JPH0318540B2 - - Google Patents

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JPH0318540B2
JPH0318540B2 JP61081815A JP8181586A JPH0318540B2 JP H0318540 B2 JPH0318540 B2 JP H0318540B2 JP 61081815 A JP61081815 A JP 61081815A JP 8181586 A JP8181586 A JP 8181586A JP H0318540 B2 JPH0318540 B2 JP H0318540B2
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JP
Japan
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molten metal
sleeve
cylinder
diameter
siamese
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JP61081815A
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JPS62238061A (ja
Inventor
Kyoshi Shibata
Shuji Kobayashi
Akio Kawase
Ryoichi Kanzawa
Shigeki Matsumoto
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS62238061A publication Critical patent/JPS62238061A/ja
Publication of JPH0318540B2 publication Critical patent/JPH0318540B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/02Cylinders; Cylinder heads  having cooling means
    • F02F1/10Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling
    • F02F1/108Siamese-type cylinders, i.e. cylinders cast together
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B2075/1804Number of cylinders
    • F02B2075/1816Number of cylinders four

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 A 発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、アルミニウム合金製サイアミーズシ
リンダバレルの各シリンダバレルに鋳鉄製スリー
ブを、溶湯の加圧充填下で鋳ぐるんだサイアミー
ズ型シリンダブロツク素材の鋳造装置に関する。
(2) 従来の技術 従来、この種装置は、金型におけるサイアミー
ズシリンダバレル成形用キヤビテイの各スリーブ
配設位置に心金を設け、各心金にスリーブを嵌合
してキヤビテイに溶湯を加圧充填するように構成
されている。
(3) 発明が解決しようとする問題点 しかしながら前記装置によると、溶湯充填時相
隣るスリーブの対向周壁部分が溶湯の充填圧を強
く受けるため各スリーブが長軸をシリンダバレル
配列方向と直交させた略楕円形の断面形状を呈す
るように変形する。
この場合、アルミニウム合金の凝固に伴う各シ
リンダバレルの収縮時の断面形状は長軸をシリン
ダバレル配列方向に平行させた略楕円形を呈する
ので、各スリーブはアルミニウム合金の収縮力を
受けて各シリンダバレルの収縮時の断面形状に倣
うように変形しようとするが、溶湯充填時におけ
る変形形状が僅かに変わる程度である。
したがつて各スリーブの断面形状と各シリンダ
バレルの断面形状とが両長軸を90゜食い違わせた
ようになつて各スリーブに残留する鋳造応力がそ
の円周回りにおいて不均一となる。この状態のま
まスリーブの内周面に真円加工を施してエンジン
を組み立てそれを運転すると、スリーブの円周回
りにおける熱膨脹量が不均一となるためピストン
リングとスリーブ間に隙間を生じ、ブローバイガ
スを増加させたり、オイルを無駄に消費するとい
つた問題がある。
そこで複数のスリーブにそれぞれ拡径力を付与
し得る複数の拡径機構を用いて、溶湯の充填圧に
よる各スリーブの変形を防止することが考えられ
るが、その場合、複数の拡径機構を共通の駆動装
置により同じだけ駆動しようとすると、複数のス
リーブの内径加工精度にばらつきがあつた場合に
一部のスリーブに必要な拡径力を付与し得なくな
る不都合が生じる。
本発明は上記に鑑み提案されたもので、従来の
ものの問題、不都合を全て解決し得る、サイアミ
ーズ型シリンダブロツク素材の鋳造装置を提供す
ることを目的とする。
B 発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明は、複数のシ
リンダバレルを結合してなるアルミニウム合金製
サイアミーズシリンダバレルの各シリンダバレル
に鋳鉄製スリーブを溶湯の加圧充填下で鋳包んだ
サイアミーズ型シリンダブロツク素材の鋳造装置
であつて、サイアミーズシリンダバレル成形用キ
ヤビテイを有する金型と、前記キヤビテイに設置
される複数の前記スリーブにそれぞれ挿入可能に
配設されて該スリーブに拡径力を付与し得る複数
の拡径機構と、前記複数のスリーブの内径加工精
度にばらつきがあつてもその全スリーブに必要な
拡径力を確実に付与し得るよう、前記複数の拡径
機構を互いに独立して作動させる拡径機構独立作
動装置とを備えることを特徴とする。
(2) 作用 各拡径機構により各スリーブに拡径力を与えて
おくと、溶湯の充填圧による各スリーブの変形が
防止される。そして溶湯が凝固を完了した後各ス
リーブの拡径力を除去すると、各スリーブが各シ
リンダバレルの収縮時の断面形状に倣うように変
形して各スリーブの断面形状が長軸をシリンダバ
レル配例方向に平行させた略楕円形を呈するよう
になる。
これにより各スリーブに残留する鋳造応力がそ
の円周回りにおいて略均一化されてその応力のバ
ランス度が良好となる。
この状態において各スリーブの内周面に真円加
工を施してエンジンを組立てそれを運転すると各
スリーブの円周回りにおける熱膨脹量が略均一と
なる。
また各拡径機構は互いに独立して作動するの
で、各スリーブの内径加工精度にばらつきを生じ
ても、各拡径機構により各スリーブに必要な拡径
力を確実に与えることができる。
(3) 実施例 第1〜第3図は、サイアミーズ型シリンダブロ
ツクSを示し、それはアルミニウム合金製シリン
ダブロツク本体2と、鋳鉄製スリーブ3とよりな
る。シリンダブロツク本体2は複数、図示例は4
個のシリンダバレル11〜14を結合してなるサイ
アミーズシリンダバレル1と、サイアミーズシリ
ンダバレル1を囲繞するシリンダブロツク外壁4
と、それらの下縁に連設されたクランクケース5
とより構成される。サイアミーズシリンダバレル
1とシリンダブロツク外壁4間に、サイアミーズ
シリンダバレル1の外壁が臨むウオータジヤケツ
ト6が形成される。そのウオータジヤケツト6の
シリンダヘツド側端部において各シリンダバレル
1〜14とシリンダブロツク外壁4間は円周方向
に配列された複数の補強デツキ部8により部分的
に連結され、相隣る補強デツキ部8間はウオータ
ジヤケツト6のシリンダヘツド側への連通口7と
して機能する。これによりシリンダブロツクSは
クローズデツキ型に構成される。スリーブ3は各
シリンダバレル11〜14に鋳ぐるまれており、そ
のスリーブ3によりシリンダボア3aが画成され
る。
第5〜第9図は、第4図に示すシリンダブロツ
ク素材Smの鋳造装置を示し、その装置は金型M
を備え、その金型Mは昇降自在は上型9と、その
上型9の下方に配設され、第5、第6図において
左右二つ割の第1および第2側型101,102
らびに第7図において左右二つ割の第3および第
4側型103,104と、各側型101〜104を摺
動自在に載置する下型11とより構成される。
上型9の下面に、各側型101〜104と協働し
てサイアミーズシリンダバレル1およびシリンダ
ブロツク外壁4を成形すべく第1キヤビテイC1
を画成する型締め用凹部12が形成され、その凹
部12と嵌合する型締め用凸部13が各側型10
〜104の上面に突設される。
第7、第8図に示すように、下型11に溶解炉
(図示せず)よりアルミニウム合金よりなる溶湯
を受ける湯溜部14と、その湯溜部14に連通す
る給湯シリンダ15と、その給湯シリンダ15に
摺合されるプランジヤ16と、湯溜部14より2
本に分岐して第1キヤビテイC1の長手方向に、
且つそれと略同一長さに亘つて延びる一対のラン
ナ17とが設けられる。また下型11は両ランナ
17間において上方へ突出する成形ブロツク18
を有し、その成形ブロツク18は各側型101
104と協働してクランクケース5を成形する第
2キヤビテイC2を画成する。そのキヤビテイC2
の上端は第1キヤビテイC1に連通し、また両側
の下端は両ランナ17に複数のゲート19を介し
て連通する。
成形ブロツク18は、所定の間隔で形成された
背の高い4個のかまぼこ形第1成形部181と、
相隣る第1成形部181間および最外側の両第1
成形部181の外側に位置する凸字形第2成形部
182とよりなり、各第1成形部181はクランク
ピンおよびクランクアーム用回転空間20(第
2、第3図)を成形するために用いられ、第2成
形部182はクランクジヤーナルの軸受ホルダ2
1(第2、第3図)を成形するために用いられ
る。各ゲート19は各第2成形部182に対応し
て設けられており、第2キヤビテイC2の容量の
大きな部分に溶湯を早期に充填するようになつて
いる。両ランナ17の断面積が湯溜部14側より
先端部17aに向けて段階的に減少するように、
ランナ17底面は湯溜部14側より数段の上り階
段状に形成されている。各段部17bに連なる各
立上り部17cは溶湯を各ゲート19にスムーズ
に導くことができるように斜めに形成される。
このようにランナ17の断面積を段階的に減少
させると、断面積の大きな部分では大量の溶湯を
遅い速度でゲート19を通じて第2キヤビテイ
C2に充填し、また断面積の小さな部分では少量
の溶湯を速い速度でゲート19を通じて第2キヤ
ビテイC2に充填することができるので、そのキ
ヤビテイC2内では両側下端よりその全長に亘つ
て略均等に湯面が上昇し、したがつて溶湯が第2
キヤビテイC2内で乱流を起こすことがなく、空
気等のガスが溶湯に巻き込まれることを防止して
巣の発生を回避することができる。また溶湯の充
填作業が効率良く行われるので、鋳造能率を向上
させることができる。
第5、第6図に示すように各第成形部181
頂面に、鋳鉄製スリーブ3の内周面と嵌合する位
置決め突起22が突設され、その位置決め突起2
2の中心には凹部23が形成される。また両側に
位置する2つの第1成形部181に、位置決め突
起22の両側において第1成形部181を貫通す
る貫通孔24が形成され、それら貫通孔24に一
対の仮設置ピン25がそれぞれ摺合され、それら
仮設置ピン25は、ウオータジヤケツト用砂中子
の仮設置のために用いられる。両仮設置ピン25
の下端は、成形ブロツク18の下方に配設された
取付板26に固定される。その取付板26に2本
の支持ロツド27が挿通され、各支持ロツド27
の下部と取付板26の下面との間にコイルばね2
8が縮設される。型開き時には、取付板26は各
コイルばね28の弾発力を受けて各支持ロツド2
7先端のストツパ27aに当接するまで上昇し、
これにより各仮設置ピン25の先端は第1成形部
181頂面より突出している。各仮設置ピン25
の先端面に砂中子の下縁と係合する凹部25aが
形成される。
また両側に位置する2つの第1成形部181に、
両貫通孔24間の二等分位置において第1成形部
181を貫通する貫通孔29が形成され、その貫
通孔29に下端を取付板26に固定された作動ピ
ン30が摺合される。型開き時には、作動ピン3
0の先端は凹部23内に突出し、また型閉め時に
は後述する拡径機構により押し下げられ、これに
より両仮設置ピン25を第1成形部181頂面よ
り引き込ませるようになつている。
第1および第2側型101,102における第2
キヤビテイC2を画成する壁部の中央部分に砂中
子を本設置するための中子受31が2個所宛設け
られている。各中子受31は砂中子の位置決めを
行う係合孔31aと、その開口部外周に形成され
て砂中子を挟持する挟持面31bとよりなる。
上型9の型締め用凹部12に、第1キヤビテイ
C1に連通する複数のオーバフロー用第3キヤビ
テイC3および連通口成形用第4キヤビテイC4
それぞれ開口し、また上型9に各第3キヤビテイ
C3および各第4キヤビテイC4に連通する貫通孔
32,33がそれぞれ形成される。
それら貫通孔32,33に閉鎖ピン34,35
がそれぞれ挿入され、それら閉鎖ピン34,35
の上端は上型9の上方に配設される取付板36に
固定される。
各貫通孔32,34の、両キヤビテイC3,C4
に対する連通端から上方へ所定の長さに亘つて延
びる小径部32a,33aは各閉鎖ピン34,3
5と嵌合して第3、第4キヤビテイC3,C4を閉
鎖し得るが、その外の部分の直径は各閉鎖ピン3
4,35の直径よりも大きく、これにより各閉鎖
ピン34,35と各貫通孔32,33間に空気通
路37,38が形成される。
上型9の頂面と取付板36間に、油圧シリンダ
39が介装され、その油圧シリンダ39の作動に
より取付板36を昇降して各閉鎖ピン34,35
により各小径部32a,33aを開閉するように
なつている。40は取付板36の案内ロツドであ
る。
各シリンダバレル11〜14に鋳ぐるまれるそれ
ぞれのスリーブ3に拡径力を与えるべく、4機の
拡径機構41が上型9に設けられ、各機構41は
下記のように構成される。
上型9に、作動ピン30の延長軸線に中心線を
合致させた貫通孔42が形成され、その貫通孔4
2に支持ロツド43が遊挿される。その支持ロツ
ド43の上端は上型9の頂面に立設されたブラケ
ツト44に固定され、またその下端に溶湯浸入防
止板45が固着される。溶湯浸入防止板45の下
面には、下型11における第1成形部181頂面
の凹部23に嵌合し得る凸部45aが形成され
る。
中空の保持筒46は円形の外周面と、上部から
下部に向けて下り勾配のテーパ孔47を有し、上
型9から下方へ突出する支持ロツド43の下部は
保持筒46のテーパ孔47に遊挿され、その保持
筒46の上端面は上型9の凹部12に突設された
凸部48に当接し、また下端面は溶湯浸入防止板
45に当接する。第9図に示すように保持筒46
の周壁部にはその内周面および外周面より半径方
向に延びる複数のすり割溝49が交互に且つ円周
上等間隔に形成される。
支持ロツド43に、保持筒46を拡径するため
の中空状作動ロツド50が支持ロツド43の略全
長に亘つて摺合され、その作動ロツド50は保持
筒46のテーパ孔47に嵌合するテーパ部50a
と、そのテーパ部50aに連設されて上型9の貫
通孔42に摺合されると共に上型9より突出する
真円部50bとよりなる。テーパ部50aに複数
のピン57が突設され、それらピン57は保持筒
46の上下方向に長いピン孔58に挿入され、こ
れによりテーパ部50aの上下動を許容しつつ保
持筒46の回止めがなされる。
上型9の頂面に、油圧シリンダ51が固定さ
れ、その中空ピストン52の上端面および下端面
に突設された中空ピストンロツド531,532
シリンダ本体54の上端壁および下端壁をそれぞ
れ貫通している。中空ピストン52および中空ピ
ストンロツド53を貫通する貫通孔55に作動ロ
ツド50の真円部50bが挿入され、その真円部
50bの環状溝に嵌めた抜止めストツパ561
562を中空ピストンロツド531,532の上、
下端面にそれぞれ当接させて中空ピストン52に
より作動ロツド50を昇降するようになつてい
る。
前記油圧シリンダ51は、第7図に明示するよ
うに1個のシリンダ本体54に4個のシリンダ孔
54aを形成し、各シリンダ孔54aに中空ピス
トン52を摺合したもので、相隣るシリンダ孔5
4aのピストン上動側油圧室Aとピストン下動側
油圧室Bとは相互に連通し、最外側の両油圧室
A,Bに油圧導管t1,t2がそれぞれ接続される。
これにより各拡径機構41は互いに独立して作
動することができ、油圧シリンダ51は、本発明
の拡径機構独立作動装置を構成している。
第10、第11図はウオータジヤケツト用砂中
子59を示し、その砂中子59は、シリンダブロ
ツクSの4本のシリンダバレル11〜14に対応し
て4本の円筒部601〜604を備えると共にそれ
らの相隣るもの相互の重合する周壁を欠如させた
中子本体61と、ウオータジヤケツトをシリンダ
ヘツドのウオータジヤケツトに連通する連通口7
を形成すべく、中子本体61の上端面に突設され
た複数の突起62と、中子本体61の中間に位置
する2本の円筒部602,603の両外側面にそれ
ぞれ突設された幅木63とより構成される。各幅
木63は中子本体61と一体の大径部63aと、
その端面に突設される小径部63bとより形成さ
れる。この場合突起62は前記第4キヤビテイ
C4に遊挿されるように、その寸法設定がなされ
る。
次に前記鋳造装置によるシリンダブロツク素材
Smの鋳造作業について説明する。
先ず第5図に示すように、上型9を上昇させ、
また対向する両側型101,102;103,104
を互いに離間するように移動させて型開きを行
う。各拡径機構41においては、油圧シリンダ5
1を作動させて各中空ピストン52により作動ロ
ツド50を下降させ、テーパ部50aの下方移動
により保持筒46を縮径させておく。また上型9
上の油圧シリンダ39を作動させて取付板36を
上昇させ、これにより各閉鎖ピン34,35を第
3、第4キヤビテイC3,C4に連通する小径部3
2a,33aより離脱させる。さらに給湯シリン
ダ15内のプランジヤ16を下降させる。
略真円となるように機械加工により内径を仕上
げられた鋳鉄製スリーブ3を各保持筒46に遊嵌
し、スリーブ3の上端開口を上型9の凸部48に
嵌合して閉鎖し、またスリーブ3の下端面を溶湯
浸入防止板45の凸部45a下端面に合致させる
と共に溶湯浸入防止板45によりスリーブ3の下
端開口を閉鎖する。そして各拡径機構41におい
て、油圧シリンダ51を作動させ、各中空ピスト
ン52により作動ロツド50、したがつてテーパ
部50aを上方へ移動させて保持筒46を拡径す
る。この場合、各拡径機構41は互いに独立して
作動するので、各スリーブ3の内径加工精度にば
らつきを生じても、各拡径機構41により各スリ
ーブ3に必要な拡径力を確実に与えて各スリーブ
3を保持筒46に保持させることができる。
第5、第11図に示すように砂中子59におけ
る両側の円筒部601,604下縁を、下型11に
おける両側の第1成形部181の頂面に突出する
各仮設置ピン25の凹部25aに係合させて砂中
子59の仮設置を行う。
両側型101,102をそれらが互いに接近する
方向に所定距離移動させ、各中子受31の係合孔
31aに砂中子59における各幅木63の小径部
63bを嵌合して砂中子59を位置決めし、また
各大径部63aの端面を各中子受31の挟持面3
1bに衝合し、これにより砂中子59を正確に位
置決めして両側型101,102に挟持させた砂中
子59の本設置を行う。
第6図に示すように、上型9を下降させて各ス
リーブ3を砂中子59の各円筒部601〜604
に挿入し、溶湯浸入防止板45の凸部45aを第
1成形部181頂面の凹部23に嵌合する。これ
により溶湯浸入防止板45の凸部45aにより作
動ピン30が押し下げられるので各仮設置ピン2
4が下降して第1成形部181頂面より引込む。
また上型9の型締め用凹部12が各側型101
104の型締め用凸部13に嵌合して型締めが行
われる。さらに、砂中子59の突起62が第4キ
ヤビテイC4に遊挿される。
第1キヤビテイC1において、砂中子59の内
側にサイアミーズシリンダバレル成形用キヤビテ
イCaが、また砂中子59の外側にシリンダブロ
ツク外壁成形用キヤビテイCbがそれぞれ画成さ
れる。
下型11の湯溜部14に溶解炉よりアルミニウ
ム合金よりなる溶湯を供給し、プランジヤ16を
上昇させて溶湯を両ランナ17よりゲート19を
通じて第2キヤビテイC2の両下縁よりそのキヤ
ビテイC2および第1キヤビテイC1に充填する。
両キヤビテイC1,C2内の空気等のガスは、溶湯
により押し上げられ第3、第4キヤビテイC3
C4に連通する空気通路37,38を経て上型9
の上方へ抜ける。
この場合両ランナ17の断面積が前述のように
先端部17aに向けて段階的に減少するように、
ランナ底面が湯溜部14側より数段の上の階段状
に形成されているので、プランジヤ16の上昇に
より溶湯は両ランナ17より各ゲート19を通じ
て第2キヤビテイC2の両側下端よりその全長に
亘つて略均等にそのキヤビテイC2内をスムーズ
に押し上げられる。したがつて溶湯が両キヤビテ
イC1,C2内で乱流を起こすことがなく、溶湯中
への空気等のガスの巻込みを防止して巣の発生を
回避することができる。
各第3、第4キヤビテイC3,C4に溶湯が充填
された時点で、上型9上の油圧シリンダ39を作
動させて取付板36を下降させ、閉鎖ピン34,
35によつて両キヤビテイC3,C4に連通する小
径部32a,33aを閉鎖する。
前記注湯作業において、第2、第1キヤビテイ
C2,C1に溶湯を充填するためのプランジヤ16
の変位および溶湯圧力は第12図に示すように制
御される。
即ち、プランジヤ16はその移動速度を第1〜
第3速V1〜V3の3段階に制御される。本実施例
では第1速V1は0.08〜0.12m/sec、第2速V2
0.14〜0.18m/sec、第3速V3は大幅な減速状態
となるように0.04〜0.08m/secにそれぞれ設定さ
れ、この3段階の速度制御によつて溶湯の波立を
防止して空気等のガスを巻き込むことのない静か
な溶湯流を形成し、その溶湯を前記両キヤビテイ
C2,C1に効率良く充填することができる。
またプランジヤ16の第1速V1では、溶湯は
両ランナ17等に充満するだけであるから溶湯の
圧力P1は略一定に保持され、プランジヤ16の
第2、第3速V2、V3では溶湯は両キヤビテイC1
C2に充填されるので溶湯の圧力P2は急激に上昇
する。プランジヤ16を第3速V3で所定時間移
動させた後は、溶湯の充填圧P3を約1.5秒間、150
〜400Kg/cm2に保持し、これにより砂中子59を
溶湯により完全に包んでその表面に溶湯凝固膜を
形成する。
前記時間経過後においては、プランジヤ16を
速度V4で減速移動させるので溶湯の圧力P4は上
昇し、その圧力P5が200〜600Kg/cm2となつたと
きプランジヤ16の移動を止めてこの状態で溶湯
を凝固させる。
前記のように溶湯の圧力を所定時間略一定に保
つことにより砂中子59の表面に溶湯凝固膜を形
成すると、次の溶湯加圧時に砂中子59が前記膜
により保護されて破損することがない。
また溶湯によつて砂中子59が膨脹するが、突
起62は第4キヤビテイC4に遊挿されているの
で、砂中子59の膨脹に突起62が追従し、これ
により突起62の折れが回避される。
さらに砂中子59は、それの各幅木63を介し
て両側型101,102により正確な位置に挟持さ
れているので、第1キヤビテイC1内への溶湯の
充填時およびそのキヤビテイC1内の溶湯の加圧
時において砂中子59が浮き上がつたりすること
がない。さらにまた各幅木63の大径部63aの
端面が両側型101,102における中子受31の
挟持面31bに衝合しているので、砂中子59が
脹らみ傾向になると、その変形力は各挟持面31
bによつて支承され、これにより砂中子59の変
形が防止されて各スリーブ3回りの肉厚が均一な
サイアミーズシリンダバレル1が得られる。
その上、各スリーブ3の上、下端開口は上型9
の凸部48および溶湯浸入防止板45によつて閉
鎖されているので、スリーブ3内への溶湯の浸入
が回避され、これにより溶湯による保持筒46の
拡径および縮径機能の阻害を防止することができ
る。
前記のようにプランジヤ16の移動速度および
溶湯の圧力を制御することによつてダイカスト鋳
造と略同じ生産効率を以てクローズドデツキ型の
シリンダブロツク素材を鋳造することができる。
溶湯が凝固を完了した後、各拡径機構41にお
いて油圧シリンダ51を作動させ、作動ロツド5
0を下降させてスリーブ3に対する保持筒46の
拡径力を除去し、型開きを行うと第4図に示すシ
リンダブロツク素材Smが得られる。
このシリンダブロツク素材Smにおいては、第
13図aのタリロンド測定(100倍)結果に示す
ように各スリーブ3の断面形状が、長軸をシリン
ダバレル11〜14の配列方向に平行させた略楕円
形を呈し、これは各シリンダバレル11〜14の収
縮時の断面形状に合致している。
このような結果が得られる理由は、溶湯充填時
各拡径機構41により各スリーブ3に拡径力が与
えられているので、各スリーブ3が溶湯の充填圧
により変形することが防止され、溶湯が凝固を完
了した後各スリーブ3の拡径力を除去すると各ス
リーブ3が各シリンダバレル11〜14の収縮時の
断面形状に倣うように変形するからである。
これにより各スリーブ3に残留する鋳造応力
は、その全周に亘り略均一化される。
第13図bは、略真円のスリーブ300を心金
に嵌合してシリンダバレル1001〜1004に鋳
ぐるんで得られた比較例としてのサイアミーズ型
シリンダブロツク素材タリロンド測定結果を示
し、この図から明らからように各スリーブ300
の断面形状は、長軸をシリンダバレルの配列方向
と直交させた略楕円形を呈しており、特に相隣る
シリンダバレル間においては、両スリーブ300
の対向周壁部が溶湯の充填圧を受けて凹状部30
0aとなつている。
第14図a前記はシリンダブロツク素材Smに
おける各スリーブ3に残留する鋳造応力のバラン
ス度を示し、真円cは鋳造応力のO点を示してい
る。この図から前記素材Smにおいては、各スリ
ーブ3の全周に亘り良好なバランス度が確保され
ていることが明らかである。
第14図bは前記比較例における各スリーブ3
00に残留する鋳造応力のバランス度を示し、相
隣るシリンダバレル間が特異傾向にあつてバラン
ス度が悪くなつている。
前記測定後シリンダブロツク素材Smに研削加
工を施して各第4キヤビテイC4により成形され
た、砂中子59の突起62を内蔵した各突出部6
4を除去すると、突起62により連通口7が、ま
た相隣る連通口7間に補強デツキ部8がそれぞれ
形成される。その後砂抜きを行うことによりウオ
ータジヤケツト6が得られ、さらに各スリーブ3
の内周面に真円加工を施し、さらにまたその他の
所定の加工を施すと第1〜第3図に示すシリンダ
ブロツクSが得られる。
比較例のものにも同様の加工を施してシリンダ
ブロツクを得る。
第15図a,bは両シリンダブロツクを均一に
加熱した場合における両スリーブ3,300の内
径変化を膨脹量として表わしたものである。膨脹
量の測定は第16図に示すように円周上4a1〜a4
における内径の変化を求めた。
第15図aは本発明により得られたシリンダブ
ロツクSの場合を示し、エンジン運転中における
シリンダブロツクの加熱温度である190℃前後で
の最高膨脹量と最低膨脹量の差D1は20μと小さく
各点a1〜a4における膨脹量のばらつきが少ない。
しかもそれら膨脹量は理論膨脹量Tに近似してい
る。これは前記のように各スリーブ3に残留する
鋳造応力のバランス度が良いことに起因する。
第15図bは比較例のものの場合を示し、前記
と同温度での最高膨脹量と最低膨脹量との差D2
が128μと大きく、各点a1〜a4における膨脹量にば
らつきが見られる。しかもそれら膨脹量のうち3
点a2,a3,a4におけるものは理論膨脹量Tより大
きく隔つている。これは前記のように各スリーブ
300に残留する鋳造応力のバランス度が悪いこ
とに起因する。
C 発明の効果 本発明鋳造装置は、金型におけるサイアミーズ
シリンダバレル成形用キヤビテイに配設されたそ
れぞれのスリーブに拡径力を付与し得る複数の拡
径機構を備えているので、各拡径機構により溶湯
の充填圧による各スリーブの変形を防止すること
ができる。そして溶湯が凝固を完了した後前記拡
径力を除去すれば、各スリーブがサイアミーズシ
リンダバレルにおける各シリンダバレルの収縮時
の断面形状に倣うように変形し、これにより各ス
リーブに残留する鋳造応力がその円周回りにおい
て略均一化されてその応力のバランス度が良好と
なる。
このようなシリンダブロツクにおける各スリー
ブの内周面に真円加工を施してエンジンを組立て
それを運転する各スリーブの円周回りにおける熱
膨脹量が略均一となり、これによりピストンリン
グとスリーブ間に隙間が生じることを極力抑制し
てブローバイガスの増加、オイルの無駄な消費と
いつた問題が解決される。
また前記複数のスリーブの内径加工精度にばら
つきがあつてもその全スリーブに必要な拡径力を
確実に付与し得るよう、前記複数の拡径機構を互
いに独立して作動させる拡径機構独立作動装置を
備えるので、全部のスリーブに対して、それらの
内径加工精度のばらつき如何に関係なく必要な拡
径力を確実に付与することができ、従つて拡径機
構の特設による前述の効果を全スリーブに対し確
実に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1乃至第3図はサイアミーズ型シリンダブロ
ツクを示し、第1図は上方から見た斜視図、第2
図は第1図−線断面図、第2A図は第2図
a−a線断面図、第3図は下方から見た斜視
図、第4図はサイアミーズ型シリンダブロツク素
材を上方から見た斜視図、第5図は本発明の一実
施例に係る鋳造装置の型開き時の縦断正面図、第
6図はその鋳造装置の型閉め時の縦断正面図、第
7図は第6図−線断面図、第8図は第7図
−線断面図、第9図は第5図−線断面図、
第10図は砂中子を上方から見た斜視図、第11
図は第10図XI−XI線断面図、第12図は時間に
対するプランジヤの変位および時間に対する溶湯
の圧力の関係を示すグラフ、第13図a,bは本
発明鋳造装置を用いて得られたサイアミーズ型シ
リンダブロツク素材および比較例におけるスリー
ブの内径形状についてタリロンド測定を行つた結
果を示す測定図、第14図a,bは本発明鋳造装
置を用いて得られたサイアミーズ型シリンダブロ
ツク素材および比較例におけるスリーブに残留す
る鋳造応力のバランス度を示す説明図、第15図
a,bは本発明鋳造装置を用いて得られた前記素
材よりなるサイアミーズ型シリンダブロツクおよ
び比較例におけるスリーブの加熱温度に対する膨
脹量の関係を示すグラフ、第16図はスリーブの
膨脹量測定位置を示す説明図である。 Ca……サイアミーズシリンダバレル成形用キ
ヤビテイ、M……金型、Sm……サイアミーズ型
シリンダブロツク素材、11〜14……シリンダバ
レル、3……スリーブ、41……拡径機構、51
……拡径機構独立作動装置としての油圧シリン
ダ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 複数のシリンダバレル11〜14を結合してな
    るアルミニウム合金製サイアミーズシリンダバレ
    ル1の各シリンダバレル11〜14に鋳鉄製スリー
    ブ3を溶湯の加圧充填下で鋳包んだサイアミーズ
    型シリンダブロツク素材Smの鋳造装置であつて、
    サイアミーズシリンダバレル成形用キヤビテイ
    Caを有する金型Mと、前記キヤビテイCaに設置
    される複数の前記スリーブ3にそれぞれ挿入可能
    に配設されて該スリーブ3に拡径力を付与し得る
    複数の拡径機構41と、前記複数のスリーブ3の
    内径加工精度にばらつきがあつてもその全スリー
    ブ3に必要な拡径力を確実に付与し得るよう、前
    記複数の拡径機構41を互いに独立して作動させ
    る拡径機構独立作動装置51とを備えることを特
    徴とする、サイアミーズ型シリンダブロツク素材
    の鋳造装置。
JP8181586A 1986-04-09 1986-04-09 サイアミ−ズ型シリンダブロツク素材の鋳造装置 Granted JPS62238061A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61144263A (ja) * 1984-11-12 1986-07-01 Honda Motor Co Ltd サイアミ−ズ型シリンダブロツク素材の鋳造装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS61144263A (ja) * 1984-11-12 1986-07-01 Honda Motor Co Ltd サイアミ−ズ型シリンダブロツク素材の鋳造装置

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