JP2528378Y2 - 防振システム - Google Patents

防振システム

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JP2528378Y2
JP2528378Y2 JP1988043339U JP4333988U JP2528378Y2 JP 2528378 Y2 JP2528378 Y2 JP 2528378Y2 JP 1988043339 U JP1988043339 U JP 1988043339U JP 4333988 U JP4333988 U JP 4333988U JP 2528378 Y2 JP2528378 Y2 JP 2528378Y2
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vibration
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三浩 土井
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  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、流体例えば印加電圧により粘度変化される
流体を介して制振周波数領域のチューニングが可能な複
数の制御型流体マウントをもって、可動体の支持が行わ
れる防振システムに関する。
従来の技術 従来の制御型流体マウントとしては、たとえば特開昭
60−104828号公報に開示されたものが従来存在する。
かかる制御型流体マウントは、支持弾性体内に形成さ
れた主流体室(上側室)と、弾性壁で画成された副流体
室(下側室)とを、電極板が設けられたオリフィスつま
り電極オリフィスを介して連通すると共に、これら主,
副流体室および電極オリフィス内に、印加電圧に応じて
粘度変化される電気レオロジー流体を封入し、入力振動
に対して上記電極板に印加される電圧を変化させること
により、オリフィス内の流体の流れ状態が変化され、も
って目的とする制振周波数領域へのチューニングを行っ
て、振動伝達の著しい低減が図られる。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、上記制御型流体マウントを、上記公開
公報にも開示されたようにエンジンマウントとして用い
た場合、可動体としてのパワーユニット(エンジン,ト
ランスミッション等の結合体)は、複数のエンジンマウ
ントつまり複数の制御型流体マウントによって支持され
ることになり、該パワーユニットにはこれら防振体との
間で構成される振動系をもって複数の周波数領域に亘っ
て各種振動モードが連成して現われる。
にもかかわらず、従来の防振システム思想としては、
特に大きな振動レベルとなる特定の振動モードに総ての
エンジンマウントの制振周波数領域をチューニングする
ことにより、該特定の振動モードの振動レベルを大幅に
低減できる構成となっている。
このため、上記特定の振動モードに対してはその制振
機能が著しく向上されるのではあるが、その他の振動モ
ードに対しては積極的に制振されず、むしろ、上記特定
の振動モードを制振するために粘度制御されるオリフィ
ス内流体の粘度増大部分で、該その他の振動モードの振
動レベルは大きくなってしまう。
一方、パワーユニットから車体側に伝達される振動レ
ベルとしては、車体側への衝撃的な入力荷重を防止する
ためには、全周波数領域に亘って平坦な特性として得ら
れるのが望ましい。
従って、上記特定の振動モードのみの振動レベル低下
を図ったとしても、その防振効果が十分に得られなくな
ってしまうという課題があった。
そこで、本考案は複数の制御型流体マウントの制振周
波数領域を分散させることにより、全体的により平坦化
される振動レベル特性を得ることができる、複数の制御
型流体マウントによる防振システムを提供することを目
的とする。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するために本考案は、主流体室と副
流体室と、これらの間に配置されたオリフィスと、アク
チュエータとからなる制御型流体マウントを可動体との
間に複数個備え、主流体室の拡張弾性とオリフィス質量
との共振周波数と、アクチュエータの駆動周波数とで制
振周波数領域が決定される防振システムであって、可動
体と複数個の制御型流体マウントで決まる複数の振動モ
ードに応じて、各々の流体マウントの制振周波数領域を
最大の振幅を発生する振動モードの周波数に設定し、各
々の流体マウントの制振周波数領域を異ならせたことを
特徴としている。
作用 以上の構成により本考案の防振システムにあっては、
可動体と複数個の制御型流体マウントで決まる複数の振
動モードに応じて、各々の流体マウントの制振周波数領
域を最大の振幅を発生する振動モードの周波数に設定
し、各々の流体マウントの制振周波数領域を異ならせた
ことにより、該複数の振動周波数モードにおける振動減
衰をそれぞれ行うことができ、可動体と複数の制御型流
体マウントとによって構成される振動系の振動レベルを
全周波数領域に亘って平坦化することができる。
実施例 以下、本考案の実施例を図に基づいて詳細に説明す
る。
即ち、第1図は本考案の防振システム10の一実施例を
示し、12は可動体としてのパワーユニットで、該パワー
ユニット12はエンジン12aにトランスミッション12bおよ
びF・F車ならば更にディファレンシャルギヤ等が一体
に結合されることによって構成される。
14,14a,14bは上記パワーユニット12を3点支持する制
御型流体マウントとしての第1,第2,第3エンジンマウン
トで、第1エンジンマウント14はパワーユニット12の車
両前方右側、第2エンジンマウント14aはパワーユニッ
ト12の車両前方左側、かつ、第3エンジンマウント14b
はパワーユニット12の車両後方中央部にそれぞれ配置さ
れる。
第2図は上記第1,第2,第3エンジンマウント14,14a,1
4bの断面図を示し、それぞれ同様に構成され、上記パワ
ーユニット12側にボルト16を介して装着される第1ブラ
ケット18と、図外の車体側メンバにボルト20を介して装
着される第2ブラケット22とを備え、これら第1,第2ブ
ラケット18,22間に支持弾性体としてのゴムインシュレ
ータ24が固着され、該ゴムインシュレータ24によってパ
ワーユニット12の静荷重が支持される。
上記第1ブラケット18は平板状に形成される一方、上
記第2ブラケット22は図中下方が縮径されるテーパ状の
筒状体22aと、該筒状体22aの図中下端部にかしめ固定さ
れる皿状体22bとで構成される。
そして、上記ゴムインシュレータ24は図中上方が縮径
されるテーパ状に形成され、その図中上端が第1ブラケ
ット18に加硫接着されると共に、図中下端部外側が上記
筒状体22aの内側に加硫接着される。
上記ゴムインシュレータ24内には図中下方が開放され
る主流体室26が形成されると共に、該主流体室26の開放
口には電極オリフィス28が形成された仕切板30が配置さ
れ、該仕切板30の該主流体室26とは反対側には、ダイヤ
フラム32で画成される副流体室34が設けられ、主流体室
26と副流体室34とは電極オリフィス28を介して互いに連
通される。
また、上記ダイヤフラム32と上記皿状体22bとの間は
空気室36となっている。
尚、上記仕切板30の周縁部および上記ダイヤフラム32
の周縁部は共に、上記筒状体22aと上記皿状体22bとのか
しめ部に液密構造をもって挟着固定されている。
そして、上記主流体室26,上記副流体室34および上記
電極オリフィス28内には,印加電圧に応じて粘度変化さ
れる電気レオロジー流体が封入される。
上記電極オリフィス28は、主,副流体室26,34を連通
するオリフィス28aの内側対向壁に1対の電極板28b,28c
が設けられることにより構成され,該電極板28b,28cに
は各第1,第2,第3エンジンマウント14,14a,14bにそれぞ
れ独立して設けられる制御回路38,38a,38bからそれぞれ
制御電圧が印加される。
上記制御回路38,38a,38bは制御部40と電源部42によっ
て構成され、該制御部40は、パワーユニット12側に設け
られる上下加速度センサ44からの加速度信号を入力して
パワーユニット12の変位量を演算し、この変位量から決
定される電圧の制御量を電源部42に出力し、該電源部42
から上記電極板28b,28cにON,OFFのデューティ比による
制御電圧が出力される。
尚、上記上下加速度センサ44は各第1,第2,第3エンジ
ンマウント14,14a,14bにそれぞれ設けられ、該第1,第2,
第3エンジンマウント14,14a,14bの取付部近傍に、各対
応される上下加速度センサ44が取付けられる。
ところで、本実施例の防振システム10にあっては、第
1,第2,第3エンジンマウント14,14a,14bと、これらに支
持されたパワーユニット12とによって振動系が構成さ
れ、たとえば、低周波大振幅の振動(7〜15Hz程度)と
して現われるエンジンシェイクは、路面からの入力を原
因として該振動系が共振されることにより発生される。
ところで、上記エンジンシェイクはエンジンマウント
の数とかレイアウトによって、現象発生時の振動モード
は異なり、本実施例で開示したようにパワーユニット12
の車両前方側を2点支持し、かつ、車両後方側を1点支
持したレイアウトでは、これを側面からみたモデルは第
3図のようになる。
この場合は、パワーユニット12の重心Gは中心部から
車両前方に偏っているものとした場合、上記エンジンシ
ェイク発生時には第4図に示すようにそれぞれ異なる周
波数領域に回転方向と上下方向の2つの振動モードA,B
が現われる。
即ち、同図中一点鎖線で示す車両前方側の第1,第2エ
ンジンマウント14,14aが取付けられた部位の振動レベル
は、回転方向の振動モードAで最も大きくなり、かつ、
図中破線で示す車両後方側の第3エンジンマウント14c
が取付けられた部位の振動レベルは、上下方向の振動モ
ードBで最も大きくなる。
尚、図中実線はパワーユニット12の重心G位置の振動
レベル特性である。
ここで本実施例にあっては、上記回転方向の振動モー
ドAで振動レベルが大きくなる第1,第2エンジンマウン
ト14,14aの制振周波数領域を、該振動モードAの発生周
波数領域にチューニングし、かつ、上記上下方向の振動
モードBで振動レベルが大きくなる第3エンジンマウン
ト14cの制振周波数領域を、該振動モードBの発生周波
数領域にチューニングして、それぞれのエンジンマウン
トの制振周波数領域を分散させる。
尚、上記第1,第2,第3エンジンマウント14,14a,14bの
制振周波数は、オリフィス28a内の可動流体を質量と
し、主流体室26,副流体室34の拡張弾性をばねとする振
動系が、入力振動に共振される周波数であり、つまりは
オリフィス28a内の可動流体の共振周波数をもって決定
される。
ところで、上記オリフィス28a内の可動流体の共振周
波数は、電極板28b,28cに印加される電圧を制御するこ
とにより得られる該オリフィス28a内の電気レオロジー
流体の粘度変化でチューニングすることができ、その制
御タイミングとしては、たとえば第5図に示すように各
第1,第2,第3エンジンマウント14,14a,14bの取付点での
パワーユニット12変位xが、予め設定された範囲(xo
−xo)以上の時、つまりx>|xo|の時には電極板28b,
28cに電圧は印加されず(OFF状態)、x<|xo|の時に
は電圧を印加する(ON状態)制御が行われる。
尚、上記電気レオロジー流体は電圧のOFF状態でその
粘度は低く設定され、かつ、電圧のON状態でその粘度は
高く設定される性質を有する。
以上の構成により本実施例の防振システム10にあって
は、路面からの入力によりパワーユニット12が加振さ
れ、エンジンシェイクが発生された場合、第1,第2エン
ジンマウント14,14aの制振周波数領域は、制御回路38,3
8aから出力される制御電圧により回転方向の振動モード
Aの周波数領域にチューニングされるため、第6図中の
一点鎖線に示すように該振動モードAのレベル低下を行
うことができる。
一方、第3エンジンマウント14cの制振周波数領域
は、同様に上下方向の振動モードBの周波数領域にチュ
ーニングされるため、同図一点鎖線で示されたように該
振動モードBのレベル低下を行うことができ、同一点鎖
線で示された振動レベル特性は、各振動モードA,Bのレ
ベル低下幅は少ないものの全周波数領域に亘って平坦化
され、車体側へ入力される衝撃力を大幅に低減して車両
乗心地性が著しく向上される。また、同図中実線は従来
の非制御ゴムマウントを用いた場合の特性、同図中破線
は非制御流体マウントを用いた場合の特性である。
尚、本実施例は第3図のモデルで示されるように、エ
ンジンマウントが2自由度系の振動モードとなる支持構
造の場合を示したが、これに限ることなく更に複雑な振
動モードをもつ場合も同様に、該当する振動モードにお
いて最大振幅を持つマウントの制振周波数領域を、その
振動モードの周波数領域に設定して分散させることによ
り、同様に振動レベル特性の平坦化を行うことができ
る。
考案の効果 以上説明したように本考案の防振システムにあって
は、可動体と複数個の制御型流体マウントで決まる複数
の振動モードに応じて、各々の流体マウントの制振周波
数領域を最大の振幅を発生する振動モードの周波数に設
定し、各々の流体マウントの制振周波数領域を異ならせ
たことにより、複数モードの振動を各振動モードごとに
的確に抑制して、可動体の振動レベルを全周波数領域に
亘って平坦化することができ、該可動体を上記制御型流
体マウントを介して支持する支持体側への衝撃的な振動
伝達を著しく低減することができるという優れた効果を
奏する
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す斜視図、第2図は本考
案に用いられる制御型流体マウントの一実施例を示す断
面図、第3図は本考案の防振システムのモデル図、第4
図は可動体をパワーユニットとした場合に現われる振動
レベルの一実施例を示す振動特性図、第5図は本考案に
用いられる制御型流体マウントの制御タイミングの一制
御例を示す説明図、第6図は本考案の防振システムにお
ける効果域を示す振動特性図である。 10……防振システム、12……パワーユニット(可動
体)、14,14a,14b……エンジンマウント(制御型流体マ
ウント)、24……ゴムインシュレータ(支持弾性体)、
26……主流体室、28……電極オリフィス、32……ダイヤ
フラム、34……副流体室、38,38a,38b……制御回路。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】主流体室と 副流体室と これらの間に配置されたオリフィスと アクチュエータとからなる制御型流体マウントを可動体
    との間に複数個備え、 主流体室の拡張弾性とオリフィス質量との共振周波数
    と、アクチュエータの駆動周波数とで制振周波数領域が
    決定される防振システムであって、 可動体と複数個の制御型流体マウントで決まる複数の振
    動モードに応じて、 各々の流体マウントの制振周波数領域を 最大の振幅を発生する振動モードの周波数に設定し、 各々の流体マウントの制振周波数領域を異ならせたこと
    を特徴とする防振システム。
JP1988043339U 1988-03-31 1988-03-31 防振システム Expired - Lifetime JP2528378Y2 (ja)

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JPH01145821U JPH01145821U (ja) 1989-10-06
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59103045A (ja) * 1982-12-02 1984-06-14 Nissan Motor Co Ltd パワ−ユニツトのマウンテイング装置
JPS61278638A (ja) * 1985-05-31 1986-12-09 Nissan Motor Co Ltd 液体封入式防振体

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JPH01145821U (ja) 1989-10-06

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