JPH036629B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は低挿入力の多端子コネクタに係り、特
に多数の端子の形状を変形してそれらの端子を同
数の導電穴に低力挿入することを可能にし挿入後
の端子を原形状に戻して導電穴壁と電気的機械的
に接触させる多端子コネクタに関する。

端子が一回路板に開放状態に固定されるか或い
はヘツダ内に包囲される多数端子配列は先行技術
で知られている。それらの端子は別のコネクタと
の接続或いはそれぞれのピン端子に接触すべき複
数個の相隔たるめつき穴を持つ回路板等との接続
に用いられる。また穴に挿入しやすいように変形
可能にしたピン型の端子も、例えば米国特許第
3340439号で知られている。やや似た思想が米国
特許第1697503号でソケツト端子に使われている
が、この特許では一カム板を回転させてソケツト
（複数）の軸線方向に排動させることによりソケ
ツトを閉鎖してこれにピン端子を把持させてい
る。

本発明は上述の先行技術から一歩進んで、端子
の実断面を変形させてその端子を対応する導電穴
またはピン端子に低力挿入することを可能ならし
めた多端子コネクタアセンブリを供する。そのコ
ネクタアセンブリは共に絶縁材料から成るフレー
ムとアクチユエータとで構成される二部品ハウジ
ングを有し、複数の端子が回路板に取付けられて
フレームにより作用される。アクチユエータはフ
レームを回路板とほぼ平行に保ちながら回路板面
に直角の方向に動かすように取付けられている。
フレームには端子の貫通する複数の一様な穴があ
る。各端子は、回路板等に取付け固定される形状
の第一端と、フレームを貫通する中間部と、つが
い端とを有し、つがい端はそれぞれ特定形状端を
持つ二つの常時は先広がりの半円筒形接触部から
成り、前記形状端は寄せ合されると中心に穴を持
つ或いは持たないほぼ円滑な鼻先を形成する。フ
レームが端子の第二端すなわちつがい端に沿つて
軸線方向に移動すると、端子の自由接触部が互に
寄せ合されて円筒形を呈し装置の同様な配列の導
電穴に挿入可能となる。別の方式として、ピン端
子の接触部を寄せ合せてその間にピン端子を把持
させることもできる。

以下、図面に示す実施例について本発明を詳細
に説明する。

図示のコネクタアセンブリ１０は標準的な回路
板１２に搭載されていてこれに基板１４を電気的
機械的に係合させるに用いられる。コネクタアセ
ンブリ１０は内部端子フレーム１８と外部アクチ
ユエータフレーム２０とを持つハウジング１６と
複数の端子２２とで構成される。

個々の端子２２は、第２図でよくわかるよう
に、各端子２２が通常の導電材料から型打ち成形
されて下方の取付け部２４と、中間の突耳すなわ
ちストツパー２６と、一対の同じ円筒状アーム３
０，３２から成るつがい端２８とを有し、アーム
３０，３２は自由端に係合状態のとき単一の円滑
な転移面を作るような形状を有する。アーム３
０，３２は常時は第２図及び第２Ａ図に示すよう
に先広がりになつている。

ハウジング１６は内部端子フレーム１８と外部
アクチユエータフレーム２０とから成り、何れも
プラスチツク等の絶縁材料で形成される。内部端
子フレーム１８は比較的に剛性の大きい一体部材
であつて、両軸壁３４，３６と、両端壁３８，４
０と、周りに間隔を置いて穴４４を配列した中央
ウエブ４２とを有する。内部フレーム１８の両端
壁３８，４０は中央突耳４６，４８を持つプロフ
イルを有し、これらの突耳は常時は回路板１２に
載つている。また側壁３４，３６の両端には回路
板１２から離れて一対の加動突耳５０，５２が突
出している。

外部アクチユエータフレーム２０はこれもプラ
スチツク等の絶縁材料から成るが、内部フレーム
１８よりもやや可撓性である。外部フレーム２０
は両側壁５４，５６と両端レール５８，６０とが
一体になつた全体として長方形の部材であつて、
内部フレーム１８のウエブ部４２を取囲み中央開
口６２を画成してそこに基板１４を受入れる。各
端レール５８，６０の両端から垂下している外向
きの各カム突耳６４，６６は回路板１２に係合す
る円弧状のカム面６８，７０と、突耳５０，５２
にそれぞれ係合する向きが互に反対の段面７２，
７４とを有する。

基板１４は任意の周知形状のものであつて間隔
配列の複数の穴７６を設けられている。各穴７６
はめつき等により導電性にすることが好ましく、
周知のようにして基板１４の回路系（図示せず）
を相互接続するに用いられる。

本発明を実施するには、まず端子２２がなるべ
くはハウジング１６の内部フレーム１８を通して
回路板１２に取付け、取付け部２４を半田付け等
の周知の方法で回路板１２に固定する。突耳２６
は端子２２の回路板１２への過挿入を防止すると
いう取付け上の効用を持つ。このときの装置状態
は第１図、第３Ａ図および第３Ｂ図に示す通りで
ある。第３Ａ図からわかるように、内部フレーム
１８は回路板１２に当接または近接してアーム３
０，３２をその常時状態（第２図および第３Ａ
図）に開放させている。本コネクタに基板１４を
挿入するには、第４Ｂ図に矢印７８で示すよう
に、まず外部フレーム２０の端レール５８，６０
の中間部に圧力を加えることが必要である。外部
フレーム２０中央部のこの下方撓みによりカムア
ーム６４，６６はそのカム面６８，７０で回転し
その段面７２，７４が突耳５０，５２に上向きの
推力を及ぼして内部フレーム１８を上昇させる。
この上昇運動で内部フレーム１８は、第４Ａ図に
示すように、端子２２の長手に沿つて上方に摺動
し回路板１２から離れる。内部フレーム１８のこ
の移動で端子２２のアーム３０，３２は押え込ま
れて閉状態を呈し基板１４を装着できるようにな
る。基板１４を第４Ａ図に示すように装着したと
ころで、端レール５８，６０から下向きの力７８
を取除き突耳４６，４８を矢印８０（第５Ｂ図）
のように押下げると、内部フレーム１８は回路板
１２に当接する位置に戻り、端子アーム３０，３
２は外方に開いて基板１４の導電穴７６と緊密に
把持係合することになつてこのコネクタアセンブ
リは第１図および第３Ｂ図の状態に戻る。この場
合、材料の選択および端子数にもよるが、突耳４
６，４８に押下げ圧力を加えることは必ずしも必
要でない。外部フレームの弾性と両側レール５
４，５６が側壁３４，３６に係合することだけで
も充分に内部フレーム１８を下降させて端子２２
を接触接続させることが可能である。

本発明の別の実施例を第６図ないし第９図に示
す。第６図に示す端子８２は第２図の端子２２と
ほぼ同様であるが、そのアーム８４，８６は閉状
態において端子の軸線方向入口を画成する特定形
状端８８，９０を具えている。ハウジング９２は
内部フレーム９４と外部フレーム９６とを有す
る。内部フレーム９４は内部フレーム１８と同様
であつて、複数の穴１００を有する中央ウエブ９
８と周壁１０２と突耳１０４とを具えている。外
部フレーム９６は周壁１０６と垂下脚１０８とを
具えていること外部フレーム２０と同様である。
その対向する二壁には突耳１０４を受ける内向き
の凹み１１０が設けられている。この実施例は回
路板１１４またはコネクタ（図示せず）に取付け
られたピン端子１１２の配列との接続に特に有用
である。

この変型実施例の作動は、第８Ａ図、第８Ｂ
図、第９Ａ図および第９Ｂ図からわかるように、
前述の実施例の作動のほぼ裏返しになつている。
ピン端子１１２は端子８２に挿入される（第８Ａ
図及び第８Ｂ図）。矢印１１６のように外部フレ
ーム９６に力が加えられると内部フレーム９４は
端子８２に沿つて下方に駆動され回路板１１８に
当接または近接する。この移動中、外部フレーム
の両端壁は第８Ｂ図に示すように彎曲し脚１０８
が回路板１１８上で摺動する。端子８２は第８Ａ
図に示す状態に開いてピン端子１１２を受入れる
態勢となる。ピン端子１１２がそれぞれの端子８
２とつがい合つたところで外部フレーム９６を釈
放すると、内部フレーム９４が回路板１１８から
離れた位置に戻される。これは端子８２沿いの動
きであつて、第９Ａ図に示すように、端子８２に
それぞれの閉合接触状態をとらせる。

【図面の簡単な説明】

第１図は回路板に搭載した本発明のコネクタと
その相手基板を分離して示す斜視図、第２図は本
発明における一端子の一部切欠き斜視図、第３Ａ
図は第１図のコネクタの一部の欠切断面図、第３
Ｂ図は第３Ａ図の状態の本発明コネクタの略側面
図、第４Ａ図は挿入状態の本発明コネクタの一部
の欠切断面図、第４Ｂ図は第４Ａ図に対応する状
態の本発明コネクタの略側面図、第５Ａ図はつが
い接続状態の本発明コネクタの一部の欠切断面
図、第５Ｂ図は第５Ａ図に対応する状態の本発明
コネクタの略側面図、第６図は本発明による別の
実施例のコネクタにおける端子の斜視図、第７図
は第８Ｂ図の線７−７で切断して本発明の別の実
施例のコネクタの一部を示す欠切断面図、第８Ａ
図は第７図のコネクタにおける端子挿入状態にお
ける欠切断面図、第８Ｂ図は第８Ａ図に対応する
状態の本発明のコネクタの略側面図、第９Ａ図は
第７図のコネクタにおける端子つがい接続状態に
おける欠切断面図、第９Ｂ図は第９Ａ図の状態の
本発明コネクタの略側面図である。 １２……回路板（第一部材）、１４……基板
（第二部材）、１６……ハウジング、１８，２０…
…内部および外部フレーム、２２……第一端子、
２４……端子取付け端、３０，３２……つがい端
アーム、７６……第二端子（導電穴）、８２……
第一端子、１１２……第二端子（ピン端子）、１
１４……第二部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の端子にして、各端子の一端が略平坦な
   板状部材に略垂直に取付けられ、他端が分割され
   て末広がり状に形成された複数のアームを有す
   る、前記複数の端子と、 該複数の端子を挿通する複数の穴を有し、前記
   板状部材に関して移動可能なフレームと を具え、該フレームを前記板状部材から離れる
   方向に移動させることにより、前記フレームの前
   記複数の穴の各穴の外周が前記各端子の前記アー
   ムに当接して前記アームの先端部が相互に接近
   し、前記複数の端子を別の板状部材に形成された
   複数の導電穴に挿入可能にしたことを特徴とする
   多端子低挿入力コネクタ。