JPH03120342A - 鋳造材の熱処理方法 - Google Patents

鋳造材の熱処理方法

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JPH03120342A
JPH03120342A JP25632789A JP25632789A JPH03120342A JP H03120342 A JPH03120342 A JP H03120342A JP 25632789 A JP25632789 A JP 25632789A JP 25632789 A JP25632789 A JP 25632789A JP H03120342 A JPH03120342 A JP H03120342A
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JP
Japan
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corrosion resistance
cast
heat treatment
alloy
cast material
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JP25632789A
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Shinji Amako
尼子 晋二
Akira Yoshitake
吉竹 晃
Takeshi Torigoe
鳥越 猛
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高ニッケル合金鋳造材の熱処理方法に関する。
〔従来の技術〕
高ニッケル合金「インコロイ8251 (44Ni−2
2Cr−3Mo−2,5Cu −I Ti −Fe)(
以下r I N825合金])は、高耐食性を有する高
強度材料として開発された合金であり、例えばサワー油
井配管構成材として使用されている。このlN825合
金は一般に熱間圧延や熱間鍛造等により所定の製品形状
に成形された塑性加工品として使用される合金であるが
、鋳造により管材等を製造することも可能な合金である
そのlN825合金の鋳造材は、そのままでは耐食性が
低いので、耐食性を高めるための熱処理として、927
〜982℃に加熱保持した後水冷(または空冷)する安
定化熱処理が行われる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記安定化熱処理が施されるlN825合金の鋳造材、
例えば遠心力鋳造管が、小口径管(例えば、外径6″程
度)である場合は、その拡散焼鈍処理により塑性加工管
材に準する良好な耐食性を発現させることができる。と
ころが、大口径(例えば、外径16′程度ないしそれ以
上)の厚肉管材である場合、上記拡散焼鈍処理を施して
も十分な耐食性改善効果を得ることができず、サワー油
井等の粒界腐食環境に対する腐食抵抗性に劣る。 この
大口径厚肉鋳造管材の拡散焼鈍後の組織を小口径薄肉鋳
造管材のそれと比較すると、小口径薄肉管材は結晶粒界
へのクロム炭化物(crzscb )の析出が少なく清
浄な粒界を有しているのに対し、大口径厚肉管材は、そ
の結晶粒が小口径管材のそれよりもむしろ細か<  (
JIS G 0551の規定による粒度番号N:約−1
〜−2)、かつその粒界にそってCr、、C,炭化物が
ネットワーク状に連続して析出しており、粒界腐食環境
における粒界の溶出および結晶粒の欠は落ちを生じ易い
組織であることが観察される。
本発明は、上記高ニッケル合金の鋳造材について、その
鋳造材が大口径厚肉材である場合にも、小口径薄肉材と
同等ないしそれ以上の高耐食性を発現させるための改良
された熱処理方法を提供する。
〔課題を解決するための手段および作用〕本発明の熱処
理方法は、C:0.05%以下、  Si:1%以下、
Mn:1%以下、  P:0.03%以下、S:0゜0
3%以下、 Ni:38〜46%、  Cr:19.5
〜23.5%1Mo:2.5〜3.5%、Cu:1.5
〜3%、  Ti:0.6〜1.2%。
残部実質的にFeからなる高ニッケル合金(I N82
5相当)の鋳造材の耐食性を高めるための熱処理方法で
あって、その鋳造材を、1175〜1250℃の温度域
に加熱保持した後、水冷することを特徴としている。
以下、本発明について詳しく説明する。
上記化学組成を有する高ニッケル合金からなる大口径厚
肉鋳造管材(外径:約16″以上、肉厚:約30胴以−
ヒ)の鋳造ままの組織は、結晶粒界に沿ってCrzsC
&f化物がネットワーク状に連続して析出した状態を呈
している。その組織は、従来の拡散焼鈍処理(927〜
1038℃・水冷または空冷)をうけても殆ど変化がな
く、粒界に沿ったCr8C6炭化物のネットワークが観
察されることは前述した。しかるに、本発明により、1
175〜1250℃に加熱保持したのち水冷する熱処理
を施すと、結晶粒サイズの実質的な変化は殆どみられな
いが、粒界のCrz3Cb炭化物の一部が固溶消失して
そのネットワークが寸断された不連続な状態に変化した
組織となる。
このように大口径厚肉鋳造材に本発明の熱処理を施すと
、粒界の析出CrzlC,炭化物の一部の消失によりそ
のネットワークが不連続となり、また粒界近傍のミクロ
偏析が解消される。この組織の変化により、粒界腐食環
境での粒界の溶出・結晶粒の欠は落ちに対する抵抗性が
高められる。
本発明の熱処理における加熱保持温度の下限を1175
℃としたのは、それより低い温度では、粒界のCrzs
Cb炭化物の固溶消失とネットワークの分断化の組織変
化を十分に生起させることができないからであり、他方
1250℃を上限としたのは、それを越える高温度とし
ても効果の増加はなく、却って耐食性の低下傾向を伴う
からである。
上記高ニッケル合金の成分限定理由について説明すれば
次のとおりである。
C:0.05%以下 Cは合金の強度を高める効果を有するが、反面耐食性の
低下を招くので、耐食性確保のため0.05%を上限と
する。
5il1%以下 Siは合金溶湯の脱酸作用を有し、また鋳造性を高める
効果を有する。そのための添加量は1%までで十分であ
り、それをこえる必要はない。
Mn:1%以下 Mnは合金溶湯の脱酸作用を有し、またSをMnSとし
て固定する働きを有する。このための添加量は1%まで
で十分であり、それをこえる必要はない。
P : 0.03%以下、s:o、o3%以下Pおよび
Sは合金の耐食性の低下を招く不純分であるが、それぞ
れ0.03%をこえなければ、実質的な悪影響をもたら
すことはない。
Ni:38〜46% Niは、Cr、Fe等と共に安定なオーステナイト地を
形成する。また不働態の強化、塩素イオンを含む溶液や
非酸化性酸に対する腐食抵抗性の強化、耐応力腐食割れ
性の向上等に奏効する。しかし、多量に添加すると、ク
ロム炭化物の析出が助長され、粒界腐食傾向を増す。こ
のため、38〜46%とする。
Cr:19.5〜23.5% Crは合金の不働態化に必要な元素であり、酸化性酸に
対する抵抗性を高めると共に、耐孔食性の向上等に著効
を示す。しかし、添加量が多くなると、σ相の生成とそ
れに伴う脆弱化をきたす。
このため、19.5〜23.5%とする。
M o : 2 、5〜3 、5% Moは基地の固溶強化や炭化物の形成により強度を高め
、また不働態の安定化、塩素イオンを含む腐食環境にお
ける孔食抵抗性の向上等の効果を有する。しかし、多量
添加によりσ相の生成とそれに伴う耐食性の低下・靭性
の低下等をきたす。
このため、2.5〜3.5%とする。
Cu:1.5〜3% Cuは基地の固溶強化、非酸化性酸に対する耐食性の向
上等に奏効する。またMoとの共存下に耐孔食性の改善
に大きな効果を示す。反面、多量添加に伴って、基地の
靭性が低下する。このため、1.5〜3%とする。
Ti:0.6〜1.2% Tiは不働態化の助長、粒界腐食抵抗性の向上等に奏効
する。また、炭化物等として微細析出することにより強
度を高める。しかし、あまり多く添加すると、靭性の低
下や溶接性の低下をきたす。
このため、0.6〜1.2%とする。
本発明の熱処理方法は上記のように大口径厚肉鋳造材に
効果的に適用されるが、むろんそれに限定されるわけで
はなく、所望により小口径薄肉鋳造材に適用17てその
耐食性を更に高めることも可能である。
また、本発明の熱処理方法は、上記化学組成を有する高
ニッケル合金の単一相からなる鋳造材に限定されず、そ
の高ニッケル合金からなる層を表面層とし、他種金属材
料からなる層との積層構造を有するクラツド材にも適用
することができ、その高ニッケル合金層に前記熱処理を
施した後、必要に応じて他種金属層を調質するための熱
処理が施こされる。
上記クラツド材の代表例として、炭素y4(API5L
 X60等)からなる外側層と上記高ニッケル合金から
なる内側層とが遠心力鋳造により同心円状に積層形成さ
れた二層管材が挙げられる。この二層管はサワー油井用
配管構成材として賞月される管材である。その内側層(
高ニッケル合金層)に前記熱処理を行った後の外側層(
炭素鋼)に対する調質熱処理として、焼入れ(950”
C±25℃・水冷または空冷)と焼もどしく650’C
±25℃・空冷)が行われる。その外側層の調質熱処理
過程での熱的影響に伴う内側層(高ニッケル合金)の材
質的な変化は殆んどなく、両層の積層一体化効果として
サワー油井配管材等として好適な高耐食性と高強度を帯
有する二層管となる。
〔実施例〕
皇施尉土 遠心力鋳造された高ニッケル合金管材に、耐食性改善の
ための熱処理を施した後、試験片を切出して下記の粒界
腐食試験を行った。
粒界腐食試験条件 ASTM A 262ブラクテイスCの規定にI#拠し
、試験片を65%硝酸溶液(沸騰)中、48時間浸漬す
る操作を5回反復し、試験後の腐食減量を測定する。
第1表に、供試鋳造管材の化学組成、管サイズ。
熱処理条件および腐食試験結果を示す、No、 11〜
13は発明例、klo1〜103は比較例である。
比較例のうち、No、 101は発明例と同一の大口径
厚肉管材に従来の安定化熱処理に準する低温度熱処理を
施した例、Nα102は、同じく大口径厚肉管材に本発
明に規定する上限温度を越える高温度熱処理を行った例
である。また、No、 103は小口径管材を供試管と
して従来の拡散焼鈍処理を施した参考例である。表中、
「腐食減量」欄のrhpy」(mill/ Year)
は、腐食重量減少(g/r4)の測定値より換算された
腐食減肉厚さである。
なお、大口径厚肉管材に従来の拡散焼鈍に準じた低温熱
処理が施こされたNα102のui織は、結晶粒界に析
出したCr、3C,炭化物の連続的なネットワークを有
しているのに対し、発明例では、粒界のCr、3C,炭
化物の部分的な固溶消失によりそのネットワークが寸断
され不連続化した組織に変化していることが観察された
裏施医l 遠心力鋳造により、炭素鋼(C:0.20〜0.26%
Mn:1.0〜1.35%、  P ;0.01〜0.
03%、  S :0,01〜0.03%。API 5
L X60相当材)からなる外側層と高ニッケル合金か
らなる内側層との積層構造を有する二層管を得、内側層
の耐食性改善のための熱処理を施した後、外側層の調質
熱処理として焼入れ焼もどし処理を行い、ついで実施例
1と同じ粒界腐食試験を行った。なお、外側層の焼入れ
は、950 ’C・水冷とし、焼もどし処理は650℃
×3Hr・空冷とした。
第2表に、供試鋳造管材の内側層の化学組成。
管サイズ、熱処理条件および腐食試験結果を示す。
Nα21〜23は発明例、阻201〜203は比較例で
ある。比較例のうち、Nα201は、発明例と同一の大
口径厚肉管材に従来の拡散焼鈍処理に準する低温度熱処
理を施した例、k202は、同じく大口径厚肉管材に本
発明の規定する上限温度を越える高温度熱処理を行った
例である。また、Nα203は小口径管材を供試管とし
て従来の拡散焼鈍処理を施した参考例である。
上記実施例に示したように、発明例Nclll〜13お
よびNα2工〜23は、それと同じ大口径厚肉管材に従
来の拡散焼鈍に準する低温での熱処理が施されたNα1
01.No、201に比べて、粒界腐食減量が大きく減
少しており、漱103.No、203(小口径管材に従
来の拡散焼鈍処理実施)とほぼ同等の粒界腐食抵抗性を
有している。なお、N01102、Nα202は熱処理
温度をあまり高くしても、耐食性改善効果の増加はなく
、むしろ耐食性の低下傾向を伴うことを示している。
〔発明の効果〕
本発明方法によれば、大口径厚肉鋳造品についても、小
口径薄肉管材に従来の拡散焼鈍を施したものと同等ない
しそれ以上の高耐食性を発現させることができ、従って
例えばサワー油井配管構成材等の耐食用途に有用な大口
径厚肉鋳造品の製造が可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、少なくとも表層部が、C:0.05%以下、Si:
    1%以下、Mn:1%以下、P:0.03%以下、S:
    0.03%以下、Ni:38〜46%、Cr:19.5
    〜23.5%、Mo:2.5〜3.5%、Cu:1.5
    〜3%、Ti:0.6〜1.2%、残部実質的にFeで
    ある高ニッケル合金からなる鋳造材を、温度1175℃
    〜1250℃に加熱保持後、水冷することを特徴とする
    高ニッケル合金鋳造材の熱処理方法。
JP25632789A 1989-09-30 1989-09-30 鋳造材の熱処理方法 Pending JPH03120342A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3438306A4 (en) * 2016-03-31 2019-12-18 Nippon Steel Corporation Ni-Fe-Cr ALLOY

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6077918A (ja) * 1983-10-05 1985-05-02 Nippon Kokan Kk <Nkk> 耐食性合金鋼の製造方法
JPS61119641A (ja) * 1984-11-16 1986-06-06 Sumitomo Metal Ind Ltd 高耐食性Ni基合金およびその製造法

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