JPH03146693A - 溶接性とリン酸亜鉛処理性に優れた表面処理アルミニウム板 - Google Patents

溶接性とリン酸亜鉛処理性に優れた表面処理アルミニウム板

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JPH03146693A JP28229589A JP28229589A JPH03146693A JP H03146693 A JPH03146693 A JP H03146693A JP 28229589 A JP28229589 A JP 28229589A JP 28229589 A JP28229589 A JP 28229589A JP H03146693 A JPH03146693 A JP H03146693A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は自動車のボデー等に使用される表面処理アル
ミニウム板に関し、特に抵抗スポット溶接およびリン酸
亜鉛処理を施して使用される用途に好適な表面処理アル
ミニウム板に関するものである。
従来の技術 従来、自動車のボデーには鋼板が使用されるのが通常で
あった。この・種の自動車ボデー用鋼板としては、普通
鋼板、高張力鋼板のほか、亜鉛メッキ鋼板や合金化亜鉛
メッキ鋼板などの表面処理鋼板が使用されている。これ
らのうち、亜鉛メッキ鋼板や合金化亜鉛メッキ鋼板など
の表面処理鋼板は、耐食性が優れていることから、特に
耐食性が要求される部位あるいは車種などに推奨される
このような鋼板を用いた自動車のボデーの組立て製造ラ
インにおいては、ボデー用鋼板をプレス加工等により所
定の形状に成形して各ボデーパーツとした後、各ボデー
パーツを組立てるとともに抵抗溶接によりスポット溶接
し、その後、組立てられたボデーに対して脱脂処理を施
してから、鋼板と塗膜との密着性向上および耐食性向上
を目的として、一種の化成処理であるリン酸亜鉛処理を
施し、その後電着塗装および通常のスプレー塗装を行な
うのが一般的である。
一方、最近では自動車の燃費向上のための車体軽量化を
主目的として、アルミニウム板を自動車のボデーに使用
することが多くなっている。この場合、自動車のボデー
全体をアルミニウム化することは未だ稀であり、一般に
は鋼板とアルミニウム板とを併用するのが通常である。
このような鋼板とアルミニウム板とを併用して自動車ボ
デーの組立て製造を行なうためには、前述の鋼板のみの
場合と同じラインを用いることが要望されている。
すなわち、成形した鋼板からなるボデーパーツと成形し
たアルミニウム板からなるボデーパーツを組立てて抵抗
溶接によりスポット溶接し、ボデーを作成した後、その
ボデー全体に対して脱脂処理を施してからリン酸亜鉛処
理を施し、その後電着塗装やスプレー塗装を行なうこと
が望まれる。このようにすれば、鋼板とアルミニウム板
とを併用する場合でも新たに別の組立て製造ラインを新
設しなくて済み、しかも工程の連続性も保たれるから、
製造コスト面で有利となる。
発明が解決しようとする課題 前述のようにアルミニウム板を自動車ボデーのパーツに
用い、鋼板からなるパーツと併用して現行の自動車ボデ
ーの組立て製造ラインで自動車ボデーを製造する場合、
次のような問題がある。
すなわち、先ず第1には、アルミニウム板の溶接性、特
に抵抗スポット溶接における連続溶接性が鋼板と比較し
て劣ることである。既に述べたように自動車ボデーの組
立て製造ラインでは、成形した各パーツを組立てて抵抗
スポット溶接により接合するが、アルミニウム板表面に
は緻密な酸化皮膜が生成されるため、鋼板の場合にはス
ポット溶接の連続打点数にして1000点以上は確実に
連続スポット溶接が可能であるのに対し、アルミニウム
板の場合は300〜500点程度しか連程度ポット溶接
することができない。そのためアルミニウム板を用いて
いる場合は、300〜5[10点程度の連続スポット溶
接を行なうたびごとにラインを停止させて溶接棒の研磨
や交換を行なわなければならず、生産性が著しく阻害さ
れる問題がある。
また第2に、アルミニウム板と鋼板とを併用して前述の
現行の組立て製造ラインで自動車ボデーを製造する場合
、アルミニウム板からなるパーツにも鋼板からなるパー
ツと同時に、塗装前にリン酸亜鉛処理が施されることに
なるが、アルミニウム板はリン酸亜鉛処理性が悪いため
、次のような問題がある。
すなわち、アルミニウム板にリン酸亜鉛処理を施した場
合、アルミニウム板表面にリン酸亜鉛皮膜が充分に生成
されないばかりでなく、アルミニウム板表面が溶解して
、リン酸亜鉛処理浴中にAA’イオンが溶出してしまう
。そのため、前述のように自動車用ボデーとして一体化
した鋼板とアルミニウム板に同時にリン酸亜鉛処理する
際には、アルミニウム板から溶出したA!イオンによっ
て鋼板表面へのリン酸亜鉛皮膜の生成も阻害されてしま
い、その結果鋼板に充分な耐食性および塗膜の充分な密
着性が得られなくなってしまう問題が生じる。またアル
ミニウム板自体についても、リン酸亜鉛処理皮膜がほと
んど形成されないため、塗膜の密着性および塗装後の耐
食性が充分に得られず、塗装後の板に糸端が発生しやす
くなる問題がある。もちろん従来からアルミニウム板の
塗装前処理として適用されているクロメート処理を適用
すれば、アルミニウム板には良好な塗膜の密着性および
塗装板の耐食性が与えられるが、鋼板にはリン酸亜鉛処
理はどの効果が得られず、そのため前述のような鋼板パ
ーツとアルミニウム板とを併用したラインでの塗装前の
化成処理としては適用できない。
以上のような抵抗スポット溶接性の問題、およびリン酸
亜鉛処理性の問題のうち、後者のリン酸亜鉛処理性の問
題の解決に関しては、既に特開昭61−157693号
において、リン酸塩処理性に優れたアルミニウム板を製
造する方法が提案されている。この提案の方法は、予め
アルミニウムの表面にZnメッキ層、Zn合金メッキ層
もしくはFe合金メッキ層のいずれかを 1g7m以上
の付着量で形成しておくものであり、このようにZnメ
ッキ層等を形成しておくことによって、後のリン酸亜鉛
処理時にアルミニウム板からAIイオンが浴中へ溶出せ
ず、そのためアルミニウム板と鋼板とを併用したボデー
に対してリン酸亜鉛処理を施す場合でも鋼板に充分にリ
ン酸亜鉛皮膜を生成することができ、しかもアルミニウ
ム板自体の表面にもリン酸亜鉛皮膜を生成することがで
きるとされている。
しかしながら前述のような特開昭61−157693号
の提案の方法を実際に適用しようとする場合、次のよう
な問題がある。すなわち、アルミニウムやアルミニウム
合金の表面に電気メッキを施すことは、他の金属に電気
メッキを施す場合と比較して格段に困難であり、前記提
案の公報中に示されているような通常の硫酸塩浴中でア
ルミニウム板に電気メッキを施しただけの場合は、密着
性の極めて劣るメッキ皮膜しか生成されない。その密着
性の程度の低さは、セロテープでも簡単に皮膜が剥離し
てしまうほどである。そのため特に成形前にメッキを施
しておくプレコート板の場合には、成形加工時等におい
てメッキ皮膜が破れ、そのため前述のような自動車ボデ
ーの組立て製造ラインでは、リン酸亜鉛処理時にそのメ
ッキ皮膜が破れた部分からAIイオンが溶出してしまう
すなわち、折角リン酸亜鉛処理性向上のためにZnメッ
キ層等のメツ、キ層を形成しておいても、実際にはメッ
キ層の密着性の低さのためにリン酸亜鉛処理性を改善す
ることは困難であった。
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、抵
抗スポット溶接における連続溶接性が優れると同時にリ
ン酸亜鉛処理性に優れる表面処理アルミニウム板を提供
することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 本発明者等は前述の問題を解決するべく鋭意実験・検討
を重ねた結果、アルミニウム板表面にNiメッキとZn
メッキもしくはZn合金メッキを施しておくことにより
、前述の目的を達成できることを見出し、この発明をな
すに至った。
具体的には、この発明の表面処理アルミニウム板は、ア
ルミニウム板の表面に第1層としてNiメッキ層が形成
され、そのNiメッキ層上に第2層としてZnもしくは
Zn合金メッキ層が形成されていることを特徴とするも
のである。
ここで、第1層であるNiメッキ層の厚みは、Niメッ
キ付着量にして0.1g/+rr以上、5g/m2未満
が適当である。また第2層であるZnもしくはZn合金
メッキ層の厚みは、メッキ付着量にしてO,Ig/m2
以上、1 g / rd未満が適当である。
作   用 この発明の表面処理アルミニウム板においては、アルミ
ニウム板の表面に先ず第1層としてNiメッキ層が形成
されている。このNiメッキ層は、抵抗スポット溶接に
おける連続溶接性を向上させる役割を果たす。すなわち
アルミニウム板の表面素地のままでは既に述べたように
緻密な酸化皮膜が生成されるため、抵抗スポット溶接に
おける連続溶接性が劣るが、Niは安定で酸化皮膜が生
成されに(いため、Niメッキ層を形成しておくことに
より良好な連続溶接性を得ることができる。
またこのNiメッキ層は下地のアルミニウム板表面との
密着性も良好である。
ここで、Niメッキ層の厚みが0.Ig/m2未満では
Niメッキ層にピンホールが多くなって下地のアルミニ
ウム板表面が露出するため、連続溶接性の充分な向上が
図ら“れない。一方5 g / rd以上となれば、そ
れ以上の連続抵抗溶接性の向上が期待できなくなってい
たずらにコストアップを招くだけであり、また同時に電
食などによる耐食性の劣化を招くおそれがある。したが
ってNiメッキ層の厚みは0.1g/lrf以上、sg
 /m2未満が好ましい。
一方、上述のようなNiメッキ層単独では塗装下地処理
として行なわれているリン酸亜鉛処理性が良好ではない
から、この発明の表面処理アルミニウム板ではNiメッ
キ層の上に第2層(最表面層)としてZnメッキ層もし
くはZn合金メッキ層を形成しておく。このように最表
面層をZnメッキ層もしくはZn合金メッキ層としてお
くことによって、リン酸亜鉛処理性は著しく良好となる
なおこのZnもしくはZn合金からなるメッキ層は下地
のNiメッキ層との密着性も良好である。
ここで、最表面層のZnメッキ層もしくはZn合金メッ
キ層の厚みが0.Ig/+rf未満ではリン酸亜鉛処理
性が充分に良好とならず、リン酸亜鉛処理皮膜が不均一
となって、リン酸亜鉛処理皮膜上に形成される塗膜との
充分な密着性が得られなくなるとともに、充分な耐食性
も得られなくなるおそれがある。一方1g/m2以上と
なれば、それ以上リン酸亜鉛処理性は向上せず、コスト
アップを招くとともに、連続溶接性が低下するおそれが
ある。したがってZnメッキ層もしくはZn合金メッキ
層の厚みは0.1g/rr?以上、Ig/%未満が望ま
しい。
以上のように、アルミニウム板の表面に第1層としてN
iメッキ層を、さらにその上に第2層(最表面層)とし
てZnもしくはZn合金メッキ層を形成しておくことに
よって抵抗スポット溶接における良好な連続溶接性が得
られると同時に、塗装の下地処理としてのリン酸亜鉛処
理性が良好となる。ここで、リン酸亜鉛処理性が良好と
なることは、塗膜の密着性、塗装後の耐食性(耐糸錆性
)が良好となることを意味する。またここで、第1層の
Niメッキ層とアルミニウム板表面との密着性は良好で
あり、また第2層のZnもしくはZn合金メッキ層と第
1層であるNiメッキ層との密着性も良好であるから、
メッキ層全体としてその密着性は高く、そのためプレコ
ート板として成形加工を施してもメッキ層が剥離したり
するおそれが少なく、そのためリン酸亜鉛処理時にメッ
キ層が剥離した部分でアルミニウム板素地からA!イオ
ンが洛中に溶出することを充分に防止でき、したがって
成形加工を施してからリン酸亜鉛処理を施す場合も、そ
の処理性が優れていると言える。
なおこの発明において、Zn合金メッキとしては、Zn
−Fe合金メッキ、’Zn−Co合金メッキ、Zn−N
i合金メッキ等を適用することができる。
またNiメッキ層、znもしくはZn合金メツ層を形成
する手段としては、化学メッキ、電気メッキ、蒸着メッ
キのいずれを適用しても良い。−方、基板となるアルミ
ニウム板の成分組成は特に限定されず、純アルミニウム
のほか各種のアルミニウム合金を用いることができ、例
えば自動車ボデーに使用されるAl−Mg系合金(JI
S 50(10番系合金) 、Al−Mg−3i系合金
(JIS 61)00番系合金)等を用いることができ
る。
実  施  例 [実施例1] Al−4,5v1%Mg合金を用い、常法にしたがって
鋳造、均熱処理、熱間圧延、冷間圧延、焼鈍を行ない、
板厚1.0鵬のアルミニウム板を製造した。このアルミ
ニウム板にアルカリ溶液を用いて脱脂処理した後、浴組
成が塩化ニッケル80g/l。
フッ化水素酸(48%)10ml/A’で浴温6o℃の
化学ニッケルメッキ浴中に浸漬して、化学メッキにより
 0.5g/nfのNiメッキ層を生成させた。次いで
浴組成が硫酸亜鉛250g//、硫酸ナトリウム30g
/l、ホウ酸35g/Iの電気亜鉛メッキ浴にて、電流
密度2OA/m2irで電気亜鉛メッキを施し、0.8
g/−のZnメッキ層を生成させた。
このようにしてNiメッキとZnメッキとの2層メッキ
を施したアルミニウム板について、その一部は抵抗スポ
ット溶接における溶接性試験に供し、他の部分は常法に
したがってリン酸亜鉛処理を施してから、電着塗装およ
びスプレー塗装を行なった後、糸端性試験に供した。
なおここで溶接性は、溶接電流30kA、  3サイク
ル、加圧力300kg/チップの条件にて抵抗スポット
溶接を連続的に行ない、溶接後の引張剪断荷重25[1
kg/点を基準とし、引張剪断荷重が基準値まで低下す
るに至るまでの打点数で評価した。一方糸錆性は^ST
M 02083に基いた試験を行ない、糸端の長さで評
価した。
[実施例2] 実施例1と同様にして製造したアルミニウム板にアルカ
リ溶液を用いて脱脂処理を施した後、浴組成が硫酸ニッ
ケル300g/j、ホウ酸30g/lの電気ニッケルメ
ッキ浴を用いて、電流密度5A/m2/にて電気ニッケ
ルメッキを施し、2.0g/nfのNiメッキ層を生成
させた。次いで真空度10−’Tartにおいて真空蒸
着法により金属亜鉛を蒸着させ、0.3g/m2の亜鉛
メッキ層を形成した。
このようにして得られた2層メッキアルミニウム板を、
実施例1と同じ条件で抵抗スポット溶接における溶接性
試験と糸端性試験に供した。
[実施例3] 実施例1と同様にして製造したアルミニウム板にアルカ
リ溶液を用いて脱脂処理を施した後、浴組成が硫酸ニッ
ケル300g/l、塩化ニッケル45g/!、ホウ酸3
0g/lの電気ニッケルメッキ浴を用いて電流密度2O
A/m2rlにて電気ニッケルメッキを施し、1 g 
/ cdのNiメッキ層を生成させた。
次いで浴組成が硫酸亜鉛360g/l、塩化すl−IJ
ウム15g/11ホウ酸22g/lの電気亜鉛メッキ浴
を用いて、電流密度2OA/m2rlにて電気亜鉛メッ
キを施し、0.5g1rdのZnメッキ層を生成させた
このようにして得られた2層メッキアルミニウム板を、
実施例1と同じ条件で溶接性試験と糸端性試験に供した
[比較例1] 実施例1と同様にして製造したアルミニウム板にアルカ
リ溶液を用いて脱脂処理を施した後、浴組成が硫酸ニッ
ケル、)、flOg / l 、塩化ニッケル45g/
!、ホウ酸30g/Jの電気ニッケルメッキ浴を用いて
、電流密度1[IA/m2rlにて電気ニッケルメッキ
を施し、2g1rdのNiメッキ層を生成させた。
このようにして得られたNiメッキ層のみからなる単層
メッキアルミニウム板について、実施例1と同じ条件で
溶接性試験および糸端性試験を行なった。
[比較例2] 実施例1と同様にして製造したアルミニウム板にアルカ
リ溶液を用いて脱脂処理を施した後、浴組成が硫酸亜鉛
3511g/A’、硫酸アンモニウム30g / lの
電気亜鉛メッキ浴を用いて電流密度20A/m2dにて
電気亜鉛メッキを施し、 Ig/r&のZnメッキ層を
生成させた。
このようにして得られたZnメッキ層のみからなる単層
メッキアルミニウム板について、実施例1と同じ条件で
溶接性試験および糸端性試験を行なった。
[比較例3] 実施例1と同様にして得られたアルミニウム板にアルカ
リ溶液を用いて脱脂処理を施した後、特にメッキ処理を
行なうことなく、実施例1と同じ条件で溶接性試験およ
び糸端性試験を行なった。
以上の実施例1〜3、比較例1〜3による溶接性試験結
果および糸端性試験結果を第1表に示す。
第 表 第1表から明らかなように、第1層としてNiメッキ層
、第2層としてZnメッキ層が形成されたこの発明の実
施例1〜3の表面処理アルミニウム板は、いずれも抵抗
スポット溶接における溶接性(連続溶接性)が優れてお
り、しかもリン酸亜鉛処理を施して電着塗装およびスプ
レー塗装を行なった後の糸端性にも優れている。ここで
、塗装後の糸端性が良好であることは、リン酸亜鉛処理
性が良好であって塗装の下地皮膜としてのリン酸亜鉛処
理皮膜が均一かつ健全に形成されていることを意味する
これに対しNiメッキのみによる比較例1の単層メッキ
アルミニウム板では、溶接性は良好であるが、糸端性に
劣ること、すなわちリン酸亜鉛処理性に劣ることが明ら
かである。一方Znメッキのみによる比較例2の単層メ
ッキアルミニウム板では、糸端性(リン酸亜鉛処理性)
は良好であるが、溶接性に劣ることが明らかである。
発明の効果 この発明の表面処理アルミニウム板は、基板であるアル
ミニウム板表面の第1層としてNiメッキ層が、またそ
のNiメッキ層上の第2層としてZnもしくはZn合金
メッキ層が形成された2層メッキ構造からなるものであ
るため、抵抗スポット溶接における連続溶接性が優れる
と同時に、リン酸亜鉛処理性にも優れている。したがっ
てこの発明の表面処理アルミニウム板を用いれば、抵抗
スポット溶接工程において溶接棒の研磨や交換の頻度を
従来よりも格段に少なくして、ラインの連続操業時間を
従来よりも大幅に延長することができ、またリン酸亜鉛
処理によって均一かつ健全なリン酸亜鉛処理皮膜を生成
させることができるため、塗膜との密着性、塗装後の耐
食性が優れ、特に塗装後の糸端の発生を従来よりも格段
に少な(することができる。そしてまた特に鋼板からな
るパーツとアルミニウム板からなるパーツを組立てた自
動車ボデー等に対して同時にリン酸亜鉛処理を施す場合
でも、リン酸亜鉛処理浴にA/イオンが溶出しないため
、鋼板に対してもリン酸亜鉛処理皮膜の生成が阻害され
ることなく、鋼板表面に均一かつ健全なリン酸亜鉛処理
皮膜を生成させることができるから、鋼板の部分につい
ても充分な塗膜の密着性、塗装後の良好な耐食性を確保
することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アルミニウム板の表面に第1層としてNiメッキ
    層が形成され、そのNiメッキ層上に第2層としてZn
    もしくはZn合金メッキ層が形成されていることを特徴
    とする溶接性とリン酸亜鉛処理性に優れた表面処理アル
    ミニウム板。
  2. (2)前記Niメッキ層の厚みがNi付着量にして0.
    1g/m^2以上、5g/m^2未満である請求項1に
    記載の溶接性とリン酸亜鉛処理性に優れた表面処理アル
    ミニウム板。
  3. (3)前記ZnもしくはZn合金メッキ層の厚みが、Z
    nもしくはZn合金の付着量にして0.1g/m^2以
    上、1g/m^2未満である請求項1に記載の溶接性と
    リン酸亜鉛処理性に優れた表面処理アルミニウム板。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04344877A (ja) * 1991-05-20 1992-12-01 Sumitomo Metal Ind Ltd スポット溶接性に優れたAlまたはAl合金板
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