JP2543927B2 - X線マスクの製造方法 - Google Patents

X線マスクの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、微細なパターンを形成するためのX線リソ
グラフィ技術に係わり、特にX線リソグラフィ技術に用
いられるX線マスクの製造方法に関する。
(従来の技術) 近年、光露光によるパターン微細化の限界を打破るも
のとして、光に比べて波長の短いX線を利用したX線リ
ソグラフィが注目されている。このX線リソグラフィで
は、光を用いた露光法とは異なり、所定のパターンを縮
小させて転写するような技術は現在のところない。そこ
で、X線を選択的に透過するX線マスクをX線源と露光
対象物との間に配置し、このマスクをX線束で一括照射
することにより露光対象物表面上に転写パターンを得る
と云う、所謂1:1:の等倍転写方式が採られている。
従って、等倍マスクパターンの精度(位置,寸法)が
そのままデバイス精度になるため、X線マスクのパター
ンは最小線幅の10分の1程度の位置精度が要求される。
また、X線源としてはSOR光(シンクロトロン放射光)
が本命とされているため、強力なX線に対してダメージ
を受けない構造でなければならない。さらに、線幅が0.
5μmから始まって将来は0.1μmへ向かうためには、X
線マスク上のパターンにおける縦横比が大きくなり、種
々の製作上困難が増大してくる。即ち、X線露光法にお
いては、実用的なX線マスクの構造並びにX線マスク製
造方法の開発が実用化への最も重要な鍵となっている。
X線マスクの構成は、一般には、軟X線に対する吸収
率の大きな材料で形成したマスクパターン(X線吸収体
パターン)と、これを支えるための軟X線に対する吸収
率の特に小さな材料でできた薄膜(メンブレン)の他、
このメンブレンが極めて薄くて機械的に弱い故にこれを
支える支持枠を必要として構成される。
第3図は従来のX線マスク製造プロセスの一例を示す
断面図である(J.Vac.Sci.Technol.21.4(1982).P.101
7)。
まず、第3図(a)に示す如く、Si基板30上にLPCVD
法により内部応力5〜15×108dyn/cm2のSiN膜31を形成
し、さらにSi基板30の裏面側にも薄いSiN膜32を形成す
る。ここで、SiN膜31がX線を透過する薄膜(メンブレ
ン)となる。メンブレンとしては、X線を透過し且つア
ライメント光(可視赤外光)に対する透過性に優れ、引
張り応力を有する自立支持膜でなければならない。現
在、BN,Si,SiC,Ti等が報告されている。
次いで、第3図(b)に示す如く、裏面側のSiN膜32
の中央部を開口したのち、表面側のSiN膜31上にX線吸
収体としてTa膜33を形成する。X線吸収体薄膜として
は、露光波長におけるX線吸収係数が大きいこと,内部
応力が低いこと,微細加工が容易であることが要求され
る。現在、Au,Ta,W,WN等が報告されており、内部応力と
して1×108dyn/cm2の低応力が不可欠なため、一般にス
パッタリング法により応力コントロールして堆積され
る。
次いで、第3図(c)に示す如く、Ta膜33上に応力コ
ントロールしたSiO2膜34をスパッタリング法により形成
する。続いて、SiO2膜34上に電子ビーム描画用レジスト
35を塗布したのち、レジスト35に電子ビーム描画法によ
りパターンの描画を行い、レジスト35に所望のパターン
を開口する。ここで、X線吸収体パターンは縦横比が大
きく且つ断面が垂直であることが要求されるために、レ
ジスト/中間層/Taと云う2層或いは3項構造が用いら
れている。また、電子ビーム描画法の問題点は電子ビー
ムの散乱と照射電子の電荷によって描画パターンが変形
する近接効果が生じることである。X線マスクでは、レ
ジストの下に重金属の厚い吸収体層があるために、この
効果は顕著である。従って、パターン線幅精度を保証す
るために、多層レジストの使用や近接効果補正の実施、
更に近接効果が小さく0.1μm線幅の微細パターン描画
が可能な集束イオンビーム描画法が開発されている。
次いで、第3図(d)に示す如く、レジスト35をマス
クとしてSiO2膜34を選択エッチングする。その後、第3
図(e)に示す如く、SiO2膜34をマスクとしてTa膜33を
選択エッチングする。つまり、TaパターンはSiO2膜34を
中間マスクとしてドライエッチング法で形成される。こ
の際、エッチング法としては、マスク材との適当なエッ
チング選択比がとれること,パターン変換差(被エッチ
ング材とマスク材の線幅の差)が小さく断面形状が垂直
にエッチングされること,堆積物や残渣が生じないこ
と、エッチングの安定性・再現性がよいこと等が条件で
ある。
最後に、第3図(f)に示す如く、裏面よりKOH等の
ウェットエッチング法により、SiN膜32をマスクとしてS
i基板30をエッチングすることにより、X線マスクが完
成することになる。
上述の如く複雑な工程を用いて形成されるX線マスク
の製造工程の中で最も困難となるべきものは、Ta膜33等
のX線吸収体の微細加工である。現在、X線マスク用重
金属の微細パターンのエッチングの例として、スパッタ
リングにて形成したWに0.2μmパターンのエッチング
した例が報告されている(例えば、J.Vac.Sci.Technol.
21.4(1982),P1017又はJ.Vac.Sci.Technol.B(5)(1
987),P283)。しかしながら現在、重金属の微細パター
ン形成には、低圧力における垂直イオン入射が大きくな
る反応性イオンエッチング(RIE)技術を用いなければ
ならない。低圧力では、重金属のエッチング速度は非常
に小さく、上記重金属のエッチングマスクとなり得るマ
スクとのエッチング選択比を大きくとることが困難であ
る。実際、上記報告例でのWのエッチング形状は垂直で
はなく、パターンの中央壁がサイドエッチングされてい
る。このような形状は、X線露光により転写されたとき
の転写パターンに大きく影響し、高精度のパターン転写
は不可能である。
一方、重金属のドライエッチングを行わないで、予め
メンブレン上に形成しておいた微細パターン中に金属を
メッキ法により埋込む方法が提案されている。しかし、
このメッキ法では多量のゴミ,欠陥が発生し、更にパタ
ーン形成の工程数が多くなり、実用的ではない。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来、X線マスク製造工程におけるX線吸
収体パターンの微細加工工程には、以下の如く厳しい要
求と問題点があった。
エッチングマスク材料と重金属膜とのエッチング選
択比が小さく、微細パターン加工は極めて困難である。
レジスト/中間層/重金属構造等、多層膜構造が必
要であり、プロセス工程が複雑な上、各層でのパターン
変換差と0.02μm以下にするべく極めて高精度なエッチ
ング技術が必要である。
中間層として、絶縁膜或いは金属膜を用いなければ
ならず、これらの膜応力もX線吸収体膜並みに小さくす
る必要がある。
レジスト/重金属構造で生じる電子ビーム描画での
近接効果のため、近接効果補正或いは近接効果補正軽減
のための多層レジスト構造が必要である。
〜に示したドライエッチングの代りにメッキ法
による重金属の埋込みの場合には、ゴミ,欠陥等の発生
が非常に多い。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目
的とするところは、X線マスクにおけるX線吸収体パタ
ーンの形成に重金属膜のドライエッチング法及び電界メ
ッキ法を用いないで、微細な重金属パターンを精度良く
形成することができ、X線リソグラフィを用いた次世代
超LSIデバイスの微細加工実現等に寄与し得るX線マス
クの製造方法を提供することにある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の骨子は、重金属膜の形成として、重金属を含
有するハロゲンガスを用いた液相CVD法により、X線透
過薄膜に形成した溝部に重金属膜を埋込みX線吸収体パ
ターンを形成することにある。
即ち本発明は、X線に対して透過なX線透過薄膜をX
線吸収体を形成すべきパターンに従って選択エッチング
して該薄膜に溝部を形成し、次いで反応生成物又は原料
ガスを液化することにより薄膜を堆積する液相CVD法に
より、X線透過薄膜の溝部内にX線吸収体となる重金属
膜を選択的に埋込み形成するようにした方法である。
より具体的には、X線透過薄膜に反応性イオンエッチ
ング法により該薄膜の表面から0.4μm以上の深さの溝
を掘ったのち、溝を掘ったX線透過薄膜を冷却しなが
ら、液相CVD法により重金属ハロゲンガスを分解させ、
溝部に選択的に重金属膜を埋込み形成するようにした方
法である。
(作 用) X線透過薄膜としては通常、半導体薄膜或いは絶縁膜
が使用されるが、該薄膜への溝部形成には反応性イオン
エッチング法を用いることにより簡易に、高精度・超微
細パターン溝部が形成可能であることが知られている。
これは、パターン形成のためのレジストへの電子線描画
において、下地が半導体薄膜或いは絶縁膜である故に近
接効果による影響が小さいことも要因の1つである。
本発明では、上記溝を掘ったパターン形状部を含むX
線透過薄膜を冷却し、重金属ハロゲンガスを分解させる
液相CVD法(Solid State Devices and Materials,Toky
o,1987.p451)により重金属膜を埋込んで重金属パター
ンを形成するために、従来至極困難とされていた重金属
の微細パターン加工のためのエッチングを行わずに、X
線マスク用の微細なX線吸収体パターンを形成すること
が可能となる。
即ち、レジストを含む多層構造を用いないため、プロ
セス工程が極めて単純となることや、下地重金属より発
生する電子線描画時の近接効果の影響が格段に小さくな
るため、高精度の微細パターン形成が可能となってい
る。また、メッキ法と異なりゴミや欠陥の発生のない良
好なX線吸収体パターンを実現することが可能となる。
(実施例) 以下、本発明の詳細を図示の実施例よって説明する。
第1図は本発明の一実施例に係わるX線マスク製造工
程を示す断面図である。まず、第1図(a)に示す如
く、面方位(100),3インチSiウェハ10上にLPCVD法を用
いてSiC膜(X線透過薄膜)11をエピタキシャル成長さ
せた。実験方法は下記の如くである。
高周波加熱方式を用いたLPCVD装置にてグラファイト
にSiCをコートしたサセプタ上にSi基板10を設置した。
源圧下でSi基板10を1160℃まで昇温し、H2で希釈した1.
5%HClガスにて5分間Si基板10を気相エッチングした。
これにより、基板表面に存在する自然酸化膜及び炭化水
素系の汚染物を除去し、Si表面を清浄化した。その後、
堆積用ガスとしてSiCl4/C3H8、希釈ガスとしてH2を用
い、SiCl4/C3H8の混合比,流量及び基板温度を変化させ
てSiCの堆積を行った。基板温度は1060℃から1390℃ま
で変化させた。その結果、基板温度1360℃,H2流量1/
mim,SiCl4流量3ml/min,C3H8流量1ml/min,(SiCl4/H2
流量比3×10-3)にてSiC膜11はSi基板10上にエピタキ
シャル成長した。この薄膜の応力を測定したところ、15
×108dyn/cm2の引張り応力であった。
次いで、第1図(b)に示す如く、SiC膜11上にAl膜1
2及びPMMAレジスト13の2層構造を形成し、上層のレジ
スト13を通常の電子線描画によりパターニング開口さ
せ、開口したレジスト13をエッチングマスクとして下層
のAl膜12をCl2にてプラズマエッチングしパターニング
開口させた。このとき、Al膜12の膜厚は数100Åであ
り、Cl2を用いたプラズマエッチングにより容易にエッ
チングすることが可能であった。さらに、更に電子線描
画時での近接効果の影響は薄いAl層での電子線反射率が
低いため、通常の近接効果補正(ゴースト露光法)にて
十分であった。
次いで、残ったレジスト13を除去したのち第1図
(c)に示す如く、Al膜12をエッチングマスクとして、
SiC膜11をSF6/O2ガスにて反応性イオンエッチングし、S
iO膜11に溝部14を形成した。この溝部14は後述するX線
吸収体パターンを埋込むためのものであり、その深さは
0.6μmとした。
次いで、Al膜12を除去したのち第1図(d)に示す如
く、Wの液相CVD法による選択堆積を行い、溝部14内に
W膜15を埋込み形成した。これにより、X線吸収体とな
るW膜15の微細パターンが形成された。このときのW膜
15の最小線幅は0.2μmであり、レジスト描画からの寸
法変換差は0.02μm以下であった。
ここで、上記液相CVD法は次のようにして行った。即
ち、前記Al膜12を除去した基板(Si基板10上に溝部14を
有するSiC膜11が形成されたもの)を反応炉内に配置
し、基板を−10℃に冷却保持した。マイクロ波によりH2
ガスを励起させHラジカルを生成し、これと共にWF6
スを反応炉内に供給した。WF6ガスは基板表面で冷却さ
れて液化するため、基板表面でW膜15が堆積し、さらに
液化は溝底部で生じ易くまた液化したものは溝部内に溜
ることになる。従って、W膜15の堆積は溝部14の底部か
ら始まり、溝部14を徐々に埋めることになる。本実施例
では、W膜15の堆積厚さを0.5μmとした。
その後、堆積したW膜15に含有した不純物の除去及び
Wの応力制御のために300℃の熱処理を行った。このと
きのW膜15の応力は、15×108dyn/cm2の引張り応力を示
し、下地SiC膜11の応力と一致させた。従って、第1図
(c)で示した如くSiC膜11に溝部14を形成したときに
発生した応力は、同図(d)で示した如く同程度の応力
を示すW膜15を埋込むことにより補正することが可能で
あった。
最後に、第1図(e)に示す如く、通常通りSi基板10
の中央部を裏面からエッチバックした。また、保護膜と
してSiC膜16を堆積し、X線マスクを完成した。
かくして作成したX線マスクでは、SiCとWの物性係
数が略等しく(例えば熱膨脹係数SiC:4.7×10-6K-1,W:
4.3×10-6K-1、ヤング率SiC:4.57×1011N/cm2,W:4.0×1
011N/cm2)、微小な温度変化等によって所定の応力の発
生及びパターン寸法のずれは生じない。また、プロセス
工程が簡略化され、従来困難とされているWの微細パタ
ーン加工を行わないで、Wの微細パターンを精度良く形
成することが可能となる。さらに、メッキ法と異なりゴ
ミや欠陥等の発生する虞れもなく、良質のWのX線吸収
体パターンを形成することができた。
本発明者等の実験によれば、上記マスクを通して1μ
mのPMMAレジストをSOR光により露光・現像し、0.2μm
のライン&スペースが形成されたのを確認した。また、
SOR光の長時間照射に対してもSiC単結晶を透過膜として
用いるため、SOR光による劣化、ダメージは観察されな
かった。
このように本実施例方法によれば、X線透過薄膜とし
てのSiC膜11に溝部14を形成し、液相CVD法によりX線吸
収体としてのW膜15を溝部14内に選択埋込み形成するこ
とができる。このため、電子線描画時に生じる反射電子
による近接効果が軽減され、単純な近接効果補正により
高精度に描画されたレジストパターンをSiC膜11に転写
することができ、パターン寸法変換差の極めて小さなW
の微細パターンを容易に形成することができる。
また、溝部14内に埋込まれたW膜15の物性定数がSiC
に極めて近いため、温度変化等の環境要因の影響を受け
難い。さらに、W膜15は溝部14内に埋込まれているた
め、後工程でW膜の側部に保護膜を形成する必要はな
い。W膜パターン上部での保護膜は必要に応じてスパッ
タリング法等により薄く形成すれば十分であり、保護膜
形成プロセスが大幅に簡略化される。また、W膜をメッ
キ法で形成する方法とは異なり、ゴミや欠陥等の発生を
極めて少なくすることができ、信頼性の高いX線マスク
を実現することができる。
第2図は本発明の他の実施例方法を説明するための工
程断面図である。なお、第1図と同一部分には同一符号
を付して、その詳しい説明は省略する。
この実施例が先に説明した実施例と異なる点は、溝部
へのW膜の選択埋込み工程にある。即ち本実施例では、
第2図(a)に示す如くSiN膜11に溝部14を形成したの
ちに、同図(b)に示す如く液相CVD法によりSiN膜11上
にW膜15を堆積した。このW膜15の堆積は、W膜15表面
が平坦となる厚さまで行った。次いで、第2図(c)に
示す如く、SiN膜11の表面が露出するまでW膜15をエッ
チバックすることにより、溝部14内のみにW膜15を埋込
み形成した。これ以降は先の実施例と同様に、Si基板10
のエッチバック及び保護膜の形成を行うことによりX線
マスクが完成することになる。
このような工程であっても、溝部14内にW膜15を埋込
み、X線吸収体となるW膜15の微細パターンを精度良く
形成することができる。従って、先の実施例と同様の効
果が得られる。
ここで通常のCVD法では、溝部14においては底部及び
側面から堆積が始まるので、堆積が進むと溝部14内に所
謂“す”が発生してしまい、溝部14内にX線吸収体とな
るW膜15を完全に埋込むことはできない。本実施例で
は、溝部14の底部から堆積が始まる液相CVD法を用いる
ことにより、溝部14内にW膜15を完全に埋込みむことが
可能となったのである。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものでは
ない。例えば、前記W膜を選択成長させる際に用いるガ
スはWF6に限るものではなく、Wを含有するガスであれ
ばよい。また、液相CVD法の活性種の発生源としては、
マイクロ波の代りに高周波或いはレーザを用いることが
可能である。さらに、活性種としてHラジカルを用いた
が、Ar,その他のWF6と反応してWを堆積させるラジカル
種を用いることができる。また、X線吸収体は純粋なW
に限らず、例えばWNx,Ti添加WNx,Ti添加W等、Wに不純
物を添加した膜であってもよい。Wに不純物を添加する
ことによりWの応力を制御することが可能である。さら
にまた、X線吸収体はWに限らず、他の重金属(Au,Ta,
WN等)を用いることが可能である。この場合、液相CVD
法に用いるガスも該重金属を含有するガスであればよ
い。
また、X線透過薄膜はSiCに限るものではなく、X線
透過率が高く且つ引張り応力を有する自立支持膜であれ
ばよく、BN,Si,Ti等を用いることができる。実施例では
X線透過薄膜のエッチングマスクとしてPMMA/Alを用い
たが、耐エッチング性に富むCMS或いはNPR等のレジスト
単層を用いることも可能である。また、実施例ではWの
埋込み後、Siウェハをバックエッチングする例を述べた
が、始めにバックエッチングしたSiリング上のSiC膜中
にWを形成するようにしてもよい。さらに、各部の膜厚
等の条件は、仕様に応じて適宜変更可能である。その
他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実
施することができる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、X線透過薄膜に
溝部を形成したのちに、液相CVD法にて溝部内にX線吸
収体となる重金属膜を選択的に埋込み形成することによ
り、重金属膜のドライエッチング法や電界メッキ法等を
用いることなく、X線吸収体パターンを高精度に形成す
ることができる。従って、X線リングラフィを用いた次
世代超LSIデバイスの微細加工の実現に寄与することが
でき、その有用性は絶大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例方法に係わるX線マスクの製
造工程を示す断面図、第2図は本発明の他の実施例方法
を説明するための工程断面図、第3図は従来方法を説明
するための工程断面図である。 10……Si基板、11……SiC膜(X線透過薄膜)、12……A
l膜、13……PMMAレジスト、14……溝部、15……W膜
(X線吸収体)16……SiN膜(保護膜)。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線に対して透過なX線透過薄膜をX線吸
    収体を形成すべきパターンに従って選択エッチングし、
    該薄膜に溝部を形成する工程と、次いで反応生成物又は
    原料ガスを液化することにより薄膜を堆積する液相CVD
    法により、前記X線透過薄膜の溝部内にX線吸収体とな
    る重金属膜を選択的に埋込み形成する工程とを含むこと
    を特徴とするX線マスクの製造方法。
  2. 【請求項2】前記液相CVD法による重金属膜の形成時
    に、前記X線透過薄膜を冷却することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載のX線マスクの製造方法。
  3. 【請求項3】前記X線透過薄膜の溝部に埋込み形成する
    重金属膜として、前記X線透過薄膜と同等の張力を有す
    る材料を用いたことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載のX線マスクの製造方法。
  4. 【請求項4】前記X線透過薄膜の溝部に埋込み形成する
    重金属膜として、前記X線透過薄膜と略同値の熱膨脹係
    数及びヤング率を有する材料を用いたことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載のX線マスクの製造方法。
  5. 【請求項5】前記液相CVD法として、重金属を含有した
    ハロゲン化合物ガスを分解・堆積させることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のX線マスクの製造方法。
  6. 【請求項6】前記X線透過薄膜に溝部を形成する工程と
    して、反応性イオンエッチングを用いたことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のX線マスクの製造方法。
  7. 【請求項7】前記X線透過薄膜として炭化硅素膜、前記
    重金属膜としてタングステンを用いたことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載のX線マスクの製造方法。
  8. 【請求項8】前記X線透過薄膜として、シリコン基板上
    にエピタキシャル成長した炭化硅素膜を用いたことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載のX線マスクの製造
    方法。
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