JPH03117722A - 転がり軸受用保持器 - Google Patents

転がり軸受用保持器

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JPH03117722A
JPH03117722A JP1256458A JP25645889A JPH03117722A JP H03117722 A JPH03117722 A JP H03117722A JP 1256458 A JP1256458 A JP 1256458A JP 25645889 A JP25645889 A JP 25645889A JP H03117722 A JPH03117722 A JP H03117722A
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resin
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は高温下で使用できるプラスチック製の転がり
軸受用保持器に関する。
〔従来の技術〕
周知のように、プラスチック製の転がり軸受用保持器(
以下、保持器という)は、成形性、柔軟性などの機械的
緒特性および原材料費等の生産性に優れたポリアミド系
樹脂を素材とする、いわゆるナイロン製の保持器が広く
用いられている。このような保持器1は、第1図にその
要部を示すように、上部に爪部2を有して出入口が狭小
のポケット部3に鋼球などの転動体4を組み込んで回転
自在に保持するものである。
しかし、このナイロン製の保持器1は、120°C以上
の連続使用温度条件下、または、極圧添加剤その他が添
加された油類もしくはその他の酸性の薬剤と接触する条
件下では、ナイロンが劣化し、その特性を失うため良好
な状態で使用することができなかった。
このようなナイロンに代わって、高温条件下で使用でき
、比較的廉価である材料に、ポリフェニレンサルファイ
ド樹脂(以下、PPS樹脂と略称する)があり、耐熱性
とともに耐薬品性、成形性などにも優れている。このP
PS樹脂は、−触式で表わされる繰り返し単位からなる
重合体であり、大別し、て架橋性PPS樹脂(分岐状P
PS樹脂とも呼ばれる)と直鎖状pps樹脂の2種類が
ある。前者の架橋性PPS樹脂は、たとえば重合上りの
溶融粘度が約20〜100ポアズ程度の低粘度低分子量
のPPS樹脂を空気中において融点以下に加熱して酸化
架橋させたり、または意図的に架橋剤もしくは分岐剤を
添加し、架橋もしくは分岐構造を導入したりして、溶融
粘度を高めている。
しかし、このようにして得られた架橋性PPS樹脂は、
溶融粘度が高められ、耐熱性は向上しているが、かなり
脆くなって柔軟性に欠けるため、転動体4をポケット部
3へ組み込む際に柔軟性を必要とする保持器の素材とし
ては不適当であった。
一方、直鎖状PPS樹脂は、重合段階において分子鎖を
直鎖状に成長させて高分子量化したものであり、前記の
架橋性PPS樹脂に比べると、非常に柔軟で靭性が大き
いという特徴がある。そこで、たとえば特開昭64−7
9419号公報などに、この直鎖状PPS樹脂を転がり
軸受用保持器の素材に使用する提案がなされている。し
かし、この直鎖状PPS樹脂からなる軸受用保持器は、
確かに組み立て時の組み込み性には優れているが、熱安
定性や高温(たとえば150”C以上)での耐クリープ
特性などの機械的特性が劣っている。したがって、これ
を軸受用の保持器として使用した場合には、保持器が遠
心力によって変形し、外輪と接触して異常な摩擦熱が発
生する結果、潤滑剤を劣化させ、軸受けの性能を低下さ
せるものであった。
〔発明が解決しようとする課題〕
この発明は、上記の直鎖状PPS樹脂または架橋性PP
S樹脂からなる保持器が有する諸問題を解決し、転動体
を組み込みやすくするに必要な柔依性を有し、機械的強
度とともに耐薬品性をも兼ね備え、しかも高温における
変形率の低い保持器を提供することを技術的課題として
いる。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するため、この発明においては、ポリ
フェニレンサルファイド樹脂にオルガノポリシロキサン
エラストマーと繊維状強化材とを添加した組成物を転が
り軸受用保持器の素材とする手段を採用したものである
〔作用〕
この発明においてPPS樹脂に添加されるオルガノポリ
シロキサンエラストマーは、PPS樹脂の柔軟性を著し
く改善し、また繊維状強化材は、PPS樹脂とオルガノ
ポリシロキサンエラストマーからなる組成物の機械的強
度を向上させる。したがって、このようなPPS樹脂と
オルガノポリシロキサンエラストマーと繊維状強化材と
からなる組成物で形成された保持器は、適度な柔軟性を
有して組み立て時に破損することがなく、また組み込み
性に優れ、使用時における高温下の変形率が低いものと
なる。
〔実施例〕
まず、この発明で使用するPPS樹脂は、前記したよう
に、一般式 で表わされる繰り返し単位からなる重合体であって、特
に繰り返し単位を90モル%以上含むものが特性上好ま
しい、なぜならば90モル%未満では期待する性質の組
成物は得難くなって好ましくないからである。そしてこ
のような重合体を得るには既によく知られた方法を使用
すればよく、たとえば硫化ナトリウムとp−ジクロルベ
ンゼンとをN−メチルピロリドン、 ジメチルアセトアミドなどのア ミド系溶媒もしくはスルホランなどのスルホン系溶媒中
で反応させるのが好適である。
なお、 重合 体の結晶性に影響を与えない範囲で、 たとえば (ここでRはアルキル、ニトロ、フェニル、アルコキシ
などの基)などの共重合成分を10モル%未満含んでも
よい。
このようなPPS樹脂は、たとえば特公昭44−276
71号公報および同45−3368号公報に開示されて
いるようなハロゲン置換芳香族化合物と硫化アルカリと
の反応、特公昭46−27255号公報に開示されてい
るような芳香族化合物を塩化硫黄とのルイス酸触媒共存
下における縮合反応、または米国特許第3274165
号に開示されているようなチオフェノール類のアルカリ
触媒もしくは銅塩等の共存下における縮合反応等によっ
て合成されるが、目的に応じて具体的な方法を任意に選
択することが出来る。
なお、PPS樹脂は上記のような縮合等の反応直後にお
いては白色に近い未架橋品であって、このままでは低分
子量で低粘度であることから、押出し成形、射出成形な
どの用途に用いるために、たとえば空気中において融点
以下に加熱し、酸化架橋させて分子量を高め、押出し成
形、射出成形等に適する溶融粘度のものに変化させる。
このような処理をして溶融成形用途に市販されているも
のとして、たとえば、トープレン社製:T−4、東ソー
・サスティール社製n PP5番160などを挙げるこ
とができる。
つぎに、この発明においてPPS樹脂に添加されるオル
ガノポリシロキサンエラストマーとは−←Rx5iO→
ゴ (ここでRは同種または異種の一価の有機基または水素
、) で示される線状オルガノポリシロキサンブロックを主体
とするもので、オルガノポリシロキサン末端基と上式の
Rまたはこのオルガノポリシロキサンの末端基回士が三
次元的に架橋できるように調製されたものである。加硫
方法は数種あって、白金系触媒存在下付加反応によって
硬化するオルガノポリシロキサンエラストマー(ここで
、縮合反応として脱水、脱水素、脱アルコール、脱オキ
シム、脱アミン、脱アミド、脱カルボン酸、脱ケトン等
が例示される)、有機過酸化物により加熱上硬化するオ
ルガノポリシロキサンエラストマーγ線、紫外線もしく
は電子線照射により硬化するオルガノポリシロキサンエ
ラストマーが例示される。−船釣には室温硬化型シリコ
ーンゴム、熱加硫型シリコーンゴム、液状ポリマーシス
テム、シリコーンゴムパウダー等として市販されており
、その形状には、液状、ラテックス状、粉末状等があり
、液状のものには一液性のもの、二液性のもの等がある
。室温硬化型シリコーンゴムはほとんどの場合加硫触媒
が加えられているが、熱加硫型シリコーンゴムは混練、
ブレンドの際有機過酸化物を添加して用いる。
さらに、この発明における繊維状強化材は、PPS樹脂
を溶融成形する際の温度に耐えるものであれば特に限定
されるものではなく、ガラス繊維、炭素繊維、グラファ
イト繊維、ウオラストナイト、シリコンカーバイドホイ
スカー、サファイアホイスカー、鋼線、銅線、ステンレ
ス線などの耐熱性無機単一繊維、タングステン芯線また
は炭素繊維などにボロンもしくは炭化ケイ素繊維などを
蒸着したいわゆるボロン繊維もしくは炭化ケイ素繊維な
どの耐熱無機複合繊維、芳香族ポリアミド繊維などの耐
熱有機繊維などを例示することが出来る。
なお、上記の繊維状強化材のうち、コスト面、入手の容
易性、取扱いの簡便性などから、つぎのようなガラス繊
維が特に好ましいといえる。すなわち、ガラス繊維は、
Stow、B!03、^1□01、CaO1Na、Ol
K、Oなどを成分とする無機ガラスから得られるもので
あり、一般に無アルカリガラス(Eガラスと略記)、含
アルカリガラス(Cガラス、Aガラスと略記)などがあ
るが、この発明においてはEガラスからなる繊維長0.
1〜10ffiI11のものが好ましく、またその線径
は15n以下、特に10−以下のものが好ましい。なぜ
ならば、繊維径が15−よりも太いガラス繊維を用いる
と、成形して得られる転がり軸受用プラスチック保持器
材は柔軟性に欠け、組み立て時の組み込み性が悪くなる
からである。なお、PPS樹脂との親和性をもたせるた
めに、繊維状強化材は、アミノシラン、エポキシシラン
、メルカプトシラン等のシランカップリング剤、クロム
系カップリング剤を含むサイジング剤、さらには集束を
目的とした集束剤などによって処理されたものであって
も良い。
ここで、PPS樹脂へのオルガノポリシロキサンエラス
トマーと繊維状強化材との添加量は、3成分全体の重量
を100として、PPS樹脂40〜90重量%、オルガ
ノポリシロキサンエラストマー3〜30重量%、繊維状
強化材5〜40重量%であることが望ましい。なぜなら
ば、オルガノポリシロキサンエラストマーの添加量が、
上記下限値未満の少量のときは、組成物の柔軟性を向上
させることができず、また、上限を越える多量では、高
温における機械的強度が劣ってしまうからである。また
、繊維状強化材の添加量が、上記下限値未満の少量のと
きは、組成物の機械的強度を向上させることができず、
上限を越える多量では柔軟性が劣ってしまうからである
。したがって、いずれの場合も、転がり軸受用保持器と
して使用するには、組み立て時の組み込み性または高温
下の変形率が劣り、好ましくないのである。
さらに、この発明の効果を損なわない限り、各種の充填
材を添加することもできる。このような充填材として、
芳香族ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹
脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、耐熱性ポリアミド樹脂、フェノール系樹脂、芳香族
ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、
フッ素樹脂等の有機質耐熱性高分子材料を始めとし、グ
ラファイトまたは亜鉛、アルミニウム、マグネシウムな
どの金属もしくは酸化物などの熱伝導改良用無機粉末、
ガラスピーズ、シリカバルーン、珪藻土、石綿、炭酸マ
グネシウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、フッ化
カルシウム、水酸化カルシウム等の無機質粉末、二硫化
モリブデン、グラファイト、カーボン、マイカ、タルク
、三酸化モリブデン等の潤滑性向上用無機質粉末、およ
び酸化鉄、硫化カドミウム、セレン化カドミウム、カー
ボンブラック等の無機質顔料、シリコーンオイル、エス
テルオイル、フッ素オイル、ポリフェニレンエーテルオ
イル、ワックス、ステアリン酸亜鉛などの内部滑剤的添
加剤など数多くのものを例示することができる。
以上のようなこの発明の各成分を混合するには従来よく
知られた方法を用いればよく、たとえばPPS樹脂と繊
維強化材とオルガノポリシロキサンエラストマーと、さ
らには、オルガノポリシロキサンエラストマーを加硫さ
せる加硫剤とを別個に、また必要ならばオルガノポリシ
ロキサンおよび加硫剤を適当な溶媒に溶かして、PPS
樹脂および繊維強化材とヘンシェルミキサー、ボールミ
ル、タンブラ−ミキサー等の混合機によって混合し、溶
媒を除去した後に、溶媒混合性のよい射出成形機もしく
は溶融押出し機に供給するか、または予め熱ロール、ニ
ーダ、バンバリーミキサ−11M押出し機などで溶融混
合してもよい、なお、オルガノポリシロキサンの加硫は
、成形体成形時に行なわれることが好ましく、たとえば
、加硫剤単体または加硫剤を含有してもそれだけでは加
硫しないオルガノポリシロキサンと、上記のものと混合
すると加硫するオルガノポリシロキサンとを別々にPP
S樹脂および繊維強化材に混合してペレットを作製して
おき、成形直前に2種のペレットを所定の割合で配合し
射出成形機に供給する方法をとってもよい、また、この
発明組成物を成形するにあたっでは、その方法を特に限
定するものではないが、射出成形による成形方法が望ま
しく、射出成形機などによって転がり軸受用保持器とし
て所定の形状に溶融成形すればよい、そして、この際の
成形条件は特に限定されることなく、PPS樹脂の通常
の成形条件で充分である。
以下この発明の実施例および比較例に使用した原材料を
一括して示すとつぎのとおりである。
1)PPS樹脂 ■PPS樹脂(東ソー・サスティール社製:  PP5
1160)、 ■ppsPPS樹脂化学工業社製二にPS−214)、
2)オルガノポリシロキサンエラストマー■二成分形付
加型室温硬化性シリコーンゴム(東芝シリコーン社製:
 RTVシリコーンゴム↑5E3402 (A)および
(B))、 ■二成分形縮台型室温硬化性シリコーンゴム(東芝シリ
コーン社製: RTVシリコーンゴムτ5E3562(
A)および(B))、 ■シリコーンゴムパウダー(トーμ・シリコーン社製ニ
ドレフィルE−501)、 ■熱加硫型シリコーンゴム(東芝シリコーン社製=RT
VシリコーンゴムTSE2323 )、3)加硫剤 ■ジクミルパーオキサイド(日本油脂社製:パークミル
D(F))、 4)ガラス繊維 ■ガラス繊維(旭ファイバーグラス社製: C5030
E−FT562、繊維径6Q)、 ■ガラス繊維(旭ファイバーグラス社製: C5030
E−FT562、繊維径13μ)、 実施例1: シリコーンゴム(TSIl!34o2(a) )■をア
セトン:ベンゼン=1:2の混合溶媒に50%の濃度で
溶かし、PPS樹脂および繊維状強化材に、シリコーン
分として15%加えてヘンシェルミキサーにて混合した
。シリコーンゴム(TS[!3402 (B) )■硬
化剤をアセトンに60%の濃度で溶かし、PPS樹脂お
よび繊維状強化材に、シリコーン分として2.5%加え
てヘンシェルミキサーにて混合した。溶媒を揮発させた
後、2種の混合粉体をそれぞれ別個にて二軸溶融機に供
給して、温度270〜330″C、スクリュー回転数5
0〜100rρ蹟の条件で混練押出しし、造粒して2種
のベレットを得た。この2種のベレットを前者に対して
後者を3=2になるような割合で混合し、最終的には第
1表に示したような組成とした。このベレットをシリン
ダー温度280〜340°C1金型温度100〜150
°C2射出圧力500〜1000kg/cjの条件にて
第1図に示したような軸受6203の保持機1を射出成
形し、つぎに示すような試験を行ない、得られた結果を
第1表に併記した。
(1)  Allみ立て時の組み込み性試験第2図に示
すようにミニプレスにて実際に軸受本体5に組み込んで
保持l1l11の爪部2の部分の転動体4(鋼球)によ
る損傷度合と鋼球の組み込み性を調べ、その結果をつぎ
に示した判定基準に従って判定した。
■保持器の爪の部分の損傷度合: O・・・・・・全く損傷しない。
Δ・・・・・・少し損傷する。
第 表 の下余白) ×・・・・・・かなり損傷する。
■鋼球の組み込み性: O・・・・・・組み込み時に無理なく組み込める。
Δ・・・・・・組み込み時に少し抵抗がある。
×・・・・・・組み込み時にかなり抵抗がある。
(2)保持器の爪部の耐久試験 第3図に示すように、保持器1のポケット部3に、球部
6の径が直径7.161である鋼球を備えた棒7を、試
験機8によって50回/分の速さで出し入れさせて、保
持機1の爪部2が破損するまでの出し入れ回数を測定し
た。この出し入れ回数が多い程、保持器1の爪部2の耐
疲労強度は大きく、製造工程において保持器1の転動体
4を組み込む際の安全率は高いといえる。
(3)保持器の変形率測定試験 潤滑剤(日本石油社製:ウレア系グリースU295)を
0.8g封入し、フッ素ゴムにてシールをした軸受62
03を運転試験機にて、回転数1500Orpm、スラ
スト荷重6.8kgf、温度180”Cの条件で200
時間運転し、保持器外径の寸法変形率を測定した。
この寸法変形率が小さい程、保持器は変形していないこ
とを示す。
(4)潤滑剤の劣化度合判定試験 試験(3)と全く同様の条件で200時間継続して運転
した後、潤滑剤(日本石油社製:ウレア系グリースU2
95 )の劣化した度合を判定した。
○・・・・・・変色有り、劣化なし。
△・・・・・・変色有り、少し劣化あり。
×・・・・・・変色をり、かなり劣化している。
実施例2: PPS樹脂、オルガノポリシロキサンエラストマーおよ
び繊維状強化材を第1表に示す割合で配合し、実施例1
と同様の方法によって成形体を得た。
この成形体についても実施例1と同様の試験を行ない、
得られた結果を第1表にまとめた。
実施例3: 実施例1のシリコーンゴムTSE3402 (A)およ
び(B)■をTSE3562 (A)および(B)■に
した以外は、実施例工と同様の方法によって成形体を得
た。この成形体を室内に一昼夜放置し、充分縮合反応を
行なわせた後、実施例1と同様の試験を行ない、その結
果を第1表にまとめた。
実施例4〜6: PPS樹脂、オルガノポリシロキサンエラストマーと繊
維状強化材とを第1表に示した組成でタンブラ−ミキサ
ーまたはヘンシェルミキサーで乾式混合し、実施例1と
同様の方法によって成形体を得た。この成形体について
も実施例1と同様の試験を行ない、その結果を第1表に
まとめた。
比較例1〜3: 第1表に示した配合割合でPPS樹脂と繊維状強化材ま
たはオルガノポリシロキサンエラストマーとをヘンシェ
ルミキサーまたはタンブラ−ミキサーで乾式混合し、実
施例1と同様の方法で成形体を得た。この成形体を用い
て実施例1と同様の試験を行ない、その結果を第1表に
まとめた。
第1表から明らかなように、PPS樹脂にオルガノポリ
シロキサンエラストマーおよび繊維状強化材を添加した
組成物からなる保持器(実施例1〜6)は、比較例1〜
3の保持器と比較して、組み立て時の組み込み性および
保持器の爪部の耐久性に優れ、しかも高温で運転される
軸受内にあって変形率は低く、潤滑剤を劣化させること
がない。
〔発明の効果〕
以上述べたように、この発明の保持器は、柔軟性を存し
て軸受への組み込み性が良好で、高温で使用した場合で
も変形率が低く、軸受が損傷せず、しかもPPS樹脂本
来の耐熱性、耐薬品性をも兼ね備えたものであって、そ
の利用分野はきわめて広く、自動車関連業界、一般機器
関連業界、電機電子関連業界その他多くの分野で用いら
れる転がり軸受用保持器として最適のものであるといえ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は転がり軸受用保持器の要部を例示する斜視図、
第2図は鋼球の組み込み性を調べるための転がり軸受用
保持器と軸受との関係を示す断面図、第3図は転がり軸
受用保持器の爪部の耐久試験を説明する試験機の平面図
である。 1・・・・・・転がり軸受用保持器、 2・・・・・・爪部、     3・・・・・・ポケッ
ト部、4・・・・・・転動体、 5・・・・・・軸受本体。 同

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1)ポリフェニレンサルファイド樹脂にオルガノポリシ
    ロキサンエラストマーと繊維状強化材とを添加した組成
    物からなる転がり軸受用保持器。
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