JPH03173116A - X線マスクおよびその製造方法 - Google Patents

X線マスクおよびその製造方法

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JPH03173116A
JPH03173116A JP1312193A JP31219389A JPH03173116A JP H03173116 A JPH03173116 A JP H03173116A JP 1312193 A JP1312193 A JP 1312193A JP 31219389 A JP31219389 A JP 31219389A JP H03173116 A JPH03173116 A JP H03173116A
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ray
film
thin film
mask
pattern
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JP1312193A
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Masamitsu Ito
正光 伊藤
Masaru Hori
勝 堀
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、X線露光用マスク(以下X線マスク)および
その製造方法に係り、特にX線吸収体薄膜パターンおよ
びX線マスク支持体の改良に関する。
(従来の技術) 近年、半導体集積回路の高密度化および高集積化への要
求が高まるにつれて、回路パターンの微細加工技術のな
かでも、感光剤にパターンを形成するりソグラフィ技術
の研究開発が急速な進展を見せている。
現在、量産ラインでは光を露光媒体とするフォトリソグ
ラフィ技術が主流であるが、解像力の限界に近づきつつ
あり、このフォトリソグラフィ技術技術に代わるものと
して、原理的に解像力が飛躍的に向上するX線リソグラ
フィ技術の研究開発が急速な進展をみせている。
X線リソグラフィでは、光を用いた露光方法とは異なり
所定のパターンを縮小させて転写するような技術は現在
のところない。このため、X線露光では、所定のパター
ンの形成されたX線露光用マスクと試料とを10μmオ
ーダーの間隔で平行に保持し、このX線マスクを通して
X線を照射することにより露光対象物表面に転写パター
ンを形成する1:1転写力式が採用されている。
この等倍転写方式では、X線マスクのパターンの寸法精
度、位置精度がそのままデバイス精度になるため、X線
マスクのパターンにはデバイスの最小線幅の10分の工
程度の寸法精度、位置精度が要求される。また、X線源
としては、SOR光(シンクロトロン放射光)が本命と
されているため、X線マスクは強力なX線に対してダメ
ージを受けない構造でなければならない。さらに、デバ
イスの線幅が0.5μmから始まって次世代の0゜1μ
mへ向かう状況では、X線マスクのパターン断面の縦横
比が大きくなるため、種々の製造上の困難が増大してく
る。
以上のように、X線リソグラフィの実現のためには、X
線マスクの構造および製造方法の開発が最も重要な鍵と
なっている。
X線マスクは一般的には次のような構造を有している。
すなわち、リング状のマスク支持体上にX線に対する吸
収率の特に小さいX線透過性材料からなる薄膜を形成し
、このX線透過性薄膜上にX線に対する吸収率の大きい
材料からなるマスクパターン(X線吸収体パターン)を
形成した構造を有している。ここでマスク支持体は、X
線透過性薄膜が極めて薄く機械的強度が弱いのを補強す
べく、このX線透過性薄膜を支持するのに用いられてい
る。
また、さらにマスク支持体の裏面側に補強枠を設け、X
線透過性薄膜の持つ引っ張り応力によりマスク支持体が
変形するのを防止するようにする方法も提案されている
ところで、このX線露光用マスクは、従来、第10図(
a)乃至第10図(r>に示すような方法で製造されて
いる。
まず、基板温度1200℃の条件でLPCVD法により
、第10図(a)に示すようにSL基板1上に膜厚2.
7μmのSiC膜2を形成する。この条件では、多結晶
構造を有し、内部応力3X109dyn / c−のS
iC膜が得られている。次に、Si基板90の裏面側に
もSiC膜3を形成する。
ここで、SiC膜91がX線透過性薄膜として用いられ
る。なお、X線透過性薄膜には、X線を透過し且つアラ
イメント光(可視、赤外線)に対する透過性に優れ、引
張り応力を有する自立支持膜であることが要求される。
その材料として、現在のところ、BN、St、SiC,
Ti等が報告されている。
次いで、第10図(b)に示すように、裏面側のSiC
膜92の中央部を選択的に除去した後、表面側のSiC
膜2上にX線吸収体としてW膜4を形成する。X線吸収
体には、露光波長におけるX線吸収係数が大きいこと、
内部応力が低いこと、微細加工が容易であることが要求
される。その材料として、現在のところAu、Ta、W
、WNx等が報告されている。X線吸収体の内部応力に
ついては、I X 108dyn /cd程度の低応力
であることが不可欠であり、応力制御が可能なスパッタ
リング法により内部応力を制御して堆積される。
次いて、第10図(C)に示すようにスパッタリング法
によりW膜4上に、電子ビーム描画用のレジスト5を塗
布した後、電子ビーム描画法によりパターン描画を行な
い、レジスト5に所望のパターンを形成する。
次いで、第10図(d)に示すように、ドライエツチン
グ法により、レジスト5をマスクとしてW膜4を選択エ
ツチングし、X線吸収体パターンを得る。
最後に、第10図(e)に示すようにKOH等のウェッ
トエツチング法により、裏面のSiC膜3をマスクとし
て、SiM板1をエツチングする。以上の様にしてX線
マスクが製造される。
このようにしてX線マスクが形成されるが、X線マスク
の製造プロセスのうちで最も困難なプロセスはX線吸収
体パターンの形成である。
前述したように、0.2μm以下の寸法を高精度に転写
するためのX線マスクにおけるX線吸収体薄膜は、 ■高密度を有する ■X線吸収体の微細パターン加工プロセス中で生じる熱
工程において応力変化がなく安定である。
■低応力(I X 108dyn/c−程度以下)であ
る。
■高精度の微細加工が可能な材料である。
という4つの条件を同時に満足するものでなければなら
ない。
このような条件を満足するX線吸収体形成のための試み
として、次のような報告例がある。
それは、W−Ti(1%)合金をスパッタターゲットと
して用い、Ar+30%N2ガスにより直流マグネトロ
ンスパッタリング装置にて形成されるW−Ti薄膜は、
ガス圧力の低い領域では圧縮応力を示すが、ガス圧力2
Pa以上でスパッタリングした薄膜は応力5 X 10
8dyn/c−という小さい値を示す。しかしこのとき
の薄膜の密度は、14〜16gcm’であり、純粋なタ
ングステンの密度19、 2  gcm−3と比較する
と20〜30%減少している(吉岡等5PIE con
ference VoL、923.p2(1988))
このようにパターン精度の向上に際し、重要な要素とな
るX線吸収体パターンの応力を、スパッタリング条件を
変化させることにより、1×108dyn/c4以下に
コントロールする方法が提案されている。
一方、X線吸収体薄膜の全面にイオン注入を行うことに
より、応力を制御することができることが明らかになっ
ている。例えば、アルゴン(A「)ガス中てWターゲッ
トをスパッタリングして得られるW膜にSiイオンをイ
オン注入することにより、応力をほぼOとすることがで
きることが報告されている。しかしながら、上記報告で
は、1×10 ” a1ms/c−のSi原子あるいは
W−Si化合物がエツチング中のパーティクルとして発
生し、再付着、ゴミなどの汚染の原因となり易いという
問題がある。また、Siイオンを注入したwlの微細加
工については同等記述されておらず、高精度の微細加工
の実現性には大きな疑問を残していた。
さらに、Siを含有したW膜は応力の熱安、定性につい
ても問題がある。W膜の加工プロセスにおいて、150
〜200℃のレジストベーキングを行うが、イオン注入
のなされたSt原原子中詰結合ものが、このような温度
下で結合手を形成する可能性があり、熱工程中もW膜が
低応力のままで安定性を維持している可能性は小さいと
考えられる(1.Plotnik eL、al Mlc
roelectronic Emglncerlng 
5.P51(198B) )。
他の報告例として、アルゴンと窒素の混合ガスをスパッ
タリングガスとして用いたスパッタリング法により形成
される窒化タングステン(WN、)を吸収体材料として
用い、WN、中にN・イオンをイオン注入することによ
り、応力制御をおこなった報告(ジャーナルオブバキュ
ームサイエンステクノロジー86 (1)、174.1
988)などがなされており、X線吸収体の応力を1×
108dyn/c−以下にコントロールすべく、いろい
ろな試みがなされている。しかしながら、WN、膜の密
度は極めて小さく、X線吸収体薄膜として十分のX線を
遮断するためには膜厚を厚くする必要があり、微細加エ
パターンの形成が困難になるという問題がある。また、
I X 108dyn/c−以下に応力をコントロール
するためには、イオン注入時の基板温度を300℃±7
℃に制御しなければならないという問題がある。
また、応力制御をおこない薄膜パターン形成を行うこと
ができたとしても、X線吸収体に、タングステンなどの
金属あるいは金属合金を用いている以上、大気中にさら
すことにより、酸化やガス吸着が起こり、応力に変化を
及ぼしてしまうという問題があった。
例えば、W−Ti薄膜の応力の安定性については、次の
ような報告がある。大気中に2ケ月保存した後の応力は
圧縮応力方向にI X 10 ”9 dyn/cdもの
応力変化を起こし、N2雰囲気中に200℃1時間アニ
ールした後は引っ張り応力方向に2×10÷9 dyn
/c−という大きな応力変化を起こしている。
これは、W膜の応力が結晶粒界面の間に働く原子間力に
起因しているために、結晶粒界面Wての酸素等のガス吸
着が応力の経時変化として現れ、加熱による吸着ガスの
解離がアニールによる応力変化として現れるのである(
第2回マイクロプロセスコンファレンス予稿集p90)
また、別の試みとして、反応性スパッタリング法で形成
したW3 oを用いた報告(Il、LueLhje、M
11arms、et at、旧croelectron
、lEng、6,259(+987) )もなされてい
るが、この場合もやはり低密度であるのが欠点である。
さらにまた、X線吸収体パターンを酸化やガス吸着から
保護すると共に機械的保護をはかるために、X線吸収体
パターンを保護膜で埋めてしまう構造(インターナショ
ナルエレクトロンミーティング;42,19g2)も提
案されている。
しかしながらこのような方法では、X線吸収体の応力の
みならず、保護膜の応力も同様に精度よくコントロール
しなければならず、実用上不可能であるという問題があ
った。
さらにまた、第10図(e)に示したように、支持体と
しての81基板1をパターニングした後、マスクとして
のSiC膜3を除去し、第10図(r)に示すように、
パイレックスガラスからなるリング状の補強枠7エボキ
シ系の接着剤6を介してSi基板1の裏面に接着する方
法が提案されている。
しかしながら、このようなプロセスの中で、補強枠の接
着の際にX線吸収体パターンの位置ずれが発生するとい
う大きな問題がある(第2回マイクロプロセスコンファ
レンス予稿集p94)。この位置ずれは、マスク支持体
と補強枠の熱膨脂計数の差や、接着剤が凝固する際の体
積変化によりマスク支持体と補強枠との間に発生する応
力や、接着面全体に均一な接着力を得るのが難しく接着
力が不均一となりやすいことなどが原因となっているも
のと思われる。
そこで、補強枠を必要としない強度を有した暑さ2〜5
mmのSi基板をマスク支持体として用いる方法(佐野
ら、第33回応用物理学関係連合講演会予稿集P 32
4)が提案されているが、バックエッチに必要とする時
間が膨大な量となるために実用的でない。また、X線吸
収体やX線透過性薄膜の応力を測定できなくなるという
欠点がある。
また、第10図に示した工程で形成されるX線マスクは
、X線吸収体パターン側に露光すべきレジスト面がくる
ように配置して用いられる。しかしながら、この構造の
X線マスクには、2次電子によるコントラストの低下の
問題がある。
これは、X線を照射するとX線吸収体パターンから2次
電子が発生し、レジストを感光させるために起こるもの
である。
そこで、2次電子の影響をなくしたX線マスクとして、
X線吸収体パターンをマスク支持体側に配置し、露光す
べきレジスト面はX線透過性薄膜側にくるようにしたも
のが提案されている。
これは、通常、第11図(a)乃至第11図(e)に示
す製造工程で形成される。
まず、高周波加熱方式のLPGVD装置を用い、グラフ
ァイト表面にSiCをコーティングしたサセプタ上に、
面方位(111)の両面研磨した3インチSi基板を設
置し、基板温度1100℃としてHCIガスを用いてS
i基板の気相エツチングを行い、Si基板表面の自然酸
化膜および重金属類の汚染物を除去し、Si基板表面の
清浄化処理を行う。
そして、トリクロロシラン(S i HC13)、プロ
パン(C3H8) 、水素(H2)ガスを供給しつつ、
基板温度1100℃の条件でLPCVD法により、第1
1図(a)に示すように厚さ3μ額のSi基板50上に
膜厚2μmのSiC膜51を堆積すると共に、さらに同
一条件下で裏面にも膜厚0,5μmのSiC膜52を堆
積し、フォトリソグラフィ技術を用いて裏面側のSiC
膜52の中央部を選択的に除去し20mmφの開口部を
形成する。
この後、第11図(b)に示すように、HF/HNO3
の混合液を用いて、裏面側のSiC膜52の開口部をマ
スクとしてSiC基板50の裏面エツチングを行う。
続いて、第11図(C)に示すように、マグネトロンD
Cスパッタリング法により、開口部から露呈するSiC
膜51の裏面側に、X線吸収体として膜厚0.5μmの
W膜53を堆積する。ここでスパッタリング条件として
は、電力をlkwとし、ガス圧力を密度の大きいW膜を
形成できる低圧力側で、応力が0となる3 mTorr
となるようにした。
X線吸収体の内部応力については、lX108dyn/
c−程度の低応力であることが不可欠であり、応力制御
が可能なスパッタリング法により内部応力を制御して堆
積される必要があるが、開口部にW膜53を形成したた
め、実際の内部応力を測定することはできない。そのた
めArイオンなどのイオン注入による応力制御を行うこ
とはできない。
次いで、第11図(d)に示すように、レジスト54と
して膜厚0.6μmのCMS (クロロメチル化ポリス
チレン)を塗布し、150℃のN2雰囲気中でベーキン
グすることにより電子ビームレジスト54中の溶媒を除
去した後電子ビーム描画装置を用いて描画し所望のレジ
ストパターンを形成する。
最後に、第11図(e)に示すように、ECRプラズマ
エツチング装置を用いて、SF6+10%02のエツチ
ングガスによる異性性エツチングを行い、レジストパタ
ーン54をマスクとしてW膜53をエツチングする。以
上の様にしてX線マスクが製造される。
このようにして形成されたX線マスクは、第11図(e
)に示すように、X線吸収体としてのW膜パターン53
形成側から露光光としてのX線55が照射されるため、
X線吸収体から発生した2次電子はX線透過性薄膜51
により吸収されてしまい、2次電子によるコントラスト
の低下はない構造となっている。
しかしながら、このようにして形成したX線マスクの面
内パターンの位置ずれを測定したところ、0.22μm
(3σ)と大きな値であった。これは、W膜53の応力
制御を行うことができなかったのが最大の原因であると
思われる。なお、ここでは、測定領域20mmX 20
+amlこおけるマスク中の十字パターンのEB描雨後
のレジストパターンとエツチング後のWパターンとの位
置ずれをニコン社製[光波3IJにより評価した。
(発明が解決しようとする課題) このように、従来のX線露光用マスクにおいては、X線
吸収体薄膜としての機能(高密度、低応力、応力の安定
性、微細加工性)を十分に満足するようなX線吸収体薄
膜を得ることは、極めて困難であった。
また、マスク支持体の強度を補強するために補強枠を形
成した構造では、マスク支持体と補強枠の熱膨脂計数の
差や、接着剤が凝固する際の体積変化によりマスク支持
体と補強枠との間に発生する応力や、接着面全体に均一
な接着力を得るのが難しく接着力が不均一となりやすい
ことなどが原因となって、X線吸収体パターンの位置ず
れが発生するという大きな問題がある。
そこで、補強枠を必要としない強度を有した厚いSt基
板をマスク支持体として用いる方法も提案されているが
、バックエッチに必要とする時間が膨大な量となるため
に実用的でない。またX線吸収体やX線透過性薄膜の応
力を測定できなくなるという問題がある。
さらに、このX線吸収体の応力を測定することができな
いという問題は、2次電子によるコントラストの低下を
防ぐためにマスク支持体の開口部にX線吸収体膜を形成
した構造のX線マスクにおいても、致命的な問題となっ
ている。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、高密度で
安定な応力を有しかつ高精度の微細加工が可能なX線吸
収体薄膜パターンを得ることのできるX線マスクを提供
することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は、X線吸収体薄膜パターンとして、表面を酸化
したタングステン、タングステン合金、タングステン化
合物、タンタル、タンタル合金、タンタル化合物を用い
ることにより、該薄膜の内部へのガス吸着を防ぎ応力の
経時変化のない安定なX線吸収体薄膜パターンを形成す
るものである。
また本発明の方法では、マスク支持体上にX線透過性薄
膜を形成し、このX線透過性薄膜上にX線吸収体薄膜を
形成し、このX線吸収体薄膜をパターニングしてX線マ
スクを製造するX線マスクの製造方法において、X線吸
収体薄膜をパターニングする前、パターニング工程中あ
るいは後に、該薄膜に酸化処理を行うようにしている。
ここで、支持体としては、例えばSiか用いられる。X
線透過性薄膜としては、例えば5iC8i3 N4 、
BN、ボロンドープしたSi等が挙げられる。X線吸収
体薄膜として、W、Ta及びその窒化物(WNx 、T
aNx )、炭化物(WCx、TaC)等の化合物或い
は合金が挙げられるが、このうちでも特に、高密度のW
薄膜が望ましい。これらの薄膜は、例えばスパッタリン
グ法により形成される。
また、本発明のX線マスクでは、X線マスク支持体と補
強枠あるいはX線マスク支持体とX線透過性薄膜の接着
面を鏡面とし、直接接合により接合するようにしている
(作用) 本発明によれば、X線吸収体薄膜パターンとして、表面
を酸化したタングステン、タングステン合金、タングス
テン化合物、タンタル、タンタル合金、タンタル化合物
を用いるようにしているため、酸化された表面が結晶粒
間の隙間を埋めているため、X線吸収体パターン内部へ
のガス吸着は発生せず、応力の経時変化のない安定な応
力を有したX線吸収体パターンを得ることが可能となり
、高精度の微細パターン寸法及び位置精度を達成できる
さらに、本発明の方法では、X線吸収体パターンの表面
を、酸素プラズマ雰囲気中にさらすなどの方法により、
酸化するようにしているため、X線吸収体膜パターン表
面における結晶粒間の隙間を埋めることができ、パター
ンの安定化をはかることができる。
また、本発明によれば、表面を酸化した薄膜の応力は経
時変化の影響を受けないために、長期間にわたって安定
なX線マスク吸収体として作用する。
また、本発明によれば、X線マスク支持体と補強枠ある
いはX線透過性薄膜の接着面を鏡面とし、直接接合によ
り接合するようにしているため、接着剤の体積変化や、
接着力の不均一さに起因するマスクの歪みを一切伴うこ
となくX線マスク支持体と補強枠あるいはX線透過性薄
膜を接着することができるため、X線吸収体パターンの
位置ずれの発生を防止し、高精度のX線マスクを得るこ
とが可能となる。
さらにまた、X線マスク支持体をX線吸収体パターン形
成後に直接接合できるため、2次電子によるコントラス
ト低下防止構造のX線マスクの形成も容易となる。
ここで望ましくは、接合に゛先立ち、表面粗さ2OnI
+1以下の鏡面を形成しておくようにすることにより、
良好な直接接合が可能となる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に
説明する。
〈実施例1〉 第1図は本発明の第1の実施例のX線マスクの製造工程
を示す断面図である。
まず、高周波加熱方式のLPGVD装置を用い、グラフ
ァイト表面にSiCをコーティングしたサセプタ上に、
面方位(111)の3インチSi基板を設置し、110
0℃においてHCIガスによりSi基板の気相エツチン
グを施すことにより、Si基板上に存在する自然酸化膜
及び重金属類の〆9染物を除去した。これにより、Si
基板の表面マスク清浄化処理が完了する。
次いで、第1図(a)に示す如く、St原料としてトリ
クロロシラン(S 1Hc13 ) 、C原料としてプ
ロパン(C3H8) 、キャリアガスとして水素(H2
)の各ガスを供給して基板温度1100℃にて、Si基
板11上にSiC膜12を2μm堆積し、さらに、上記
条件と同条件の下でSi基板11の裏面にSiC膜13
を0.5μm堆積させた後、通常のフォトリソグラフィ
技術によりSiC膜13の中央部に2011IIlφの
開口部を設けた。
次いで、第1図(b)に示すように、マグネトロンDC
スパッタリング装置によりSiC膜1膜上2上膜14を
0.5μm堆積させた。スパッタリングの電力は、lk
vとし、ガス圧力を密度の大きいW膜を形成できる低圧
力側で、応力が0となる3 mTorrとした。このよ
うにして形成したW膜の応力は1×10 Nll112
であった。
続いて、RFプラズマを用いたマイクロ波ECR法によ
ってW膜24にプラズマ酸化処理を行った。導入ガスは
100%酸素ガス、真空度は0゜5+gTorr 、E
 CR加速電圧は500vとし、100秒間の酸化処理
を行った。このプラズマ酸化処理により、第2図に示す
ごとく隙間の多い柱状結晶のWII*14の表面で、酸
化によって体積膨張した酸化タングステン(H30)の
層が結晶粒間の隙間を防ぎ、W膜内部への気体の進入や
放出を防ぐことができる。また、このW膜14の表面を
X線回折によって測定した結果を第3図に示す。この結
果からも、表面に酸化タングステンの層が形成されてい
ることが分かる。
また、第4図に、表面を酸化したW膜と表面を酸化しな
いW膜との応力の経時変化を示す。表面を酸化したW膜
は応力の経時変化が全くないのに対し、酸化を行わなか
ったW膜は圧縮応力方向に5 x 1.07N/m2も
の応力変化を起こしている。
これはスパッタリングにより形成したW膜が柱状結晶粒
で構成されているために、結晶粒間の隙間を通ってW膜
内部へガス吸着が進んだためと考えられる。これに対し
て、表面を酸化したW膜は、表面において結晶粒界面の
隙間がなくなっているため、W膜内部へガス吸着が進ま
ず、安定な応力を維持することができるものと考えられ
る。ここて、表面を酸化したW膜は、200℃、1時間
のアニールにおいても応力変化を示さなかった。
次に、第1図(c)に示すように、HF/HNO3の混
合溶液により、SiC膜13の開口部をマスクとしてS
i基板11の裏面エツチングを行なった。
次いで、第1図(d)に示す如く、W膜14上に電子ビ
ームレジスト15として膜厚0.6μmのCMS (ク
ロロメチル化ポリスチレン)を塗布し、N2雰囲気中1
50℃にてベーキングすることにより電子ビームレジス
ト15中の溶媒を除去した後、加速電圧50KeVの可
変成形ビームを用いた電子ビームリソグラフィによりド
ーズff1150μC/ cdにてレジスト15を描画
して所望のパターン(最小線幅0.2μm)を形成した
そして、第1図(0)に示すように、ECR型プラズマ
エツチングによりSF6+10%02+10%CC14
、ガス圧力5IITor「、マイクロ波パワー200W
で、レジスト15をマスクとしてW膜14を異方性エツ
チングによりパターニングした。このとき、エツチング
ガス中に混合した炭素系化合物により、Wパターン24
の側壁に炭素を、主成分とする気体進入防止膜が形成さ
れる。
そして最後に、フッ素系ガスを用いた反応性イオンエツ
チングにより裏面のマスクSiCを除去する。
以上の工程により形成したX線マスクを評価するため、
X線マスク中の面内パターンの位置ずれを測定した。測
定領域は20X2C1sm2におけるマスク中の特定パ
ターンの電子ビーム描画により形成したレジストパター
ンとパターニング後のW膜のパターンとの位置ずれを測
定することにより評価したところ0.02μm(3σ)
と十分小さい値であった。さらに、この値は、6ケ月大
気中に保存した後も経時変化を起こすことはなかった。
本発明者等の実験によれば、上記マスクを通して1μm
厚のPMMAレジストを≦OR光により露光・現像し、
0.2μmの微細パターンが形成されたのを確認した。
また、SOR光の長時間照射によるX線マスクの耐久試
験を行なったところ約20MJ/cm3の照射ドーズ量
に対して、SOR光による劣化、ダメージは観察されな
かった。
〈実施例2〉 次に、本発明の第2の実施例について図面を参照しつつ
、詳細に説明する。
第5図(a)乃至第5図(r)は本発明のTz2の実施
例のX線露光用マスクの製造工程を示す図である。
前記実施例1では、X線吸収体薄膜としてのW膜のパタ
ーニングに先立ち、表面酸化処理を行ったが、この工程
では、W膜のパターニング後にプラズマ酸化処理を行う
ようにしている。
次に、このX線露光用マスクの製造工程について説明す
る。
まず、前処理として高周波加熱方式のLPGVD装置を
用い、ゲラファイト表面にSiCをコーティングしたサ
セプタ上に支持体として面方位(111)のシリコン基
板21を設置し、1100℃に加熱しHCJ!ガスを導
入して気相エツチングを行い、シリコン基板上に存在す
る自然酸化膜および重金属類の汚染物を除去する。
次に、反応性ガスとしてのトリクロロシラン(S i 
HC13)およびプロパン(Ca Ha )と、キャリ
アガスとしての水素(N2)を導入し、基板温度110
0℃で膜厚2μmのSiC膜22を堆積する。
続いて、同様にしてシリコン基板21の裏面に膜厚0,
5μmのSiC膜23を堆積させた後、通常のフォトリ
ソグラフィ技術により5iCII23の中央部に20o
lIIφ開口部を形成する(第5図(a))。
次に、第5図(b)に示すごとく、マグネトロンDCス
パッタリング装置を用いてSiC膜2膜上2上厚0.5
μmのタングステン膜24を堆積した。このときのスパ
ッタリング電力はlkw、ガス圧力は密度の大きいWW
Aを形成できる低圧力側で応力がゼロとなる3 *To
rrとした。このようにして形成されるタングステン膜
の応力は1×107N/−2であった。
続いて、第5図(e)に示すように、HF/HNO3の
混合液を用いてS i C2Bの開口部をマスクとして
シリコン基板21の裏面エツチングを行う。
次に、第5図(d)に示すように、W膜24上に電子ビ
ームレジスト25として膜厚0.6μmのCMS (ク
ロロメチル化ポリスチレン)を塗布し、150℃のN2
雰囲気中でベーキングすることにより電子ビームレジス
ト25中の溶媒を除去した後、電子ビーム描画装置によ
り露光し所望のパターンを形成する。
このようにしてパターン形成した電子ビームレジスト2
5をマスクとして、ECRuプラズマエツチング装置を
用い、S N6 +to@ o2をエツチングガスとし
、ガス圧ノJ 5 a+Torr 、マイクロ波パワー
200Wで反応性イオンエツチングにより、前記タング
ステン膜24をパターニングし、線幅0.2μmのライ
ン&スペースの微細X線吸収体パターンが形成される。
この後、第5図(C)に示すように、RFプラズマを用
いたマイクロ波ECR法によってW膜24にプラズマ酸
化処理を行った。導入ガスは100%酸素ガス、真空度
は0゜5a+Torr 、E CR加速電圧は500v
とし、1゜0秒間の酸化処理を行った。このプラズマ酸
化処理により、隙間の多い柱状結晶のW膜24の表面で
、酸化によって体積膨張した酸化タングステン(W30
)の層が結晶粒間の隙間を防ぎ、W@内部への気体の進
入や放出を防ぐことができる。
このようにして形成したX線マスクの面内パターンの位
置ずれを、測定領域20m1×20m−におけるマスク
中の特定パターンについて、電子ビーム描画により形成
したレジストパターンとパターニング後のタングステン
膜との位置ずれを、光波式Jlll長装置で測定した結
果、0.02μm(3σ)と十分に小さい値であった。
また、この場合も6ケ月経過後も全く経時変化を起こす
ことはなかった。
また、このX線露光用マスクを用い、膜厚1μmのレジ
スト(PMMA)を塗布したシリコンウェハを30μm
離間した位置でSOR光により露光した結果、線幅0.
2μmのライン及スペースのPMMAレジストパターン
が、コントラストよくかつ高位置精度で形成された。ま
た、SOR光の長時間照射によるX線マスクの耐久試験
を行ったところ、20MJ/cII2の照射量に対して
SOR光による劣化、ダメージは観察されなかった。
このように、本発明実施例のX線露光用マスクは、極め
て高精度で安定となっている。
〈実施例3〉 次に、本発明の第3の実施例について説明する。
この例では、X線吸収膜としてのW膜に酸素イオンを注
入することにより、表面に酸化膜を形成するようにした
ものである。
まず、第6図(a)に示すように、実施例1の場合と同
様にして、シリコン基板31の表面および裏面に5iC
III32を堆積させた後、通常のフォトリソグラフィ
技術によりSiC膜32の中央部に開口部を形成しミさ
らに表面側のSiC膜32表面にW膜33を堆積する。
次に、第6図(b)に示すごとく、酸素イオン34をエ
ネルギー100keVで、ドーズ量2×1015ato
ms/cjとなるようにタングステン膜33にイオン注
入し表面を酸化する。
この後、第6図(c)に示すごとく、HF/HNO3の
混合液を用いて5iC32の開口部をマスクとして同様
にシリコン基板31の裏面エツチングを行う。
次に、第6図(d)に示すように、W膜33上に電子ビ
ームレジスト35として膜厚0.6μmのCMS (ク
ロロメチル化ポリスチレン)を塗布し、150℃のN2
雰囲気中でベーキングすることにより電子ビームレジス
ト35中の溶媒を除去した後、電子ビーム描画装置によ
り露光し所望のパターンを形成する。
このようにしてパターン形成した電子ビームレジスト3
6をマスクとして、ECR型プラズマエツチング装置を
用い、SF6+lO%02+lO%CCl4をエツチン
グガスとし、ガス圧力5 mTorr、マイクロ波パワ
ー200Wで反応性イオンエツチングにより、第6図(
e)に示すように、前記タングステン膜34をパターニ
ングし、線幅0.2μmのライン及スペースの微細xl
吸収体パターンが形成される。このとき、エツチングガ
ス中に混入せしめた炭素系化合物により、W膜33の側
壁に炭素を主成分とする気体進入防止膜が形成される。
このようにして形成したX線マスクの面内パターンの位
置ずれを、測定領域20■×201WIllにおけるマ
スク中の特定パターンについて、電子ビーム描画により
形成したレジストパターンとパターニング後のタングス
テン膜との位置ずれを、光波式測長装置でn1定した結
果、0.01μm(3σ)と十分に小さい値であった。
さらにこのX線露光用マスクを、大気中に6ケ月間放置
した後のパターン位置と、製造直後のパターン位置とを
前記光波式測長装置で測定し比較した結果、位置ずれは
全く検出されなかった。
このように、本発明の第3の実施例のX線露光用マスク
は、極めて高精度で安定となっている。
〈実施例4〉 次に、本発明の第4の実施例について説明する。
この例では、第7図(a)乃至第7図(e)に示すよう
に、実施例1と全く同様にして形成したX線マスクのマ
スク支持体11の裏面に直接接合によって第7111 
(f)に示すようにシリコンからなる補強枠17を形成
し、X線透過性薄膜の引っ張り力によりX線支持体が変
形するのを防止するようにしたものである。
すなわち、最初にシリコン基板11を両面研磨しておく
他は、第7図(a)乃至第7図(e)に示すように、実
施例1と全く同様にして形成し、X線吸収体パターンと
してのW膜14を形成した後、第7図(「)に示すよう
に、マスクとしての5iCIl!113をエツチング除
去し、さらに表面研磨したシリコンからなる補強枠17
の接着面と共に希弗酸で処理し、真空中で直接接合した
。そして400℃3分間の熱処理を行った。なお、ここ
で真空中で直接接合したのは、接着面に空気が残るのを
防ぐためであり、熱処理を加えるのは接着強度を増すた
めである。また、補強枠、シリコン基板11共に表面粗
さ20rv以下の鏡面となるようにした。
このようにして形成されたX線マスクの補強枠接合前と
後との面内パターンの位置ずれを測定した結果、0.0
2μm(3σ)と十分に小さい値であり、現在までに報
告されている補強枠接着時におけるパターンの位置ずれ
0.15μm(3σ)と比較すると格段に小さいものと
ならでいる。ここで、測定領域は20no+X20ns
とし、十字パターンの補強枠接合前と接合後の位置ずれ
をニコン社製「光波31Jにより測定した。
また、直接接合後の熱処理温度と破壊強度との関係を測
定した結果を第8図に示す。この結果から、熱処理によ
り、接着強度が増していることが分かる。しかしながら
、熱処理を行ったものと行わないものとでマスクパター
ンの位置歪みに差はなく、熱処理を加えなくてもその接
着強度は十分であった。
さらに、表面粗さ20n讃以上とした場合は、局所的に
接着しない部分が発生し、急激に接着力が低下した。
このように、本発明実施例のX線マスクによれば、マス
ク支持体、補強枠共にシリコンを用いているため、熱膨
張係数の違いによる問題もなく、また、接着剤を使用し
ていないため、接着剤が凝固する際の体積変化によりマ
スク支持体と補強枠との間に発生する応力の問題や、接
着面全体に均一な接着力を得るのが困難であるなどの問
題もないために、格段にパターン位置精度が向上してい
る。
〈実施例5〉 次に、本発明の第5の実施例として、2次電子の影響を
防止するためのX線マスクについて説明する。
これは、第11図に示した従来例のX線マスクの改良例
であり、第9図(g)に示すように、X線吸収体パター
ンを形成した後、基板60を除去すると共に、X線透過
性膜61のX線吸収体パターン形成側に酸化シリコンl
1i65を介して直接接合によりシリコンからなるマス
ク支持体67を接合し、露光すべきレジスト面はX線透
過性薄膜側にくるようにしたものである。
第9図(a)乃至第9図(g)にその製造工程を示す。
まず、従来例と同様に、高周波加熱方式のLPGVD装
置を用い、グラファイト表面にSiCをコーティングし
たサセプタ上に、面方位(111)の両面研磨した3イ
ンチSt基板を設置し、基板温度1100℃としてHC
Iガスを用いてSi基板の気相エツチングを行い、Si
基板表面の自然酸化膜および重金属類の汚染物を除去し
、Si基板表面の清浄化処理を行う。
そして、トリクロロシラン(SiHCl2)、プロパン
(C3Ha ) 、水素(H2)ガスを1共給しつつ、
基板温度1100℃の条件でLPCVD法により、第9
図(a)に示すように厚さ3μmのSi基板60上にX
線透過性膜として膜厚2μmのSiC膜61を堆積する
続いて、第9図(b)に示すように、マグネトロンDC
スパッタリング法により、SiC膜61上に、マスク支
持体を接着する領域を除いて選択的に、膜厚0.5μm
のX線吸収体としてのW膜63を堆積する。ここでスパ
ッタリング条件としては、電力をlkwとし、ガス圧力
を密度の大きいW膜を形成できる低圧力側で、応力が0
となる3mTorrとなるようにした。ここで形成した
X線吸収体の内部応力については、Si基板の反りから
測定した結果、2×107Nll12であった。そして
、このW膜63に、A「イオン64をエネルギー180
keV、2 X 1015atoas/CdノドースJ
Iで注入し、W膜63の応力を0となるようにした。
次に、第9図(c)に示すように、SiC膜61のマス
ク支持体を接着する面にスパッタリング法により、膜厚
10nmの酸化シリコン膜65を堆積する。
次いで、第9図(d)に示すように、W膜63上に、レ
ジスト66として膜厚0.6μmのCMS(クロロメチ
ル化ポリスチレン)を塗布し、150℃のN2雰囲気中
でベーキングすることにより電子ビームレジスト66中
の溶媒を除去した後電子ビーム描画装置を用いて描画し
所望のレジストパターンを形成する(最小線幅0.2μ
m)。
この後、第9図(e)に示すように、ECRプラズマエ
ツチング装置を用いて、SF6 +10%02のエツチ
ングガスによる異性性エツチングを行い、レジストパタ
ーン66をマスクとしてW膜63をエツチングする。
さらに、第9図(「)に示すように、表面粗さ20nm
以下となるように鏡面研磨したシリコンからなる厚さ3
11のマスク支持体67の接着面を酸化し、酸化シリコ
ンとした後、X線透過性膜61上の酸化シリコン膜65
と直接接合する。
そして最後に、第9図(g)に示すように、HF/HN
O3の混合液により、シリコン基板60をエツチング除
去した。
以上の様にしてX線マスクが製造される。
このようにして形成されたX線マスクは、第9図(e)
に示すように、X線吸収体としてのW膜パターン63が
ある側から露光光としてのX線が照射されるため、X線
吸収体から発生した2次電子はX線透過性薄膜61によ
り吸収されてしまい、2次電子によるコントラストの低
下はない構造となっている。
また、このようにして形成したX線マスクの面内パター
ンの位置ずれを測定したところ、0.03μm(3σ)
と小さな値を示しており、従来例の0.22μm(3σ
)に比べて大幅に小さくなっていることが分かる。
これは、W163の応力制御を行うことができるように
なったためと、マスク支持体の接着が接着剤を用いるこ
となく行われているため、大幅に歪みを小さくすること
ができたためである。
なおここでも、測定領域20m5X 2 C)+a++
こおけるマスク中の十字パターンのEB描画後のレジス
トパターンとエツチング後のWパターンとの位置ずれを
ニコン社製[光波31Jにより評価した。
なお、本発明は上述した各実施例に限定されるものでは
ない。例えば、X線吸収体薄膜としてはWに限らず、T
a、Mo及びこれらの窒化物及び炭化物を用いることも
できる。X線透過性薄膜としてSiC膜を用いたが、S
iNx、BN、ボロンドープしたSi基板を用いること
ができる。W膜の加工方法として、CMSの単層レジス
トを用いたが、高解像性を有しているPMMA或いは化
学増幅因子を含む5AL601等のレジストを用いても
よい。さらに、多層レジストを用いることもできる。こ
れらのレジストをエツチングマスクとしてW膜のエツチ
ングを行なう場合、ECR型のプラズマエツチング方法
に限るものではなく、マグネトロンタイプのRIE (
反応性イオンエツチング)を用いることも可能である。
また、エツチングの際に基板を冷却し、基板温度を一5
0℃近傍にまで下げW膜のエツチングを行ない、エツチ
ング特性を向上させることが可能である。さらに、WM
をエツチングする際のエツチングガスはSF6等の弗素
系のガスに限るものではなく、塩素系のガス、或いは弗
素系と塩素系とを混合させたガスを用いることができる
。また、実施例ではSiウェハ上にW膜を形成し、イオ
ン注入を行なった後にSiウェハを裏面エッチングする
例を述べたが、W膜のパターン形成後にSiウェハを裏
面エツチングしてもよい。
さらに、補強枠も、シリコンに限定されること無く、シ
リコン化合物やパイレックスガラスなどのガラスでもよ
い。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形し
て実施することができる。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、本発明によれば、透光性の支
持体上にX線吸収体膜パターンを形成してなるX線マス
クの製造に際し、X線吸収体パターンの表面を、酸化す
るようにしているため、応力変化を最低限に抑えつつ、
気体進入防止機能を持たせ、パターン位置の安定化をは
かることができ、高精度で長期にわたって安定なX線マ
スクを提供することが可能となる。
また、このXIi吸収体薄膜は、応力の経時変化も無く
、薄膜のパターニングプロセスで生じるアニール工程及
びエツチング工程中においても応力が安定である。
従って、従来困難であった低応力、高密度、熱的に安定
で経時変化のないX線吸収体パターンを、高精度の微細
パターン寸法且つ高精度の位置精度を持ってX線透過薄
膜上に形成することが可能となる。
また、X線マスク支持体と補強枠あるいはX線マスク支
持体とX線透過性薄膜とを直接接合によって接合するよ
うにしているため、接着の際のX線吸収体パターンの位
置ずれの発生を防止することが可能となり、高精度のX
線マスクを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)乃至第1図(e)は本発明の第1の実施例
のX線マスクの製造工程図、第2図は第1の実施例の方
法で形成したW膜の断面を示す図、第3図は表面を酸化
した前記W膜のX線回折を示す図、第4図は表面を酸化
した実施例1のW膜と、表面を酸化しない従来のW膜と
の応力の経時変化を示す比較図、第5図(a)乃至第5
図(e)は本発明の第2の実施例のX線マスクの製造工
程図、第6図(a)乃至第6図(e)は本発明の第3の
実施例のX線マスクの製造工程図、第7図(a)乃至第
7図(r)は本発明の第4の実施例のX線マスクの製造
工程図、第8図は熱処理温度と破壊強度との関係を測定
した結果を示す図、第9図(a)乃至第9図(g>は本
発明の第5の実施例のX線マスクの製造工程図、第10
図(a)乃至第10図(r)は従来例のX線マスクの製
造工程図、第11図(a)乃至第11図(e)は他の従
来例のX線マスクの製造工程図である。 1.11.21,31.50.60・・・シリコン基板
、2,12,13,22,23,32,51゜61、・
・・X線透過膜、4.14.24.33.53.63・
・・X線吸収膜パターン、5.15,25゜35.54
.66・・・CMSレジスト。 第1図 第2図 第 図 と SO 第 図 第8図 第92 第1O図 1++ 第11図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)マスク支持体と 前記マスク支持体の表面に形成されたX線 透過性薄膜と 前記X線透過性薄膜上に形成され、表面に 酸化層を有するX線吸収体薄膜パターンとを具備したこ
    とを特徴とするX線マスク。
  2. (2)X線透過性薄膜と 前記X線透過性薄膜上に形成されたX線吸 収体薄膜パターンと、 前記X線透過性薄膜のX線吸収体薄膜パタ ーン形成側表面に直接接合せしめられたマスク支持体と を具備したことを特徴とするX線マスク。
  3. (3)マスク支持体と 前記マスク支持体の裏面に直接接合せしめ られた補強枠と、 前記マスク支持体の表面に形成されたX線 透過性薄膜と 前記X線透過性薄膜上に形成されたX線吸 収体薄膜パターンと、 を具備したことを特徴とするX線マスク。
  4. (4)マスク支持体上にX線透過性薄膜を形成するX線
    透過性薄膜形成工程と、 前記X線透過性薄膜上にX線吸収体薄膜を 形成するX線吸収体薄膜形成工程と、 前記X線吸収体薄膜を所望の形状にパター ニングするX線吸収体薄膜パターン形成工程とを含むX
    線マスクの製造方法において、 前記X線吸収体薄膜パターン形成工程に先 立ち、該X線吸収体薄膜表面を酸化する表面酸化工程を
    含むようにしたことを特徴とするX線マスクの製造方法
  5. (5)マスク支持体上にX線透過性薄膜を形成するX線
    透過性薄膜形成工程と、 前記X線透過性薄膜上にX線吸収体薄膜を 形成するX線吸収体薄膜形成工程と、 前記X線吸収体薄膜を所望の形状にパター ニングするX線吸収体薄膜パターン形成工程とを含むX
    線マスクの製造方法において、 前記X線吸収体薄膜パターン形成工程後、 該X線吸収体薄膜パターン表面を酸化する表面酸化工程
    を含むようにしたことを特徴とするX線マスクの製造方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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