JPH0313876Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、再生しながら早送り又は巻戻しをす
るキユー又はレビユー機能及び磁気テープに録音
されている音楽等の信号間にある無信号部を検出
することにより早送り又は巻戻し状態を解除して
再生状態に切換える選曲機能を有するテープレコ
ーダーに関する。

キユー又はレビユー動作は再生用操作釦が動作
位置にロツクされた状態において早送り用操作釦
又は巻戻し用操作釦を押圧操作することによつて
行なわれるが、斯かるキユー又はレビユー動作で
は早送り用操作釦又は巻戻し用操作釦は動作位置
にロツクされることはなく、押圧操作を止めると
前記早送り用操作釦又は巻戻し用操作釦は非動作
位置に復帰しテープレコーダーは再生状態にな
る。斯かるキユー又はレビユー動作に対し選曲動
作は再生操作釦及び早送り用操作釦又は巻戻し用
操作釦を動作位置にロツクし、磁気ヘツドによつ
て信号間にある無信号部を検出したとき早送り用
操作釦又は巻戻し用操作釦のロツクを解除しテー
プレコーダーを再生状態にすることによつて行な
われる。

本考案は、斯かるキユー又はレビユー機能及び
選記機能を備えたテープレコーダーに適した制御
機構を提供しようとするものであり、図示した実
施例を参照して詳細に説明する。

第１図及び第２図は、本考案の制御機構の異な
る状態を示す図面である。図において、１は早送
り操作時矢印Ａ方向へ変位せしめられる早送り操
作レバーであり、傾斜部２及び係合部３を有する
ロツク片４が形成されていると共にスプリング
（図示せず）によつて矢印Ｂ方向へ付勢されてい
る。５は巻戻し操作時矢印Ａ方向へ変位せしめら
れる巻戻し操作レバーであり、傾斜部６及び係合
部７を有するロツク片８が形成されていると共に
スプリング（図示せず）によつて矢印Ｂ方向へ付
勢されている。９は固定基板に軸１０によつて回
動可能に取付けられていると共に前記早送り操作
レバー１が動作位置にあるときロツク片４と係合
する係合部１１が形成されている第１ロツク部
材、１２は固定基板に軸１３によつて回動可能に
取付けられていると共に前記巻戻し操作レバー５
が動作位置にあるときロツク片８と係合する係合
部１４が形成されている第２ロツク部材である。
１５は、固定基板に前記軸１０によつて回動可能
に取付けられている制御部材であり、前記第１ロ
ツク部材９の端部９ａ及び第２ロツク部材１２の
端部１２ａと係合する制御片１６及び吸着部１７
が形成されていると共にスプリング１８によつて
時計方向に付勢されている。１９は固定基板に固
定されている電磁石であり、選曲操作時通電され
て前記制御部材１５の吸着部１７を吸引すると共
に磁気テープに録音されている信号間にある無信
号部が検出されると通電が断たれるように構成さ
れている。斯かる構成において、スプリング１８
による制御部材１５への回動付勢力は前記早送り
操作レバー１及び巻戻し操作レバー５を動作位置
にロツクすることが出来ない程度の大きさになる
ように設定されている。

以上の如く本考案は構成されており、次に動作
について説明する。まずキユー動作について説明
すると、斯かるキユー動作を行なう場合には電磁
石１９には通電されないので制御部材１５の吸着
部１７は吸引されることはなく、制御部材１５に
はスプリング１８の付勢力のみ作用する。従つて
第１ロツク部材９による早送り操作レバー１のロ
ツクは不可能な状態にある。テープレコーダーが
再生動作状態にあるときに早送り釦を操作すると
早送り操作レバー１が矢印Ａ方向へ変位し、第１
図の二点鎖線で示す状態を経て第２図の実線で示
される状態になる。使用者が該早送り操作レバー
１を動作位置に押圧保持することによつて駆動機
構がキユーの状態になり、テープレコーダーのキ
ユー動作が行なわれる。斯かる状態において、早
送り釦への押圧力を解除すると早送り操作レバー
１が矢印Ｂ方向へ変位し第１図の実線で示される
非動作位置に復帰せしめられる。即ち制御部材１
５による第１ロツク部材９への回動付勢力が弱い
ため該第１ロツク部材９の係合部１１によつて早
送り操作レバー１を動作位置にロツクすることは
不可能であり、早送り操作レバー１は非動作位置
に復帰する。従つてキユー動作状態が解除され
て、テープレコーダーは再生状態になる。このよ
うに再生動作状態にあるときに早送り釦を操作す
るキユー動作は行なわれるが、巻戻し釦を操作す
るレビユー動作も同様に行なうことが出来るので
その動作の説明は省略する。

以上の如くキユー又はレビユーの動作は行なわ
れるが、次に選曲動作について説明する。選曲操
作を行なうと電磁石１９に通電され、該電磁石１
９によつて制御部材１５の吸着部１７が吸引され
る。従つて制御部材１５に作用する時計方向への
回動付勢力が大きくなり、該制御部材１５による
第１ロツク部材９及び第２ロツク部材１２の時計
方向及び反時計方向への回動付勢力が大きくな
る。再生動作状態において、早送り釦を押圧操作
すると早送り操作レバー１が矢印Ａ方向へ変位
し、第１図の二点鎖線で示す状態を経て第２図の
実線で示される状態になる。斯かる選曲動作状態
では電磁石１９の吸引力により第１ロツク部材９
の時計方向への回動変位力が大きいため、該第１
ロツク部材９の係合部１１と早送り操作レバー１
のロツク片４との係合により該早送り操作レバー
１は第２図の実線で示される動作位置にロツクさ
れる。その結果、早送り釦の押圧力を解除しても
早送り釦は非動作位置に復帰することはなく、テ
ープレコーダーは再生釦及び早送り釦が動作位置
にロツクされた選曲動作状態になる。斯かる状態
において、磁気テープに録音されている信号間に
なる無信号部を磁気ヘツドが検出すると電磁石１
９への通電が断たれる。該電磁石１９への通電が
断たれると制御部材１５の吸着部１７を吸引する
力が無くなるため、該制御部材１５に作用する回
動付勢力が小さくなる。その結果第１ロツク部材
９による早送り操作レバー１のロツク動作が解除
され該早送り操作レバー１は非動作位置に復帰す
る。従つて早送り動作のみが解除されてテープレ
コーダーは再生動作状態となり、希望する曲等が
再生されることになる。このように早送りによる
選曲動作は行なわれるが、巻戻しによる選曲動作
も同様に行なうことが出来るのでその動作の説明
は省略する。

以上に説明したように本考案は、電磁石への通
電動作を制御することによつて早送り操作レバー
及び巻戻し操作レバーの動作位置におけるロツク
動作を不能にしたキユー及びレビユー動作と動作
位置におけるロツク動作を可能にした選曲動作と
を選択的に行なうようにしたので前記操作レバー
を動作位置にロツク保持するロツク板のロツク動
作を機械的に制御する従来技術に比較して構成が
簡単になるという利点を有している。また、早送
り操作レバー及び巻戻し操作レバーを動作位置に
保持する第１ロツク部材及び第２ロツク部材を
各々回動可能に設けるとともにその２つのロツク
部材のロツク動作を単一の制御部材によつて制御
し、且つ該制御部材を前記第１ロツク部材と同軸
にて回動可能に取付けたので保持力の設計及び取
付位置の設計を容易に行なうことが出来るととも
にロツク部材による操作レバーのロツク解除動作
を円滑に行なうことが出来、本考案は小型テープ
レコーダーに実施した場合に非常に大きな効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本考案の制御機構の異な
る状態を示す図面である。 主な図番の説明、１……早送り操作レバー、５
……巻戻し操作レバー、９……第１ロツク部材、
１２……第２ロツク部材、１５……制御部材、１
７……吸着部、１８……スプリング、１９……電
磁石。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 再生しながら早送り又は巻戻しをするキユー又
   はレビユー機能及び磁気テープに録音されている
   信号間にある無信号部を検出することにより早送
   り又は巻戻し状態を解除して再生状態に切換える
   選曲機能を有するテープレコーダーにおいて、固
   定基板に回動可能に取付けられていると共に早送
   り操作レバーに形成されているロツク片と係合す
   る係合部が形成されている第１ロツク部材と、固
   定基板に回動可能に取付けられていると共に巻戻
   し操作レバーに形成されているロツク片と係合す
   る係合部が形成されている第２ロツク部材と、固
   定基板に前記第１ロツク部材と同軸にて回動可能
   に取付けられていると共に前記第１ロツク部材及
   び第２ロツク部材のロツク動作を制御するべく関
   連され、且つ吸着部が形成されている制御部材
   と、該制御部材に前記第１ロツク部材及び第２ロ
   ツク部材をロツク方向へ付勢する回動付勢力を与
   える弾性部材と、選曲操作時通電されると共に前
   記制御部材の吸着部を吸引し該制御部材を前記弾
   性部材による回動付勢力と同一方向へ付勢する電
   磁石とより成り、前記電磁石の吸引力による前記
   制御部材の回動変位力の増大により前記第１ロツ
   ク部材及び第２ロツク部材の前記早送り操作レバ
   ー及び巻戻し操作レバーの動作位置におけるロツ
   ク動作を可能にしたことを特徴とするテープレコ
   ーダーの制御機構。