JPH031274B2 - - Google Patents

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JPH031274B2
JPH031274B2 JP59092560A JP9256084A JPH031274B2 JP H031274 B2 JPH031274 B2 JP H031274B2 JP 59092560 A JP59092560 A JP 59092560A JP 9256084 A JP9256084 A JP 9256084A JP H031274 B2 JPH031274 B2 JP H031274B2
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JP
Japan
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silicon carbide
crystals
oil
porous
sintered body
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Hidetoshi Yamauchi
Yoriichi Tsuji
Kyotaka Tsukada
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は摺動部材とその製造方法に係り、特に
本発明は多孔質炭化珪素焼結体の特性を活かし潤
滑剤を気孔部に含浸充填して焼結体表面等の潤滑
性を向上させた摺動部材とその製造方法に関す
る。
炭化珪素質焼結体は、一般に極めて優れた化学
的性質並びに物理的性質を有していることから、
特にガスタービン部品や高温の熱交換器などの苛
酷な条件下で使用される各種の用途に対し好適の
材料として知られており、また、炭化珪素質焼結
体は高強度で硬度が高く耐食性などの優れた特性
があるため従来より機械装置の軸受やシール部分
のような回転部や摺動部などにおいても使用され
ている。
しかしながら、炭化珪素質焼結体の軸受や摺動
部材はある種の金属及び合金又は炭素質材料に比
較して摩擦係数が若干大きく固体摺動部材として
表面に潤滑材などの吸着物の助けがない単独で乾
式の無潤滑状態で使用するとPV値やV値は特に
制約され必ずしも好適な摺動部材とはいえない欠
点がある。
このようなことを考慮して、従来、各種セラミ
ツクス焼結体の表面に潤滑性の良好な各種物質を
コーテイングする試みがなされているが、このよ
うなコーテイング層は物理的強度などの組織面で
必ずしも満足できるものではなく機械強度は弱
く、しかも炭化珪素質焼結体の優れた長所である
高硬度で耐摩耗性に優れており熱伝導性が良好で
ある特性を十分に活かすことができず、特に高温
下での機械強度が低くなりコーテイング層が剥離
するなどの欠点がある。
本発明はこのような従来の摺動部材の問題点を
解決すべく、炭化珪素質焼結体の優れた特性であ
る高強度で硬度が極めて高く、破壊じん性に優れ
ているため耐摩耗性が優れ、かつ熱伝導率が良く
熱膨張が小さいので耐熱衝撃性がよく、しかも高
温下でも耐久性や耐化学薬品性がある長所を活か
しつつ、軸受や摺動部材に適した摩擦係数となる
よう多孔質炭化珪素質焼結体気孔部に摩擦係数の
小さい各種化合物の潤滑剤を含浸させたものから
構成される摺動部材を提供するものである。
以下、本発明の摺動部材とその製造方法を具体
的に説明する。
本発明によれば、前記多孔質体はアスペクト比
が2〜50の炭化ケイ素板状結晶で構成されている
ことが必要であり、その結果生成する該結晶は三
次元の網目構造となつていることが特徴である。
このようにアスペクト比の下限を設ける理由は、
前記板状結晶のアスペクト比が2より少いと、炭
化ケイ素結晶によつて構成される気孔が、結晶の
占める容積に比べて小さくなるため、高い気孔率
と大きな気孔径を有することが困難となるためで
ある。一方、前記板状結晶のアスペクト比が50以
上になると、板状結晶の接合部の強度が低くなる
ため、多孔質体自体の強度が著しく低いものとな
るからであり、なかでも前記板状結晶のアスペク
ト比は3〜30であることがより好適である。
前記板状結晶の短軸方向の厚みは0.5〜300μm
であることが好ましく、なかでも1〜200μmで
あることが最適である。
前記板状結晶は前記多孔質体100重量部に対し、
少くとも20重量部を占めることが重要である。そ
の理由は、20重量%よりも少いと、結晶によつて
形成される気孔が、結晶が占める容量に対し、少
なくなり、また、板状結晶の接合部が少いため、
多孔質体の機械的強度が著しく低下するためであ
る。なかでも、少くとも40重量部であることが最
も好適に使用できる。
前記多孔質炭化珪素焼結体は、嵩密度が0.2〜
2.0g/cm3であることが必要である。その理由は、
前記嵩密度が0.2g/cm3より低いと多孔質炭化珪
素焼結体自体の強度が弱く実質的に摺動部材とし
ての適用が極めて困難であるからであり、一方
2.0g/cm3より高いと必然的に有機物の含浸量が
少なくなるため、目的とする摺動特性に優れた摺
動部材を得ることが困難であるからである。
また、前記網目構造の開放気孔径は0.5〜500μ
mであることが好ましく、なかでも、1〜300μ
mであることが最適である。
そして、前記網目構造の開放気孔率は40〜95容
量%であることが好ましく、なかでも、50〜90容
量%であることが最適の条件である。
さらにまた、前記網目構造の曲げ強度が20Kg/
cm2以上を有することが望ましく、なかでも、40
Kg/cm2以上であることが最も好適に使用できるも
のである。
本発明によれば、多孔質炭化焼結体に存在する
気孔に、エンジン油、スピンドル油、ダイナモ
油、デイーゼルエンジン油、タービン油から選択
されるいずれか1種又は2種以上の潤滑材が含浸
される。
本発明において、前記出発原料としてはα型結
晶、β型結晶あるいは非結晶炭化ケイ素を使用す
ることができる。特にβ型結晶および2H型のα
型結晶を主体とする炭化ケイ素を使用することが
有利である。この理由は、これら結晶は約2000℃
以下の低温域で安定であり、2H型を除く4H、
6Hあるいは15R型等の高温安定型α型結晶に相
転位の際、板状晶が生じやすい。また、これらの
低温安定型結晶は合成される温度が比較的低く、
最高焼成温度との温度差により結晶の成長性が優
れているためである。
また、本発明において、前記出発原料としては
少くとも60重量%のβ型炭化ケイ素からなるもの
であることが重要である。その理由はβ型炭化ケ
イ素が60重量%よりも少いと、板状結晶が十分に
発達せず、板状結晶の接合面積が少くなるため、
多孔質体の機械的強度が著しく低下するためであ
る。なかでも、少くとも70重量%であることが最
も好適に使用できる条件である。
そして、前記出発原料は平均粒径が10μm以下
の微粉末であることが好ましい。平均粒径が10μ
mよりも大きい粉末は、粒子相互の接触点が比較
的少く、しかも板状結晶の成長性に著しく欠ける
ため、高強度の多孔質体を得ることが困難である
からである。なかでも、平均粒径は5μm以下で
あることが最も好適に使用できる条件である。
前記出発原料は1m2/g以上の比表面積を有す
ることが好ましい。その理由は比表面積が1m2
gよりも小さいと、粉末の表面が安定で板状結晶
の成長性の乏しいため、高強度の多孔質体を得る
ことが困難であり、なかでも、5m2/g以上の比
表面積を有していることが最適である。
なお、本発明によれば、出発原料としてβ型結
晶の炭化珪素微粉を主成分、好ましくは60重量%
以上とするものであるが、α型結晶の4H、6Hあ
るいは15R型などの高温安定型の炭化珪素微粉が
混入されていてもよく、その他有機系合成樹脂等
の加熱時に焼失するバインダー類、並びに工業的
原材料により由来する不可避的不純物として、
Li、Be、B、C、N、Na、Mg、Al、P、S、
K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、
Cu、Zn、Ga、Ge、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Ba、
Ta、Wより選ばれるいずれか少くとも1種の元
素からなる化合物あるいは単体を含有しているこ
とが好ましい。なかでも、B、C、N、Al、Fe
から選ばれるいずれか少くとも1種以上の元素で
あることが最も好適である。
前記不可避的不純物は炭素ケイ素粉末100原子
量部に対し、各元素に対し原子量に換算した原子
料の合計が0.005〜10原子量部含有されているこ
とが好ましい。その理由は、前記不可避的不純物
が0.005原子量部よりも少いと、板状結晶の成長
が著しく低下し、板状結晶が十分に発達せず、一
方、10原子量部よりも多いと炭化ケイ素結晶間に
前記不可避的不純物が析出し、板状結晶接合部の
強度を著しく低下するため、高強度の多孔質体を
得ることが困難となるからである。なかでも、前
記不可避的不純物は0.01〜5原子量部を含有して
いることが最も好適に使用できる条件である。
本発明によれば、前記出発原料に必要により結
晶成長助剤が添加される。前記結晶成長助剤は
Li、Be、B、C、N、Na、Mg、Al、P、S、
K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、
Cu、Zn、Ga、Ge、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Ba、
Ta、Wより選ばれるいずれか少くとも1種の元
素からなる化合物あるいは単体を使用することが
できる。なかでも、B、C、N、Al、Feから選
ばれるいずれか少くとも1種以上の元素からなる
化合物あるいは単体であることが好ましい。なか
でも、酸化物あるいは単体であることが有利であ
る。
前記結晶成長助剤は各元素に対し原子量に換算
した原子量の合計と前記不可避的不純物の原子量
の合計との和が、炭化ケイ素粉末100原子量部に
対し、0.005〜10原子量部となるように、必要に
より添加せしめることが最も好適である。
前記結晶成長助剤と出発原料との混合は、必要
により乾式あるいは湿式で混合することができる
が、なかでも湿式混合は、出発原料中に前記結晶
成長助剤が均一に混合できるため有利である。
本発明によれば、必要により前記混合物に成形
用結合剤が添加される。前記成形用結合剤は原料
粉末に配合されることによつて成形時における低
嵩密度の炭化ケイ素生成形体に強度を与え、取り
扱いを容易にする。前記成形用結合剤として良好
な生成形体強度を与えるものとして、澱粉、デキ
ストリン、アラビアゴム、カゼイン、糖蜜、Na
カルポキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエ
ーテル、ポリアクリル酸アミド、タンニン酸、流
動パラフイン、ワツクスエマルジヨン、エチルセ
ルロース、ポリビニルアセテート、フエノールレ
ジン、酢酸セルロース、グリセリン、ポリエツレ
ングリコール等があり、これらを1種あるいは2
種以上含有させることができる。
本発明によれば、前記混合物より所望する形状
を持つた成形体を得る方法として、ダイプレス、
静水圧プレス、押出成形、射出成形、鋳込み成
形、ドクタープレード成形、ろくろ成形および揺
動成形があり、これらを1種または2種以上用い
ることができる。一般に嵩密度が小さく、高強度
の多孔質体を得るためには骨材と気泡、有機結合
剤、水分等の低温度揮発あるいは分解成分とが均
一にしかも微細に分散し、前記板状結晶が均一に
成長することが重要である。一方、成形の段階で
はこのような混合物が型内に均一に流れ込み均質
な成形体を得ることが重要である。このように、
骨材と低温度揮発分あるいは分解成分が均一に分
散し、しかも、均質な成形体を得る方法として押
出成形、射出成形、ドクタープレード成形、鋳込
成形が有利である。
前記成形体の炭化ケイ素の占める容量は3〜70
%であることが好ましい。その理由は、炭化ケイ
素の占める容量が3%より小さいと、原料粉末
個々の距離が長くなり、板状結晶が成長できず、
また、生成形体の強度が著しく低下し、取り扱い
が極めて困難となるためである。一方、炭化ケイ
素の占める容量が70%より大きいと板状結晶の成
長が著しく、アスペクト比が著しく小さな網目構
造となり、低嵩密度で高い強度を有する多孔質体
を製造することが困難となるからである。なかで
も、成形体に占める炭化ケイ素の容量は7〜60%
である 本発明によれば、前記成形体を焼成し、板状結
晶を成長するためには、最高焼成温度が1700〜
2200℃であることが好ましい。最高焼成温度が
1700℃より低いと、前記成形体を構成する炭化ケ
イ素微粉末が十分に成長を起こさず、弱い板状結
晶となる。一方、2300℃より高くしても板状結晶
は発達することがなく実用的でない。なかでも、
最高焼成温度は1800〜2200℃の範囲であることが
最適である。
本発明によれば、前記最高焼成温度を0.1〜10
時間維持することが好ましい。最高温度における
維持時間が0.1時間よりも短いと炭化ケイ素の板
状結晶の成長が不完成となり、その強度は弱いも
のとなる。一方、10時間よりも長く最高焼成温度
を維持しても、板状結晶は成長することがなく、
実用的でない。なかでも、0.5〜5時間最高焼成
温度を維持することが最適である。
前記焼成雰囲気としては、主としてHe、Ar、
Ne、H2、F2、HF、Cl2、HClから選ばれるいず
れか少くとも1種を使用することが好ましい。
前記焼成雰囲気の圧力としては、0.01〜10atm
であることが好ましい。焼成雰囲気の圧力が
0.07atmより低いと炭化ケイ素の結晶成長よりも
分解反応が進むため、結晶成長が抑制されるから
である。一方、前記圧力が10atmよりも高くて
も、結晶成長が促進することがないため実用的で
ない。なかでも、雰囲気圧力が0.05〜5atmであ
ることが最も好適である。
本発明において、前記雰囲気中にLi、B、C、
N、Al、Ca、Ta、Ba、Co、Mg、Mo、Cu、
Sr、W、Ti、Cr、Mn、Fe、Ni、Zr、Na、K、
Be、Sc、Y、V、Nb、Zn、Ga、Ge、P、Sよ
り選ばれるいずれか少くとも1種の元素からなる
化合物あるいは単体を含むことが好ましく、特に
酸化物あるいは単体であることが好適である。ま
た、なかでも、B、C、Al、Feより選ばれるい
ずれか少くとも1種の元素からなる化合物あるい
は単体を含むことが最適である。
前記雰囲気ガス中に含まれる元素は、雰囲気ガ
ス100原子量部に対し、各元素に対し原子量換算
した原子量合計が0.05〜10原子量部であることが
好ましい。この理由は雰囲気ガス中に含まれる前
記元素が0.05原子量部よりも少いと、板状結晶の
成長が著しく低下し板状結晶が十分に発達しな
い。一方、10原子量部より多いと、板状結晶粒界
内に前記元素が析出し、板状結晶接合部の強度を
著しく低下するためであり、高強度の多孔質体を
得ることが困難であるためである。なかでも、雰
囲気ガス中に含まれる元素は0.1〜5原子量部で
あることが最も好適である。
次に、多孔質炭化珪素焼結体に存在する気孔部
に潤滑材を含浸する方法について説明する。
前記潤滑材を含浸する方法は、これらを50〜
200℃に加熱し、その中に多孔質炭化ケイ素焼結
体を浸漬させ、加圧又は減圧下あるいは常圧下で
一定時間保温しつつ放置し、その後冷却して該焼
結体の気孔部に前記潤滑剤を含浸する。
このようにして、本発明によれば多孔質炭化珪
素焼結体に存在する気孔部に潤滑材を含浸させる
ことにより、次に挙げるような諸々の優れた特性
を有する摺動部材を提供することができる。
(1) 本発明の摺動部材は、多数の潤滑材を選択し
て含浸でき、かつ均一で多量に含浸できること
から広い用途範囲にわたつて極めて優れた潤滑
特性が得られ、さらに、含浸が容易なことから
生産性が高くなる。
(2) 硬度が極めて高い炭化珪素部分と摩擦係数の
低い潤滑材が充填された部分とで構成されてい
ることから全体として耐摩耗性に優れ、焼付き
などの支障が生じにくいものである。
(3) 強度が強く、耐久性に優れている。
(4) さらに、高温下でも優れた耐酸化性を有し、
かつ、強酸、強アルカリ、海水などの腐食性雰
囲気下でも極めて安定した耐久性を有するもの
である。
以下、本発明の最も代表的な実施例について説
明する。
実施例 1 平均粒径0.2μm、比表面積19.5m2/gである、
98重量%がβ型結晶、2%が2H型結晶である炭
化ケイ素粉末を出発原料に用いた。この原料粉末
にはLi、B、N、Ca、Ta、Ba、Co、Mg、Mo、
Cu、Sr、W、Cr、Ti、Mn、Ni、Zr、Na、K、
Be、Sc、Y、V、Nb、Zn、Ga、Ge、P、Sは
ほとんど含まれておらず、C、Al、Ca、Feが痕
跡量しか含まれていなかつたため、B2O3
Cr2O3、およびLO2をそれぞれ0.01原子量部、計
0.03原子量部を添加し、これに成形用結合剤とし
てポリエチレングリコールを2重量部添加し、ア
トライター混合機中でベンゼンを用いて分散混合
した後、噴霧乾燥した。この顆粒を100Kg/cm2
ダイプレスをし、その後1.5t/m2のラバープレス
成形した。この成形体に占める炭化ケイ素質は55
容量%であつた。この成形体をB2O3、0.4原子量
部を含むH2ガス4atm中で室温〜300℃まで5
℃/min、300〜2200℃まで30℃/minで昇温し、
最高温度で0.5時間保持した。この焼結体はアス
ペクト比が10〜20、短軸方向厚みが2〜5μmの
板状結晶が炭化ケイ素結晶体の95重量%からなる
嵩密度1.55g/cm3多孔質体であつた。この多孔質
体の開放気孔径は1〜7μmで開放気孔率は52容
量%であり、曲げ強度は1850Kg/cm2であつた。
この多孔質炭化ケイ素焼結体を110℃に加熱し
たエンジン油に浸漬し、減圧下で1時間保持した
後、前記焼結体を50℃まで徐冷することにより、
エンジン油が含浸された摺動部材を得た。
以上のように、本発明によれば多孔質炭化ケイ
素焼結体中に各種の潤滑材が含浸された摺動特性
の優れた摺動材を提供することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多孔質体に存在する気孔部に潤滑材が充填さ
    れて成る摺動部材において、前記多孔質体はアス
    ペクト比が2〜50の板状結晶を主体として構成さ
    れる網目構造を有し、嵩密度が0.2〜2.0g/cm3
    有する多孔質炭化珪素焼結体であり、前記潤滑材
    はエンジン油、スピンドル油、ダイナモ油、デイ
    ーゼルエンジン油、タービン油から選択されるい
    ずれか1種又は2種以上であることを特徴とする
    摺動部材。 2 前記多孔質炭化珪素焼結体は、その板状結晶
    の短軸方向厚みが0.5〜300μmであり、多孔質炭
    化珪素焼結体100重量部中において板状結晶が少
    なくとも20重量部を有し、前記網目構造の開放気
    孔径が0.5〜500μmであり、その開放気孔率が40
    〜95容量%であり、曲げ強度が20Kg/cm2以上であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    摺動部材。 3 少なくとも60重量%のβ型炭化珪素から成る
    炭化珪素を主成分とする出発原料に結晶成長助剤
    を添加混合し、この混合物に成形用結合剤を添加
    混合して所望の形状に成形し、次いでこのように
    して得られる成形体を焼成することによりアスペ
    クト比が2〜50の板状結晶を主体として構成され
    る網目構造を有し、嵩密度が0.2〜2.0g/cm3を有
    する多孔質炭化珪素焼結体を得て、この焼結体に
    存在する気孔部にエンジン油、スピンドル油、ダ
    イナモ油、デイーゼルエンジン油、タービン油か
    ら選択されるいずれか1種又は2種以上の潤滑材
    を含浸することを特徴とする摺動部材の製造方
    法。
JP59092560A 1984-05-09 1984-05-09 摺動部材とその製造方法 Granted JPS60235767A (ja)

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