JPH0318360Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は改良されたバイアル瓶に関する。更に
詳しくは、本考案にプラスチツクネツトを被覆し
た新規なバイアル瓶に関する。

（従来技術） 従来からバイアル瓶は輸血用あるいはリンゲル
液、ブドウ糖液等の点滴用として広く使用されて
いる。そして、バイアル瓶は倒立状態で用いられ
るために、バイアル瓶を安定保持する必要性から
吊下具が取り付けられて使用されており、吊下具
としては一般に金属あるいはプラスチツク製のバ
ンドのものが使用されている。

ところが、そのような従来の吊下具を装着して
なるバイアル瓶にあつては、吊下具自体が高価な
ものでありバイアル瓶としてのコストを非常に高
くする。あるいはバイアル瓶取り扱い時に瓶が破
損した場合ガラス破片が飛散して非常に危険であ
る、更には吊下具を装着したバイアル瓶の取り扱
いが容易でない等の種々の欠点を有しており、新
規なバイアル瓶の開発が望まれていた。

（考案の目的） 本考案は上記のような従来欠点を解消する新規
なバイアル瓶を提供することを目的とするもの
で、従来に比べて非常にコストの安いバイアル瓶
を提供すること、破瓶時にガラス破片の飛散を防
止できるバイアル瓶を提供すること、更には取り
扱いが非常に容易なバイアル瓶を提供すること等
を目的とするものである。

（考案の構成） 上記目的を達成するための本考案の構成は、外
表面全体を円筒状プラスチツクネツトで被覆して
なるバイアル瓶において、該プラスチツクネツト
のバイアル瓶の口部方向一端はバイアル瓶の首部
に嵌合されたリングを介して内側に折り曲げられ
ているとともに、プラスチツクネツトの他端はバ
イアル瓶底面部において吊下用把手部を形成して
いることを特徴とするものである。

（実施例） 以下、本考案を実施例に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は本考案に係るプラスチツクネツトを被
覆したバイアル瓶の実施例を示すもので、図中１
はガラス製バイアル瓶、２はプラスチツクネツ
ト、３はリング、４は吊下用把手部を示してい
る。又、第２図は第１図の下方部の拡大図を示す
もので一部断面図で表してある。

図示のように、ガラス製バイアル瓶１は円筒状
プラスチツクネツト２によつて外表面全体が被覆
されている。バイアル瓶の首部にはプラスチツク
材料で形成されたリング３が嵌合されており、前
記プラスチツクネツト２の口部方向一端は該リン
グ３を介して内側に折り曲げられた部分５を形成
している。リング３の形状は第３図及び第４図に
示すとおりであり、バイアル瓶１の首部形状に合
わせて任意に形成されるもので、プラスチツク材
料に限らず金属材料、紙材料等適宜使用目的に応
じて材質を選択しうるものである。

一方、円筒状プラスチツクネツト２の他端はバ
イアル瓶１の底面部において一本の綱の如く纒め
られ、該部分を加熱熔着されている。そして、加
熱熔着した部分には孔を設けてバイアル瓶１を吊
り下げるための吊下用把手部４を形成している。
この吊下用把手部の形態は実施例の如く孔に限ら
れるものではなく、プラスチツクネツトを纒めら
れるのに使用される樹脂製の器具、あるいは金属
環によるもの等一般に使用されるもののうち任意
の方法が選択できるものである。

又、実施例においては、バイアル瓶首部に嵌合
するリング３を第３図及び第４図に示した形状の
ものを使用したが、この他に第５図に示すような
リング３の内壁面に突起６を形成してなるものを
使用することもできる。このようなリング３を使
用する場合には、バイアル瓶１に被覆したプラス
チツクネツト２の折り曲げ部分５の一部がリング
３の内壁面に形成された突起６に引つ掛かること
によつてプラスチツクネツト２がしつかりと装着
されることとなる。

以上のように構成されたプラスチツクネツトを
被覆したバイアル瓶は、従来のプラスチツク製あ
るいは金属製の吊下具を装着したものと同様、吊
下用把手部４で吊り下げられてバイアル瓶を倒立
状態に保持し、点滴等の使用に供されることとな
る。

（考案の効果） 本考案に係るプラスチツクネツトを被覆したバ
イアル瓶にあつては、従来のものと比べて非常に
廉価なバイアル瓶を提供することが可能となるば
かりでなく、プラスチツクネツトを利用すること
によつてバイアル瓶自体を保護できるという利点
があり、破瓶時のガラス破片の飛散を防止でき
る、瓶のハンドリング中の加傷を防止できる、バ
イアル瓶をカートン詰めして輸送する際にカート
ン内に仕切りを入れる必要がない等種々の効果を
奏するものである。更には、プラスチツクネツト
がバイアル瓶外表面にぴつたりと係合しているた
めに、瓶の取り扱いが非常に容易である、あるい
はデザイン的にもすつきりしていて意匠上の効果
も向上する等の効果をも有している。

以上のように、本考案は種々の効果を発揮する
新規なバイアル瓶を提供するもので、実用的価値
の非常に大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示し、第２図は第１
図の一部拡大図、第３図は本考案に使用するリン
グの平面図、第４図は第３図のＡ−Ａ断面図、第
５図は他の実施例におけるリングの断面図を示す
ものである。 １……バイアル瓶、２……プラスチツクネツ
ト、３……リング、４……吊下用把手部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外表面全体を円筒状プラスチツクネツトで被覆
   してなるバイアル瓶において、該プラスチツクネ
   ツトのバイアル瓶の口部方向一端はバイアル瓶の
   首部に嵌合されたリングを介して内側に折り曲げ
   られているとともに、プラスチツクネツトの他端
   はバイアル瓶底面部において吊下用把手部を形成
   していることを特徴とするプラスチツクネツトを
   被覆したバイアル瓶。