JPH03117472A - 投与バツグ式流動食 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は、手術前後の患者および脳外科、神経内科の寝
たきりの患者などに対して栄養補給に使用される液状の
濃厚流動食に関し、その包装容器が直接投与バッグとし
て使用できる投与バッグ式流動食に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、この種の濃厚流動食は、乳化状で天然食品や天
然食品を種々の程度に分解したものなどと、種々の栄養
剤とを混ぜ合わせて造られ、高カロリーで栄養的にバラ
ンスのとれた組成物に調合されている。そして、これら
の濃厚流動食は、早期に患者の栄養補給が必要である場
合および長期にわたる栄養管理が必要な場合などに使用
され、その使用に当たっては、消化管に直接カテーテル
あるいはチューブを用いて投与されるので経管栄養食と
もよばれている。

現在、このような目的に使用される液状の濃厚流動食と
して種々のタイプのものが市販されているが、その包装
形態は、いずれも缶タイプ、紙容器タイプ、パウチ（ポ
リエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリプロピレ
ンフィルム、アルミニウムはくを組み合わせたフィルム
により造られている容器）タイプのいずれかである。

〔発明が解決しようとする課題〕

このように、現在市販されている液状の濃厚流動食は、
缶、紙容器またはパウチに充填されているので、これを
患者に投与するためには、これらの容器を開封したのち
、使い捨てのソフトバッグあるいはガラス製またはプラ
スチック製の投与用の容器などのような投与液量の分か
る目盛を付した透明な容器に移しかえる必要があった。

そのため、次のような使用上の問題点が指摘されていた
９ ■濃厚流動食の容器の移しかえに手間がかかる。

■患者に投与するための容器を使用するごどに。

洗浄、滅菌する必要がある。

■濃厚流動食の容器を開封して液を別の容器に移しかえ
るため、必然的に細菌の汚染を防止することができず、
その濃厚流動食は一定の時間内に使用しなければならな
い。

そこで、これらの問題点を解決するために、濃厚流動食
の容器を移しかえることなく、濃厚流動食の容器そのも
のを直接カテーテルまたはチューブに接合できる形にす
ることを試み、その第１段階として市販の液状の濃厚流
動食を透明な容器にそのまま充填し、保存したところ濃
厚流動食のクリーミング現象が起こり、満足の行く結果
が得られなかった。

したがって、従来市販の液状の濃厚流動食をそのまま透
明な投与バッグに充填したのでは、上記の問題点の解決
とはならないことが判明した。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、これらの問題点を解決するためにさらに
鋭意研究を重ねた結果、濃厚流動食の平均粒子径を０．
３μｍ以下とすることにより、これを透明な投与バッグ
に充填し室温に長期間保存した場合にも、クリーミング
現象の発生もなく、安定性の良好な乳化状を保つことが
できることを見いだし、本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、たん白質および／またはその分解
物、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルおよび水を主成分
とする熱量０．５〜１．５ｋｃａｌ　／　ｍ　ｌの液状
の濃厚流動食において、その平均粒子径が０．３μｍ以
下であり、その包装容器がそのまま投与バッグとして使
用できることを特徴とする投与バッグ式流動食に関する
。

本発明に使用するたん白質および／またはその分解物と
しては、消化しやすく、かつ栄養価の高いものが使用さ
れる。たとえば鶏卵たん白質、乳たん白質、大豆たん白
質、魚たん白質、肉たん白質、ゼラチンなど、およびこ
れらの酵素分解物が１種単独または２種以上組み合わせ
て使用できる。

本発明に使用する糖質としては、でん粉、デキストリン
およびその加水分解物が使用される。また、ブドウ糖、
果糖などの単糖類、マルト−ス、乳糖などの二糖類など
も同様に１７種単独または２種以上組み合わせて使用で
きる。

本発明に使用する脂質としては、大豆油、コーン油、な
たね油、やし油、サフラワー油、ラード。

牛脂、魚油など、およびこれらの加工油脂がある、これ
らのたん白質および／またはその分解物、糖質、脂質の
配合割合は、栄養学的な統計に基づいてバランスよく配
合され、製品の濃厚流動食の熱板が０．５〜１．５ｋｃ
ａ　ｌ／ｍ）になるように調合される６その配合割合は
、製品に対して、たん白質および／またはその分解物は
２．０〜６゜５　ｇ　／　ｍ　１、糖質は１０〜３０　
ｇ　／　ｍ　］、　、脂質は１．０〜５．０ｇ／ｍ１程
度である。さらに、微量成分であるビタミン類およびミ
ネラル類は、栄養上必要な量が適宜添加され、灰分け０
．１−１゜０　ｇ　／　ｍ　１程度となる。

また、本発明では、安定剤としてヘギザメタリン酸ナト
リウム、リン酸水素二ナトリウムなどのリン酸塩および
クエン酸す１−リウムなどのクエン酸塩などの塩類を含
むのが好ましく、子の含有量は０．１〜１重量％が適当
である。さらに、必要に応じて果汁、フレーバー類など
を添加しても差支えない。

本発明の濃厚流動食を製造するには、まずたん白質およ
び／またはその分解物、糖質、脂質、ビタミン、ミネラ
ルおよびその他の添加物を前記の配合割合で配合し、そ
の熱量が０．５〜４．５ｋｃ　ａ　１．　／　ｍ　ｌに
なるように水で溶解する。ついで、その溶解液に乳化剤
を配合し高圧均質機を用いて３００〜７００ｋｇ／ａｍ
２′の均質圧で均質化し、さらに必要ならば均質化液を
循環させて、繰り返し均質化処理を行ない、平均粒子径
が０．３μｍ以下の濃厚流動食を得る。

この場合に使用する乳化剤としては、たとえば大豆また
は卵黄リン脂質、モノグリセリド、ショ糖脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル。

プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン
脂肪酸エステル、モノグリセリドのコハク酸エステルま
たはクエン酸エステルなどのモノグリセリド誘導体など
が採用される。特にコハク酸モノグリセリド、クエン酸
モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステルの中か
ら選ばれる１種以上を含む乳化剤の組み合わせが、その
乳化力および乳化安定性に優れているため好ましい。

本発明の濃厚流動食は、その平均粒子径を０゜３μｍ以
下に保つものであるが、現在市販されている液状の濃厚
流動食の平均粒子径は、本発明者らの測定によｔば０．
３７〜２．０１μｍであり。

０．３μｍ以下のものは見当らない、なお、平均粒子径
の測定は、ＳＫレーザーミクロンサイザーＰＲＯ−７０
０Ｏ８（セイシン企業株式会社製）によって行なった。

本発明に使用する投与バッグは、濃厚流動食の包装容器
そのものが直接投与バッグとして使用できる形態のもの
で、濃厚流動食を患者に投与するカテーテルまたはチュ
ーブに直接内挿できる注出口を有し、投与する時に経時
的に液量が分かるように透明で目盛りを付したものであ
る。投与バッグの材質としては、ポリエステルフィルム
、ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを組
み合わせたものが用いられる。

しかしながら１本発明の授与バッグは現在市販されてい
る缶５紙容器、パウチなどの材質よりガスおよび光に対
する遮蔽性がやや低くなるので。

クリーミング現象の発生をさけるため濃厚流動食の平均
粒子径を０．３μｍ以下とすることが必要である。

このようにして得られた濃厚流動食を投与バッグに充填
するには、濃厚流動食を高温滅菌処理して無菌的に投与
バッグに充填するか、または投与バッグに充填したのち
、レトルト滅菌することにより行なわれる。高温滅菌処
理は、超高温瞬間加熱滅菌機、たとえばスチームインジ
ェクションまたはスチームインフュージョン型の滅菌機
などにより、１１０〜１５０℃において２〜１０秒間の
条件で実施される。本発明の濃厚流動食は、滅菌処理後
においてもその平均粒子径が０．３μｍ以下に維持され
ている。

〔発明の効果〕

本発明の投与バッグ式流動食は、濃厚流動食が直接投与
バッグに充填されているため、授与バッグの注出口をそ
のまま投与用のカテーテルまたはチューブに接合させて
投与することができる。

したがって、従来のように濃厚流動食を投与用の容器に
移しかえる必要がないため、容器などを滅菌する必要は
なく、しかも投与中の濃厚流動食の細菌汚染を防止する
ことができるので、より衛生的に投与することができる
。

また１本発明の投与バッグ式流動食は、室温で１年間保
存した場合も、クリーミング現象、沈でん物などは認め
られず、長期間均一な状態で保存することができる。

〔実施例および比較例〕

つぎに２本発明を実施例および比較例によりさらに詳細
に説明する。

実施例１ 第１表に示す各原料の中、まず大豆油にコハク酸モノグ
リセリドとステアリン酸モノグリセリドとを加えて溶解
させ、乳化剤溶液とした。別に、残余の原料を混合撹拌
して溶解させ（この際、水の量は所要量と考えられる量
よりやや少な目とする）、その中に先に得られた乳化剤
溶液を加えて全量が１００ｍ１になるように水を追加し
、混合液とした。なお、この場合、ビタミンミックスと
ミネラルミックスとは、それぞれ第２表および第３表に
示す割合で配合したものを使ｍし、各原料の使用量は、
製品の必要量に十分見合う量とした６つぎに、この混合
液をプロペラ式撹拌機により７０℃で１５分間予備乳化
し、さらにこの予備乳化液を高圧均質機を用いて１段目
５００　ｋ　ｇ　／　ｅｍ２．２段目５０ｋｇ／ａｍ”
の均質圧で均質化処理して濃厚流動食を得、この濃厚流
動食４００ｍ１を投与バッグに充填密封した６投与バツ
グは、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリ
プロピレンフィルムを組み合わせて造られ、充填シール
［コの反対側に投与用のカテーテルまたはチューブに接
合できる注出口を有するものであった。

この充填済みの投与バッグを蒸気式外ｎし１−ルトを用
いて、１２２℃において８分間の条件で滅菌処理を行な
い、本発明の投与バッグ式流動食を得た。

この投与バッグ式流動食の熱量は１ｋｃａｌ／ｍｌで、
その平均粒子径は０．２４μｍであった。

この製品を１１年間室温に保存したところ、クリーミン
グ現象、沈でん物の発生もなく、良好な乳化安定性を示
した。

この投与バッグ式流動食は、注出口をそのまま投与用の
カテーテルまたはチューブに直接接合させて、経管によ
り患者の栄養補給に使用することができた。

第１表 第２表 第３表 比較例１一 実施例１において、予備乳化液を１段１１２００ｋｇ／
ｃｍ”、２段目５０ｋｇ／ａｍ”の均質圧で均質化処理
する以外は、実施例］に準じて投与バッグ式流動食を得
た。

この投与バッグ式流動食の平均粒子径は０．４５μｍで
あった。この製品を１か月間室温に保存したところ、ク
リーミング現象が発生し、状態が不均一であるため、そ
のまま投与用のカテーテルまたはチューブに直接接合さ
せて、患者に投与することは不可能であった。

実施例２ 第４表に示す各原料の中、まずラードとコーン油との混
合物にクエン酸モノグリセリドとテ１−ラグリセリンペ
ンタオレエートとを加えて溶解させ、乳化剤溶液とし、
以下、実施例１に準じて予備乳化液を得た。この予備乳
化液を１段目２００ｋｇ／ｃｍ２．２段目５０ｋｇ／ｃ
ｍ２の均質圧で１回目の均質化処理を行ない、さらに１
段目３５０ｋｇ／ａｍ２．２段目１００ｋｇ／ｃｍ”の
均質圧で２回目の均質化処理を行ない、濃厚流動食を得
、この濃厚流動食６００　ｍ　］を投投与バラに充填密
封した。この充填済みの投与バッグを実施例１に準じて
滅菌処理を行ない、本発明の投与バッグ式流動食を得た
。

この投与バッグ式流動食の熱量ばＯ，（３ｋｃａ１／ｍ
１で、その平均粒子径ば００２８μｍであった。この製
品を１年間室温に保存したところ。

クリーミング現象、沈でん物の発生もなく、良好な乳化
安定性を示した。

この投与バッグ式流動食は、注出口をそのまま投与用の
カテーテルまたはデユープに直接接合させて、経管によ
り、像者の栄養補給に使用することができた。

第４表 実施例コ３ 第５表に示す各原料の中、まず中鎖脂肪酸トリグリセリ
ドとサフラワー油との混合物にショ糖脂肪酸エステルと
１ノシチンとを加えて溶解させ、乳化剤溶液とし、以下
、実施例１に準じて予備乳化液を得た。この予備乳化液
を］７段目１５０ｋｇ／Ｃｒｌｌ　、　２段目５０ｋｇ
／ｃｍ２の均質圧で１段目の均質化処理を行ない、さら
に１段目５００１ｃ　ｇ／ｃｍ”、２段目５０ｋｇ／ｃ
ｍ”の均質圧で２回目の均質化処理を行ない、濃厚流動
食を得た。

この′ａ厚流動食を超高温瞬間加熱滅菌機によって、１
４０℃で４秒間処理したのち、７０℃で１−段目１５０
　ｋ　ｇ／　ｃｍ２．　２段目５０　ｋ　ｇ　／　ｃ　
ｍの均質圧で無菌的に均質化処理を行ない、２０℃に冷
却した７この滅菌濃厚流動食４００ｍ１を無菌の授与バ
ッグに無菌充填して５本発明の投与バッグ式流動食を得
た。

この投与バッグ式流動食の熱量は１．５ｋｅａ１／ｍ１
で、その平均粒子径は０．２２μｍであった。この製品
を１年間室温に保存したところ、クリーミング現象、沈
でん物の発生もなく、良好な乳化安定性を示した。この
投与バッグ式流Ｕ１食は、注出口をそのまま投ケ用のカ
テーテルまたはチューブに直接接合させて、経管により
患者の栄養補給に使用することができた。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. たん白質および／またはその分解物、糖質、脂質、ビタ
   ミン、ミネラルおよび水を主成分とする熱量０．５〜１
   ．５ｋｃａ１／ｍｌの液状の濃厚流動食において、その
   平均粒子径が０．３μｍ以下であり、その包装容器がそ
   のまま投与バッグとして使用できることを特徴とする投
   与バッグ式流動食。