JPH0317643Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 考案の目的 （産業上の利用分野） 本考案は、園芸生産家が用いる観賞植物用の鉢
に関する。

（従来の技術） 従来、園芸生産家は、図面第８図に示すように
薄い合成樹脂により形成した生産鉢６に植物７を
育て、これを第９図に示すような合成樹脂製の化
粧鉢８に入れて出荷し、購入者は前記化粧鉢８を
同図に示すように鉢受け９の上において鑑賞して
いるが、前記した合成樹脂製の化粧鉢８は、植物
との調和が悪く、暖かみに欠けるから、前記した
化粧鉢を植物との調和が良くて、暖かみのある第
１０図に示す籠等の鉢ケース１０に納めて鑑賞価
値を高めていた。

（考案が解決しようとする問題点） 前記のように、生産鉢６を合成樹脂製の化粧鉢
８に入れ、鉢受け９の上に置いたものを、鉢ケー
ス１０へ納めると、鉢部が４部材を用いるために
高価となり、又、このように鉢６，８と鉢受け９
と鉢ケース１０を重ねると、生産鉢６と調和が取
れるように仕立てられている植物に対してが鉢部
が大きくなり過ぎて、肝心な植物が見劣りするよ
うになり、かえつて観賞価値を低下する問題点が
あつた。

ロ 考案の構成 （問題点を解消するための手段） 本考案は、栽培土２を入れて植物３を育成した
生産鉢１と、該生産鉢１を包容する鉢ケース４
と、該鉢ケース４と前記生産鉢１との間に装入し
た止水膜材５とを備えさせる構成により、前記し
た従来の問題点を解決したものである。

（作用） 前記のように構成される鑑賞植物用鉢は、園芸
生産家が、鑑賞植物の生育時の大きさに合せた生
産鉢１へ栽培土２を入れ、これに植物３を植えて
生育させ、出荷できるようになれば、内部に止水
膜材５を添設した鉢ケース５に納めると、植物と
鉢部との調和が良く取れて、鑑賞価値が高まり、
灌水は止水膜材５に受けられるため、鉢受けが不
要な鑑賞植物を園芸生産家の手により完成するこ
とができるものである。

（実施例） 本発明に関する鑑賞植物用鉢の実施例を図面に
基づいて説明する。

図において１は鑑賞植物用鉢Ａの生産鉢で、薄
い合成樹脂により生育植物に合つた大きさに成形
し、その中に栽培土２を入れて植物３を植え込み
出荷できるまで育成して、出荷時は後記する化粧
鉢へ収容する。

４は竹、藤、椰子等の天然素材か、これに類し
たものにより編製した籠状の鉢ケースで、図面第
１図、第４図、第５図に示すような一般の鉢形の
もの、第３図に示すように鍔付きで提げ手ａを有
するもの等、その形状は任意に選定することがで
きる。

５は生産鉢１に対する灌水を受けさせる止水膜
材で、合成樹脂のシートｂを前記した鉢ケース４
の上へ第６図に示すように置き、これを前記した
生産鉢１により鉢ケース４内へ押し込んでカツプ
を形成させるか、又は、薄い合成樹脂により第７
図に示す様に前記鉢ケース４の内側に納まるよう
に成型したものを収容して使うものである。

ハ 考案の効果 本考案に関する鑑賞植物用鉢は、植物の生産鉢
を止水膜材により止水した鉢ケースに納めたもの
で、従来の化粧鉢が不要となるため、その分だけ
安価に市場提供できる。

生産鉢と余り変わらない大きさの鉢ケースを使
用できるため、植物と鉢部との調和が良くて鑑賞
価値が高い。

生産鉢に対する灌水を止水膜材が受け、鉢ケー
スの外へこぼれ出させないから、鉢受けも不要な
便利さと経済性がある。

等の特有の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に関する鑑賞植物用鉢の実施の
一例を示す一部を破断した正面図。第２図は同上
の鉢ケースへ入れる前の生産鉢の一部を縦断した
正面図。第３図は〜第５図は同上における鉢ケー
スの各例を示す正面図。第６図は同上における止
水膜材をシートにより形成する状態を示す斜視
図。第７図は同上における止水膜材の成型による
ものを示す斜視図。第８図〜第１０図は従来の鑑
賞植物の鉢部を構成する順次を示すもので、第８
図と第９図は鉢及び鉢受けの一部分を縦断したも
のである。 図において１は生産鉢、２は植物、４は鉢ケー
ス、５は止水膜材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 栽培土を入れて植物を育成した生産鉢と、該生
   産鉢を包容する鉢ケースと、該鉢ケースと前記生
   産鉢との間に装入した止水膜材とを備えたことを
   特徴とする観賞植物用鉢。