JPH03202456A - 連続式ガス浸炭炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、連続式ガス浸炭炉に関する。

この明細書において、前とは浸炭炉内で被処理物品が搬
送される方向、すなわち第１図右側を指し、後とはこれ
と反対側を指すものとする。

従来の技術と発明の課題 従来、連続式ガス浸炭炉としては、隔壁を介して人口側
ベスティブルと称する被処理物品導入室、浸炭室および
焼入れ油室が設けられており、隔壁に形成された開口に
中間扉が設けられ、被処理物品導入室および焼入れ油室
に、室内が正圧になった場合に内部雰囲気ガスを逃がし
、室内が負圧になった場合に吸引した大気をバーナの燃
焼に使用した後室内に供給しうるようになされた吸気燃
焼式排ガスベントが設けられているものが知られている
。上記従来の装置では、被処理物品導入室および焼入れ
油室の雰囲気を浸炭室内の雰囲気と同じにするために、
浸炭室の後部の雰囲気ガスが中間扉の周縁と隔壁との間
に形成された隙間を通って被処理物品導入室に流れ、浸
炭室の前部の雰囲気ガスが中間扉の周縁と隔壁との間に
形成された隙間を通って焼入れ油室に流れるようになっ
ている。

そして、被処理物品導入室に入れられている被処理物品
を浸炭室内に送るために、導入室と浸炭室との間の中間
扉を開き、その後間じた場合や、浸炭処理の施された被
処理物品を焼入れ油室内に送るために、浸炭室と焼入れ
油室との間の中間扉を開き、その後間じた場合に、被処
理物品導入室または焼入れ油室内の雰囲気温度が上昇し
て膨張することにより被処理物品導入室または焼入れ油
室の内部圧力が高くなって正圧となり、圧力が高くなっ
た分だけ排ガスベントから外部へ排出される。

しかしながら、焼入れ油室の場合には、上記のような場
合の内部圧力の上昇の度合いがかなり大きく、排ガスベ
ントを通って逃げるだけではなく、中間扉と隔壁との間
の隙間を通って浸炭室内に流入し、浸炭室内の雰囲気の
カーボンポテンシャルが乱され、適正な浸炭深さの制御
ができないという問題がある。また、上記のように被処
理物品導入室の被処理物品を浸炭室内に送り込んだ後や
、浸炭室内の被処理物品を焼入れ油室に送り込んだ後、
被処理物品導入室または焼入れ油室内の雰囲気温度が低
くなると、その内部圧力が低下して負圧となる。このと
き、吸気燃焼式排ガスベントにより吸引した大気がバー
ナの燃焼に使用された後室内に供給される以外に、浸炭
室内の雰囲気ガスが中間扉の周縁と隔壁との間を通って
被処理物品導入室または焼入れ油室内に流入し、浸炭室
内の雰囲気のカーボンポテンシャルが乱れる。しかも、
浸炭室から被処理物品導入室および焼入れ油室のうちの
いずれか一方への雰囲気ガスの流れが生じることにより
、同他方の室内の雰囲気ガスの浸炭室への流入も起こり
、これによっても浸炭室内の雰囲気のカーボンポテンシ
ャルが乱れる。したがって、適正な浸炭深さの制御がで
きないという問題がある。このような問題は、特にサイ
クルタイムが短く、雰囲気ガス量の少ない浸炭炉の場合
に深刻である。

この発明の目的は、上記問題を解決した連続式ガス浸炭
炉を提供することにある。

課題を解決するための手段 この発明による連続式ガス浸炭炉は、 隔壁を介して被処理物品導入室、浸炭室および焼入れ油
室が設けられており、隔壁に形成された開口に中間扉が
設けられ、被処理物品導入室および焼入れ油室に、室内
が正圧になった場合に内部雰囲気ガスを逃がし、室内が
負圧になった場合に吸引した大気をバーナの燃焼に使用
した後室内に供給しうるようになされた吸気燃焼式排ガ
スベントが設けられている連続式ガス浸炭炉であって、 中間扉の周縁と隔壁との間がシールで密封され、被処理
物品導入室と浸炭室との間、および浸炭室と焼入れ油室
との間にそれぞれまたがって通気管が配置され、各通気
管にバルブが設けられているものである。

作　　　用 被処理物品導入室および焼入れ油室の内部圧力が適正状
態であるときには、排ガスベントを通っての内部雰囲気
ガスの逃げ、および燃焼した大気の流入はなく、かつ通
気管のバルブは開かれている。被処理物品導入室および
焼入れ油室のうちのいずれか一方の内部圧力が正圧とな
った場合には、正圧となった室内の雰囲気ガスはこの室
に設けられた排ガスベントを通って外部に排出され、室
内の圧力が適正状態に戻される。このとき、通気管のバ
ルブを閉じておけば、中間扉の周縁と隔壁との間に設け
られたシールの作用と相俟って、上記両室と浸炭室との
間の雰囲気ガスの流れが生じるのが防止される。しかも
、上記画室のうちの他方の室の内部ガスはこの室に設け
られた排ガスベントを通って外部に排出されることもな
い。したがって、浸炭炉内にはガスの流れが発生するこ
とはない。

逆に、上記両室のうちのいずれか一方の内部圧力が負圧
となった場合には、負圧となった室内に、排ガスベント
により大気が吸引され、吸引された大気がバーナで燃焼
させられた後に室内に供給されて室内の圧力が適正状態
に戻される。このとき、通気管のバルブを閉じておけば
、中間扉の周縁と隔壁との間に設けられたシールの作用
と相俟って、上記両室と浸炭室との間の雰囲気ガスの流
れが生じるのが防止される。しかも、上記両室のうちの
他方の室の内部ガスはこの室に設けられた排ガスベント
を通って外部に排出されることもない。したがって、浸
炭炉内にはガスの流れが発生することはない。

実施例 以下、この発明の１実施例を、図面を参照して説明する
。

第１図はこの発明による連続式ガス浸炭炉の構成を示す
。第１図において、連続式ガス浸炭炉（１）は、左側か
ら被処理物品導入室（２）、浸炭室〈３）および焼入れ
油室（４）がそれぞれ隔壁（５）を介して設けられたも
のである。被処理物品導入室（２）と炉外、および焼入
れ油室（４）と炉外はそれぞれ可動扉（６〉で仕切られ
ている。

浸炭室（３）内は、左側から予熱ゾーン（３Ａ）、浸炭
ゾーン（３Ｂ）、拡散ゾーン〈３Ｃ〉および降温・均熱
ゾーン（３Ｄ〉に分けられている。被処理物品導入室（
２）と浸炭室（３〉の予熱ゾーン（３Ａ）、および浸炭
室（３）の降温・均熱ゾーン（３Ｄ）と焼入れ油室（４
）にそれぞれまたがって、通気管（７）（ｌｉ）が配置
され、両道気管（７）　（８）にそれぞれ電磁バルブ（
９）（１０）が設けられている。両電磁バルブ（９）（
１０）は、それぞれ図示しない制御装置により制御され
るようになっており、被処理物品導入室（２）および焼
入れ油室（４〉の内部圧力が設定圧力範囲内にあるとき
に開状態となされ、設定圧力範囲外になったときに閉状
態となされる。

各隔壁（５）には開口（１２）が形成され、この開口〈
１２〉を閉鎖するように中間扉（１３）が設けられてい
る。中間扉（１３）の周縁部と隔壁（５）との間はグラ
ファイト製のシール（１４）で密封されている。

被処理物品導入室（２）および焼入れ油室〈４〉には、
それぞれ吸気燃焼式排ガスベント（１５）および圧力ス
イッチ（１６）が設けられている。両室（２）に設けら
れた排ガスベント（１５）は同一の構成であり、被処理
物品導入室（２）のものについて説明する。排ガスベン
ト（１５）は、第２図および第３図に詳しく示すように
、筒状のベント本体（１７〉を有する。ベント本体（１
７〉の上端開口部（１８〉にはベントバルブ〈１９〉が
設けられている。

ベントバルブ（１９）の弁棒（２０）は、ベント本体（
１７〉の外面に固定されて開口部（１８）の上方に張出
した支持部材（２１〉に上下摺動自在に取付けられてお
り、弁棒（２０）の下端には開口部（１８）を密閉する
ための弁体（２２〉が固定されている。また、弁棒（２
０〉の上端には調整用錘（２３〉が固定され、この錘〈
２３〉と支持部材（２ｉ）の間に調整用コイルばね（２
４）が取付けられている。ベント本体（１７）内のベン
トバルブ（１９）のすぐ下に、バーナ（２５）が上向き
に配置されている。このバーナ（２５）ζ≠ベント本体
（１７）の周壁に貫通状に固定されており、これに接続
された混合気供給管（２Ｂ〉に電磁バルブ（２７）とガ
ス・空気ミキサ（２８）がバーナ〈２５）側から順に設
けられている。また、バーナ（２５）内には点火プラグ
（２９）が設けられ、点火プラグ（２９）には点火トラ
ンス（３０〉が接続されている。

電磁バルブ（２７）および点火トランス（３０〉が圧力
スイッチ（１Ｂ〉に接続されている。

ベントバルブ（１９〉は、錘（２３）とばね（２４）に
より調整され、室（２）内の圧力を一定に保つ作用をす
る。すなわち、運転中に室（２〉内圧力が高まると、こ
の圧力により弁体（２２）が押し上げられて、バルブ（
１９）が開き、雰囲気ガスが外部に排出される。そして
、室（２）内圧力が高いほど排出されるガス量が増大し
、圧力が高くなりすぎないように作用する。一方、前述
のように室（２）内圧力が負圧になったときは、圧力ス
イッチ（１６）が作動し、電磁バルブ（２７）を開いて
、ミキサ（２８）を経由した混合気をバーナ（２５〉に
送る。

それと同時に、圧力スイッチ（１６）からの信号で点火
トランス（３０）により点火プラグ（２９）をスパーク
させて、バーナ（２５〉に点火する。これにより、バー
ナ（２５）で混合気が燃焼し、バーナ（２５）から出た
燃焼排ガスは、その圧力により弁体（２２）を押し上げ
てベントバルブ（工９）を開き、大気の吸引面積を確保
して吸引を容易にする。これとともに、吸引した大気を
バーナ（２５）の燃焼に使用し、使用後の大気を室（２
）内に供給する。

そして、圧力が復帰したならば、圧力スイッチ（１６）
によりこれを検知し、電磁バルブ（２７〉を閉じるとと
もに、点火プラグ（２９）への通電を停止する。これに
より、バーナ（２５）が消火し、ベントバルブ（Ｉ９）
が閉じる。

このような構成において、導入室（２）を経て浸炭室（
３）内に入った被処理物品は、搬送装置（３１〉によっ
て、浸炭室（３）内を昇温ゾーン（３Ａ）から降温・均
熱ゾーン（３Ｄ）まで搬送され、その間に昇温ゾーン（
３＾）で所定温度まで加熱され、浸炭ゾーン（３Ｂ）で
浸炭処理が施され、拡散ゾーン（３Ｃ）で浸炭ゾーン（
３Ｂ〉での温度よりも低い温度で拡散処理が施され、降
温・均熱ゾーン（３Ｄ〉で均熱処理が施される。その後
、焼入れ油室（４）で焼入れ処理が施される。

被処理物品導入室（２）および焼入れ油室（４）の内部
圧力が適正状態であるときには、排ガスベント（１５）
を通っての内部雰囲気ガスの逃げ、および燃焼した大気
の流入はなく、かつ通気管（７）（８）の電磁バルブ（
９）　（１０）は開かれている。

被処理物品導入室（２）に入れられている被処理物品を
浸炭室（３）内に送るために、導入室（２）と浸炭室（
３）との間の中間扉（１３）を開き、その後閉じた場合
や、浸炭処理の施された被処理物品を焼入れ油室（４）
内に送るために、浸炭室（３）と焼入れ油室（４）との
間の中間扉（１３）を開き、その後閉じた場合に、これ
らの室（２）　（４）内の雰囲気温度が上昇して膨張す
ることにより被処理物品導入室（２）または焼入れ油室
（４）の内部圧力が高くなって正圧となる。そして、雰
囲気ガスが、内部圧力が高くなった分だけ排ガスベント
（１５〉から外部へ排出され、室（２）　（４）内の圧
力が適正状態に戻される。このとき、通気管（７）（８
）の電磁バルブ（９）（１０）は閉状態となり、中間扉
（１３）の周縁と隔壁（５）との間に設けられたシール
（１４〉の作用と相俟って、被処理物品導入室（２）ま
たは焼入れ油室（４）と浸炭室（３）との間に雰囲気ガ
スの流れが生じるのが防止される。しかも、被処理物品
導入室（２）および焼入れ信置〈４〉のうちの正圧とな
っていない他方の室の内部ガスはこの室に設けられた排
ガスベント（］５）を通っで外部に排出されることもな
い。

したがって、浸炭室（３）内にはガスの流れが発生する
ことはない。

逆に、被処理物品導入室（２）の被処理物品を浸炭室（
３）内に送り込んだ後や、浸炭室（３）内の被処理物品
を焼入れ油室（４）に送り込んだ後、室（２）（４）内
の雰囲気温度が低くなると、その内部圧力が低下して負
圧となる。このとき、負圧となった室内に、上述のよう
に、吸気燃焼式排ガスベント（工５）により大気が吸引
され、吸引された大気がバーナ（２５）で燃焼させられ
た後に室内に供給されて室内の圧力が適正状態に戻され
る。このとき、通気管（７）（８）の電磁バルブ（９）
（１０）は閉状態となり、中間扉（１３）の周縁と隔壁
（５）との間に設けられたシール（１４）の作用と相俟
って、負圧になった室と浸炭室（３）との間に雰囲気ガ
スの流れが生じるのが防止される。しかも、負圧になっ
ていない室の内部ガスはこの室に設けられた排ガスベン
ト（１５）を通って外部に排出されることもない。した
がって、浸炭室（３）内にはガスの流れが発生すること
はない。

上述のように、被処理物品導入室（２）および焼入れ油
室（４）のうちのいずれか一方の内部圧力が正圧になフ
たり、負圧になったりした場合にも浸炭室（３）内に雰
囲気ガスの流れは発生せず、カーボンポテンシャルが乱
れることはない。

したがって、適正な浸炭深さの制御が行われる。

そして、被処理物品導入室（２）および焼入れ油室（４
）のうちのいずれか一方の内部圧力が正圧になったり、
負圧になったりした場合における浸炭室（３〉内の０２
の変化を、ジルコニア式０２センサを用いて測定したと
ころ、センサからの出力電圧は３〜５■■程度であった
。比較のために、従来の連続式ガス浸炭炉における浸炭
室内の０２の変化を、ジルコニア式０２センサを用いて
ＩＩ定したところ、センサからの出力電圧は３０口ｖ程
度であった。

発明の効果 この発明の連続式ガス浸炭炉によれば、上述のようにし
て、浸炭室内において雰囲気ガスの流れが生じるのを防
止できる。したがって、浸炭室内のカーボンポテンシャ
ルに乱れは生じず、適正な浸炭深さが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による連続式ガス浸炭炉の実施例を示
す全体構成図、第２図は吸気燃焼式排ガスベントの垂直
断面図、第３図は第２図の排ガスベントの上部を拡大し
て示す垂直断面図である。 （１）・・・連続式ガス浸炭炉、（２）・・・被処理物
品導入室、（３）・・・浸炭室、（４）・・・焼入れ油
室、（５）・・・隔壁、（７）　（８）・・・通気管、
（９）（１０）・・・電磁バルブ、（］２〉・・・開口
、（１３）・・・中間扉、（１４）・・・シール、（１
５）・・・吸気燃焼式排ガスベント、（２５）・・・バ
ーす。 第８未

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 隔壁を介して被処理物品導入室、浸炭室および焼入れ油
   室が設けられており、隔壁に形成された開口に中間扉が
   設けられ、被処理物品導入室および焼入れ油室に、室内
   が正圧になった場合に内部雰囲気ガスを逃がし、室内が
   負圧になつた場合に吸引した大気をバーナの燃焼に使用
   した後室内に供給しうるようになされた吸気燃焼式排ガ
   スベントが設けられている連続式ガス浸炭炉であって、 中間扉の周縁と隔壁との間がシールで密封され、被処理
   物品導入室と浸炭室との間、および浸炭室と焼入れ油室
   との間にそれぞれまたがって通気管が配置され、各通気
   管にバルブが設けられている連続式ガス浸炭炉。