JPH0315309B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は各種ICカード、配線基板等のカード
類のコネクタに関する。

従来技術とその問題点 従来のカードコネクタはカード挿入方向と対向
する方向へコンタクトを植立し、カード挿入時該
コンタクトをカード側面にて単に側方変位させ接
圧を得る構成を採つているが、カードの抜差抵抗
が大きくICに有害な負担を及ぼす欠点がある。

又実開昭60−62163号に示すように、カード挿
入軌跡と直角となる方向から弾発ピンを当接させ
接圧を得る考案も提供されているが、弾発ピン先
端を押しのけてカード挿入を行なう必要からカー
ド先端縁に充分な角落し加工をせねばならず、又
弾発ピンの弾発力に抗しピン先端を乗り越える時
のカード押込抵抗は上記例示の場合に比べより過
大となる。

発明の目的 本発明は上記課題を解決すべくなされたもので
あつて、カード自身によつて押し下げられる移動
部材を介し回動変位と後方変位するバネ接片によ
つて、カード抜差時の抵抗をより小さくすると同
時に、適正な接圧をも確保し得るようにしたカー
ドコネクタを提供するものである。

又本発明は上記移動部材をスムーズに下動させ
ながら、バネ接片の上記回動変位と後方変位とを
適正に惹起させるようにし、更に組立てを容易に
したカードコネクタを提供するものである。

発明の構成 本発明は上記目的を達成する手段として、コネ
クタハウジング内にカード挿入溝に挿入されたカ
ード自身でカード挿入方向へ押下げられる移動部
材を設け、該移動部材の内側位に上記カード挿入
溝を配すると共に、同外側位にカード接触用コン
タクトを植立し、該コンタクトに上記移動部材に
向つて延びる片持バネ接片を具備させ、該自由端
を上記移動部材に設けた収容孔内に遊挿して同移
動部材を高位に支持し、該バネ接片の自由端をカ
ード挿入に伴なう上記移動部材の下動により押下
げて下方へ回動変位させつつ上記収容孔からカー
ド挿入溝内へ突出させカード側面に配したカード
端子と当接させると共に、該当接後上記回動変位
と複合して後方変位させ接圧を得る構成としたも
のである。

実施例 以下本発明の実施例を第１図乃至第４図に基い
て説明する。

図において１は側面に端子１ａを配したカー
ド、２ハコネクタハウジングを示す。該コネクタ
ハウジング２はカード挿入口５′及び該カード挿
入口５′に連通するカード１を抜差する挿入溝５
を有し、該挿入溝５の側位に配したコンタクト３
を具備する。

上記コネクタハウジング２内に上記カード挿入
方向と同方向に移動可能な移動部材４を設け、該
移動部材内側面とハウジング内側面とによつて上
記カード挿入溝５を画成する。

該移動部材４はカード挿入時、該カード１自身
によつて押下げられ下動する如く配置する。該下
動を得るため、該移動部材にカード１下端面と当
接する底壁６を設ける。

他方コンタクト３は単一条片によつて形成され
た脚片７とバネ接片８とを具備し、該脚片７下端
をハウジング外に突出する如くハウジング２内に
植立し、その先端に上記バネ接片８を片持状態で
連設する。該脚片７は移動部材の外側位に植立さ
れ、バネ接片８は該脚片７の端部から曲げ部９を
介して移動部材４の底壁６上へと延ばし、その自
由端にて移動部材４を高位に支持する。

即ち、移動部材４に片持バネ接片８の自由端を
受け入れるカード挿入溝５と連通する収容孔１０
を設け、該収容孔１０内に上記バネ接片自由端を
遊挿し、同自由端上面に収容孔１０を形成する支
持壁１２を支持させ上記高位支持を図る。該支持
壁１２と上記底壁６とはコンタクト並列方向に平
行して設けられ、両壁間を各コンタクト毎に設け
た隔壁１１によつて仕切り、上記収容孔１０を画
成する。

バネ接片８は上記曲げ部９を介して回動変位可
であり、第２図Ａ，Ｂ図に示すように、上記移動
部材４の高位支持下においてカード１が挿入さ
れ、該挿入過程においてカード下端面が底壁６に
突き当り、移動部材４をバネ接片８の弾力に抗し
押下げる。第２図Ｃ図に示すように、該移動部材
４の下動に伴ないバネ接片８の自由端を支持壁１
２によつて押圧し、上記回動変位を得る。バネ接
片８は該回動軌跡が上記カード１の挿入軌跡と交
差し、該回動軌跡においてその自由端を収容孔１
０からカード挿入溝５内に突出しカード２側面と
当接し、同側面に配したカード端子１ａと接触す
る。バネ接片８は脚片７の側方変位を伴ない退行
方向へ後方変位可であり、該カード２側面との当
接にて回動変位すると同時に後方に変位し、その
反発力でカード端子１ａとの接圧を得る。

上記接圧はバネ接片８のカード端子１ａとの接
触点と曲げ部９とを結ぶ線がカード側面に対し垂
直となつたとき最大であり、好ましくは該最大接
圧点を通過する位置までカード１ａを挿入し、移
動部材４を押下げ、且つバネ接片８を回動変位さ
せる。即ち、バネ接片８とカード端子１ａとの接
圧点Ｐが曲げ部９の下位となる位置において接触
を完了する。同完了位置において移動部材４を任
意の係脱可能なロツク手段（図示せず）によつて
下位位置に保持する。該ロツク手段を解除しカー
ド１を引上げることによりバネ接片８の分力たる
上方復元力を伴ないながら、軽い力にて抜去でき
る。

第１図、第２図、第３図は上記思想に従い、カ
ード１の片側面と接触する如く上記移動部材４及
びコンタクト３を片列配置とした場合を示す。

これに対し第４図は上記思想に従いカード１の
両側面に配したカード端子１ａとの接圧を得る如
く構成されたコネクタ構造を示す。

即ち、上記移動部材４の中央部にカード挿入溝
５を形成し、該カード挿入溝５の両側にバネ接片
８の前記収容孔１０と同支持壁１２とを配し、両
移動部材部分を底壁６によつて連結し、他方該移
動部材の左右外側位に並列して前記コンタクト３
を植立させ、該各列のコンタクト３の片持バネ接
片８を互いに対向方向に延ばし、その自由端を前
記の如く上記各収容孔１０内に遊挿して支持壁１
２に支持させ、移動部材４をカード挿入溝５の両
側において高位に支持する。

第４図Ａ，Ｂ，Ｃに示すように、カード１自身
による移動部材４の押下げ、該押下げに伴なうバ
ネ接片８の回動変位、及びカード側面との当接、
該当接とカード挿入進行に伴なうバネ接片８の後
方変位動作並びにその結果として得られるカード
端子１ａとの接圧に関しては、前記第２図の説明
と同様の原理によるものである。

発明の効果 本発明は上記の如く、カード自身によつて押下
げられる移動部材を介しバネ接片自由端を押下げ
回動変位させつつ後方変位させ接圧を得るように
したものであるから、カード抜差時の抵抗をより
小さくすると同時に、適正な接圧をも確保し得る
カードコネクタを提供することができる。

殊に本発明においてはカードによつて押下げら
れる移動部材と、該移動部材によつて押下げられ
るバネ接片自由端とが互いに固着されておらず、
単にバネ接片自由端を移動部材の収容孔に遊挿し
同移動部材を高位に支持するようにして上記動作
を得るようにしたものであるから、移動部材はバ
ネ接片に拘束されずスムーズに下動させることが
でき、同様にバネ接片自由端も移動部材の下動に
よる拘束を受けず良好なる回動変位と後方変位を
惹起し、バネ接片の不自然な強制変位を伴なわな
いのでカード押込力も軽減することができる。

又本発明はバネ接片自由端を移動部材の収容孔
に遊挿するのみであるから、組立てが極めて容易
であり、収容孔への遊挿にて製作誤差を吸収し適
正な組立が行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図はカード及びそのコネクタの外観を示す
斜視図、第２図Ａ，Ｂ，Ｃはカードの挿入前、挿
入過程、挿入完了の各状態を示す同断面図、第３
図Ａは第２図Ｂに対応する一部切欠して示す同斜
視図、第３図Ｂは第２図Ｃに対応する一部切欠し
て示す同斜視図、第４図は他例を示し、同Ａ，
Ｂ，Ｃはカードの挿入前、挿入過程、挿入完了の
各状態を示す同断面図である。 １……カード、１ａ……カード端子、２……コ
ネクタハウジング、３……コンタクト、４……移
動部材、５……カード挿入溝、６……底壁、７…
…コンタクトの脚片、８……同バネ接片、９……
同曲げ部、１０……バネ接片収容孔、１１……隔
壁、１２……支持壁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ コネクタハウジング内に同ハウジングのカー
   ド挿入溝に挿入された挿入カード自身でカード挿
   入方向へ押下げられる移動部材を設け、該移動部
   材の内側位に上記カード挿入溝を配すると共に、
   同外側位にカード接触用コンタクトを植立し、該
   コンタクトに上記移動部材に向つて延びる片持バ
   ネ接片を具備させ、移動部材に該バネ接片の自由
   端を受け入れるカード挿入溝と連通する収容孔を
   設け、該収容孔内に上記バネ接片の自由端を受け
   入れて同自由端で上記移動部材を高位に支持し、
   該バネ接片の自由端をカード挿入に伴なう上記移
   動部材の下動により押下げて下方回動変位を惹起
   しつつ上記収容孔からカード挿入溝内へ突出させ
   てカード側面に配したカード端子と当接させると
   共に、該カード端子との当接により上記回動変位
   と複合して後方変位させ接圧を得る構成としたこ
   とを特徴とするカードコネクタ。