JPH0316849B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はバスタブ前面部に位置して浴槽部を洗
場とを仕切るバスタブエプロンの施工に好適な取
付構造と取付方法に関する。

［従来技術］ 従来のバスタブエプロンの施工を第７〜１０図
を参照して説明する。バスタブエプロンの施工前
に浴室の床面をカウンタエプロンによつて浴槽部
と洗場とに仕切り、壁面にはバツクハンガ２を数
箇所取付けておく（第７図）。その後、バスタブ
の仮設置をなし、バスタブ手摺面が適正高さとな
るようにバスタブ脚部と床パンとの隙間にライナ
などを入れて高さ調整を行ない、この調整後にバ
スタブを一旦取外す。そして、バスタブエプロン
の取付け作業に入るが、これは第８〜９図に示す
ように、防水パン３を設置したカウンタエプロン
１上にバスタブエプロン４を立設し、バスタブエ
プロン４の下縁部を階段状の固定金具５をもつて
カウンタにビス止めし、側縁はクランク状の固定
金具６をもつて壁タイルにビス止めして固定する
ようにしている。このバスタブエプロン４の取付
け後、バスタブ７を後壁タイルに取付けたバスバ
ツクハンガ２に引掛けて設置し、エプロン４との
境界部をシリコン等でコーキングすることによつ
て、第１０図の如く施工が終了する。

［発明が解決しようとする問題点］ ところが、上記従来の施工であると、バスタブ
エプロン４はスレート板上ににタイルを接着材で
貼着し、裏面をステンレスフレームで補強した所
定寸法のもので、固定金具５，６により複数箇所
でビス止め固定するため、バスタブエプロン４の
目地と浴室壁面のタイル目地との合わせが非常に
困難であつた。また、バスタブ７は高さ調整にて
上面高さが予め決まつているため、バスタブ７の
脚と防水パン３の間にに隙間が生じることがあ
る。この場合、一旦バスタブエプロン４を固定し
てバスタブ７を入れると脚が宙に浮くため、ゴム
板等のスペーサを入れて調整するが、バスタブ７
が重く作業性が悪い。いずれにしても、バスタブ
エプロンの取付けに際しての調整機能がないた
め、各種の問題を呈しているところである。

本発明は、上記従来の問題点に着目し、バスタ
ブエプロンを簡易に取付けでき、かつ取付けに際
しての位置調整機能をもたせることのできるバス
タブエプロンの取付構造および取付方法を提供す
ることを目的とする。

［問題点を解決するための手段および作用］ 上記目的を達成するために、本発明に係るバス
タブエプロンの取付構造は、エプロン本体の側面
に高さを違えて取付けられる係止金具と逆Ｕ字形
切欠きを有する調整金具を具備したバスタブエプ
ロンと、前記係止金具と対向して壁タイルに取付
けられ係止金具の受入溝を形成するバツクハンガ
と、前記調整金具の切欠きに対向して壁タイルに
取付けられる係合ねじとからなり、前記バツクハ
ンガの前記係止金具の支承面には上下方向に進退
でき係止金具底面に当接される高さ調整ねじを取
付けるとともに、バツクハンガ側面には側方に進
展でき係止金具側面に当接される側方調節ねじを
取付けた構成とした。

また、本発明のバスタブエプロンの取付方法
は、バスタブエプロンの側面に対面する壁タイル
にクランク状のバツクハンガと係合ねじを予め取
付けておき、前記バスタブエプロンの側面に設け
た係止金具と、切欠きを有する調整金具とをそれ
ぞれバツクハンガと係合ねじに止着させてバスタ
ブエプロンを仮設置した後、前記バツクハンガの
係止金具支承面に設けた高さ調整ねじと、バツク
ハンガの側面に設けた側方調整ねじ及び前記係合
ねじとにより調整、側面隙間調整を行なつてバス
タブエプロンを固定するように構成した。

上記構成により、バスタブエプロンは壁タイル
側のバツクハンガと係合ねじに引掛けるように上
方から装着することで簡単に取付けることがで
き、バスタブエプロンの位置調整はバツクハンガ
側の調整ねじと、係合ねじとの締付け量を加減す
ることで簡単に行なうことができる。またバスタ
ブエプロンの設置後に位置調整できるため、バス
タブの仮設置作業が不用となり、全体の作業効率
が高められるものである。

［実施例］ 以下に、本発明の実施例を図面に参照して詳細
に説明する。

第１〜２図はバスタブエプロン１０を壁タイル
１２に取付けた状態の背面図、断面側面図であ
り、第３図は取付け前のバスタブエプロン１０単
体の断面側面図である。第３図の如く、バスタブ
エプロン１０は断面逆Ｌ字状に枠組みされたフレ
ーム１４の表面にスレート材１６を取付け、スレ
ート材１６に接着剤をもつてタイル１８を貼着し
たエプロン本体２０からなる。このようなエプロ
ン本体２０の側面部には上部高さ位置に第４図に
示される係止金具２２を、また下部位置には第５
図に示される調整金具２４を取付けている。係止
金具２２は断面Ｕ字形状とされ、上部開口をエプ
ロン本体２０の天板フレーム１４に向けてフレー
ムとの接合縁部が溶接され、外側面２２Ａを本体
２０の側面と面一にに保つて取付られている。そ
して、内側面２２Ｂには丸孔２２Ｃが形成されて
いる。また、前記調整金具２４はエプロン本体２
０の側面に沿う脚フレーム１４Ｂの下部位置に取
付けられ、本体側面と面一に配置される係合板部
２４Ａと脚フレーム１４Ｂと溶接される折返し部
２４Ｂとをクランク状に形成している。そして係
合板部２４Ａは下辺に開口する逆Ｕ字状の切欠き
２４Ｃを形成している。これら係止金具２２及び
調整金具２４はエプロン本体２０の両側面に各々
取付けられている。

一方、第１，２図の如く、上記バスタブエプロ
ン１０を取付ける浴室において、バスタブエプロ
ン１０の両側面に対向する壁タイル１２には、前
記係止金具２２に対応する高さ位置にバツクハン
ガ２６が、また前記調整金具２４に対応する高さ
位置に係合ねじ２８が予め取付けられている。バ
ツクハンガ２６は、第６図に示すように、断面が
クランク状に折曲された板片であり、壁タイル１
２面への取付面２６Ａ、係止金具２２の底面２２
Ｄを支持する支承面２６Ｂ、および壁タイル１２
と平行に立上げられ係止金具２４の受入溝を形成
する溝形成面２６Ｃとからなる。このバツクハン
ガ２６が取付面２６Ａに穿設された取付穴２６Ｄ
に対し固定ボルト３０（第１，２図参照）を挿通
して壁タイル１２に取付けられるものである。固
定ボルト３０を安定支持させるために壁タイル１
２には補強木３２が裏打ちされている。そして、
バツクハンガ２６の支承面２６Ｂ溝形成面２６Ｃ
とには各々ねじ孔２６Ｅ，２６Ｆが貫通刻設さ
れ、これには上下に進退し得る調整ねじ３４と側
方に進退し得る側方調整ねじ３６が螺着されてい
る。高さ調整ねじ３４は取付け時において係止金
具２２の底面２２Ｄに当接され、側方調整ねじ３
６は係止金具２２の内側面２２Ｂに形成した丸孔
２２Ｃを貫通して外側面２２Ａに当接される。更
に、前記、調整金具２４に対応する係合ねじ２８
は十字穴六角タツピンねじとされ、これは直接壁
タイル１２に埋込んで取付けられるが、やはり安
定支持のため壁タイル１２に裏打ちされた補強木
３２に達するまでねじ込まれる。

このようにに構成された取付構造を用いてバス
タブエプロン１０を取付ける方法は次のように行
なわれる。

まず、前処理工程として、エプロン本体２０の
側面部に係止金具２２と調整金具２４とを溶接に
より取付けたバスタブエプロン１０を準備してお
き、壁タイル１２に対し、その所定位置にバツク
ハンガ２６を固定ボルト３０によつて取付けると
ともに、係合ねじ２８も同様に取付けておく。バ
ツクハンガ２６には高さ調整ねじ３４と側方調整
ねじ３６とを仮止めしておく。そして、バスタブ
エプロン１０の取付けに先立つて、バスタブをバ
スタブバツクハンガに掛けて所定の防水パン上に
設置しておく。また、前記エプロン１０の四隅部
のタイル１８を外しておき、スレート材１６に作
業孔を形成しておく。

これら準備作業が終了した後、まずバスタブエ
プロン１０の側面下部にある調整金具２４の切欠
き２４Ｃに係合ねじ２８を埋め込み、上部の係止
金具２２をバツクハンガ２６の受入溝内に嵌め込
み、上部の係止金具２２をバツクハンガ２６の受
入溝内に嵌入させる。そして、バツクハンガ２６
の側方調整ねじ３６を螺進させて丸孔２２Ｃ内に
貫入させててエプロン１０の倒れを防止した状態
で仮設置する。その後、バツクハンガ２６に取付
けた高さ調整ねじ３４でエプロン１０の高さ調整
をなし、側方調整ねじ３６及び下部係合ねじ２２
で壁タイル１２との隙間調整をなして、水平・垂
直の目地調整をなし、その後は均等に締め付けて
当該バスタブエプロン１０を固定し、作業孔をタ
イル１８で塞いで作業を完了するのである。

このように、本実施例によれば、バスタブエプ
ロン１０に作業孔を開けることにより、バスタブ
の据付けとエプロン１０の取付けの作業順序が変
えられ、また水平・垂直方向の位置調整が容易に
でき、バスタブ自体の高さ調整をしなくて済むた
め、非常に作業性が改善される。また、調整がね
じ部材の締め付け量の加減ができるため、壁面タ
イル目地とエプロン目地との合わせ作業が簡単に
行なわれる。更に、バツクハンガ２６を貫通して
エプロン１０を孤立している側方調整ねじ３６が
緩んでも、係止金具２２の丸孔２２Ｃと係合状態
にあるので、エプロン１０の前後の転倒を未然に
防止できる安全な構造ともなつている。

［発明の効果］ 以上の如く、本発明によれば、壁タイル側のバ
ツクハンガ、係合ねじにエプロン側の係止金具、
調整金具を係合止着するようにし、かつ調整ねじ
による位置調整作業ができる構成となつているた
め、施工作業効率が向上するとともに容易に正確
な取付作業を行なわせることが可能となる効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はバスタブエプロン組付状態の背面図、
第２図は第１図の−線断面図、第３図はバス
タブエプロンの断面側面図、第４図１，２は係止
金具の正面図及び側面図、第５図１，２は調整金
具の正面図及び平面図、第６図１，２はバツクハ
ンガの正面図及び側面図、第７図はバスタブエプ
ロン設置前の浴室部分斜視図、第８図は従来のバ
スタブエプロン斜視図、第９図は同取付状態背面
図、第１０図は浴室斜視図である。 １０……バスタブエプロン、１２……壁タイ
ル、２０……エプロン本体、２２……係止金具、
２４……調整金具、２６……バツクハンガ、２８
……係合ねじ、３４……高さ調節ねじ、３６……
側方調節ねじ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ エプロン本体の側面に高さを違えて取付けら
   れる係止金具と逆Ｕ字形切欠きを有する調整金具
   とを具備したバスタブエプロンと、 前記係止金具と対向して壁タイルに取付けられ
   係止金具の受入溝を形成するバツクハンガと、 前記調整金具の切欠きに対向して壁タイルに取
   付けられる係合ねじと、 からなり、前記バツクハンガの前記係止金具の支
   承面には上下方向に進展でき係止金具底面に当接
   される高さ調整ねじを取付けるとともに、バツク
   ハンガ側面には側方に進退でき係止金具側面に当
   接される側方調整ねじを取付けたことを特徴とす
   るバスタブエプロンの取付構造。 ２ バスタブエプロンの側面に対面する壁タイル
   にクランク状のバツクハンガと係合ねじを予め取
   付けておき、前記バスタブエプロンの側面に設け
   た係止金具と切欠きを有する調整金具とをそれぞ
   れバツクハンガと係合ねじに止着させてバスタブ
   エプロンを仮設置した後、前記バツクハンガの係
   止金具支承面に設けた高さ調節ねじと、バツクハ
   ンガの側面に設けた側方調節ねじ及び前記係合ね
   じとにより高さ調節、側面隙間調整を行なつてバ
   スタブエプロンを固定することを特徴とするバス
   タブエプロンの取付方法。