JPS61174182A - 寸法精度と摺動特性の優れた炭化珪素質複合体の製造方法 - Google Patents

寸法精度と摺動特性の優れた炭化珪素質複合体の製造方法

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JPS61174182A
JPS61174182A JP60013049A JP1304985A JPS61174182A JP S61174182 A JPS61174182 A JP S61174182A JP 60013049 A JP60013049 A JP 60013049A JP 1304985 A JP1304985 A JP 1304985A JP S61174182 A JPS61174182 A JP S61174182A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、寸法精度および摺動特性の優れた炭化珪素複
合体およびその製造方法に関し、特に本発明は、所望の
形状に成形した生成形体を実質的に焼成収縮を生じさせ
ることなく焼結させた多孔質炭化珪素焼結体の開放霞孔
中に合成樹脂が充填された寸法精度および摺動特性の優
れた炭化珪素質複合体およびその製造方法に関する。
炭化珪素は一般に極めて優れた化学的および物理的性質
を有しており、メカニカルシールや・軸受は等の耐摩耗
材料、酸およびアルカリ等の強い腐食性を有する溶液の
ポンプ部品又は水道管のパツキン等の耐食材料として広
く使用することができる材料でるる。
〔従来の技術〕
ところで、炭化珪素焼結体は高い硬度を有し、耐摩耗性
に優れているが、自己潤滑性に乏しく、特にメカニカル
シールや軸受は等の摩耗現象を伴う機械構成部品として
使用する上で装置の耐久性や信頼性に欠ける問題があっ
た。
前述の如き問題を解決する材料として、特開昭58−1
61982号公報に「含ふっ素重せ体をセラミックスに
結合させたセラミックス複合体」に係る発明が開示され
ておシ、同公報明細書中に炭化珪素焼結体とフッ素樹脂
との複合体が記載されている。
しかしながら、前述の発明には、フッ素樹脂との複合化
に適した炭化珪素焼結体の特性については何ら記載され
てかない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前述の如き合成m脂との複合体には多孔質炭化珪素焼結
体が使用される。そして、従来知られている多孔質炭化
珪素焼結体の製造方法としては、一般に再結晶焼結法が
知られている。しかしながら、再結晶焼結法は炭化珪素
の粗粒と微粒を有機質バインダーで固め、これを200
0〜2400℃の再結晶化温度域で焼成して微粒の炭化
珪素を再結晶化せしめ結合作用を発揮させることによっ
て粗粒と粗粒とを結合する方法であり、2000〜24
00°Cと極めて高い焼結温度を必要とするばかりでな
く、出発原料として粗粒を使用するため、表面の面粗度
が大きく、特に高い寸法精度の焼結体を格別の機械加工
を施すことなく製造することは困難である。
上述の如く、従来知られた多孔質炭化珪素焼結体の製造
方法では、高い寸法精度の要求される多孔質炭化珪素焼
結体を格別の機械加工を施すことなく安価にかつ容易に
製造する方法は知られていなかった。
ところで、本発明者らは前述の如き従来知られた焼結方
法とは異なる焼結方法、すなわち所望の形状に成形した
生成形体を実質的に焼成収縮を生じさせることなく焼結
し、寸法精度および強度の要求される構造用炭化珪素焼
結体を格別の機械加工を施すことなく安価に製造するこ
とのできる方法を提供することを目的とし、焼成時に収
縮し易い微細な炭化珪素粉末を出発原料としても、焼結
に伴う焼成収縮を抑制することのできる焼結方法を開発
すべく種々研究を積み重ねた結果、炭化珪素粉末に含有
される不純物成分を制御し、特定の雰囲気および温度範
囲内で焼結することによって実質的な焼成収縮を生じさ
せることなく表面精度の高い高強度の炭化珪素焼結体を
製造することのできる方法を新規に知見するに至り、先
に、特願昭59−245599号により「平均粒径が5
μm以下の炭化珪素粉末を生成形体に成形した後、前記
生成形体を1700〜2100°Cの温度範囲内の非酸
化性雰囲気下で実質的に収縮させることなく焼結するこ
とを特徴とする7 kfl/−以上の平均曲げ強度を有
する炭化珪素焼結体の製造方法」を提案している。
しかしながら、前記炭化珪素焼結体は多孔質体であり、
特に耐摩耗性あるいは気密性の要求される用途に適用す
ることは困難であった。
〔問題点を解決するだめの手段〕
そこで、本発明者らは上述の問題点を解決することを目
的とし、前記炭化珪素焼結体についてさらに研究を重ね
た結果、前記炭化珪素焼結体の開放気孔中に合成樹脂を
充填することにより、寸法精度および表面精度を損うこ
となく、摺動特性および気密性を向上させた炭化珪素質
複合体を製造することのできることを新規に知見するに
至り、本発明を完成した。
本発明は、実質的に収縮させることなく焼結し、三次元
網目構造の開放気孔を形成させた多孔質炭化珪素質焼結
体の開放気孔の中に合成樹脂が充填さ几てなる寸法精度
および摺動特性の優れた炭化珪素質複合体およびその製
造方法である。
以下、本発明の詳細な説明する。
前記多孔質炭化珪素質焼結体は、実質的に収縮させるこ
となく焼結させた炭化珪素質焼結体よりなるものである
ことが必要である。その理由は、焼結時に収縮させた、
炭化珪素質焼結体は強度および1#摩耗性の面では好ま
しいが、収縮を伴う焼結法によって製造される焼結体の
寸法は生成形体の密度および焼結時の収縮量に大きく影
響を受けるため、寸法精度に優れた焼結体を製造するた
めには焼結時の収縮を均一に生起させなければならない
。ところで、前述の如き収縮を均一に生起させるために
は均一な密度を有する生成形体を得ることが重要である
が、そのような均一な密度を有する生成形体を得ること
は極めて困難であり、極めて寸法精度の優れた焼結体を
焼成収縮を生起させて製造することが困難であるからで
ある。
なお、前記実質的に収縮させることなく焼結させた炭化
珪素質焼結体の焼成収縮率は2%以下であることが有利
であり、なかでも1%以下であることがより好適である
前記多孔質炭化珪素質焼結体は、結晶の平均粒径が10
μm以下、開放気孔率が18〜56容精%であることが
好ましい。前記結晶の平均粒径が10μm以下であるこ
とが好ましい理由は、前記結晶の平均粒径が10μ風よ
りも大きいと焼結体表面の面粗度が大きく寸法精度が劣
化するからである。
また前記開放気孔率が18〜56答頑%であることが好
ましい理由は、前記開放気孔¥が18容扶%よりも低い
と合成樹脂を充填することが困難であるからでるり、一
方56容1%よりも高いと多孔質炭化珪素質焼結体の強
度が低く粒子が脱離し易いからである。
前記多孔質炭化珪素質焼結体は、寸法精度の優れている
ことが必要であり、平均アスペクト比が5以下の炭化珪
素結晶によって構成される三次1元網目構造を有する炭
化珪素質焼結体よりなるものであることが好ましい。
本発明において使用する合成樹脂としては、アセター)
VV6脂、ナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、スチ
VンアクリロニトリlL/樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、
エポキシ[脂、V U −x y樹脂およびフッ素樹脂
から選択さする樹脂を単独あるいは混合して使用するこ
とができ、なかでもアセター/L/樹脂、ナイロン樹脂
、ポリエチレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂
およびフッ素樹脂は自己潤滑特性に優nでおり、摺動特
性を著しく向上させることができる。
本発明の炭化珪素質複合体は、前記多孔質炭化珪素質焼
結体の開放気孔100谷1部に対重合成樹脂を少なくと
も10容纏部充填されたものであることが好ましい。そ
の理由は、合成樹脂の充填量が10容雑部より少ないと
炭化珪素質焼結体からの結晶粒の脱離を防止する効果が
充分でなく、摺動特性を向上させることが困難であるか
らである。
次に本発明の寸法精度および摺動特性の優れた炭化珪素
質複合体の製造方法について説明する。
本発明によれば、平均粒径が5μm以下の炭化珪素粉末
を生成形体に成形した後、前記生成形体を1400〜2
100″Cの温度範囲内で実質的に収縮させることなく
焼結して三次元網目構造の開放気孔を有する多孔質炭化
珪素質焼結体を製造し、次いで、前記開放気孔内に合成
樹脂を充填する方法によって寸法精度および摺動特性の
優れた炭化珪素質複合体を製造することができる。
前記平均粒径が5μ罵以下の炭化珪素粉末を使用する理
由は、5μmよシ大きい粒度の炭化珪素は焼成収縮を抑
制する上では好ましいが、焼結体内の粒と粒との結合箇
所が少なくなるため、高強度の炭化珪素焼結体を得るこ
とが困難になるばかりでなく、表面の面粗度を劣化させ
るからである。
ところで、前記炭化珪素の結晶系にはα型、β型および
非晶質のものがあるが、その何れか、およびそれらの混
合物をも使用することができ、なかでもβ型のものは5
μ馬以下のものを微粉末状で取得し易く、しかも比較的
高強度の焼結体を製造することができるため有利に使用
することができ、なかでもβ型脚化珪素を50重量%以
上含有する炭化珪素粉末を使用することが有利である。
前記炭化珪素粉末は、ホウ素、アルミニウムおよび鉄の
含有量の合計が元素に換算して0.8重量%以下である
ことが有利である。その理由は、前記ホウ素、アルミニ
ウムおよび鉄の含有量の合計が元素に換算して0.8重
量%より多いと、炭化珪素粉末中に含有されている遊#
liS素との相互作用によって焼結時に焼成収縮し易く
、実質的な収縮を生じさせることなく焼結体を製造する
ことが困難になるからである。
なお、前記炭化珪素粉末にホウ素、アルミニウムおよび
鉄の含有量が上記範囲内である場合には、出発原料中に
5重量%以下の遊離炭素を含有させるべく炭素質物質を
添加することができる。前記遊離炭素は結晶粒の粗大化
を抑制する作用を有しており、出発原料中に存在させる
ことによ抄、焼結体の結晶粒径を均一化し比較的高強度
の焼結体を得ることができる。前記遊離炭素の含有量を
5重量%以下とする理由は、5重t%よりも多いと炭化
珪素粉末粒子間に過剰の炭素が存在することになり、粒
と粒との結合を著しく阻害するため、焼結体の強度が劣
化するからである。
前記炭素質物質としては、焼結開始時に炭素を存在させ
られるものであればよく、例えばフェノ−A/w脂、リ
グニンスμホン酸塩、ポリビニルアルコール、コンスタ
ーチ、m類、コールタ−μピッチ、アルギン酸塩のよう
な各種有機物質あるいはカーボンブラック、アセチレン
ブラックのような熱分解炭素を有利に使用することがで
きる。
前記炭化珪素粉末は、前記ホウ素、アルミニウムおよび
鉄の含有量の合計が元素に換算して0.8重量%を越え
る場合には炭素質物質および遊離炭素の含有量が固定炭
素量に換算して0.6重量%以下であることが有利であ
る。その理由は、ホウ素、アルミニウムおよび鉄の含有
量の合計が元素に換算して0.8重量%を越える場合に
、炭素質物質および遊離炭素の含有量が固定炭素量に換
算して0、6重量%よりも多いと、先にも説明した如く
、前記ホウ素、アルミニウムあるいは鉄と炭素との相互
作用によって焼結時に焼成収縮し易く、実質的な収縮を
生じさせることなく焼結体を得ることが困難になるから
である。また、前記ホウ素、ア、1vミニウムおよび鉄
の含有量が余り多いと焼結体の物性を劣化させるため、
なるべく少ないことが望ましく、その含有量の合計は元
素に換算して2重量%以下であることが有利である。
前記生成形体は1400〜2100℃の温度範囲内で焼
成される。その理由は前記温度が1400°Cより低い
と粒と粒とを結合するネックを充分に発達させることが
困難で、高い強度を有する焼結体を得ることができず、
一方2100℃より高いと一旦成長したネックのうち一
定の大きさよりも小さなネックがくびれだ形状となった
り、著しい場合には消失したりして、むしろ強度が低く
なるし、また一部の粒子が粗大化するため表面の面粗度
が劣化するからである。
前記生成形体は非酸化性雰囲気中で実質的に収縮させる
ことなく焼成される。その理由は、焼結時における収縮
は焼結体の強度を向上させる上では好ましいが、一般的
には焼結時の収縮量は生成形体の密度に大きく影響する
ため、均一な収縮を生成させるためには均一な密度を有
する生成形体を得ることが重要である、しかし、そのよ
うな均一な密度を有する生成形体を得ることは極めて困
難であるため、極めて寸法精度の高い焼結体を焼成収縮
を生起させて製造することが困難であるからである。
なお、前述の如き寸法精度の高い焼結体を得る上で実質
的に収縮させることなく焼結する際の焼成収縮率は2%
以下であることが好ましく、なかでも、196以下であ
ることがよシ好適である。
また、前記生成形体は1700〜2100°Cの温度範
囲内において少なくとも10分間雰囲気中のCOあるい
はNfの少なくともいずれかのガス分圧が100Pa以
上に維持された雰囲気中で焼成さnることか有利である
。その理由は、前記温度範囲内において少なくとも10
分間雰囲気中のCOあるいはN2の少なくともいずれか
のガス分圧をZoo Pa以上とすることによって、ネ
ックの成長を促進させ、かつ炭化珪素の焼結時における
焼成収縮を効果的に抑制することができるからである。
本発明によれば、前記生成形体を焼成雰囲気を制御する
ことのできる耐熱性容器内に装入し、焼成することが有
利である。このようにして耐熱性の容器内に装入して焼
成雰囲気を制御しつつ焼成することが有利である理由は
、隣接する炭化珪素結晶同志の結合およびネックの成長
を促進させることができるからである。前述の如く耐熱
性の容器内に生成形体を装入して焼成雰囲気を制御しつ
つ焼成することによって隣接する炭化珪素結晶同志の結
合およびネックの成長を促進させることができる理由は
、炭化珪素粒子間における炭化珪素の蒸発−再凝縮およ
び/または表面拡散による移動を促進することができる
ためと考えられる。
前記++W熱性谷器としては、黒鉛や炭化珪素などの材
質およびこれらと同等の機能を有するものを有利に使用
することができる。
また、前記生成形体を焼成雰囲気を制御することのでき
るt#熱性容器中に装入して焼成することにより、焼成
時における炭化珪素の揮散率を5重量%以下に制御する
ことが有利である。
前記生成形体は45〜80容撞%の密度を有するもので
あることが有利である。その理由は、前記生成形体の、
r!I!度が45容籟%より低いと炭化珪素粒子相互の
接触点が少ないため、必然的に結合箇所が少なく高強度
の焼結体を得ることが困難であるからであり、一方80
容量%より高い生成形体は製造することが困難であるか
らである。
また、前記1700°Cに至るまでの昇温過程のうち1
500″C以上で少なくとも30分間雰囲気中のCOお
よびN2のガス分圧の合計を100 Pg以下に維持す
ることにより、炭化珪素の粒子と粒子との間のネックを
均一に生成させて強固に接合することができる。
本発明によれば、多孔質炭化珪素質焼結体の開放気孔内
に合成樹脂を充填する。その理由は、多孔質炭化珪素質
焼結体の開放気孔内に合成樹脂を充填することによって
、多孔質炭化珪素質焼結体からの結晶粒の脱n1を防止
することができ、摺動特性を著しく向上させることがで
きるからである。
前記合成樹脂を多孔質体の気孔中へ充填する方法として
は、樹脂を7IOIPシて溶融させて含浸する方法、樹
脂を溶剤に溶解させて含浸する方法、樹脂を化ツマー状
態で含浸した後ポリマーに転化する方法あるいは、微粒
化した樹脂を分散媒液中に分散し、この分散液を多孔質
体に含浸し、乾燥した後、樹脂の溶融温度で樹脂を焼き
つける方法が適用できる。
本発明によれば、前記合成樹脂を前記多孔質炭化珪素質
焼結体の開放気孔100容共部に対し、少なくともlO
容社部充填することが有利である。
その理由は、合成樹脂の充填量が10@71部より少な
いと戻化珪素質燻結体からの結晶粒子の脱離を防止する
効果が充分でなく、耐摩耗性を向上させることが困難で
あるからである。
次に本発明を実施例および比較例について説明する。
実施例1 出発原料として使用した炭化珪素粉末は94.6重量%
がβ型結晶で残部が実質的に2H型結晶よりなり、0.
29重量%の遊離炭素、0.17重量%の酸素、0.0
8重量%の鉄、0.08重量%のアルミニウムを主とし
て含有し、0.28μmの平均粒径を有しており、ホウ
素は検出されなかった。
前記炭化珪素粉末100重量部に対し、ポリビニμアル
コール5重量部、水3oo重量部を配合し、ボールミル
中で5時間混合した後乾燥した。
この乾燥混合物を適量採取し、顆粒化した後金属製押し
型を用いて8000に9/dの圧力で成形した。この生
成形体の寸法は2501111 X 25011jl 
X 80闘で、密度は2.0 VeJ (62容積%)
であった。
前記生成形体を黒鉛製ルツボに装入し、タンマン型焼成
炉を使用して1気圧の主としてアルゴンガス雰囲気中で
焼成した。昇温過程は450℃/時間で2000°Cま
で昇温し、最高温度2000℃で10分間保持した。焼
結中のCOガス分圧は常温〜1700’Cが80 Pa
以下、 170G”Cよりも高温域では800±50 
Paの範囲内となるようにアルゴンガス流量を適宜調整
して制御した。
得られた焼結体の密度は2.05f/14、開放気孔率
は36谷4%で、その結晶構造は走査型電子顕微鏡によ
って観察したところ、平均アスペクト比が2.5の炭化
珪素板状結晶が多方向に複雑に絡み合った三次元構造を
有しており、生成形体に対する線収縮率はいず几の方向
に対しても0.25±0.02%の範囲内で、焼結体の
寸法精度は±0.05U以内であった。また、この焼結
体の平均曲げ強度は18.5 kg/1ttAと極めて
高い値を示した。
この焼結体を外径が30に+1、内径が1511111
、厚さが5絹のリング状に加工した後、平均粒径が0.
26μmのポリテトラフルオロエチレン微粒子を60重
量%分散させた懸濁水に真空下で浸漬し含浸させた後、
880〜400°Cの温度で焼石し、複合体を得た。こ
の複合体中に充填されたポリテトラフルオロエチレンは
0.85−4であり、焼結体の空隙に占める割合は5o
、xy積優であった。
この複合体のステンレスw4(SUS804)K対する
乾式摺動試験を500m/secの摺動速度で摺動させ
るリングオンリング法で10 #f、に4の端面荷重を
負荷して行ったところ、摩擦係数は0.15〜0.22
、摩耗係数は8. I X 10−’ 07m−(#し
讐)であり、極めて優れた摺動特性を有していることが
認められた。
なお、前記摩耗係数(K)は下記関係式によって求めら
れる値である。
K:摩耗係数(”/b119f/cd))  h :摩
耗深さく關)T:摺動時間(see)、 P:端面荷重
(#f/J)■:摺動速度(ha/5ee) 比較例1 実施例1と同様であるが、ポリテトラフルオロエチレン
を複合化せずに摺動試験を行ったところ、摩擦係数は0
.5〜0.7、摩耗係数は2.8 X 10−’tug
lkm・(kgシ讐)であった。
実施例2 実施例1と同様でるるが、成形圧を40 kfl/el
に変えて焼結体を得た。
得られた焼結体の密度は1.761/e4、開放気孔率
は55容社%であり、生成形体に対する線収縮率はいず
れの方向に対しても0.86±0.03%の範囲内で、
焼結体の寸法精度は±0.081EII以内であった。
また、この焼結体の平均曲げ強度は720に9/−と極
めて高強度であった。
次いでこの焼結体を外径が80B、内径が15u5厚さ
が5鱈のリング状に加工した後、加熱溶融したポリアセ
ターtvm脂を含浸して複合体を製造した。この複合体
中に充填されたポリアセタール樹脂の焼結体の空隙に占
める割合は98容積%であった。
この複合体を実施例1と同様の方法で摺動特性を測定し
たところ、摩擦係数は0.18〜0.25、摩耗係数ハ
ロ、 2 X 10−’ m/Jtm−(JgIf層)
であり、優れた摺動特性を有していることが認められた
実施例8 実施例1と同様であるが、ナイロン樹脂、ポリカーボネ
ート樹ハ旨、ポリブチレンテレフタレート樹脂2よびエ
ポキシ樹脂をそ几ぞれ加熱溶融して多孔質体に含浸して
複合体を得た。
得られた複合体はいずれも優れた摺動特性を有している
ことが認められた。
実施例4 実施例1と同様であるが、ポリエチレン樹脂、スチレン
アクリロニトリ1vVIi脂、ポリフエニVンサIレフ
ァイド樹脂、およびシリコン樹脂をベンゼンに溶解させ
て多孔質体に含浸して複合体を得た。
得られた複合体はいずれも優れた摺動特性を有している
ことが認められた。
〔発明の効果〕
以上述べた如く、本発明の炭化珪素質複合体は寸法精度
および摺動特性に極めて優れており、メカニカルシール
や軸受は等の如き寸法精度の要求される耐摩耗部品を格
別の機械加工を施すことなく製造することができ産業上
極めて有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、実質的に収縮させることなく焼結し、三次元網目構
    造の開放気孔を形成させた多孔質炭化珪素質焼結体の開
    放気孔の中に合成樹脂が充填されてなる寸法精度および
    摺動特性の優れた炭化珪素質複合体。 2、前記多孔質炭化珪素質焼結体の焼結に伴う収縮率は
    2%以下である特許請求の範囲第1項記載の炭化珪素質
    複合体。 3、前記多孔質炭化珪素質焼結体は、結晶の平均粒径が
    10μm以下、開放気孔率が18〜56容積%である特
    許請求の範囲第1あるいは2項記載の炭化珪素質複合体
    。 4、前記多孔質炭化珪素質焼結体は、主として平均アス
    ペクト比が5以下の炭化珪素結晶によって構成される三
    次元網目構造を有する特許請求の範囲第1〜3項のいず
    れかに記載の炭化珪素質複合体。 5、前記合成樹脂は、アセタール樹脂、ナイロン樹脂、
    ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレ
    ンテレフタレート樹脂、スチレンアクリロニトリル樹脂
    、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェニ
    レンサルファイド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂あ
    るいはフッ素樹脂から選択される少なくとも1種である
    特許請求の範囲第1〜4項のいずれかに記載の炭化珪素
    質複合体。 6、前記合成樹脂は、前記多孔質炭化珪素質焼結体の開
    放気孔100容積部に対し、少なくとも10容積部充填
    されてなる特許請求の範囲第1〜5項のいずれかに記載
    の炭化珪素質複合体。 7、平均粒径が5μm以下の炭化珪素粉末を生成形体に
    成形した後、前記生成形体を1400〜2100℃の温
    度範囲内で実質的に収縮させることなく焼結して三次元
    網目構造の開放気孔を有する多孔質炭化珪素質焼結体を
    製造し、次いで前記開放気孔内に合成樹脂を充填するこ
    とを特徴とする寸法精度および摺動特性の優れた炭化珪
    素質複合体の製造方法。 8、前記多孔質炭化珪素質焼結体の焼結に伴う収縮率は
    2%以下である特許請求の範囲第7項記載の製造方法。 9、前記合成樹脂を前記多孔質炭化珪素質焼結体の開放
    気孔100容積部に対し、少なくとも10容積部充填す
    る特許請求の範囲第7あるいは8項記載の製造方法。
JP60013049A 1985-01-26 1985-01-26 寸法精度と摺動特性の優れた炭化珪素質複合体の製造方法 Granted JPS61174182A (ja)

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