JPH0318571Y2 - - Google Patents

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JPH0318571Y2
JPH0318571Y2 JP1983176909U JP17690983U JPH0318571Y2 JP H0318571 Y2 JPH0318571 Y2 JP H0318571Y2 JP 1983176909 U JP1983176909 U JP 1983176909U JP 17690983 U JP17690983 U JP 17690983U JP H0318571 Y2 JPH0318571 Y2 JP H0318571Y2
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water
heat insulating
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insulation
absorbing
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JP1983176909U
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  • Building Environments (AREA)
  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、表面保水能力が大きく、防露性能に
すぐれ、断熱効果の安定した、断熱材表面加工に
よる屋根用積層板に関するものである。 断熱材、特に金属折版屋根用などの断熱材とし
て現在、ガラス繊維を主材とした断熱材が広く一
般に使用されているが、自然温湿度環境下におけ
る屋根下断熱材面での結露状態を観察すると、冬
季において外気温、室温、断熱材表面温度、室内
温度の露点の時刻変化により断熱材表面温度が室
内空気の露点以下になることがあり、結露の発生
を見ることが知見されている。 そして、このとき、前記従前の繊維状断熱材に
あつては結露水が内部全体にわたり含浸してお
り、そのため断熱性能の低下はもとより、乾燥時
に繊維状内部よりの乾燥を必要として乾燥速度の
遅延を招いている。このことは断熱性能を上げる
べく厚みを増大しても無駄であることを示してお
り、そのため金属折版屋根等の防露対策として断
熱効果にすぐれるのみならず、同時に防露面での
性能を保持した断熱材の開発がひとしく期待され
て来た。 本考案はかかる現状に対処し、その期待に応え
ることを課題とし、それ自体は吸水、吸湿しない
断熱材に対し、吸水能ある吸水性樹脂を表面に組
み合わせることに着目し、いわゆる表面呼吸作用
を繰り返す特殊樹脂加工による断熱屋根用積層板
を提供することを目的とするものである。 即ち、本考案の特徴とするところは、石綿、炭
酸カルシウム、塩化ビニール樹脂の混成からなる
比重0.08〜0.12の石綿炭酸カルシウム発泡板と如
き非吸水性、非吸湿性の不燃性発泡板からなる断
熱材の一面に、部分架橋ポリオキシエチレン、デ
ンプン−ポリアクリロニトリル共重合体の加水分
解物、部分架橋デンプン−ポリアクリル酸共重合
体及びその親水塩からなる群より選ばれた吸水性
樹脂による保水性にすぐれ、かつ表面呼吸作用を
有する被覆層を形成し、一方、他面に金属折板、
スレート板等の屋根ぶき材を積層貼着せしめた点
にある。 ここで、本考案における前記断熱材は先ず非吸
水、非吸湿能をもつ断熱材であることが重要視さ
れる。 特にかかる性能をもつ断熱材としては、例えば
実公昭53−54409号公報に記載された石綿炭酸カ
ルシウム発泡板、特に石綿10重量%、炭酸カルシ
ウム75重量%、塩化ビニール樹脂15重量%の組成
割合を有し、比重が0.08〜0.12の範囲内に包含さ
れる上記石綿炭酸カルシウム発泡板の如きものが
挙げられ、これは不燃性能をも有するところか
ら、極めて好適である。 次いで、一方、前記被覆用の吸水性樹脂として
は、β−デンプン、寒天等の天然物、部分的に架
橋されたポリオキシエチレン、デンプン−ポリア
クリロニトリル共重合体の加水分解物、部分的に
架橋されたデンプン−ポリアクリル酸共重合物及
びその親水性塩(例えばアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩、アミン塩等)ポリアクリルアミド、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルトルエン−スルホン酸塩の部分架橋反応
物などの粉末又は粒状体が挙げられ、特に高い吸
水力、保水力の点から部分架橋ポリオキシエチレ
ン、デンプン−ポリアクリロニトリル共重合体の
加水分解物、部分架橋デンプン−ポリアクリル酸
共重合体物及びその親水性塩は最も好適である。 そして、この吸水性樹脂の前記断熱材基層への
被覆固定は、特開昭57−119879号公報に開示され
ている如き方法の適用が可能であり、粉末又は粒
状の前記吸水性樹脂ポリマーを有機性液状バイン
ダー中に分散せる液体を断熱材に塗布した後、乾
燥し、又は断熱材に有機性バインダーを塗布し、
該バインダーが流動性を保持せる状態で前記吸水
性ポリマーを断熱材に散布した後、乾燥すること
により吸水性ポリマーを飛散することなく断熱材
に均一に、かつ短時間で強固に固定することがで
きる。 なお、吸水性樹脂ポリマーを有機性バインダー
中に分散せる液体の断熱材への塗布手段としては
通常の塗布手段、例えばデイツプ、スプレー、ロ
ーラーコート、刷毛塗り等を適宜選定利用する。 かくして、上記の如くにして断熱材に吸水性樹
脂をコーテングし表面に保水性をもたせた断熱材
シートは他面側において金属折版屋根用鋼板、大
波スレートなど公知の金属板、スレート板、コン
クリート板等の屋根ぶき材と積層され、防滴性能
にすぐれた素材として建築物の屋根等に用いら
れ、以下の如き効果を奏する。 (1) 一面の吸水性樹脂被覆層は吸水層であり、そ
の保水能力は優に1000g/m2を越え、一時的な
結露水は当該吸水層で完全に保水可能である。 (2) しかも上記吸水能力を示すものは単に表面の
被覆層のみであり、保水時においても断熱材そ
れ自身は全く非吸水性、非吸湿性であるため変
化することがなく、従つて断熱性能には何らの
変動はなく、従来の繊維状断熱材に見られる吸
水、吸湿による断熱性能の低下は起らない。こ
れは屋根構造として全く新規な効果といえよ
う。 (3) 又、表面の吸水性樹脂層に保水した水分は周
囲空気の温湿度環境に応じ放出され、いわゆる
呼吸作用を行ない、防滴性能は繰り返し復元す
る。 (4) 断熱材として石綿炭酸カルシウム発泡板の如
き不燃性発泡板を用いているので更にその不燃
性能により不燃効果を併せて発揮する。 (5) かくして本考案積層板は特に屋根構造に顕著
な効果を奏する。 以下、更に添付図面にもとづき本考案積層板の
具体的実施例を説明する。 第1図は本考案積層板の1例に係るもので、そ
の左半分は乾燥時、右半分は保水時で示す。 図において、1は非吸水性、非吸湿性の断熱材
であり、例えば前述の不燃性石綿炭酸カルシウム
発泡板からなる。 一方、2は一面に被覆された吸水性樹脂層、3
は金属折版屋根用鋼板又はスレート板の如き屋根
ぶき材であり、吸水性樹脂層は前述した各樹脂か
ら選ばれた任意の樹脂被覆によつて形成される。
そして、この樹脂層は乾いているときは表面にお
いて薄層状態を保持するが、結露水が生じるとき
はこれを保水し、右半分に示すように膨潤化し、
樹脂層がゲル化状態を呈し結露水をその表面樹脂
層のみに保水する。 一方、乾燥域初期において上記表面保水状態に
あるとき、これを乾燥するときは表面から水分を
放出して乾燥し、漸次、元の状態に移行する。こ
の状態を従来のガラス繊維よりなる繊維状断熱材
使用のものと対比すれば第2図及び第3図の如く
である。 第2図は本考案の場合、第3図は従来の繊維状
断熱材使用の場合を夫々示し、何れもイは通常時
の断面図、ロは結露域(室温20℃、外気温0℃)
における界面温度分布説明図、ハは乾燥域(屋根
面温度50℃、室温20℃)における界面温度分布説
明図である。 これら各図より明らかなように、結露域におい
ては、本考案の場合、結露条件は一定で結露量は
少なく、結露水は表面の樹脂層のみに保水されて
いるのに対し、従来の断熱材の場合には、断熱材
内面まで浸潤し、該内面における温度が変化し、
従つて結露条件が変化し、結露量も多く、結局、
結露水は断熱材全体にわたり内部まで含浸して断
熱材を膨潤させ、終期においては全面浸潤状態を
呈する。 又、乾燥域では従来の断熱材の場合、初期にお
いて内部まで膨潤しており、従つて繊維状内部よ
りの乾燥を要する関係上、乾燥速度が遅く、又、
膨潤度の変化と共に乾燥条件も変化するが、本考
案においては吸水能力を示すのは表面層のみであ
り、従つて表面からの乾燥のため乾燥速度は早
く、しかも熱伝導率の変化はなく、乾燥条件は一
定である。 かくして本考案断熱積層板においては従来の断
熱材使用の如き吸水、吸湿による断熱性能の低下
は全く認められないに拘らず、吸水能力も大きく
とりわけ呼吸作用を有して乾燥、防滴性能共に優
れ、断熱屋根用の積層板として屋根構造の改善に
頗る有効である。 以下、更に1例として各種金属折版用断熱材の
性能を対比して示す。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案断熱屋根用積層板の断面図で左
半分は乾いているとき、右半部は保水していると
きる示す。第2図イ,ロ,ハ及び第3図イ,ロ,
ハは前記本考案積層板と従来の断熱積層板との各
通常時、結露域、乾燥域における界面温度分布状
態を示す断面説明図である。 1……非吸水性、非吸湿性断熱材、2……吸水
性樹脂層、3……屋根ぶき材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 石綿、炭酸カルシウム、塩化ビニール樹脂の混
    成からなる比重0.08〜0.12の石綿炭酸カルシウム
    発泡板の如き非吸水性、非吸湿性の不燃性発泡板
    からなる断熱材の一面に、部分架橋ポリオキシエ
    チレン、デンプン−ポリアクリロニトリル共重合
    体の加水分解物、部分架橋デンプン−ポリアクリ
    ル酸共重合体及びその親水塩からなる群より選ば
    れた吸水性樹脂による保水性にすぐれ、かつ表面
    呼吸作用を有する被覆層を形成し、一方、他面に
    金属折板、スレート板等の屋根ぶき材を積層して
    なることを特徴とする防滴効果に優れた断熱屋根
    用積層板。
JP17690983U 1983-11-15 1983-11-15 防滴効果に優れた断熱屋根用積層板 Granted JPS6083120U (ja)

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JP17690983U JPS6083120U (ja) 1983-11-15 1983-11-15 防滴効果に優れた断熱屋根用積層板

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JP17690983U JPS6083120U (ja) 1983-11-15 1983-11-15 防滴効果に優れた断熱屋根用積層板

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JPS6083120U JPS6083120U (ja) 1985-06-08
JPH0318571Y2 true JPH0318571Y2 (ja) 1991-04-19

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JP17690983U Granted JPS6083120U (ja) 1983-11-15 1983-11-15 防滴効果に優れた断熱屋根用積層板

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5112040U (ja) * 1974-07-15 1976-01-29

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5112040U (ja) * 1974-07-15 1976-01-29

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Publication number Publication date
JPS6083120U (ja) 1985-06-08

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