JPH0314579Y2 - - Google Patents

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JPH0314579Y2
JPH0314579Y2 JP1985153710U JP15371085U JPH0314579Y2 JP H0314579 Y2 JPH0314579 Y2 JP H0314579Y2 JP 1985153710 U JP1985153710 U JP 1985153710U JP 15371085 U JP15371085 U JP 15371085U JP H0314579 Y2 JPH0314579 Y2 JP H0314579Y2
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fibers
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、合成樹脂フイルム、織物等の広幅
帯状物の製造や各種処理工程における長尺の搬送
ロール、巻取ロール等として好適なロールに関す
る。
〈従来の技術〉 たとえば、合成樹脂フイルムの製造工程におい
て搬送や巻き取りに使用するロールは、直径にく
らべて長さが相当長いため、その撓みが問題にな
つてくる。そうして、撓みがあると、フイルムに
皺を発生させたり、巻きずれや巻きむらが起こつ
たりするため、これらの不都合を防止すべく、従
来のロールは、相当な肉厚をもつた金属で作られ
ている。
ところで、ロールの撓みは、その自重による撓
みと、外力の付加による撓みとの和である。自重
による撓みは、ロールを構成している材料の比弾
性率に反比例する。また、形態的な面からみる
と、直径の2乗に反比例し、長さの4乗に比例す
る。一方、外力の付加による撓みは、外力の大き
さが同じであれば、曲げ剛性に反比例し、長さの
3乗に比例する。だから、自重による撓みに対し
ては、比弾性率の大きな材料を使用することと、
大径化することが有効であるということになり、
また、外力の付加による撓みに対しては、高弾性
率材料の使用、大径化、厚肉化が有効であるとい
うことになる。しかしながら、大径化や厚肉化に
よる解決は、著しい重量増加をもたらし、また、
設備上の制約もあつてなかなか難しい。一方、材
料面からは、金属にくらべて比弾性率が格段に優
れている炭素繊維強化樹脂(CFRP)等を使用す
ることにより、ある程度解決できる。
たとえば、特開昭51−58504号公報や実開昭56
−45618号公報には、円筒状芯体をフイラメント
ワインデイング法によるCFRPで構成してなるロ
ールが記載されている。炭素繊維は、ロールの円
筒軸に対して、たとえば±45゜の角度で配列され
ている。しかしながら、CFRPは(CFRPに限ら
ず、他の繊維強化樹脂(FRP)にも共通したこ
とであるが)、その特性が炭素繊維の配列方向に
大きく左右される、いわゆる異方性の大きな材料
であるから、炭素繊維の配列角度を最適化しない
ことには全く意味がない。すなわち、ロールの撓
みを小さくするためには、ロールの曲げ剛性を高
める必要があり、そのためには炭素繊維を円筒軸
方向に配列することが最も有効となる。しかしな
がら、そうすると、周方向強度が極めて低くな
り、ヘツダとの取付部が破壊したり、過負荷時に
円筒軸に沿うクラツクを生じたりして信頼性が大
きく低下してしまう。これらの不都合を防止する
ために、上述したように、炭素繊維を円筒軸に対
して±45゜の角度で配列することも考えられるが、
これでは、肉厚を相当厚くしなければ十分な曲げ
剛性が得られない。また、ヘツダとの取付部に炭
素繊維を補強巻することも考えられるが、成形が
やつかいになるばかりか、その部分の直径が大き
くなるので好ましいとはいえない。
〈考案が解決しようとする課題〉 この考案の目的は、従来のロールの上記欠点を
解決し、撓みが少なく、しかも、軽量であり、合
成樹脂フイルム、織物等の広幅帯状物の製造工程
や各種処理工程で使用する長尺の搬送ロールや巻
取ロール等として好適なロールを提供するにあ
る。
〈課題を解決するための手段〉 上述した目的を達成するために、この考案は、
強化用連続繊維で樹脂を強化してなる繊維強化樹
脂円筒状芯体と、この芯体の外周面に設けた弾性
被覆とを有し、上記芯体は、上記連続繊維が、上
記芯体の円筒軸に対して、±30゜以内の角度でヘリ
カル巻されている第1の層および±60〜90゜の範
囲内の角度でヘリカル巻またはフープ巻されてい
る第2の層を含み、かつ、上記第1の層における
上記連続繊維のヘリカル巻角度は、上記芯体の円
筒軸方向各端部から中央部に向かつて徐々に小さ
くなつていることを特徴とするロールを提供す
る。
この考案をその一実施態様に基いて説明する
に、図面において、ロールは、強化用連続繊維で
樹脂を強化してなるFRP製の円筒状芯体1と、
この芯体1の外周面に設けた弾性被覆2とを有す
る。芯体1の円筒軸方向各端部には、アルミニウ
ム合金等の軽金属からなるヘツダ3を介して鋼製
の軸4が装着されている。
芯体は、上述したようにFRPからなつている。
強化用連続繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、有機
高弾性率繊維(たとえば、米国デユポン社のポリ
アラミド繊維“Kevlar”)、アルミナ繊維、シリ
コンカーバイド繊維等の高強度、高弾性率繊維か
らなつている。最も好ましいには、炭素繊維であ
る。また、樹脂は、エポキシ樹脂、フエノール樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹
脂等の熱硬化性樹脂であるのが好ましいが、ナイ
ロン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用することもでき
る。そうして、上記芯体は、上述した強化用連続
繊維が、芯体の円筒軸に対して、±30゜以内の角度
でヘリカル巻されている第1の層、および、±60
〜90゜の範囲内の角度でヘリカル巻(巻角度が±
90゜以外のとき)またはフープ巻(巻角度が±90゜
のとき)されている第2の層とを含んでいる。し
かも、上記第1の層における強化用連続繊維のヘ
リカル巻角度は、芯体の円筒軸方向において、た
とえば各端部においては±30゜であり、それから
中央部に向かつて徐々に小さくなつて中央部にお
いて±15゜であるといつたように、芯体の円筒軸
方向各端部から中央部に向かつて徐々に小さくな
つている。もつとも、ヘリカル巻角度が上記中央
部に関して対称である必要は必ずしもない。
第1、第2の層は、存在する第1の層に対して
第2の層がその内側にあつても、また、外側にあ
つても、いずれでもよい。また、第1、第2の層
を1組として、それが繰り返し形成されていても
よいものである。
上述した第1の層は、主として、ロールの曲げ
剛性を向上させ、自重や外力の付加による撓みを
小さくするように作用する。と同時に、円筒軸方
向において曲げ剛性を連続的に変化させ、撓みが
最も、大きくなる中央部において曲げ剛性が最大
になるようにする。また、円筒軸方向各端部にお
ける周方向強度を向上させ、ヘツダとの結合を、
強固で耐久性のあるものとする。これに対して、
第2の層は、主として、ロールの周方向の剛性を
向上させる。なお、この考案においては、上述し
た第1、第2の層を備えていることを必須とする
が、それらに加えて、さらに他の角度で配列され
た強化用連続繊維の層をもつていてもよいもので
ある。たとえば、ねじり剛性を向上する目的で、
芯体の円筒軸に対して±30〜60゜の角度でヘリカ
ル巻された強化用連続繊維の層を付加してもよ
い。
FRP製の芯体は、周知のフイラメントワイン
デイング法によつて形成する。この方法は、マン
ドレルの軸方向における強化用連続繊維の送り速
度を変えることでその巻角度を極めて容易に変更
することができるばかりか、余分な樹脂の絞り出
し効果も期待でき、強化用連続繊維の体積含有率
の高い芯体を成形できるので極めて都合がよい。
芯体の外周面に設けた弾性被覆は、ロール表面
を平滑にするとともに、いわゆる相手材になる合
成樹脂フイルムや織物等を傷付けないようにする
もので、通常、天然ゴム、ニトリルゴム、シリコ
ンゴム、ウレタンゴム等の合成ゴムで作られてい
る。この弾性被覆は、芯体と接着されているのが
好ましい。
芯体とヘツダとの結合は、接着剤によるのが好
ましいが、焼きばめや冷やしばめ、圧入などによ
ることもできる。ヘツダと軸との結合は、焼きば
めによるのが好ましい。
〈実施例〉 樹脂としてシエルエポキシ株式会社製エポキシ
樹脂“エピコード”827を、強化用連続繊維とし
て東レ株式会社製炭素繊維“トレカ”M40(引張
強度:約230Kg/mm2、引張弾性率:約40トン/mm2
をそれぞれ使用し、フイラメントワインデイング
法によつて、内径300mm、外径320mm、長さ5mの
CFRP製円筒状芯体を得た。このとき、マンドレ
ルの軸方向において炭素繊維の送り速度を制御
し、炭素繊維のヘリカル巻角度が、マンドレルの
軸方向各端部においては±22.5゜であり、それか
ら連続的に小さくなつて中央部においては±10゜
である第1の層を形成し、その上に、炭素繊維の
配列角度が、±90゜である、すなわち、フープ巻さ
れた第2の層を形成した。なお、厚みは、第1の
層が約8.5mm、第2の層が約1.5mmである。
次に、上記芯体の外周面をサンドブラスト加工
した後、厚みが15mmの円筒状ニトリルゴムを被
せ、約160゜で約200分加熱して上記ゴムを加硫し、
弾性被覆を形成した。
次に、芯体の円筒軸方向各端部に、鋼製軸を焼
きばめしたアルミニウム合金製のヘツダを接着
し、ロールを得た。このロールの重量は、約300
Kgであつた。
次に、上記ロールを、合成樹脂フイルムの製造
工程におけるタツチロールとして使用したとこ
ろ、5mと長尺であるにもかかわらず、中央部の
撓みは約0.19mmと大変小さく、フイルムに皺を発
生させたり、巻きむらや巻きずれを発生させるよ
うなことは全くなかつた。
〈比較例〉 第1の層における炭素繊維のヘリカル巻角度を
±22.5゜の一定角度としてほかに上記実施例と同
様にして、ロールを得た。
このロールの重量は約300Kgで、実施例のもの
と変わらなかつた。しかしながら、合成樹脂フイ
ルムの製造工程におけるタツチロールとして使用
したところ、中央部の撓みは約0.26mmになり、実
施例のものの約1.37倍もあつた。この撓みを、芯
体の外径はそのままで実施例のものの0.19mmにす
るためには、芯体の肉厚を約1.09倍にすればよい
が、そうすると、ロールの重量は約10Kg増えて約
310Kgになる。また、高価な炭素繊維の使用量が、
実施例のものの約50Kgから約20Kg(約40%)も増
えてコストが高くなる。
〈考案の効果〉 この考案のロールは、芯体が、強化用連続繊維
が、上記芯体の円筒軸に対して、±30゜以内の角度
でヘリカル巻されている第1の層および±60〜
90゜の範囲内の角度でヘリカル巻またはフープ巻
されている第2の層を含み、かつ、上記第1の層
における上記連続繊維のヘリカル巻角度を上記芯
体の円筒軸方向各端部から中央部に向かつて徐々
に小さくしているから、両端部における周方向強
度が大きくなつてヘツダ装着部の信頼性が向上
し、また、撓みが最も大きくなる中央部において
曲げ剛性が最も大きくなつて小径化、薄肉化、長
尺化しても自重や付加外力による撓みを極めて小
さくすることができる。また、中央部の弾性率が
高いので、最高回転数の低下も心配ない。さら
に、軽量で交換作業等が大変容易になる。これら
のことから、この考案のロールは、直径にくらべ
て長さが相当長い、合成樹脂フイルムの製造工程
や、合成繊維産業における布帛の処理工程等、広
幅帯状物の製造や各種の処理工程におけるロール
として大変好適である。
【図面の簡単な説明】
図面は、この考案に係るロールの一実施態様を
示す一部破断概略正面図である。 1:芯体、2:弾性被覆、3:ヘツダ、4:
軸。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 強化用連続繊維で樹脂を強化してなる繊維強化
    樹脂製円筒状芯体と、この芯体の外周面に設けた
    弾性被覆とを有し、上記芯体は、上記連続繊維
    が、上記芯体の円筒軸に対して、±30゜以内の角度
    でヘリカル巻されている第1の層および±60〜
    90゜の範囲内の角度でヘリカル巻またはフープ巻
    されている第2の層を含み、かつ、上記第1の層
    における上記連続繊維のヘリカル巻角度は、上記
    芯体の円筒軸方向各端部から中央部に向かつて
    徐々に小さくなつていることを特徴とするロー
    ル。
JP1985153710U 1985-10-09 1985-10-09 Expired JPH0314579Y2 (ja)

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JPS6262013U JPS6262013U (ja) 1987-04-17
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DE112015006238T5 (de) * 2015-02-27 2017-11-09 Kongsberg Driveline Systems I, Inc. Fernbetätigungseinrichtung

Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4919740A (ja) * 1972-03-03 1974-02-21

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