JPH0316573B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、可視光線を含む輻射熱を放出する高
温輻射のヒータを用いた電気ストーブに関する。

従来の技術 従来の電気ストーブを第５図に示す。

第５図において、１は本体、２は反射板、３は
高温輻射のヒータ、４は反射セルの集合体で構成
された多孔部材である。

ハニカム部材４の詳細は、第６図に示す。

ハニカム部材４は、薄いアルミ箔４ａを多数は
り合わせ、六角形のセル４ｂを多数形成したもの
で、ｂをセル寸法、ｔをハニカム部材４の厚さと
呼ぶ。ヒータ３に通電すると、高温輻射ヒータ３
より放出された可視光線を含む赤外線は、その一
部はハニカム部材４のセル４ｂを直進し、一部は
セル４ｂの壁面で反射しながらセル４ｂを通過す
る。

従つて、ヒータ３の前面に設けられたハニカム
部材４は、全面が輝き、暖かい感覚を与えるとい
う効果がある。

発明が解決しようとする課題 ところが、ヒータ３より放出された赤外線を、
多く前方へ出すためには、アルミ箔４ａの厚みを
薄くして、直進する赤外線の抵抗を減らすことが
必要であり、ハニカム部材４全面を美しく輝かせ
るためには、厚みをあまり厚くできないため、ア
ルミ箔４ａの厚さは約30μｍまで薄くし、美しく
輝かせる目的で、ハニカム部材４の厚さは約５mm
としている。

その為、強度が弱く、本体１の全面に保持する
ことが困難であつた。

本発明は、このような従来の問題点を解消する
ものであり、多孔部材の強度を向上し、美しく輝
く電気ストーブを提供するものである。

課題を解決するための手段 本発明の電気ストーブは、直管型で、かつ明る
い可視光を含む輻射熱を放射する高温輻射ヒータ
と、その後方に設けられた反射板と、前記高温輻
射ヒータの前方に、高温輻射ヒータを覆うように
設けたアルミ製のハニカム部材を備え、前記ハニ
カム部材は六つの壁面をもつ多数のセル部を有
し、このハニカム部材の周縁部に枠体を設け、こ
の枠体の前後端には内方に向けての折り曲げ片を
形成し、この折り曲げ片の一部につまみ部を設
け、前記ハニカム部材を着脱自在としたものであ
る。

作 用 本発明の電気ストーブは、上記の構成であるか
ら、ハニカム部材の強度を増し、ストーブ本体の
全面に平面状に多孔部材を設置できるため、面状
の美しい輝きを得ることができる。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづい
て説明する。

第１図において５はストーブ本体で、６は高温
輻射ヒータで、高温輻射ヒータ６の背面に放物断
面形状をした反射板７が、側面反射板８を介して
ストーブ本体５に固定されている。また高温輻射
ヒータ６も同様に、側面反射板８に固定され第２
図のように反射板７の放物形状の略焦点に位置し
ている。

高温輻射ヒータ６の前面の反射板７の開口部全
面には、アルミ製のハニカム部材９が位置してい
る。

ハニカム部材９は第３図のように箔でかこまれ
た六角柱が互いに隣接したハニカム形状をした多
数の反射セル１０で構成され、材質は高反射材料
のアルミニウムであり30μ程度の箔状の薄板でセ
ル寸法は約３mm、ハニカム部材９の厚さは５mmで
ある。また、ハニカム部材９の周縁部１１には、
前後端に内方へ向けての折り曲げ片１２を有する
枠体１３を、全周に設けている。

枠体１３の折り曲げ片１２の一部には、つまみ
部１４を形成し、ストーブ本体５には枠体１３の
支持面１５に凸部１６を形成している。

また本実施例の高温輻射ヒータ６にはヒータ線
にタングステン合金を用い、外管に石英管を用
い、その内部に不活性ガスを封入し、ヒータ線温
度を1000℃〜1500℃にしたランプヒータが用いら
れている。従つて、一般の大気雰囲気で用いられ
る電熱線ヒータに比べ明るい。

本実施例は上記の構成であるから、高温輻射ヒ
ータ６から放出された可視光線と赤外線は、その
一部はハニカム部材９のセルを直進し、一部は反
射セル１０の壁面で反射しながらセルを通過す
る。従つて高温輻射ヒータ６の前面に設けられた
ハニカム部材９は全面が美しく輝き、暖かい感覚
を与え、事実輻射熱のヒータ６の長手方向への不
必要な損失を防ぎ、直角方向への広がりを生じさ
せる。

ハニカム部材９は、奥行方向に強度がある。そ
の為折り曲げ片１２に力が加わつても、枠体１３
の強度以上に強くなり、変形することはない。

また、ハニカム部材９は、全周を枠体１３と折
り曲げ片１２で囲まれているため、変形すること
なく、平面的にストーブ本体５に設置することが
できる。このため美しい輝きを得られる。またス
トーブ本体５に設けた凸部１６に枠体１３が係止
されているので、ハニカム部材９は枠体１３とと
もに容易に着脱でき、使用中にハニカム部材９に
ついたほこりの除去や反射板７の掃除も可能であ
る。

またハニカム部材９の着脱は、つまみ１４で容
易に行なうことができる。

さらに、ハニカム部材９は枠体１３と折り曲げ
片１２で補強されるため、ハニカム部材９の箔厚
をさらに薄くでき、輻射エネルギーの透過性を良
くできる。

発明の効果 本発明により、次の効果を得ることができる。

(1) ハニカム部材の強度を向上させ、本体に平面
状に設置できるため、ストーブ全面に美しい輝
きが得られ暖感覚が増す。

(2) ハニカム部材は本体より容易に着脱できるた
め、ハニカム部材の掃除、反射板の掃除が容易
に行える。

(3) ハニカム部材を枠体で補強しているため、ハ
ニカム部材の箔厚をさらに薄くでき、輻射エネ
ルギーの透過性を高めることができる。

(4) ハニカム部材がヒータをガードし、人の指や
可燃物がヒータに直ちに接触することを防止す
るので安全性が高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明一実施例の電気ストーブの平面
断面図、第２図は同電気ストーブの側面断面図、
第３図はハニカム部材と枠の分解斜視図、第４図
はハニカム部材と枠の斜視図、第５図は従来のス
トーブの側面断面図、第６図はハニカム部材の斜
視図である。 ６……高温輻射ヒータ、７……反射板、９……
ハニカム部材、１０……反射セル、１１……周縁
部、１３……枠体、１２……折り曲げ片、１４…
…つまみ部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 直管型で、かつ明るい可視光を含む輻射熱を
   放射する高温輻射ヒータと、その後方に設けた反
   射板と、前記高温輻射ヒータの前方に、高温輻射
   ヒータを覆うように設けたアルミ製のハニカム部
   材を備え、前記ハニカム部材は六つの壁面をもつ
   多数のセル部を有し、このハニカム部材の周縁部
   に枠体を設け、この枠体の前後端には内方に向け
   ての折り曲げ片を形成し、この折り曲げ片の一部
   につまみ部を設け、前記ハニカム部材を着脱自在
   とした電気ストーブ。