JPH03168437A - 制御式パワーユニットマウント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、車両に搭載されるパワーユニットを車体に支
持するのに用いられる制御式パワーユニットマウントに
関する。

（従来の技術） 従来、パワーユニットマウントとしては、例えば特開昭
５７−　１　３８４２２号公報に記載されたものが知ら
れている。

この従来出典には、パワーユニット側の基板と車体側の
基板との間にゴム弾性体が装填され、該ゴム弾性体の変
形に伴って容積変化する主流体室にオリフィスを介して
副流体室が連通され、かつ前記主流体室内に弾性壁で仕
切られた空気室が形成された液体封入式のパワーユニッ
トマウントか示されている。

ところで、液体封入式のパワーユニットマウントでは、
入力振動が高周波微振動の場合、主流体室の容積変化が
小きざみに高速で行なわれる為、流体がオリフィスを通
過するときの流動抵抗が大きくなり、オリフィスが閉塞
状態となる。この結果、主流体室と副流体室との間の流
体移動が拘束され、ゴム弾性体の変形が不可能になって
動バネ定数が著しく高くなってしまう。

そこで、主流体室に弾性壁で仕切られた空気室を形成し
、流体移動が拘束されていても、弾性壁の変形によって
主流体室の容積変化を許容し、ゴム弾性体の変形を可能
にして動バネ定数の低下が得られるようｊこしていた。

即ち、第２図の動バネ定数特性に示すように、弾性壁無
しの実線特性に対して弾性壁を加えることで点線特性の
ように動バネ定数が低下する。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記従来の制御式パワーユニットマウン
トでは、弾性壁により常に主流体室の容積変化を許容す
る構成である為、高周波微振動領域においては低動バネ
定数により高い防振効果が得られて好ましいものの、低
中周波数振動領域においては、主流体室の容積変化量か
弾性壁により小さく抑えられることでオリフィスを介し
ての流体移動量が少なく、第２図のロスファクター点線
特性に示すように、動バネ定数低下に伴なってロスファ
クターのレベルが低減し、流体がオリフイスで受ける縮
流抵抗による振動減衰効果やオリフィス内流体を質量と
して形成される流体ダイナミックダンバによる吸振効果
が十分に発揮されないという問題があった。

本発明は、上述のような従来の問題に着目してなされた
もので、外部からの指令により支持特性を変更可能な制
御式パワーユニットマウントにおいて、運転状態や走行
状態等に応じて発生する高周波微振動と低中周波数振動
とを有効に低減することを課題としている。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するために本発明の制御式パワーユニッ
トマウントでは、主流体室の容積変化を許容するゴム膜
内部に電気粘性流体を封入し、電気粘性流体の粘度変化
でゴム膜の硬度を変化させる手段とした。

即ち、パワーユニット側に結合される基板及び車体側に
結合される基板と、前記両基板の間に装填されるゴム弾
性体と、前記ゴム弾性体の変形に伴って容積変化する主
流体室と、前記主流体室にオリフィスを介して連通され
る副流体室と、前記主流体室と副流体室との仕切壁を形
成するゴム膜と、前記ゴム膜の内部に封入される電気粘
性流体と、前記電気粘性流体に電圧を印加する電極板と
を備えている事を特徴とする。

（作　用） まず、パワーユニットマウントに高周波微振動が作用す
る運転状態では、電極板間に電圧を印加させない制御を
行なう。この状態では、電気粘性流体の粘度が低粘度で
あるため、ゴム膜はやわらかく変形し易い状態になって
いる。

従って、高周波微振動が入力したときに生じるオリフィ
スの閉塞時には、ゴム膜の変形によって主流体室の容積
変化が許容され、ゴム弾性体の変形が可能となって動バ
ネ定数の低下を図ることができる。

又、低中周波数振動が作用する運転状態では、電極板間
に電圧を印加させる制御を行なう。この状態では、電圧
の印加によって電気粘性流体の粘度が高粘度になり、ゴ
ム膜は硬く変形し難い状態になっている。

従って、低中周波数振動が入力すると、ゴム膜の変形が
抑えられゴム弾性体の変形に応じた主流体室の容積変化
量が確保されるため、オリフィスを介して主流体室と副
流体室との間で大量の流体移動が行なわれ、流体がオリ
フィスで受ける縮流抵杭による振動減衰作用やオリフィ
ス内流体を質量とする流体ダイナミックダンバによる吸
振作用が十分に発揮される。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。

まず、実施例の構成を説明する。

第１図は本発明の実施例の制御式パワーユニットマウン
トを示している。

この制ｉ卸式パワーユニットマウントは、パワーユウニ
ット側に結合される基板１と、車体側に結合される基板
２との間にゴム弾性体３が装填され、このゴム弾性体３
を介してパワーユニットの静荷重が受けられる。

そして、前記基板１には、スタツドボルト１日及び位置
決めピン１ｂが設けられている。

また、前記基板２は、車体に締結される底板２１と、そ
の周囲に連結された筒状板２２とで構成され、この商状
板２２によりゴム弾性体３の外周が保持されている。

前記ゴム弾性体３の内部には下面に開放して空間部３０
が形成され、この空間部３０は、ゴム膜４によって下部
が塞がれ、その内部が主流体室５に形成されている。

又、ゴム膜４の下側にはダイヤフラム６が配設され、こ
のダイヤフラム６とゴム膜４との間の空間が副流体室７
に形成され、この副流体室Ｉの外周に区画されたオリフ
ィス８を介して主流体室５と副流体室７とが連通されて
いる。

尚、前記主流体室５，副流体室７及びオリフィス８には
流体５０が封入されている。

前記ゴム膜４は、所定の間隔を介して対向配置されてい
て、その内部には、電気粘性流体Ｌが封入されており、
この電気粘性流体Ｌは、電圧が印加されることで発生す
る電界により、その粘度が上昇する性質を有している。

そして，この電気粘性流体Ｌの性質を利用して前記ゴム
膜４の硬度を変化させるようにしている。

即ち、ゴム膜４を固定する外周壁が電極板９０とされ、
ゴム膜４に囲まれる空洞部４０の中心位置にアース電極
板９１が設けられ、制御部９２において、振動ビックア
ップやエンジン回転数等により低中周波数振動が発生す
る運転状態であると検出された時には前記電極板９０．
９１に電圧を印加するようにしている。

次に、作用を説明する。

（イ）高周波微振動入力時 パワーユニットマウントに高周波微振動が作用する運転
状態では、制御部９２から電極板９０．９１に電圧か印
加されないために、電気粘性流体Ｌの粘度は低粘度であ
り、ゴム膜４はやわらかで変形し易い状態となる。

この状態で、パワーユニットマウントに高周波微振動が
入力した場合、ゴム弾性体３の変形に伴って主流体室５
が小きざみに高速で容積変化することになるため、流体
５０がオリフィス８を通過するときの流動抵抗が大きく
なり、オリフィス８が閉塞状態になる。このため主流体
室５と副流体室７との間の流体移動が拘束されてゴム弾
性体３の変形が不可能になり、動バネ定数が高くなろう
とする。しかし、ゴム膜４はやわらかで変形し易い状態
となっていることによりゴムＩＩｉ４の変形に伴なって
主流体室５の容積変化が許容され、ゴム弾性体３の変形
が可能になるため、動バネ定数の低下を図ることができ
る。

この結果、高周波微振動は、第２図Ａ部分の低動バネ定
数特性により有効に低減される。

（口）低中周波数振動入力時 パワーユニットに低中周波数振動が作用する運転状態で
は、制御部９２から電極板９０．９１に電圧が印加され
、電極板９０．９１間において電気粘性流体Ｌの粘度が
高粘度になり、ゴムＩＩＮ４は硬く変形し難い状態とな
る。

そして、パワーユニットマウントに低中周波数振動が入
力した場合，ゴム膜４は硬く変形し難い状態となってい
ることで、ゴム膜４の変形による主流体室５の容積変化
が無く、ゴム弾性体３の変形量に対応する主流体室５の
容積変化量が確保されることになり、オリフィス８を介
して主流体室５と副流体室７との間で大量の流体移動が
行なわれ、このとき流体５０がオリフィス８で受ける縮
流抵抗によって振動が減衰されるし、また、オリフィス
８内の流体を質量とし、両流体室５．７の拡縮弾性をバ
ネとして構成される流体ダイナミックダンバによる共振
周波数域での高い吸振作用も発揮される。

この結果、低中周波数振動入力時には、第２図のＢ部分
に示すロスファクターの高レベル特性により有効に低減
される。

以上のように、本実施例では、電気粘性流体７を高粘度
とすることによって主流体室５と副流体室７とを仕切る
ゴム膜４の硬度を高めることを可能とする横成とした為
、動バネ定数低下による高周波微振動（　＋００｝１ｚ
以上）の低減と、ロスファクターのレベル確保による低
中周波数振動（　５Ｈｚ〜２０Ｈｚ）の低減とを両立す
ることができる。

以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものではなく本発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明
に含まれる。

（発明の効果） 以上説明してきたように、本発明にあっては、外部から
の指令により支持特性を変更可能な制御式パワーユニッ
トマウントにおいて、主流体室の容積変化を許容するゴ
ム膜内部に電気粘性流体を封入し、電気粘性流体の粘度
変化でゴム膜の硬度を変化させる手段とした為、運転状
態や走行状態等に応じて発生する高周波微振動と低中周
波数振動とを有効に低減することができるという効果が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の制御式パワーユニットマウント
を示す断面図、第２図は振動周波数に対する動バネ定数
特性及びロスファクター特性である。 １・・・基板　　　　　　７・・・副流体室２・・・基
板　　　　　　８・・−オリフィス３・・−ゴム弾性体
　　　Ｌ・・・電気粘性流体４・・・ゴム膜　　　　　
９０・・・電極板５・・・主流体室　　　　９１・・−
アース電極板６・・・ダイヤフラム

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）パワーユニット側に結合される基板及び車体側に結
   合される基板と、 前記両基板の間に装填されるゴム弾性体と、前記ゴム弾
   性体の変形に伴って容積変化する主流体室と、 前記主流体室にオリフィスを介して連通される副流体室
   と、 前記主流体室と副流体室との仕切壁を形成するゴム膜と
   、 前記ゴム膜の内部に封入される電気粘性流体と、 前記電気粘性流体に電圧を印加する電極板と、を備えて
   いる事を特徴とする制御式パワーユニットマウント。