JPH03176054A - 使用済みの医療用プラスチック製注射器類の廃棄処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は使用済みの医療用プラスチック製注射２Ｓ類の
安全且つ迅速に廃棄処理する方法に関する。

〔従来の技術とその問題点］ 病院では、使用済みのプラスチック製注射器（注射針も
含む）及びその他カテーテル、手術用手袋等の器具用器
類（本発明ではプラスチック製注射Ｒ″＆類と称する）
は、特定の容器に回収し、裁Ｉｖｒ２ｍにかけ、細かく
した後装等に集め、産業廃棄物として、特定専門業者に
処理を委託するか、または、病院内で焼却炉による処理
を行っている。

しかしながら、裁断器で処理する場合、菌を完全に滅菌
出来ない事で２次感染の可能性が大きな問題となってい
る。また、病院内での焼却炉処理の場合、その排ガスで
大気汚染等の環境衛生上の問題を引き起こしてしまう。

これらの使用済みのプラスチック製注射器類の処理を安
全にかつ簡単に行うことができる加熱溶融装置が数多く
提案されてきた。しかしながら、これらの提案されてき
た加熱溶融装置では、該注射器類を単に加熱溶融した場
合、比較的低温で溶融分解するものがあると、その熔融
時に発生するタール分や、悪臭の原因であるアセトアル
デヒド、酢酸、アセトン等のガス分を環境衛生上、十分
なレヘルまで低下させることが出来ず、また、塩化ビニ
ール糸環器具類でプラスチック製注射器（一般に融点が
約１７０°Ｃのプラスチック製）の融点よりはるかに融
点の低いものが入っているとこれらが分解して有害ガス
が発生するのを妨げられなかった。

さらに、これらの加熱溶融装置で、該注射器類を加熱溶
融してできた溶融物を廃棄する為に、該装置より取り出
す際、溶融物が該装置内の載置仮に付着してしまうこと
が多く、溶融物を取り出すことが平易に行えなかった。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記した従来技術の欠点を解決するためになさ
れたものであって、その目的とするところは使用済みの
医療用プラスチック製注射器類を完全に殺菌すると共に
前記した如き加熱溶融に伴ない発化するタール分や悪臭
ガスの発生を極度に低く抑えてこれらの注射器類を安全
且つ迅速に廃棄溶融物とすることができる使用済みの医
療用プラスチック製注射器類の廃棄処理方法を提供する
ことにある。

すなわち、本発明は使用済みの医療用プラスチック製注
射器類を該プラスチック製注射器の融点とほぼ同一かそ
れ以下の融点を有するプラスチック容器に入れて密封し
、これを加熱器内にて該プラスチック製注射器の融点以
上の温度に加熱し、まず該プラスチック容器を溶融して
、熔融したプラスチックで該注射器類を包み、次いで該
注射器類を熔融して両者一体となった溶融物となｒこと
を特徴とする使用済みの医療用プラスチック製注射器類
の廃棄処理方法である。

以下、本発明の詳細な説明する。

医療用プラスチック製注射器は、一般に融点が約１７０
　’Ｃのポリプロピレンでできているので、本発明で用
いるプラスチック容器の材ｆミ１は、注射器とほぼ同様
な材料であってもよく、またこれより融点の低い、例え
ば１６０°Ｃ−１７０°Ｃ位の融点のポリプロピレンそ
の他のプラスチックであってもよい。融点が低過ぎると
、加熱時に早く溶融して流れ出し、プラスチック注射器
が融ける時に注射器を包む役をしなくなるので、融点は
プラスデック製注射器の融点以下ｌＯ〜１５°Ｃ程度ま
でであることが好ましい。

プラスチック容器の融点がプラスチック製注射器の融点
とほぼ同程度であっても、容器の壁が厚くないことや、
プラスチック製注射器を加熱溶融する時に容器の中に注
射器が収容されているので、例えば１８０’Ｃの温度で
加熱すると、まずプラスチック容器が溶融し、注射器を
包み、この状態でさらに加熱を続けると注射器も溶融し
て一体の溶融物となる。

この場合、１８０″Ｃで、約３０分以上加熱するので、
使用済みの注射器に付着している例えばＢ型肝炎ウィル
ス、エイズ菌等が完全に消滅する。

また、本発明によるときは、溶融したプラスチック容器
で注射器類を包むので、包まれた注射器類の？８　Ａｍ
温度が内部圧力の上昇により上昇するので、そのまま露
出した状態で加熱した場合よりも分解や酸化され難くタ
ール分やアセトアルデヒド等の悪臭ガスの発生を抑える
ことができる。

又、該容器が加熱装置内部で加熱ヒーターにより該容器
出にある該注射器類より先に溶融し、該容器の溶融物が
該注射器類を包み込むことになるので、従来、個別で該
注射器類を溶融した場合に熱伝達が放射のみであるが、
本発明の場合には、包み込んだ溶融物間の熱伝導が多量
のヒーター熱を有効に該注射器類に伝える結果溶融時間
の短縮を可能ならしめる。

また該容器の底面及び側面をアルミニウム等のプラスチ
ック製注射器の融点以上の融点を有する金属はくでコー
ティングまたはラッピングすると該容器の溶融物が、加
熱溶融装置内部の該容器の［置台に付着することを防ぐ
ことができる。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に示した実施例に基ずいて詳細に説
明するが、本発明は、この実施例に限定されるものでは
ない。

第１図は本発明に用いるプラスチック容器の１例を示す
斜視図であって、１は融点約１７０°Ｃのポリプロピレ
ンで作った容器本体、２はアルミニウムはくで底側部と
底に設けである金属はく、３は容器の密封栓である。

使用済みの該注射器類を容器ｌに収容した後密封栓３で
密封した加熱熔融装置に該容器を入れる。

第２図は加熱熔融装置の１例を示す概略図であって、ケ
ーシング４の底部にプレートヒーター５、上部に遠赤外
線ヒーター６を複数個設けである。

使用済み注射器類７を・収容した前記プラスチック容器
ｌをプレートヒーター５に載置し、プレートヒーターで
予熱すると共に遠赤外線ヒーターで約１８０　’Ｃで３
０分以上加熱した。該容器１は上部より溶融し、その溶
融物が注射器類７を包み込む結果、該注射器類の熱分解
反応が、極度に低下し、分解ガスの発生が抑制された。

特に塩化ビニル系樹脂から成る器具等が存在してもその
分解がほとんど生じなかった。また、２０ｃｃ入りのプ
ラスチック製注射器８０〜１００本を、従来の方法で加
熱溶融した場合、６０〜９０分の処理時間を費やしてい
たのだが、本発明より、これらの注射器を容器１に入れ
て加熱溶融したところ、該容器の熔融物が該注射器及び
器具を包み込む現象によってヒーターからの熱が効率よ
く該注射器に伝達されるようになった結果、従来の約３
分の１から２分の１に処理時間が短縮された。

更に、加熱熔融されたプラスチック容器と注射器類との
溶融物を冷却固化して取り出す場合、アルミニウムはく
の内側におさまり、加熱溶融装置内の該容器載置台に付
着することなく、装置内温度が十分冷え切らなくても簡
単に外部に取り出すことが出来るようになった。

なお、この実施例では加熱溶融装置に容器１個人れた場
合を示したが、大きさによって複数個の容器を同時に加
熱溶融してもよいことは勿論である。

〔発明の効果〕

本発明によるときは、医療用使用済みプラスチ製注射器
類をプラスチック容器と共に加熱溶融するので完全に滅
菌するとともに注射器類よりのタール分や悪臭ガス分の
発生を極度に低下させて、安全かつ迅速に廃棄処理する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に用いるプラスチック容器の一例を示
す斜視図、第２図は本発明で用いる加熱溶融装置の一例
を示す概略図である。 ｌ・・・容器本体、２・・・アルミニウム等の金属はく
、３・・・密封栓、　　５・・・プレートヒーター６・
・・遠赤外線ヒーター ７・・・使用済みプラスチック製注射器類。 （ばか３名Ｊ 第 図 第２図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）使用済みの医療用プラスチック製注射器類を該プ
   ラスチック製注射器の融点とほぼ同一かそれ以下の融点
   を有するプラスチック容器に入れて密封し、これを加熱
   器内にて該プラスチック製注射器類の融点以上の温度に
   加熱し、まず該プラスチック容器を溶融して溶融したプ
   ラスチックで該注射器類を包み、次いで該注射器類を溶
   融して両者一体となった溶融物となすことを特徴とする
   使用済みの医療用プラスチック製注射器類の廃棄処理方
   法。
2. （２）該プラスチック容器の底部及び底側部が、該プラ
   スチック製注射器の融点より高融点の金属はくで被覆さ
   れている特許請求の範囲第１項に記載の使用済みの医療
   用プラスチック製注射器類の廃棄処理方法。