JPH03204820A - エビ類の細菌性疾病予防ワクチン及びその製造法 - Google Patents

エビ類の細菌性疾病予防ワクチン及びその製造法

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JPH03204820A
JPH03204820A JP1202890A JP1202890A JPH03204820A JP H03204820 A JPH03204820 A JP H03204820A JP 1202890 A JP1202890 A JP 1202890A JP 1202890 A JP1202890 A JP 1202890A JP H03204820 A JPH03204820 A JP H03204820A
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Japan
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vaccine
shrimp
vibrio
bacteria
seawater
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JP1202890A
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Yukinori Takahashi
幸則 高橋
Toshiaki Itami
利明 伊丹
Kenji Yoneoka
米岡 研二
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NIPPON SAIBAI SUISAN KK
Original Assignee
NIPPON SAIBAI SUISAN KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 1粟上生机里分立 本発明は、クルマエビCPenaeus japoni
cas>  。
ウシエビCPenaeas rnonodon) 、コ
ラライエビ<Penaeus chirLensis)
 、バナナエビCPenaeasmorguiensi
s)等のクルマエビ属やその他の属のエビ類のビブリオ
病やその他の細菌性疾病の発生を予防することを目的と
したワクチン及びその製造法に関する。
従来■吸血 近年、世界各国でクルマエビ属を中心としたエビ類の養
殖産業が発展してきている。しかし、養殖中にビブリオ
病やその他の細菌性疾病が多発し、甚大な被害をもたら
している。
これらの疾病に対する防除対策として、現在、抗菌剤の
錠剤を直接投与するかあるいは抗菌剤を飼料に添加して
投与する方法がとられている(日本水産学会誌第51巻
第1639〜1643頁)。
しかし、抗菌剤を頻繁に投与すると、耐性菌が出現し、
治療効果が低下し、確実な効果をあげることができず、
このなめ有効な防除対策の確立が目下急務の問題となっ
てきている。
一方、ビブリオアンギュラルムを不活性化して養殖魚の
ビブリオ症ワクチンとすることは知られている(特公昭
56−53286号公報1、特公昭5653287号公
報、特開昭58−500026号公報等)。
しかしエビ類等の無を椎動物は、魚類等のを椎動物と相
違し、免疫グロブリン(抗体)を介した特異的免疫機構
が存在せず、そのためエビ類の細菌性疾病をワクチンに
より予防できるという可能性は一般に否定されていた。
それにもかかわらず、一部の研究者がワクチンの有効性
を検討しているが、いまだ実効を奏するには至っていな
い。
i   ″  るための 本発明者らは、前記したようなエビ類の細菌性疾病の予
防をワクチンによって行うことを検討していたところ、
本発明者らが病気のクルマエビから分離したビブリオベ
ネウスCVibrio penaeus)を不活性化し
てワクチンとして使用するとエビ類の細菌性疾病を予防
することができるという知見を得て、本発明を完成する
に至った。
すなわち、本発明は、 (1)不活性化したビブリオペネウスCVibrio 
penaeas)を有効成分として含有することを特徴
とするエビ類の細菌性疾病予防ワクチン、及び (3)ビプリオペネウスCVibrio penaeu
s)を海水ブイヨン培地で培養し、これにホルマリンを
加えるかまたは加熱処理してビブリオペネウスを死菌に
して不活性化し、これを有効成分とすることを特徴とす
るエビ類の細菌性疾病予防ワクチンの製造法 に関する。
ビブリオベネウス(Vibrio penaeas)は
、本発明者らが山口系及び熊本系などのクルマエビ養殖
場において瀕死状態の病エビ(成エビの第61iI節筋
肉の白濁、エラ及びリンパ様器官の点状褐色斑等の症状
を伴って斃死する未知の疾病)から分離したビブリオ属
細菌の新種のものであって、その詳細は、日本水産学会
誌第51巻第5号第721〜730頁(1985年)に
掲載されている。
ビブリオペネウスは病原菌であるので、これを工業技術
院微生物工業技術研究所(微工研)に寄託することはで
きないが、該菌は、本発明者らが保管しており、本願の
公告と同時に該菌を第3者に分譲する用意はある。
ビブリオペネウスの分離は次のようにして行った。
前記の病エビを滅菌海水で十分洗浄し、70%エタノー
ルで体表面を消毒した。そして、心臓、リンパ様器官お
よび筋肉の白濁部に白金耳を穿刺し、50%天然濾過海
水普通寒天培地(普通寒天培地を50%天然濾過海水で
溶解後滅菌)に塗抹して、25°C124〜48時間培
養し、出現したコロニーから菌株を採取した。そして得
られた分離菌について、前記の病エビと同じ病原性が再
現されることを確認した。分離菌は、エビ類に強い毒性
を示した(LDs。<1.35xlO”細胞/g体重)
ビプリオベネウスの菌学的性状は、NaC] 2%加普
通寒天培地に25°C118〜24時間培養した菌を用
いて検査した。その結果は次のとおりである。
(a)形態 ダラム陰性、無芽胞、非抗酸性で、端在性の単鞭毛を有
し活発に運動する。大きさおよび形態は、通常0.8〜
1.OX3.0μ麟の短桿菌であるが、まれに1.2 
X 5.0μ麟程度の長稈状のものもみられる。
食塩2%加普通寒天平板上で25°C124時間培養後
、直径約0.5mmのコロニーを形成する。コロニーは
正円形、周縁円滑でやや隆起し、灰白色で、湿潤性の光
沢を呈する。
(b)培地における生育状況 特記しない限り、培地の食塩濃度は2.0%とし、培養
温度は25°Cで行った。
本国は食塩を1〜3%の割合に加えた(食塩0.5%で
は発育しない)肉汁寒天培地の平板および斜面上で25
°C124時間培養すると、直径約0.5a+111の
コロニーを形成する。コロニーは正円形、周縁円滑でや
や隆起し、灰白色で湿潤性の光沢を呈する。
拡散性色素は産生じない。
食塩を1〜3%の割合に加えた肉汁液体培地で25゛C
124時間培養すると全層が混濁する良好な発育を示し
、上層に菌膜を形成する株と形成しない株とがある。
肉汁ゼラチンに穿刺培養すると、良好な発育を示し、ゼ
ラチンを液化する。
リドマス加脱脂乳中で培養すると培地が酸性になるとと
もに凝固する。
さらに、本面は遊走発育をせず、SS寒天、MacCo
nkey寒天、Aronson寒天およびブリリアント
寒天培地上に発育しないが、BTBティボール寒天寒天
上地上発育する。普通寒天培地上での発育と温度の関係
については、20〜25°Cでよく発育し、10°Cで
の発育はやや悪く、5°Cおよび35°C以上では発育
しない。塩分濃度は1.0〜3.0%ですべての株が発
育し、4.0%では発育できない株があり、0.5%以
下および5.0%以上では発育しない。本面はpH6〜
lOの範囲内で発育し、ノボビオシンならびに vibriostatic agent O/129に
感受性を有する。
(C)生理学的性質 ■硝酸塩の還元         +註1)■ペプトン
からNH3の生成   弱十■MRテスト      
    + ■VPテスト ■インドールの生成       十 〇硫化水素の生成 ■デンプンの加水分解      十 ■クエン酸の利用 Simmons’citrate         +
Kp−citrate            +■色
素の生成       色素は産生しない[相]ウレア
ーゼ ■オキシダーゼ         + ■カタラーゼ          + ■生育の範囲 (i)pH5では生育せず、pH6〜10の範囲でよく
生育する。
(ii)10°Cでは生育は弱く、20〜25°C及び
30°Cでよく生育し、35℃以上では生育しない。
(iii)1.0〜3.0%の食塩に耐塩性を示す。
■酸素に対する態度 通性嫌気性(好気性、嫌気性いずれにも発育する) [相]0−Fテスト [相]下記の糖類から酸の生成の有無 なお、ガスは生成しない。
(1)  L−アラビノース (2)D−キシロース (3)D−グルコース (4)D−マンノース (5)D−フラクトース (6)D−ガラクトース (7)麦芽糖 (8)  ショ糖 (9)乳糖 00)トレハロース (It)  D−ソルビット 02)D−マンニット 03)  イノジット 04  グリセリン        +05)  デン
プン           +注1)は7菌株中1菌株
は−を示す。
(d)  さらに本面の特徴を示す。
生化学的性状の試験結果を示すと、次のとおりである。
オキシダーゼおよびカタラーゼを産生し、ブドウ糖を醗
酵的に分解する。IMViC反応は(+、+、−1十)
であり、硫化水素を産生ぜず、1株を除くすべての株が
硝酸塩を還元する。また、β−ガラクトシダーゼ産生性
、凝乳酵素産生性は陽性であるが、グルコン酸酸化性、
2.3−ブタンジオール脱水素酵素産生性は陰性である
。でん粉加水分解性、ゼラチン液化性およびトリブチリ
ン消化性は陽性であるが、アルギニン加水分解性、リジ
ン・アルギニン・オルニチン脱炭酸性は陰性である。ま
た、ウサギ血液に対して溶血性(β型)を示す。また、
チロシン、キサンチンを分解し、千ロジンを含有する培
地中にメラニン色素を産生ずる。
生化学的性状のうち、唯一の炭素源としての有機化合物
の利用性試験の結果、分離菌は乳酸、コハク酸、グルコ
ン酸、ブドウ糖、乳糖、ソルビットなどを利用するが、
ギ酸、マロン酸、アラニン、チロシン、アラビノースな
どを利用しない。
また、炭水化物からの酸産生性試験の結果、分離菌はブ
ドウ糖、フラクトース、白糖、乳糖、グリコーゲンなど
を分解し、酸を産生ずるがガスを産生じない。特に、ブ
ドウ糖を分解するがアセトインを産生じない(VP反応
陰性)。
方、アラビノース、ラフィノース、マンニット、イノシ
ントなどを分解しない。
これらの分離菌の形態学的、生物学的ならびに生化学的
性状をBergey’s Manual of Sys
tematicBacteriology、vol、1
.Bergey  s  Manual  of  D
eterminative Bacteriology
、 8th ed、および坂崎の記載〔納谷書店発行藤
野恒三部他編坂崎利−著「腸炎ビブリオとその類似細菌
」83〜115頁(1967年)他〕の記載などと比較
した結果、分類学上の位置として、Vibrio属に同
定するのが妥当と思われる。すなわち、分離菌はダラム
陰性、無芽胞、の桿菌で端在性の単鞭毛をもち、運動性
を有する。
ブドウ糖を醗酵的に分解するが、ガスを産生せず、唯一
の炭素源としてのブドウ糖、フラクトース、麦芽糖を利
用する。また、オキシダーゼを産生じ、vibrios
tatic agent O/129およびノボビオシ
ンに感受性を有する等の性質を示し、Bertey’s
 Manualおよび坂崎によるVibrio属細菌の
定義と完全に一致した。
また、分離菌の種としての位置関係を明確にするために
、Vibrio anguiLlarum NCMB 
6、V、parahaemoLyticus biot
ype IおよびMurogaらがアユから分離したn
on−cholera vibrioなど、既知のVi
brio属細菌と同一条件下での性状試験を行い、数値
分類を試みたところ、V、anHiLlarum NC
MB 6及びV、anguiLLarum NCMB 
407 CV、ichthyodermis)との間に
比較的高い相似性が認められた。しかし、分離菌と上記
菌種との5−valueは74.9〜80.5%であっ
たことから、同一種と断定するには無理があるように思
われる。次に、Bergey’s Manual of
Systemattc Bacteriology 、
 vol、1に掲げられたVibrzO属細菌20種の
主要性状と分離菌のそれとを比較した。前記の数値分類
によって、分離菌との相似性が比較的高かったV、an
guiLarum biotype IIとは、35°
Cでの発育性、アルギニン加水分解性、ブドウ糖からの
アセトイン産生性(VP反応)、乳糖利用性等の性状が
、またV、anBiLlarum bi。
type IIとは、アミラーゼおよびリパーゼ産生性
、トレハロース・乳糖・グルコン酸・乳酸利用性など、
多くの点で異なる性質を示した。さらに、V。
choLeraeをはしめ Bergey’s Manualに記載されたVibr
io属細菌20種のいずれとも、多(の性状を異にした
このほか、Bergey’s Manualに記載され
ていないいくつかの新しいVibrio属細菌や病エビ
からしばしば分離されるVibrio属細菌について生
物学的及び生化学的性状について検討したところいくつ
かの点で顕著に相違した。
このように本発明者らが病クルマエビから分離した細菌
の生物学的ならびに生化学的性状は、既知のVibri
o属のそれとは異なった点が多く、該当する菌種はみい
だせなかった。したがって、本発明者らはこれを新種と
判断し、ビブリオペネウス(Vibrio penae
us)  と命名した。
本発明のワクチンは、上記したビブリオベネウス(Vi
brio penaeus)を50%海水ブイヨン培地
で培養し、これを不活性化することによって製造される
。培養は25°Cで24時間程度振盪培養することが好
ましく、また不活性化処理は、培養液中にホルマリンを
0.5%程度加えるかあるいは加熱処理して死菌化する
ことによって行うことが好ましい。細菌数は約109細
胞/−程度が好ましい。
本発明のワクチンは、このワクチン溶液にエビ類を浸漬
するかあるいはエビ類にこのワクチン溶液を噴霧するこ
とによって使用される。
ワクチン溶液は海水で10倍乃至1000倍に希釈して
使用することが好ましい。また、シェア期から族エビま
でのいかなる成長期や大きさのエビ類にも使用できる。
エビ類をワクチン溶液に浸漬する場合は、ワクチン溶液
を海水に10%に希釈して5〜10分、1%に希釈して
30〜60分、0.1%に希釈して60分間浸漬するこ
とが一応の目安とされる。また噴霧する場合は、0.1
〜10%に希釈した溶液を約109細胞度噴霧すること
が一応の目安とされる。
また、本発明のワクチンは経口投与によっても有効であ
り、その場合のワクチンの製造法ならびに使用法は下記
に示すとおりである。
すなわち、ビブリオ ペネウス(Vibrio pen
aeus)を50%海水ブイヨン培地で25°C124
時間程度振盪培養後、培養液中にホルマリンを0.5%
程度加えるか、あるいは加熱処理して死菌化したのち遠
心分離を行って培養液を除去する。さらに、滅菌した5
0%海水で菌体を洗浄後、遠心分離を行って50%海水
を除去し菌体を得る。
シェアからボストラーハまでの幼生用経口ワクチンの場
合は、卵黄を主とした幼生用餌料に、その0.05〜1
.0%の割合(濡面重量)の上記菌体を混合後、この混
合物に60°Cの温度下でゼラチンをコーティングした
後、スプレードライ法によって約50μmの微粒子とす
る。
この微粒子状にしたワクチンをエビ類の幼生100尾あ
たり1日量として5〜10■を数回に分けて3〜7日間
連続して経口投与する。
成エビ用経ロワクチンの場合は、卵黄にその10%の割
合(濡面重量)の上記菌体を混合後、幼生用ワクチンの
場合と同じ方法でゼラチンをコーティングし、微粒子と
する。さらに、微粒子状にしたワクチンをエビ類の飼料
に0.5〜5%の割合で加えたのちペレット状にする。
ワクチンを混合したペレット飼料を1日量として、エビ
の体重の1〜3%の割合で5〜10日間連続して経口投
与する。
このようにして処理すると、ワクチンが浸漬法および噴
霧法の場合にはエビ類のエラなどを介して、また経口投
与法の場合は消化管を介して体内に取り込まれ、血球細
胞の活性化及び抗菌性物質の産生を促して侵入したビブ
リオ菌やその他の病原菌から生体を防御する機能が促進
され、細菌感染を予防することができる。
この結果、ビブリオ病などの細菌性疾病による斃死率を
著しく低下させることができる。
次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが
、本発明はこれに制限されるものではない。
実施例1の1(ワクチンの製造) 肉エキス3g、ペプトンLog、塩化ナトリウム5gを
50%天然濾過海水1,0OOd (天然濾過海水50
0戚+蒸留水500d)に溶解し、pH7,2〜7.6
に調整したのち滅菌(121°C115分)して液体培
地とした。これにビブリオ ペネウス(Vibri。
penaeus)を接種し、25°Cで20〜24時間
振とう培養した。この時の細菌数は約109細胞/dに
達した。
ホルマリン死菌ワクチンの場合には、この振とう培養液
に0.5%の割合にホルマリンを加えて死菌としたのち
、pHを7.0〜7,5に再調整した。
加熱死菌ワクチンの場合には、この振とう培養液を加圧
・加熱処理(115°C110分間)して死菌としたの
ち、piを7.0〜7.5に再調整した。
実施例1の2(経口ワクチンの製造) 実施例1の1の方法で作製したホルマリン死菌または加
熱死菌ワクチン液を遠心分離して培養液を除去し、滅菌
した50%海水で菌体を洗浄後、再び遠心分離を行って
50%海水を除去し、菌体を回収した。
シェア期からボストラーバ期までの幼生用経口ワクチン
の場合には、卵黄を含む幼生用餌料に、その0.05〜
0.5%の割合(濡面重量として)の上記菌体を混合後
、この混合物に60°Cの温度下でゼラチンをコーティ
ングしたのち、スプレードライ法によって直径約50μ
mの微粒子とした。
成エビ用経ロワクチンの場合は、卵黄にその10%の割
合(濡面重量として)の上記ホリマリン死菌または加熱
死菌洗浄菌体を混合後、この混合物に60゛Cの温度下
でゼラチンをコーティングしたのち、スプレードライ法
によって直径約50μ端の微粒子とした。さらに、この
微粒子状のワクチンをエビ類の飼料に0.5〜5%の割
合で加えたのちペレット状にした。
実施例2(ワクチンによる感染予防効果)実施例1の1
の方法で作製しワクチンを海水に1%の割合で加えて攪
拌し、細菌数10’細胞/戚を含有するワクチン溶液を
作製した。
このワクチン希釈液にクルマエビを約60分間浸漬し、
その後水槽で30日間飼育した。
また、別に、このワクチン希釈液をクルマエビにワクチ
ン希釈液が直接当たるようにして約10秒間噴霧し、そ
の後水槽で30日間飼育した。
また、クルマエビに、ワクチンを投与せず、水槽で30
日間飼育したものを対照とした。
なお、これらの浸漬区、噴霧(スプレー)区及び対照区
は平均体重20gのクルマエビを1区当り約20尾ずつ
用いた。各区のクルマエビは、前記のようにして30日
間飼育後、クルマエビ1尾当り病原菌(ビブリオ ベネ
ウスの強毒株)2.0×103細胞を筋肉内に接種し、
接種後10日間飼育して各区の斃死状況を調べ生残率を
求めた。
本試験を異なる時期に2回実施した。その結果を第1表
及び第1図に示す。
この結果から判るように、ワクチンを投与していない対
照区のクルマエビは、病原菌を接種後10日間で77.
8〜80%が斃死し、斃死したエビの心臓からは接種し
た病原菌が再分離された。これに対し、浸漬区およびス
プレー区では、それぞれ27.3〜30.0%、36.
4〜37.5%の斃死率にとどまり、対照区にくらべて
ワクチン区の方が有意に高い生残率を示した(P <0
.01)。
また、本発明のワクチンに用いたビブリオペネウスCV
ibrio penaeus)は細胞壁外層に存在する
リポ多糖の質と量が他の細菌と異なるために、他の菌種
以上にエビ類の非特異的生体防御機能を高めることがで
きる。本発明者らは、ビブリオペネウス(Vibrio
 penaeus> とビブリオ属の他種およびビブリ
オ属以外の細菌をワクチンとして用い、感染防御効果を
比較したところ、ビブリオペネウスはどの菌種よりも高
い予防効果を有するとともに、ビブリオペネウス以外の
細菌による感染症をも予防することが可能であることを
見出した。実施例3にその一例を示す。
実施例3〔本発明のワクチンとエビ由来のビブリオアン
ギュラルム(Vibrio anguiLLarum)
ワクチン七の比較〕 ビブリオペネウス(Vibrio penaeus)お
よびビブリオアンギュラルム(Vibrio angu
illarum)の各々を実施例1と同様に50%海水
ブイヨンで25°C124時間振とう培養後、ホルマリ
ンを0.5%の割合に加えて死菌とし、これをワクチン
として用いた。
試験は実施例2と同様に浸漬区、スプレー区、対照区を
設けて実施し、平均体重18gのクルマエビをワクチン
1種類につき30尾ずつ用いた。
上記のワクチン(細菌数約109細胞/d)を、浸漬区
では海水中に1%の割合に加えて攪拌した液(細菌数約
107細胞/−)にクルマエビを60分間浸漬後、水槽
で30日間飼育した。スプレー区では、スプレーを用い
てワクチンを約10秒間直接クルマエビに噴霧したのち
、水槽で30日間飼育した。
対照区のクルマエビにはワクチンを投与せず、他の区と
同じ方法で30日間飼育した。
30日間飼育した各区30尾のクルマエビのうち15尾
ニハ、1尾当りビフ゛リオペネウスCVibrio p
enaeus)の3.8X103細胞を、また残りの1
5尾には、1尾当りビブリオアンギュラルム(Vibr
io anguiLlarum)の7.3X10’細胞
をいずれも筋肉内接種し、接種後10日間飼育して各区
の斃死状況を調べ生残率を求めた。
試験の結果を第2表に示す。すなわち、ビブリオペネウ
スCVibrio penaeus)ワクチンを浸漬法
およびスプレー法によって投与したクルマエビに対し、
ワクチン投与30日後にビブリオペネウスCVibri
o penaeus)またはビブリオアンギュラルム(
Vibrio anguiLLarum)の生菌を筋肉
内に接種した場合、66.7〜86.7%の高い生残率
を示したが、ビブリオアンギュラルム(Vibrio 
anguiLLarum)ワクチンを投与したクルマエ
ビに上記の生菌を筋肉内接種した場合の生残率は低く 
(13,3〜53.3%)、ワクチンを投与していない
対照区との間に有意の差は認められなかった。
実tj例4(ウシエビの幼生に経口ワクチンを投与した
場合の生残率) 実施例1の2の方法で、ビブリオ ペネウス(Vibr
io penaeas)のホルマリン死菌を濡面重量に
して0.05〜5%加えた幼生用経口ワクチンをウシエ
ビのシェア期からミシス期までの期間に、幼生100尾
当り1日量として8■を4回に分けて5日間連続投与し
た。
試験は、海水12を入れたビーカー8個にシェア期のウ
シエビを100尾ずつ収容して、1試験区当り200尾
とし、4つの試験区を設けて実施した。ホルマリン死菌
を1区には0.05%、2区には0.5%、3区には5
%添加した幼生用経口ワクチンを上記の量投与し、4区
は対照区としてホルマリン死菌を無添加の餌料を5日間
与えた。6日目に各区の生残屋敷を調べ、斃死した幼生
については細菌検査を行った。
試験の結果を第3表に示す。すなわち、ビブリオ ベネ
ウス(Vibrio penaeas)経口ワクチンを
投与したウシエビ幼生の生残率は24,0〜38,5%
であったのに対して、ワクチンを投与していない対照区
の生残率は1〜3区にくらべて有意に低く、16.5%
であった(P<0.01)。また、斃死した幼生の細菌
検査の結果、経ロワクチン投与区よりも対照区の方が細
菌の検出率が高かった。
以下余白 実施例5(クルマエビに経口ワクチンを投与した場合の
感染予防効果) 実施例1の2の方法で、ビブリオ ベ不ウス(Vibr
io penaeus)のホルマリン死菌をゼラチンで
コーティングした微粒子をペレット飼料に0.5〜5%
添加(ホルマリン死菌添加率にして0.05〜0.5%
)した成エビ用経ロワクチンをクルマエビに、体重の1
%の割合で7日間連続して経口投与した。
試験は、海水1002を入れた水槽4個に平均体重9.
2gのクルマエビを50尾ずつ収容し、4つの試験区を
設けて実施した。ホルマリン死菌を1区には0.05%
、2区には1.0%、3区には5%添加した成エビ用経
ロワクチンの上記量を7日間投与し、その後は市販の飼
料を与え30日間飼育した。4区は対照区とし、ホルマ
リン死菌を除いた以外はワクチン投与区と同一の飼料を
7日間与え、その後は市販の飼料を投与して30日間飼
育した。30日間飼育後、1試験区40尾のクルマエビ
について、1尾当り病原菌(ビブリオ ペネウスの強毒
株)の1.2X103細胞を筋肉内に接種し、接種後1
0日間飼育して各区の斃死状況を調べ生残率を求めた。
試験の結果を第4表に示す。すなわち、ワクチンを投与
しない対照区のクルマエビは、病原菌を接種後10日間
で85.0%が斃死し、斃死したエビの心臓からは接種
した病原菌が再分離された。これに対し、ビブリオ ベ
ネウス(Vibrio penaeu、s)のホルマリ
ン死菌を0.05〜0.5%含有する経ロワクチン投与
区の斃死率は、37.5〜47.5%にとどまり、対照
区にくらべてワクチン区の方が有意に高い生残率を示し
た(P<0.01)。
以下余白 光遭廊じ九果 本発明では、本発明者らが病エビから分離したビブリオ
菌の新菌種であるビブリオ ベネウス(Vibrio 
penaeus)を不活性化し、これをエビ類の細菌性
疾病の予防ワクチンとして用いることによって、エビ類
の細菌性疾病を効率よく予防することができる。
とくに、本発明に用いたビブリオ ペネウス(Vibr
io Penaeus)は、その細胞壁外層に他の細菌
とは異なる質および量のリボ多糖を有するために、エビ
類の血球やその他の生体防御機能をより強く刺激し活性
化させる。活性化されたこれらの機能は、を椎動物の免
疫グロブリンのようにワクチンに用いた当該細菌による
感染症のみを予防するといった特異的なものではなく、
比較的多くの細菌に対して賞食作用や抗菌作用を発揮す
る。したがって、本発明のワクチンを予めエビ類に投与
しておくことによって、養殖産業上問題となっている種
々の細菌性疾病による被害を軽減することが可能であり
、生産性の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例2により、本発明のワクチン投与30
日後のクルマエビに病原菌ビブリオ ペネウス(Vib
rio penaeus)を接種したのちのクルマエビ
の生残率の推移を示す。 図において ・−はワクチン投与群を、−〇−は対照を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)不活性化したビブリオペネウス(VibrioP
    enaeus)を有効成分として含有することを特徴と
    するエビ類の細菌性疾病予防ワクチン。
  2. (2)エビ類の細菌性疾病がエビ類のビブリオ病である
    請求項(1)に記載の細菌性疾病予防ワクチン。
  3. (3)ビブリオペネウス(VibrioPenaeus
    )を海水ブイヨン培地で培養し、これにホルマリンを加
    えるかまたは加熱処理してビブリオペネウスを死菌にし
    て不活性化し、これを有効成分とすることを特徴とする
    請求項(1)または(2)に記載のエビ類の細菌性疾病
    予防ワクチンの製造法。
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