JPH0313799A - コルゲートフィン型熱交換器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、アルミニウム製コルゲートフィン型熱交換器
に関するもので、例えば車両用のラジェータ、冷暖房器
用のコンデンサ等に適用される。

（従来の技術） 従来より、車両に搭載される水冷式エンジンのラジェー
タとしては、第６図に示すように、コルゲートフィン型
のラジェータが知られている。その構成は、平行に配列
されるアルミニウム製の扁平状チューブ１のそれぞれの
間に薄板状のコルゲートフィン２が配設されている。チ
ューブｌは横断面形が長円状のもので、アルミニウム製
である。

そしてコルゲートフィン２とチューブ１は組付後のロウ
付により固定されている。

チューブｌとコルゲートフィン２で構成されるアルミニ
ウムコア４のうち左右両側のコルゲートフィン２の外側
端には、横断面がコ字状の側板５がロウ付により接合さ
れている。

チューブ１の上下両端は、コアプレート８．９を貫通し
て樹脂製の上部タンク６と下部タンク７に開口している
。この上部タンク６と下部タンク７は、例えばガラス強
化繊維を入れたナイロン樹脂を成形してなるもので、上
部タンク６には、入口バイブ６ａ、注入ロバイブ６ｂ等
が一体成形されており、また下部タンク７には、出口バ
イブ７ａ、車体への取付ブラケット等が一体成形されて
いる。

ここに、側板５は、第７図に示されるように、その板厚
方向に２層の構造からなっており、芯材としての例えば
ＡＱ−Ｍｎ系薄板材５ａにＡｌ２−５ｉ系ロウ材５ｂが
クラッドされている。Ａｌ２−Ｍｎ系薄板材５ａは、軽
量でかつ高剛性をもたせる意義がある＊　Ａ　ｌ−Ｓ　
Ｌ系ロウ材５ｂは、組付時アルミニウムコア４と側板５
を加熱炉中に投入しロウ材するとき側板５とコルゲート
フィン２とをロウ接合する材料である。

このようなコルゲートフィン型熱交換器の従来のロウ付
方法は、第６図に示すように、アルミニウムコア４と側
板５の周りに鉄線材あるいはステンレス板材からなるコ
ア保持用治具１０を巻き付けた熱交換器組立体を加熱炉
内に入れ加熱しロウ材を行なっていた。

このようにコア保持用治具を使用するのは、従来のコル
ゲートフィン型熱交換器をロウ材により製造する場合、
チューブ１または側板５にコルゲートフィン２をロウ材
するときコア保持用治具を用いないとすると、ロウ付加
熱時にロウ材の融点以上の温度例えば６００℃以上に加
熱したとき、第５図（ａ）に示すように、アルミニウム
コア４が熱膨張して熱変形を生じ、コアプレート８．９
の上下方向の膨張よりも主に両側方向への膨張が著しく
なり、冷却後は、第５図（ｂ）に示すように、熱収縮に
よる変形を生じるので、このような熱変形によりロウ付
固定が充分に行えないのを防止するためである。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、前述したように従来のコルゲートフィン
型熱交換器を組付ける場合、熱交換器のロウ付時に用い
るコア保持用治具およびそれに係わる設備等が必要とな
り、そのため組付時の治具部品点数が増大し、治具取付
作業が煩雑となるだけでなく、治具材料費、設備費、作
業費等のコストが増大するという問題がある。

本発明は、このような問題点を解決するためになされた
もので、熱交換器のロウ付時にコア保持用治具を不要に
し、熱交換器の製造作業の簡便化およびコストダウンを
図るようにしたコルゲートフィン型熱交換器を提供する
ことを目的とする。

（課題を解決するための手段） 前記課題を解決するための本発明のコルゲートフィン型
熱交換器は、互いに平行に配列され、流体を通す複数の
扁平状チューブと、このチューブ間に接合されるコルゲ
ートフィンと、前記チューブと前記コルゲートフィンで
構成されるコア部の両側端のコルゲートフィンに接合さ
れる側板とから成り、この側板は、少なくとも芯材がア
ルミニウム合金からなり、この芯材の前記コア部と反対
側の側面にアルミニウムよりも高融点かつ高剛性の金属
クラッド材からなる補強層が形成されることを特徴とす
る。

（作用） 本発明のコルゲートフィン型熱交換器によれば、チュー
ブおよび側板にコルゲートフィンをロウ材により接合す
る場合、コア部の両側端で上下に延びる側板が高剛性の
補強層を有することから、加熱ロウ付時、側板の曲げ変
形量が少量に抑止されるため、各チューブ間のコルゲー
トフィンが確実にロウ付接合される。したがって、ワイ
ヤ等のコア保持用治具を不要とし、治具部品点数を減ら
して熱交換器のロウ付接合が可能になる。

（実施例） 本発明の実施例を図面にもとづいて説明する。

本発明のコルゲートフィン型熱交換器を車両用ラジェー
タに適用した実施例について説明する。

第１図は、車両用ラジェータに本発明の熱交換器を適用
した実施例を示している。

互いに平行に複数の扁平状チューブ１が上下方向に延び
ている。チューブ１は、アルミニウム製で、第２図に示
すように、横断面形状が長円状になっており、このチュ
ーブの内周壁１ａで囲まれる内部を水が流れるようにな
っている。

それぞれのチューブ１の上端は、コアプレート８を貫通
して樹脂製の上部タンク６に接続されている。上部タン
ク６には、水が流入される入口バイブ６ａ、水を補給す
るための注水ロバイブ６ｂ等が設けられている。チュー
ブ１の下端は、コアプレート９を介して樹脂製の下部タ
ンク７に接続されている。下部タンク７には、水を流出
させる出口バイブ７ａが形成されている。これらのタン
ク６．７の開口端部は、０リングの如き弾性シール材を
介してそれぞれのコアプレート８．９の周縁部に配置さ
れ、コアプレート８．９の周縁部先端をカシメることに
より、コアプレート８．９にシール固定されている。

チューブ１の間に配設されるコルゲートフィン２は、ア
ルミニウム製の薄板状のもので、チューブ１の外周面に
はロウ材が薄層状に形成されている。

そして、チューブ１とコルゲートフィン２で構成される
アルミニウムコア１２の両側端に上下方向に延びる側板
１５は、第３図および第４図に示すように、横断面形状
がコ字状で、その板厚方向に３層構造になっている。こ
の側板１５の横断面形状をコ字状にしたのは、加熱ロウ
付時にアルミニウムコア１２の熱膨張によりコア中央部
から受ける曲げ応力に対抗するのに充分な高剛性を確保
するためである。これにより、アルミニウム製熱交換器
による軽量化と高剛性の確保を同時に図っている。

この側板１５の構成材料は、芯材となる中間層１５ｂｔ
ＪＩＡｆｆ−Ｍｎ系材料からなり、アルミニウムコア１
２側の内層１５ａはＡｌ２−５ｔ系材料のロウ材からな
り、補強材となる外層１５ｃはＡβの融点よりも高い融
点および剛性をもつ金属クラッド材である。この金属ク
ラッド材は、例えば、ステンレス鋼、純Ｔｉ、Ｔｉ合金
等のアルミニウム融点付近の温度で高剛性を保有する材
料からなる。

側板１５を構成する内層１５ａ、中間層１５ｂおよび外
層１５ｃの板厚ｔは、０．５〜２．０ｍｍの範囲が望ま
しい、外層１５ｃのクラッド率は２０〜３０％の範囲が
望ましい、コアの厚さＤ＝１６ｍｍ、フィンピッチｐ＝
ｔ、１２５〜１．７５、側板の板厚１．２ｍｍに設定し
た場合、側板１５の組付時およびロウ付時に必要な剛性
を確保するための側板１５の材質のバネ定数は、５．０
〜１５．０ｋｇ／ｍｍにするのが望ましい。

この実施例によると、熱交換器の製造時、アルミニウム
コア１２を加熱炉内に入れ、雰囲気温度を例えば約６０
０℃に加熱する。すると、チューブ１および側板１５の
表面層のロウ材が溶融し、コルゲートフィン２の当接部
をチューブｌおよび側板１５に接合する。この加熱ロウ
付時に、アルミニウムコア１２の熱膨張によってアルミ
ニウムコアの両側端の側板１５に大きな曲げ応力が生じ
ようとするが、この場合、側板１５の外層１５ｃが高剛
性の補強材からなるため、側板１５の最大撓みが少量に
確保されて、側板１５の変形量が少ない状態が保持され
る。しかも補強材はアルミニウムの融点よりも高融点の
材質からなるので溶融しない、したがって加熱ロウ付時
にコア保持用治具を使わずに、各チューブ１問および側
板１５にコルゲートフィン２のロウ材が可能となる。

ここに、前述の如く構成される熱交換器は、例えばエン
ジン冷却温水が入口バイブ６ａから上部タンク６内に流
入し、タンク内に流入した冷却温水は、それぞれのチュ
ーブ１内に分配され、チューブｌ内を流れる間にコルゲ
ートフィン２から熱を奪われて冷却され、冷却された水
が下部タンク７を経て出口バイブ７ａからエンジン側に
戻るようになっている。

（発明の効果） 以上説明したように１本発明のコルゲートフィン型熱交
換器によれば１組付時においてチューブ間および側板に
コルゲートフィンをロウ付固定するとき、従来使用され
ていたコア保持用治具を使わずに、加熱ロウ付時に高剛
性を保持する銅板の少量の変形によりアルミニウムコア
の変形を抑＊）’；、、るので、コルゲートフィン等が
脱落することなく、コルゲートフィンの確実なロウ付接
合が可能となる。

したがって、コア保持用治具および治具取付設備が不要
となるので、縦治具、横治具等の治具材料および治具取
付作業が不要となり、熱交換器の組付の簡便化が図られ
るとともに、材料費、設備費、作業費等のコストの節約
が図れるという効果がある。

■ ２ ５ ５ａ ５ｂ ５ｃ ・・・扁平状チェーブ、 ・・・コルゲートフィン、 ・・・アルミニウムコア ・・・側板、 ・・・内層（ロウ材）、 ・・・中間層（芯材）、 ・・・外層（金属クラッド材）。

（コア部）

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のコルゲートフィン型熱交換器の実施例
を示す斜視図、第２図は第１図に示すチェーブを表わす
部分斜視図、第３図は第１図の側板を点線で示すＡ平面
で切断した部分の下の部分の側板を示す部分斜視図、第
４図は第３図に示す８部分の拡大斜視図、第５図はアル
ミニウムコアの温度変化による変形の状態を示す図、第
６図は従来例を表わす斜視図、第７図は従来例の側板を
表わす第４図に対応する部分の拡大斜視図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）互いに平行に配列され、流体を通す複数のアルミ
   ニウム合金製扁平状チューブと、このチューブ間に接合
   されるアルミニウム合金製コルゲートフィンと、 前記チューブと前記コルゲートフィンで構成されるコア
   部の両側端のコルゲートフィンに接合される側板と、 から構成され、 この側板は、少なくとも芯材がアルミニウム合金からな
   り、この芯材の前記コア部と反対側の側面にアルミニウ
   ムよりも高融点かつ高剛性の金属クラッド材からなる補
   強層が形成されることを特徴とするコルゲートフィン型
   熱交換器。