JPH031526B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、照明器具における反射鏡のような交
換可能な付属品のための固定装置に関する。

周知の照明器具には反射鏡のような交換可能な
付属品がねじによつて固定されている。しかし、
このような固定装置は非実用的である。というの
は交換に時間がかかり、かつ工具なしでは交換で
きないからである。

差込継手が一般に知られているが、これはそれ
によつて定められる１つの位置にだけしか使用さ
れる付属品を固定できない。

本発明の課題は、構造が簡単で付属品を迅速か
つ容易に交換することができ、かつ反射鏡のよう
な例えば非対称の付属品を光学的な軸線の回りで
照明器具に対して容易に整向させることができる
ように、特許請求の範囲第１項の上位概念記載の
固定装置を形成することである。

この課題は特許請求の範囲第１項の特徴によつ
て解決される。

アダプタフランジはアダプタ板の収容部の中に
挿入される。この場合、突起はそれにそれぞれ付
設され、寸法がそれと同じである凹部を通り、そ
して回転させるとそれぞれ収容部の縁部と係合す
る。この状態では、アダプタフランジまたは突起
を取外さずに、付属品例えば反射鏡を360度まで
回転することができる。突起は異なる寸法を有す
るので、それにそれぞれ付設された凹部からだけ
しか取外すことができない。即ち、大きな突起を
小な凹部の区域からはずすことはできない。これ
は大きな凹部の区域での小さな突起にもあてはま
る。このようにして反射鏡のような付属品を迅速
かつ付加的な工具なしで交換することができる。
この場合、反射鏡はすべて収容部の中心軸線回り
を360度まで回転可能であるので、任意の位置に
調節することができる。これは特に非対称の反射
鏡または光拡散スクリーンの場合に非常に有利で
ある。アダプタフランジは特に円筒状の短いボス
からなつている。一方、アダプタ板に設けた収容
部は同心的な開口によつて形成され、この開口は
ボスを保持して案内する。よつて、照明器具と付
属品を共通の光学軸線上で容易に心合せすること
ができる。

本発明の他の特徴は特許請求の範囲、以下の説
明および図面から明らかとなる。

以下、図に示した本発明の実施例を詳しく説明
する。

アダプタ板１はその外形寸法が照明器具１０の
寸法と形状に一致するよう形成されている。図示
の実施例では、アダプタ板１は４個のねじ１６に
よつて照明器具１０の端面に固定されている。ア
ダプタ板１を照明器具１０と一体に形成すること
もできる。それによつて、付加的な固定手段が不
必要であるので好都合である。

アダプタ板は中央の円形切欠きを備えている。
この切欠きは付属品、例えば反射鏡１１のアダプ
タフランジ２のための収容部７を形成している。
アダプタフランジ２は円筒状の短いボス８からな
つている。このボスはその背面において反射鏡１
１の中心軸線１４または光学的な軸線に対して同
軸に固定されている。例えば反射鏡１１のような
付属品は好ましくはボス８と一体に形成される。

ボスの外周面には、半径方向外方へ突出た突起
３，４が設けられている。この突起は好ましくは
ボスと一体に形成される。突起は周方向に等間隔
で配置されている。即ち、図示した２個の突起
３，４は直径方向で対向している。必要な場合に
は３個以上の突起を設けることができる。この突
起は同様にボス８の外周に均等配置される。この
場合、突起３，４は共通の半径方向平面上に設け
られている。

収容部７の内径D_Aがボスの外径D_Hと同じであ
るので、ボスの外周面は収容部７の内面に沿つて
案内され、かつこの内面に保持されている。突起
３，４は異なる寸法h₁，b₁，h₂，b₂を有し、かつ
ボス８を収容部７の中に挿入したときに、突起の
寸法に相応して形成された、収容部７の縁部１２
の凹部５，６を通過する。それによつて、アダプ
タフランジ２を収容部の中心軸線１３回りに回転
させた後、突起を収容部の縁部１２と係合させて
反射鏡を軸方向に固定することができる。

ボス８の軸方向の長さは、突起３，４と反射鏡
壁の間に形成された軸方向の自由空間１７がそれ
と係合する縁部１２の厚さｄと同じになるように
採寸されている。これによつて、縁部１２がこの
自由空間１７内に遊びのない状態で収容されるの
で、反射鏡１１は突起３，４と共に中央軸線１３
に対して遊びのないように保持されている。

突起３，４はその半径方向の高さh₁とh₂並びに
ボスの周方向に測定した巾b₁とb₂が異なるように
形成されている。例えば突起３の巾b₁が突起４の
巾b₂よりも狭く、そして突起４の高さh₂が突起３
の高さh₁よりも低くなつている。凹部５，６はそ
れぞれ突起３，４に隙間のないように付設され、
かつ突起と対応する寸法h₁，b₁またはh₂，b₂を有
する。従つて、付設された突起３または４だけし
か対応する凹部５または６に挿入することができ
ない。

アダプタフランジ２をアダプタ板１に挿入した
後で、突起３または４の一方を縁部１２からはず
さずに反射鏡を中心軸線１３回りにほぼ360度回
転させることができる。180度回転させた後、突
起３は凹部６の下の位置し、突起４は凹部５の下
に位置する。凹部６の巾b₂は突起３の巾b₁よりも
広いがしかしその高さb₂が突起３の高さh₁よりも
低いので、突起３の前方の端部１９は収容部７の
狭い縁部１８と係合する。従つて、突起３は軸方
向にはずれないように凹部６の中で保持される。
直径方向に対向する凹部５はその高さh₁がその下
に位置する突起４の高さh₂よりも大であるが、そ
の巾b₁が突起４の巾b₂よりも狭いので、この突起
４も軸方向にはずれないように凹部５の中で保持
される。更に180度回転して初めて、突起３，４
は高さｈと巾ｂの寸法が合致する凹部５，６内に
位置する。これによつて、反射鏡１１を軸方向に
取外すことができる。

反射鏡１１が不意にはずれないようにするため
に、ロツク装置としての弾性要素９が少なく共１
つの凹部５，６の中に突出している。この弾性要
素は位置を変更するだけで付設の突起３，４の動
きを邪魔しなくなる。特に、弾性要素９は高い方
の突起３に付設された凹部５の中へ所定の長さだ
け半径方向に引張つている。この場合、この長さ
は突起３と４の高さの差h₁−h₂以下である。これ
によつて、弾性要素９は長い突起３が誤まつて回
転するときにのみ係合し、短い突起とは係合しな
い。このため、反射鏡１１をほぼ360度容易に回
転させることができる。これは特に非対称の反射
鏡または拡散スクリーンを整向させるときに非常
に有利である。

弾性要素９がそれに付設された突起３と協働し
やすいようにするために、周方向に位置する縁部
が面取りされている。この場合、面取りされた対
向する両部材の面１５はそれぞれ向きあつてい
る。

弾性要素９はアダプタ板１の背面またはアダプ
タ板１側の照明器具１０の端面に固定され、好ま
しくはアダプタ板１または照明器具１０と一体に
形成されている。

本発明の他の実施態様においては、すべての部
材、即ちアダプタ板１と、アダプタフランジ２お
よび突起３，４を備えた付属品とが金属または合
成樹脂材料で作られている。照明器具１０を同じ
材料で作ると好都合である。若干の用途では前記
部材を金属と合成樹脂の両方で作ることが好まし
い。

【図面の簡単な説明】

第１図はアダプタ板の正面図、第２図は照明器
具の一部を示す、第１図のＡ−Ａ線に沿つた断面
図、第３図は反射鏡を備えたアダプタフランジの
背面図、第４図は反射鏡の一部を示す、第３図の
矢印Ｘ方向から見たアダプタフランジの側面図で
ある。 １……アダプタ板、２……アダプタフランジ、
３，４……突起、５，６……凹部、７……収容
部、１０……照明器具、１１……付属品、１２…
…縁部、１３……中心軸線、h₁，h₂，b₁，b₂……
寸法。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 照明器具特に写真用フラツシユガンにおける
   反射鏡、拡散スクリーン等のような交換可能な付
   属品のための固定装置において、照明器具１０に
   アダプタ板１が固定され、このアダプタ板が付属
   品１１に設けられたアダプタフランジ２のための
   収容部７を備え、寸法h₁，b₁，h₂，b₂が異なる少
   なく共２個の突起３，４がアダプタフランジ２に
   間隔をおいて設けられ、この突起が収容部７の中
   心軸線１３回りの約360度の回転範囲において収
   容部７の縁部１２と係合し、突起３，４の係合を
   解除するために、突起３または４に付設された、
   付設の突起３または４の寸法h₁，b₁またはh₂，b₂
   と同一寸法の凹部５または６がそれぞれ縁部１２
   に設けられていることを特徴とする固定装置。 ２ 収容部７がアダプタ板に形成された、中心軸
   線１３と同心の円形開口であり、アダプタフラン
   ジ２が円筒状のボス８からなり、このボスの外径
   D_Hが収容部７の内径D_Aとほぼ同じであり、突起
   ３，４がボスの外周に設けられていることを特徴
   とする前記特許請求の範囲第１項記載の固定装
   置。 ３ ボス８が付属品例えば反射鏡１１の背面に、
   付属品の光学的軸線１４と同軸に固定されている
   ことを特徴とする前記特許請求の範囲第２項記載
   の固定装置。 ４ ボス８の外周面が収容部７に沿つて案内さ
   れ、かつ収容部に保持されていることを特徴とす
   る前記特許請求の範囲第２項または第３項記載の
   固定装置。 ５ アダプタフランジ２が付属品１１と一体に形
   成されていることを特徴とする前記特許請求の範
   囲第１項から第４項までのいずれか１つに記載の
   固定装置。 ６ 突起３，４の高さh₁，h₂と巾b₁，b₂がそれぞ
   れ異なつており、これに相応して深さと巾が異な
   るよう凹部５，６が形成されていることを特徴と
   する前記特許請求の範囲第１項から第５項までの
   いずれか１つに記載の固定装置。 ７ 突起４が他の突起３よりも周方向に長くかつ
   半径方向に短く形成されていることを特徴とする
   前記特許請求の範囲第６項記載の固定装置。 ８ 突起３，４とこれに対応する付設の収容部
   ５，６が周方向に等間隔で配置されていることを
   特徴とする前記特許請求の範囲第１項から第６項
   までのいずれか１つに記載の固定装置。 ９ アダプタ板１が照明器具１０と一体に形成さ
   れていることを特徴とする前記特許請求の範囲第
   １項から第８項までのいずれか１つに記載の固定
   装置。 １０ ロツク装置としての弾性要素９が少なくと
   も１つの凹部５の中へ突出ていることを特徴とす
   る前記特許請求の範囲第１項から第９項までのい
   ずれか１つに記載の固定装置。 １１ 弾性要素９が高い方の突起に付設された凹
   部５の中へ所定の長さだけ突出し、この所定の長
   さが両突起３，４の高さの差h₁−h₂以下であるこ
   とを特徴とする前記特許請求の範囲第１０項記載
   の固定装置。 １２ 弾性要素９とそれに付設された突起３の周
   方向に位置している縁部が面取りされ、この両部
   材の面取りされた面１５が互いに向きあつている
   ことを特徴とする前記特許請求の範囲第１０項ま
   たは第１１項記載の固定装置。 １３ 弾性要素９がアダプタ板１の背面に設けら
   れ、かつアダプタ板と一体に形成されていること
   を特徴とする前記特許請求の範囲第１０項から第
   １２項までのいずれか１つに記載の固定装置。 １４ 弾性要素９が照明器具１０のアダプタ板１
   側に設けられ、かつ照明器具と一体に形成されて
   いることを特徴とする前記特許請求の範囲第１０
   項から第１２項までのいずれか１つに記載の固定
   装置。 １５ 反射鏡１１が非対称に形成されていること
   を特徴とする前記特許請求の範囲第１項から第１
   ４項までのいずれか１つに記載の固定装置。