JPH0349778Y2 - - Google Patents

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JPH0349778Y2
JPH0349778Y2 JP4535686U JP4535686U JPH0349778Y2 JP H0349778 Y2 JPH0349778 Y2 JP H0349778Y2 JP 4535686 U JP4535686 U JP 4535686U JP 4535686 U JP4535686 U JP 4535686U JP H0349778 Y2 JPH0349778 Y2 JP H0349778Y2
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mold
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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 A 考案の目的 (1) 産業上の利用分野 本考案は、サイアミーズ型シリンダブロツク素
材、特に複数のシリンダバレルを結合してなるサ
イアミーズシリンダバレルと、該サイアミーズシ
リンダバレルを囲繞するシリンダブロツク外壁
と、前記サイアミーズシリンダバレルと前記シリ
ンダブロツク外壁間に該サイアミーズシリンダバ
レルの外周が臨むように設けられた水ジヤケツト
とを備えたものの鋳造装置に関する。
(2) 従来の技術 従来、この種鋳造装置においては、天壁を有し
筒形をなす水ジヤケツト用中子を、シリンダボア
を形成するボアピンに被せ、天壁の長手方向両端
に設けられた各位置決め孔にボアピンの位置決め
突起を係合して中子の位置決めを行うようにして
いる。
(3) 考案が解決しようとする問題点 しかしながら前記のように構成すると、キヤビ
テイへの溶湯の充填中およびその溶湯の加圧中に
中子が動いたり、またシリンダバレル配列方向と
直交する方向に脹らんでサイアミーズシリンダバ
レルの肉厚が不均一になるといつた問題がある。
本考案は上記に鑑み、中子を正しい位置に確実
に拘束し得ると共に中子の脹らみを防止し得るよ
うに前記中子を支持するようにした前記装置を提
目的とする。
B 考案の構成 (1) 問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために本考案は、複数のシ
リンダバレルを結合してなるサイアミーズシリン
ダバレルと、該サイアミーズシリンダバレルを囲
繞するシリンダブロツク外壁と、前記サイアミー
ズシリンダバレルと前記シリンダブロツク外壁間
に該サイアミーズシリンダバレルの外周が臨むよ
うに設けられた水ジヤケツトとを備えたサイアミ
ーズ型シリンダブロツク素材の成形用キヤビテイ
を画成し得る金型を、固定下型と、型閉め時互い
に接近し得るように前記下型に相対向して摺動自
在に設けられた複数の側型と、型閉め時互いに接
近する前記側型上に重合される昇降可能は上型9
とで構成し、前記金型には、前記複数のシリンダ
バレルの各シリンダボアを成形するための複数の
シリンダボア成形用部材を前記キヤビテイの所定
位置に保持し得るシリンダボア成形用部材保持部
を配設してなる、サイアミーズ型シリンダブロツ
ク素材の鋳造装置において、前記下型には、前記
水ジヤケツトを成形するための水ジヤケツト用中
子を仮設置するための仮設置部材と、その仮設置
部材を型開き時前記下型の頂面より突出させ且つ
型閉め後前記下型内に没入させるための作用シリ
ンダとを設け、相対向する前記側型の、前記シリ
ンダバレル配列方向に沿う対向面には、該側型の
相互接近により、前記仮設置部材に仮設置された
前記中子の幅木を係合して該中子を位置決め挟持
する中子受をそれぞれ設けたことを特徴とする。
(2) 作用 仮設置部材を作動シリンダにより下型頂面によ
り突出させ、その仮設置部材に中子を仮設置して
両側型を接近させると、各中子受が中子の各幅木
に係合して中子の位置決めおよび挟持が行われ、
中子が正しい位置に拘束される。そして作動シリ
ンダにより、仮設置部材を下型内に没入させる
と、シリンダブロツク素材成形用キヤビテイから
不要物が除去される。
中子は中子受に挟持されるので、シリンダバレ
ル配列方向と直交する方向への中子の脹らみが防
止される。
(3) 実施例 第1〜第3図はサイアミーズ型シリンダブロツ
クSを示し、それはアルミニウム合金製シリンダ
ブロツク本体2と、その本体2に鋳ぐるまれた鋳
鉄製スリーブ3となりなる。シリンダブロツク本
体2は、直列に並ぶ複数、図示例は4個のシリン
ダバレル11〜14相互を結合してなるサイアミー
ズシリンダバレル1と、そのサイアミーズシリン
ダバレル1を囲繞するシリンダブロツク外壁4
と、その外壁4の下縁に連設されたクランクケー
ス5とより構成され、各シリンダバレル11〜14
に前記スリーブ3が鋳ぐるまれており、各スリー
ブ3によりシリンダボア3aが形成される。
サイアミーズシリンダバレル1とシリンダブロ
ツク外壁4間に、サイアミーズシリンダバレル1
の全周が臨む水ジヤケツト6が形成される。その
水ジヤケツト6におけるシリンダヘツド側の端部
において、サイアミーズシリンダバレル1とシリ
ンダブロツク外壁4間は複数の補強デツキ部8に
より部分的に連結され、相隣る補強デツキ部8間
にシリンダヘツド側への連通口7として機能す
る。これによりシリンダブロツクSはクローズド
デツキ型に構成される。
第5〜第9図は、第4図に示すシリンダブロツ
ク素材Smの鋳造装置を示し、その装置は金型M
を備え、その金型Mは固定の下型11と、型閉め
時互いに接近し、また型開き時互いに離間し得る
ように下型11上に相対向して摺動自在に設けら
れた、一対の第1および第2側型101,102
らびに一対の第3および第4側型103,104
と、型閉め時互いに接近した各側型101〜104
上に重合し、また型開き時各側型101〜104
り離間し得る昇降自在な上型9とより構成され
る。
上型9の下面に、各側型101〜104と協動し
てサイアミーズシリンダバレル1およびシリンダ
ブロツク外壁4を成形するための第1キヤビテイ
C1を画成す型締め用凹部12が形成され、その
凹部12と嵌合する型締め用凸部13が各側型1
1〜104の上面に突設される。
第7,第8図に示すように、下型11に溶解炉
(図示せず)よりアルミニウム合金よりなる溶湯
を受ける湯溜部14と、その湯溜部14に連通す
る給湯シリンダ15と、その給湯シリンダ15に
摺合されるプランジヤ16と、湯溜部14より2
本に分岐して第1キヤビテイC1の長手方向に、
且つそれと略同一長さに亘つて延びる一対の湯道
17とが設けられる。また下型11は両湯道17
間において上方へ突出する成形ブロツク18を有
し、その成形ブロツク18は各側型101〜104
と協動してクランクケース5を成形するための第
2キヤビテイC2を画成する。そのキヤビテイC2
の上端は前記第1キヤビテイC1に連通し、また
両側の下端は両湯道17に複数の堰19を介して
連通する。
成形ブロツク18は、所定の間隔で形成された
背の高い4個のかまぼこ形第1成形部181と、
相隣る第1成形部181間および最外側の両第1
成形部181の外側に位置する凸字形第2成形部
182とよりなり、各第1成形部181はクランク
ピンおよびクランクアーム用回転空間20(第
2、第3図)を成形するために用いられ、第2成
形部182はクランクジヤーナルの軸受ホルダ2
1(第2、第3図)を成形するために用いられ
る。
各堰19は各第2成形部182に対応して設け
られており、第2キヤビテイC2の容量の大きな
部分に溶湯を早期に充填するようになつている。
両湯道17の断面積が湯溜部14側より湯道先
17aに向けて段階的に減少するように、湯道1
7底面は湯溜部14側より数段の上り階段状に形
成されている。各段部17bに連なる各立上がり
部17cは溶湯を各堰19にスムーズに導くこと
ができるように斜めに形成される。
このように湯道17の断面積を段階的に減少さ
せると、断面積の大きな部分では大量の溶湯を遅
い速度で堰19を通じて第2キヤビテイC2に充
填し、また断面積の小さな部分では少量の溶湯を
速い速度で堰19を通じて第2キヤビテイC2
充填することができるので、そのキヤビテイC2
内では両側下端よりその全長に亘つて略均等に湯
面が上昇し、したがつて溶湯がキヤビテイC2
で乱流を起こすことがなく、空気等のガス溶湯に
巻き込まれることを防止して巣の発生を回避する
ことができる。また溶湯の充填作業が効率良く行
われるので、鋳造効率を向上させることができ
る。
第5、第6図に示すように各第1成形部181
の頂面に、鋳鉄製スリーブ3の内周面と嵌合する
位置決め突起22が突設され、その位置決め突起
22の中心に凹部23が形成される。また、両側
に位置する2つの第1成形部181に、位置決め
突起22の両側において第1成形部181を貫通
する貫通孔24が形成され、それら貫通孔24に
一対の仮設置部材としての仮設置ピン25がそれ
ぞれ摺合され、それら仮設置ピン25は、後述す
る水ジヤケツト用中子としての砂中子仮設置のた
めに用いられる。両仮設置ピン25の下端は、成
形ブロツク18の下方に配設された取付板26に
固定される。両仮設置ピン25間において、成形
ブロツク18の下面に油圧式の作動シリンダ27
が取付けられ、そのピストンロツド28aの先端
部が取付板26に連結される。
型開き時には、作動シリンダ27のピストン2
8bが上動端に位置して各仮設置ピン25の先端
が第1成形部181頂面より突出する。また型閉
め時には、作動シリンダ27のピストン28bが
下動端に位置して各仮設置ピン25の先端が第1
成形部181内に没入する。各仮設置ピン25の
先端面に砂中子の下縁と係合する凹部25aが形
成される。
第1キヤビテイC1を画成する第1および第2
側型101,102におけるシリンダバレル配列方
向に沿つた上部対向面中央部に、砂中子を本設置
するための中子受31が2個所宛設けられてい
る。各中子受31は砂中子の位置決めを行う係合
孔31aと、その開口部外周に形成されて砂中子
を挟持する挟持面31bとよりなる。
上型9の型締め用凹部12に、第1キヤビテイ
C1に連通して溶湯をオーバーフローさせるため
の複数の第3キヤビテイC3および連通口7を成
形するための第4キヤビテイC4がそれぞれ形成
され、また上型9に各第3キヤビテイC3および
第4キヤビテイC4に連通する貫通孔32,33
がそれぞれ形成される。
それら貫通孔32,33に閉鎖ピン34,35
がそれぞれ挿入され、それら閉鎖ピン34,35
の上端は上型9の上方に配設される取付板36に
固定される。
各貫通孔32,34の、両キヤビテイC3,C4
に対する連通端から上方へ所定の長さに亘つて延
びる小径部32a,33aは各閉鎖ピン34,3
5と嵌合して第3キヤビテイC3および第4キヤ
ビテイC4を閉鎖し得るが、その外の部分の直径
は各閉鎖ピン34,35の直径よりも大きく、こ
れにより各閉鎖ピン34,35と各貫通孔32,
33間に空気通路37,38が形成される。
上型9の頂面と取付板36間に、油圧シリンダ
39が介装され、その油圧シリンダ39の作動に
より取付板36を昇降して各閉鎖ピン34,35
により各小径部32a,33aを開閉するように
なつている。40は取付板36の案内ロツドであ
る。
上型9は、各シリンダバレル11〜14に鋳ぐる
まれるスリーブ3を保持するための拡径機構41
を備えており、その機構41は下記のように構成
される。
上型9に、凹部23の延長中心線に合致する中
心線を持つ貫通孔42が形成され、その貫通孔4
2に支持ロツド43が遊挿される。その支持ロツ
ド43の上端は上型9の頂面に立設されたブラケ
ツト44に固定され、またその下端に溶湯浸入防
止板45が固着される。溶湯浸入防止板45の下
面に、下型11における第1成形部181頂面の
凹部23に嵌合し得る凸部45aが形成される。
中空の保持筒46は円形の外周面と、上部から
下部に向けて下り勾配のテーパ孔47を有し、上
型9から下方へ突出する支持ロツド43の下部は
保持筒46テーパ孔47に遊挿され、その保持筒
46の上端面は上型9の凹部12に突設された凸
部48に当接し、また下端面は溶湯浸入防止板4
5に当接する。第9図に示すように保持筒46の
周壁部に、その内周面および外周面より半径方向
に延びる複数のすり割溝49が交互に且つ円周上
等間隔に形成される。
支持ロツド43に、保持筒46を拡径するため
の中空状作動ロツド50が支持ロツド43の略全
長に亘つて摺合され、その作動ロツド50は保持
筒46のテーパ孔47に嵌合するテーパ部50a
と、そのテーパ部50aに連設されて上型9の貫
通孔42に摺合されると共に上型9より突出する
真円部50bとよりなる。テーパ部50bに複数
のピン57が突設され、それらピン57は保持筒
46の上下方向に長いピン孔58に挿入され、こ
れによりテーパ部50aの上下動を許容しつつ保
持筒46の回止めがなされる。
上型9の頂面に、油圧シリンダ51が固定さ
れ、その中空ピストン52の上端面および下端面
に突設された中空ピストンロツド531,532
シリンダ本体54の上端壁および下端壁をそれぞ
れ貫通している。中空ピストン52および中空ピ
ストンロツド53を貫通する貫通孔55に作動ロ
ツド50の真円部50bが挿入され、その真円部
50bの環状溝に嵌めた抜止めストツパ561
562を中空ピストンロツド531,532の上、
下端面にそれぞれ当接させて中空ピストン52に
より作動ロツド50を昇降するようになつてい
る。前記拡径機構41はシリンダブロツクSの各
シリンダバレル11〜14に対応して4機設けられ
てる。
前記拡径機構41によりスリーブ3を保持させ
ると、後述するように金型Mの型締めが行われた
時に該スリーブ3を第1キヤビテイC1内の定位
置に自動的に保持することができ、そして鋳造後
はシリンダブロツク素材Smに一体に鋳包まれる
こととなる該スリーブ3が前記シリンダバレル1
〜14の各シリンダボア3aを形成する。而して
スリーブ3は、本考案のシリンダボア成形用部材
を構成しており、また拡径機構41は、該シリン
ダボア成形用部材としてのスリーブ3をキヤビテ
イC1の定位置に保持し得る、本発明のシリンダ
ボア成形用部材保持部を構成している。
第10、第11図は水ジヤケツト用砂中子59
を示しており、その砂中子59は、シリンダブロ
ツクSの4本のシリンダバレル11〜14に対応し
て4本の円筒部601〜604を備えると共にそれ
らの相隣るもの相互の重合する周壁を欠如させた
中子本体61と、水ジヤケツト6をシリンダヘツ
ドの水ジヤケツトに連通する連通口7および補強
デツキ部8を形成すべく、中子本体61の上端面
に突設された複数の突起62と、中子本体61の
中間に位置する2本の円筒部602,603の両外
側面にそれぞれ突設された幅木63とより構成さ
れる。各幅木63は中子本体61と一体の大径部
63aと、その端面に突設される小径部63bと
より形成される。
次に前記鋳造装置によるシリンダブロツク素材
Smの鋳造作業について説明する。
先ず第5図に示すように、上型9を上昇させ、
また対向する両側型101,102,103,104
を互いに離間するように摺動させて型開きを行
う。拡径機構41においては、該油圧シリンダ5
1を作動させて中空ピストン52により作動ロツ
ド50を下降させ、テーパ部50aの下方移動に
より保持筒46を縮径させておく。また上型9上
の油圧シリンダ39を作動させて取付板36を上
昇させ、これにより各閉鎖ピン34,35を第
3、第4キヤビテイC3,C4に連通する小径部3
2a,33aより離脱させる。また作動シリンダ
27により各仮設置ピン25の先端を第1成形部
181の頂面より突出させる。さらに給湯シリン
ダ15内のプランジヤ16を下降させる。
略真円の鋳鉄製スリーブ3を各保持筒46に遊
嵌し、スリーブ3の上端開口を上型9の凸部48
に嵌合して閉鎖し、またスリーブ3の下端面を溶
湯浸入防止板45の凸部45a下端面に合致させ
ると共に溶湯浸入防止板45によりスリーブ3の
下端面開口を閉鎖する。そして拡径機構41の油
圧シリンダ51を作動させ、その中空ピストン5
2により作動ロツド50を上昇させる。これによ
りテーパ部50aが上方へ移動するので保持筒4
6が拡径し、スリーブ3は拡径力を受けて保持筒
46に確実に保持される。
第5、第11図に示すように砂中子59におけ
る両側の円筒部601,604下縁を、下型11に
おける両側の第1成形部181の頂面に突出する
各仮設置ピン25の凹部25aに係合させて砂中
子59の仮設置を行う。
対向する両側型101,102,103,104
それらが互いに接近する方向に所定距離摺動さ
せ、各中子受31と各幅木63とを係合して砂中
子59の本設置を行う。即ち、各中子受31の係
合孔31aに砂中子59における各幅木63の小
径部63bを嵌合して砂中子59を位置決めし、
また各大径部63aのシリンダバレル配列方向と
平行な端面を各中子受31の挟持面31bに衝合
して砂中子59をそれら挟持面31bにより挟持
するものである。
第6図に示すように、上型9を下降させて互い
に接近した各側型101〜104上に重合し、各ス
リーブ3を砂中子59の各円筒部601〜604
に挿入して溶湯浸入防止板45の凸部45aを第
1成形部181頂面の凹部23に嵌合する。また
作動シリンダ27により各仮設置ピン24を下降
させてその先端を第1成形部181内に没入する。
これにより第1キヤビテイC1内より不要物が除
去される。また上型9の型締め用凹部12が各側
型101〜104の型締め用凸部13に嵌合して型
締めが行われる。
下型11の湯溜部14に溶解炉よりアルミニウ
ム合金よりなる溶湯を供給し、プランジヤ16を
上昇させて溶湯を両湯道17より堰19を通じて
第2キヤビテイC2の両下縁よりそのキヤビテイ
C2および第1キヤビテイC1に充填する。両キヤ
ビテイC1,C2内の空気等のガスは、溶湯により
押し上げられ第3、第4キヤビテイC3,C4に連
通する空気通路37,38を経て上型9の上方へ
抜ける。
この場合両湯道17の断面積が前述のように湯
道先17aに向けて段階的に減少するように、湯
道底面が湯溜部14側より数段の上り段数状に形
成されているので、プランジヤ16の上昇により
溶湯は両湯道17より各堰19を通じて第2キヤ
ビテイC2の両側下端よりその全長に亘つて略均
等にそのキヤビテイC2内をスムーズに押し上げ
られる。したがつて溶湯が両キヤビテイC1,C2
内で乱流を起こすことがなく、溶湯中への空気等
のガスの巻込みを防止して巣の発生を回避するこ
とができる。
第3、第4キヤビテイC3,C4に溶湯が充填さ
れた後、上型9上の油圧シリンダ39を作動して
取付板36を下降させ、閉鎖ピン34,35によ
つて両キヤビテイC3,C4に連通する小径部32
a,33aを閉鎖する。
前記注湯作業において、第2キヤビテイC2
よび第1キヤビテイC1に溶湯を充填するための
プランジヤ16の変位および溶湯圧力は第12図
に示すように制御される。
即ち、プランジヤ16はその移動速度を第1〜
第3速V1〜V3の段階に制御される。本実施例で
は第1速V1は■08〜■12m/sec、第2速V2は■
14〜■18m/sec、第3速V3は大幅は減速状態と
なるように■04〜■08m/secにそれぞれ設定さ
れ、この3段階の速度制御によつて溶湯の波立を
防止して空気等のガスを巻き込むことのない静か
な溶湯流を形成し、その溶湯を前記両キヤビテイ
C2,C1に効率良く充填することができる。
またプランジヤ16の第1速V1では、溶湯は
両湯道17等に充満するだけであるから溶湯の圧
力P1は略一定に保持され、プランジヤ16の第
2、第3速V2,V3では溶湯は両キヤビテイC1
C2に充填されるので溶湯の圧力P2は急激に上昇
する。プランジヤ16を第3速V3で所定時間移
動させた後は、溶湯の充填圧P3を約■5秒間、
150〜400Kg/cm2に保持し、これにより砂中子59
を溶湯により完全に包んでその表面に溶湯凝固膜
を形成する。
前記時間経過後においては、プランジヤ16を
速度V4で減速移動させるので溶湯の圧力P4は上
昇し、その圧力P5が200〜600Kg/cm2となつたと
きプランジヤ16の移動を止めてこの状態で溶湯
を凝固させる。
前記のように溶湯の圧力を所定時間略一定に保
つことにより砂中子59の表面に溶湯凝固膜を形
成すると、次の溶湯圧力時に砂中子59が前記膜
により保護されて破損することがない。
また砂中子59は、それの各幅木63を介して
両側型101,102により正確な位置に挟持され
ているので、第1キヤビテイC1内への溶湯の充
填時およびそのキヤビテイC1内の溶湯の加圧時
において砂中子59が浮き上がつたりすることが
ない。また各幅木63の大径部63aの端面が両
側型101,102における中子受31の挟持面3
1bに衝合しているので、砂中子59が脹らみ傾
向になると、その変形力は各挟持面31bにより
支承され、これにより砂中子59の変形が防止さ
れて各スリーブ3回りの肉厚が均一なサイアミー
ズシリンダバレル1が得られる。
前記のようにプランシヤ16の移動速度および
溶湯の加圧を制御することによつてダイカスト鋳
造と略同じ生産効率を似てクローズドデツキ型の
シリンダブロツク素材を鋳造することができる。
溶湯が凝固を完了した後、拡径機構41の油圧
シリンダ51を作動させ、作動ロツド50を下降
させてスリーブ3に対する保持筒46の拡径力を
除去し、型開きを行うと第4図に示すシリンダブ
ロツク素材Smが得られる。
前記シリンダブロツク素材Smに研削加工を施
して各第4キヤビテイC4と砂中子59の各突起
62との協働により成形された各突出部64を除
去すると、突起62により各連通口7が、また相
隣る連通口7間に補強デツキ部8がそれぞれ形成
され、また砂抜きを行うことにより水ジヤケツト
6が得られ、さらに各スリーブ3の内周面に真円
加工を施し、さらにまたその他の所定の加工を施
すと第1〜第3図に示すシリンダブロツクSが得
られる。
なお、幅木63は砂中子59の両外側面にそれ
ぞれ三以上設けることもある。また幅木63は前
記実施例のように段付でなくてもよい。
C 考案の効果 本考案によれば、型開き時に仮設置部材に仮設
置された水ジヤケツト用中子を、型閉め時におい
て両側型の中子受と中子の幅木との協働により正
しい位置に確実に拘束することができる。また中
子はシリンダバレル配列方向に沿う外面を各中子
受により挟持されているので、その方向と直交す
る方向への中子の脹らみが防止される。これによ
り肉厚の均一なサイアミーズシリンダバレルを得
ることができる。
更に仮設置部材の、下型頂面からの突出および
下型内への没入を作動シリンダにより行うので、
仮設置部材の移動を正確且つ確実に行うことがで
きる。
さらにまた、作動シリンダの作動ストロークは
常に一定しているので、仮設定部材の下型頂面か
らの突出量を一定させて中子受と幅木の係合を正
確に行い、中子受と幅木との非係合による中子の
破壊といつた不具合を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
第1乃至第3図はサイアミーズ型シリンダブロ
ツクを示し、第1図は上方からみた斜視図、第2
図は第1図−線断面図、第2A図は第2図
a−a線断面図、第3図は下方から見た斜視
図、第4図はサイアミーズ型シリンダブロツク素
材を上方から見た斜視図、第5図は本考案の一実
施例を示す鋳造装置の型開き時の縦断面図、第6
図は前記鋳造装置の型閉め時の縦断面図、第7図
は第6図−線断面図、第8図は第7図−
線断面図、第9図は第5図−線断面図、第1
0図は砂中子を上方から見た斜視図、第11図は
第10図XI−XI線断面図、第12図は時間に対
するプランジヤの変位および時間に対する溶湯の
圧力の関係を示すグラフである。 C1……第1キヤビテイ、Sm……シリンダブロ
ツク素材、11〜14……シリンダバレル、3……
シリンダボア成形用部材としてのスリーブ、3a
……シリンダボア、4……シリンダブロツク外
壁、6……水ジヤケツト、9……上型、101
104……側型、11……下型、25……仮設置
部材としての仮設置ピン、27……作動シリン
ダ、31……中子受、41……シリンダボア成形
用部材保持部としての拡径機構、59……中子、
63……幅木。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 複数のシリンダバレル11〜14を結合してなる
    サイアミーズシリンダバレル1と、該サイアミー
    ズシリンダバレル1を囲繞するシリンダブロツク
    外壁4と、前記サイアミーズシリンダバレル1と
    前記シリンダブロツク外壁4間に該サイアミーズ
    シリンダバレル1の外周が臨むように設けられた
    水ジヤケツト6とを備えたサイアミーズ型シリン
    ダブロツク素材Smの成形用キヤビテイC1〜C3
    画成し得る金型Mを、固定の下型11と、型閉め
    時互いに接近し得るように前記下型11上に相対
    向して摺動自在に設けられた複数の側型101
    102,103,104と、型閉め時互いに接近す
    る前記側型101,102,103,104上に重合
    される昇降可能な上型9とで構成し、前記金型M
    には、前記複数のシリンダバレル11〜14の各シ
    リンダボア3aを成形するための複数のシリンダ
    ボア成形用部材3を前記キヤビテイC1〜C3の所
    定位置に保持し得るシリンダボア成形用部材保持
    部41を配設してなる、サイアミーズ型シリンダ
    ブロツク素材の鋳造装置において、前記下型11
    には、前記水ジヤケツト6を成形するためも水ジ
    ヤケツト用中子59を仮設置するための仮設置部
    材25と、その仮設置部材25を型開き時前記下
    型11の頂面より突出させ且つ型閉め後前記下型
    11内に没入させるための作動シリンダ27とを
    設け、相対向する前記側型101,102,103
    104の、前記シリンダバレル11〜14配列方向
    に沿う対向面には、該側型101,102,103
    104の相互接近により、前記仮設置部材25に
    仮設置された前記中子59の幅木63と係合して
    該中子59を位置決め挟持する中子受31をそれ
    ぞれ設けたことを特徴とする、サイアミーズ型シ
    リンダブロツク素材の鋳造装置。
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