JPH0316140Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は伴奏音楽（BGM）を再生聴取しなが
ら歌唱するいわゆるカラオケ装置等の音声信号混
合装置に関する。

(ロ) 従来技術 第１図は従来装置の構成図である。記録時のマ
イク入力信号は第１入力部１からアンプ２、スイ
ツチ３のＲ側端子、ラインアンプ４、記録アンプ
５、及びスイツチ６のＲ側端子を通じて録再兼用
ヘツド７に付与され、記録媒体（例えば磁気テー
プ）上のオーデイオトラツクに記録される。この
場合、過大なマイク入力信号を阻止するため、ラ
インアンプ４出力を分岐して分岐出力をALCア
ンプ８を介してALC回路９に付与するようにし
て、適正レベルでの記録を保障している。従い、
再生時には、ヘツド７出力を、スイツチ６のＰ側
端子、ヘツドアンプ９、スイツチ３のＰ側端子、
及びラインアンプ４を通じて出力部であるライン
アウト１０にレベル調整を施こすことなく出力す
るようにしている。そして、この再生出力に外部
マイクからのオーデイオ信号が付与する場合、こ
のオーデイオ信号は第２入力部１１、第２マイク
アンプ１２、及びスイツチ１３を通じてラインア
ンプ４の入力側に付加するようにされている。

この従来装置では、スイツチ１３が閉接される
カラオケ時、ヘツド７からの伴奏音楽信号と第２
入力部１１からのオーデイオ信号が混合される
が、最初に調節した比率で混合されるので、前奏
時の音楽信号だけのときに比べ外部オーデイオ信
号が入つたときの信号レベルが大きくなり全体の
音量が過大になる欠点がある。また、外部オーデ
イオ信号は外部マイクの位置や声の大きさにより
かなり変動するため、最初の調節が適切でない場
合に、伴奏あるいは音声ばかりが異常に大きく聞
こえたりする欠点がある。

(ハ) 考案の目的 本考案は以上の欠点に鑑みなされたもので、伴
奏及び外部音声信号を何れも自動的にレベル調整
し、併せて、外部音声の入力時に伴奏信号レベル
を少しく低下させて混合効果を向上させようとす
るものである。

(ニ) 考案の構成 第２図は本考案装置を示すものである。同図に
おいて、２０は外部音声をマイクロホンで変換し
てなる第１オーデイオ信号を入力する入力部、２
１はこの入力部からの第１オーデイオ信号を入力
して増巾する第１アンプ、２２は後述の検出信号
に基づき入力部２０からの第１オーデイオ信号の
第１アンプ２１への入力レベルを調整する第１レ
ベル調整回路、２３はVTR、テープレコーダに
おける磁気テープなどの記録媒体（図示省略）上
のオーデイオトラツクに対向配置され、記録モー
ド時該トラツク上に第２オーデイオ信号（伴奏信
号）を記録し、再生モード時この第２オーデイオ
信号を再生する録再ヘツド、２４はこの第２オー
デイオ信号を増巾する第２アンプ、２５はこの第
２アンプへの該第２オーデイオ信号のレベルを検
出信号に基づき調整する第２レベル調整回路であ
る。

第１スイツチS₁は記録モード時第１アンプ２１
出力を、また再生モード時第２アンプ２４出力を
それぞれ択一的にラインアンプ２６に付与するも
ので、カラオケ時には破線の如く第２アンプとラ
インアンプが接続されるものである。

第２スイツチS₂は記録モード時ラインアンプ２
６出力を記録アンプ２７を通じて録再ヘツド２３
に付与し、一方再生モード時録再ヘツド２３出力
を第２アンプ２４に付与するものである。ライン
アンプ２６出力は出力部２８に付与されると共に
レベル検出回路２９にも付与される。この検出回
路２９はラインアンプ２６出力の平均レベルを保
持するもので、第１、第２レベル調整回路２２，
２５を構成するトランジスタQ₁，Q₂の内部イン
ピーダンスを制御するようにしている。すなわ
ち、これら第１、又は第２レベル調整回路２２，
２５は第３図に示す如く、入力部２０又は録再ヘ
ツド２３各出力である入力信号（横軸）に対し
て、それぞれ特性Ｐ，Ｑのような出力レベルを呈
するように調整される。第１オーデイオ信号は第
２オーデイオ信号に比べて大きい入力レベルで出
力レベルを一定にするようにしている。これは、
上記各トランジスタQ₁，Q₂のバイアスを適宜設
計することによつて容易に可能である。

第３、第４スイツチS₃及びS₄はいずれもカラオ
ケ時に閉接されるスイツチで、第３スイツチS₃は
第１アンプ２１からの第１オーデイオ信号を第１
スイツチS₁のＰ側端子を通じてラインアンプ２６
に付与し、一方第４スイツチS₄は検出回路２９か
らの検出信号を第２レベル調整回路２５に付与す
るものである。

このような本考案装置において、記録、再生動
作は第１図に示す従来例と同じであるが以下簡単
に説明する。先ず記録モード時、第１、第２各ス
イツチS₁，S₂はモード指令に応じて何れもＲ側端
子に接続される。従い、入力部２０からの第１オ
ーデイオ信号は第１アンプ２１、第１スイツチ
S₁、ラインアンプ２６、記録アンプ２７、及び第
２スイツチS₂を介して録再ヘツド２３に付与さ
れ、図示省略したバイアス信号と共に記録トラツ
ク上に記録される。尚、入力部２０からのオーデ
イオ信号は、検出回路２９からの検出信号によつ
て第１レベル調整回路２２が制御される結果、第
３図の特性Ｐに示す如くレベル調整されて過大入
力の導出を禁止する。次に再生モード時には、そ
のモード指令に応じて第１、第２スイツチS₁，S₂
はＰ側に転接されるから、録再ヘツド２３からの
第２オーデイオ信号は第２スイツチS₂、第２アン
プ２４、第１スイツチS₁、ラインアンプ２６を通
じて出力部２８に出力される。しかし、第４スイ
ツチS₄が開放されているので、第２レベル調整回
路２５は動作しない。カラオケ時には、この再生
モード時に加えて第３、第４スイツチS₃，S₄を閉
接すべく指令される。第１〜第４スイツチは何れ
も破線状態に設定される。そこで、録再ヘツド２
３からの第２オーデイオ信号は、第３図特性Ｑに
示す如く第２レベル調整回路２５によつてレベル
調整され、第２アンプ２４、ラインアンプ２６を
通つて出力部２８は、第４図領域Ａに示すレベル
の出力を呈する。時間T₁からT₂にわたつて入力
部２８から第１オーデイオ信号が付与されると、
上記録再ヘツド出力に加えて、第３図特性Ｐに示
す如く第１レベル調整回路２２によつてレベル調
整された第１オーデイオ信号が第１アンプ２１、
第３スイツチS₃、ラインアンプ２６を通つて出力
部２８に付与されるので、出力部には第４図領域
Ｂに示す如く第１オーデイオ信号A₁とそれより
少しレベルの小さい第２オーデイオ信号A₂とが
混合出力される。時間T₂以降、第１オーデイオ
信号の入力がなくなると、第２オーデイオ信号の
出力レベルは第４図領域Ｃの如く再び上昇する。

(ホ) 考案の効果 本考案は第１、第２オーデイオ信号をともにレ
ベル調整して混合するようにしているので、カラ
オケ時、伴奏のみの場合あるいは伴奏及び音声を
ともに聴取する場合の全体的な音量の変化が少な
く、又両信号の入力時に伴奏のレベルを少し下げ
ているので聴感を良くすることができ実用的であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の回路構成図、第２図は本考
案装置の１実施例の構成図、第３図は第１、第２
レベル調整回路の特性図、第４図はカラオケ時の
対時間、出力レベル特性図である。 主な図番の説明、２０……入力部、２１，２４
……第１、第２アンプ、２２，２５……第１、第
２レベル調整回路、２３……録再ヘツド、２８…
…出力部、２９……レベル検出回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第１オーデイオ信号を入力する入力部と、該第
   １オーデイオ信号を増巾する第１アンプと、該第
   １アンプへの該第１オーデイオ信号のレベルを調
   整する第１レベル調整回路と、記録媒体に収録さ
   れた第２オーデイオ信号を再生する再生ヘツド
   と、該第２オーデイオ信号を増巾する第２アンプ
   と、該第２アンプへの該第２オーデイオ信号のレ
   ベルを調整する第２レベル調整回路と、前記第
   １、第２アンプ出力を合成して合成オーデイオ信
   号を出力する出力部と、該合成オーデイオ信号の
   レベルを検出し、前記第１、第２レベル調整回路
   に検出信号を付与するレベル検出回路とを備え、
   前記第１及び第２レベル調整回路は前記第１オー
   デイオ信号の出力信号レベルが前記第２オーデイ
   オ信号の出力信号レベルに比べて大きくなるよう
   に構成されてなる音声信号混合装置。