ることができる。
その複合構造は、捲縮発現処理によってコイル状捲縮を
示すことができる潜在捲縮性が得られる偏心複合構造で
あればよく、例えば、偏心芯鞘型複合構造、サイドバイ
サイド接合型複合構造が挙げられる。その複合比率は、
その複合構造にも左右されるが、一般に、8 0/2 
0〜2 0/8 0程度であればよい。また、繊維外周
面を占めるポリマはポリアミトであること、あるいはそ
の割合が多いことが好ましい。捲縮発現処理は、糸条の
段階で行ってもよいし、また、製編織した製品の段階で
行ってもよい。
[作用コ 本発明に係る複合繊維は、ポリウレタン戊分として1 
8/8 2〜2 5/7 5の低分子ジオール/ポリオ
ール重量比を有する弾性ポリウレタンを用いて溶融紡糸
した繊維を、延伸に続いて熱処理しているので、ハード
セグメントを形成する低分子ジオールが安定なハードセ
グメント結晶を形成し、優れた強度および伸長・回復特
性を保持することができる。
従って、後加工性が良好であり、しかも、強度および伸
長・回復特性に優れた製品とすることができ、さらには
、編地外観が美しく、ひきつれ、緯筋、目寄り等が改善
され、かつフィット性に優れた製品を後加工性良く製造
することができる。
例えば、高速で編立しても糸切れが少な《、編立性が良
好であり、プリセット、染色の工程でも斑の発生が改善
され、さらに、仕上げ型板セット等で高い熱を受けても
安定であり、寸法バラツキの小さい編地製品とすること
ができる。
これに対し、ポリウレタン成分として低分子ジオール割
合が18%未満の従来のポリウレタン・ポリアミド複合
繊維を熱処理したものは沸水収縮率が低減すると同時に
強度や伸長・回復特性も大幅に低下するので、実用に耐
えられる複合繊維とすることが困難である。
また、本発明に係る複合繊維は、低分子ジオール割合が
高い特定の弾性ポリウレタンを用いた複合繊維を延伸に
連続して加熱処理しているので、捲縮発現させてコイル
状捲縮繊維とすると、優れた弾性特性が発揮される。例
えば、従来ポリウレタンによるポリウレタン・ポリアミ
ド複合捲縮繊維に比べ、高い伸長回復応力を有し、得ら
れた編地製品の回復応力や伸長応力は大きく高められ、
そのフィット性を大幅に高めることができ、さらには機
械的強度、耐熱特性に優れた複合繊維を得ることができ
る。
[実施例] 実施例1 数平均分子量がそれぞれ2000のポリ炭酸エステルと
ポリブチレンアジペートとの7:3混合ボリオールを使
用し、鎖伸長剤として1.  4−ブチレングリコール
を、また、ジイソシアネートとしてジフエニルメタンジ
イソシアネートを用いて通常のワンショット法により重
合してポリウレタン重合体を得た。得られた重合体を、
粉砕した後、エクストルーダにより溶融押出し、ペレタ
イズした。
上記重合の際、重合原料中における一NGO末端基と−
OH末端基とのモル比(− N C O/一OH)は1
.04とした。また、1,4−ブチレングリコールと混
合ボリオールとのモル比は、4.0、あるいは5.5と
し、1,4−プチレングリコール/混合ボリオールの重
量比が14.8/85.2あるいは19.5/80.5
と異なる2種類の弾性ポリウレタンを得た。
得られたそれぞれの弾性ポリウレタンのショア硬度およ
び伸度を通常の方法で測定し、その結果を第1表に示し
た。
これら弾性ポリウレタンと98%硫酸相対粘度が2。4
0のポリ力プラミドとをそれぞれ230℃および260
℃で別々に溶融して複合紡糸機に供給し、250℃に加
熱した複合口金部で複合割合5 0/5 0の偏心芯鞘
状に複合して紡出し、通常の方法により冷却、給油して
600m/分で巻取った 得られた未延伸糸を3.9倍に加熱することなく延伸後
、連続して常温〜160℃に設定した熱板上を定長状態
で接触走行させ、熱処理した20デニール、2フィラメ
ントの潜在捲縮性複合フィラメント糸を得た。得られた
フィラメント糸の糸特性および製品ストッキング特性を
測定し、その結果を第l表に示した。
上記物性の測定は、それぞれ次の方法によった。
ストッキングの捲縮特性: 定伸長型引張試験機TOM
−100E型(新興通信工業(株)製)を用い、ストッ
キング試料に2kgの荷重を掛けて伸長した時の試料長
をL1とし、このストッキング試料を2つ折りにして引
張り試験機にかけ、このL1/2の75%まで伸長させ
直ちに回復させた応力歪のヒステリシス曲線を描かせる
。このヒステリシス曲線からLl /2の75%伸長し
た時点の応力値(g)を、また、その回復時曲線からL
1/2の60%伸長の長さに回復した時点の応力値(g
)とを読取り、それらを1/2にした値を、それぞれ、
75%伸長応力、60%回復応力の値として表した。こ
れらの値は、ストッキングのフィット性を示す指標であ
り、高いほどフィット性は優れている。なお、フィット
性は、着用試験によって得られた相対評価結果であり、
◎:極めて良好、○:良好、△:やや不良 の基準でも
って示した。
第1表の結果から明らかなように、ポリウレタン成分を
1 8/8 2〜2 5/7 5の低分子ジオール/ボ
リオール重量比である弾性ポリウレタンよりなる複合繊
維を熱処理することにより、優れた強度および伸長・回
復特性を有する複合繊維とすることができた。従って、
良好な編立性で、強度および伸長・回復特性に優れ、さ
らには編地外観に優れ、編地欠点のない優れたストッキ
ング製品とすることができた。また、耐熱性に優れてい
るので、ストッキング編成し捲縮発現させても、着用時
の耐久性も良好であった。
これに対し、低分子ジオール/ボリオール重量比が本発
明外の弾性ポリウレタンを用いた複合繊維および熱処理
した複合繊維では、ストッキングの伸長回復特性が不足
し、さらに熱処理により機械的特性が低下し、編地外観
を含め良好なストッキング製品とすることができなかっ
た。さらに、比較例2Aでは耐熱性が不足し、熱処理繊
維を得ることができなかった。
[発明の効果] 本発明法によると、ポリウレタン成分として特定の低分
子ジオール/ボリオール重量比を有する弾性ポリウレタ
ンを用いた複合繊維を熱処理することにより強固なハー
ドセグメント結晶部を形成しているので優れた強伸度特
性および伸長・回復特性を有するとともに、編立性にも
優れた複合繊維を得ることができる。従って、高速編立
しても編立性良好であり、プリセット、染色工程でも斑
の発生が抑制され、さらに仕上げ型板セット等で高い熱
を受けても安定であり、製品編地の寸法バラツキが抑制
され、しかも、優れた強度特性および伸長・回復特性を
有する優れた伸縮編地製品とすることができる。
本発明に係る複合繊維は高いフィット性が要求される繊
維製品に広く使用できるが、特に、ストッキング用や伸
縮性トリコット製品用として有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリウレタン成分とポリアミド成分とを溶融複合
    紡糸した後に延伸することによりポリウレタン・ポリア
    ミド系偏心複合繊維を製造する方法において、前記ポリ
    ウレタン成分が、低分子ジオール/ポリオールの重量比
    が18/82〜25/75の弾性ポリウレタンであるこ
    と、および、前記延伸の後連続的に熱処理することを特
    徴とするポリウレタン・ポリアミド系複合繊維の製造方
    法。
  2. (2)前記熱処理が、70〜160℃の熱処理温度で行
    われることを特徴とする請求項1記載のポリウレタン・
    ポリアミド系複合繊維の製造方法。
  3. (3)前記熱処理が、前記延伸の後、弛緩することなく
    行われることを特徴とする請求項1記載のポリウレタン
    ・ポリアミド系複合繊維の製造方法。
  4. (4)前記熱処理が、前記延伸の後、弛緩率15%未満
    の弛緩状態で行われることを特徴とする請求項1記載の
    ポリウレタン・ポリアミド系複合繊維の製造方法。
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