JPH03114701A - 硬質装粧材の製造方法 - Google Patents

硬質装粧材の製造方法

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JPH03114701A
JPH03114701A JP25275889A JP25275889A JPH03114701A JP H03114701 A JPH03114701 A JP H03114701A JP 25275889 A JP25275889 A JP 25275889A JP 25275889 A JP25275889 A JP 25275889A JP H03114701 A JPH03114701 A JP H03114701A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 (産業上の利用分野) 本発明は、化粧合板などの装粧材を製造する場合におい
て、得られた装粧材の表面が鏡面状に平滑で且つ硬質な
ものとすることができる、新規な製造方法に関するもの
である。
(従来の技術) 第5図は、化粧合板1を肉厚方向に拡大して示す一部切
欠斜視図である。該化粧合板1は、ベニヤ合板を基礎材
2として、その表面に表面シート材3を貼着し、更に、
該表面シート材3の表面に樹脂被覆層4を薄く形成させ
たものであった。なお、上記表面シート材3には、その
最も汎用的なものとして印刷紙が用いられていたが、該
印刷紙以外にも、布、化粧板、単板などが用いられるこ
とがあった。
(発明が解決しようとする課題) 基礎材2の素材となるベニヤ合板は、その表面の地肌が
、繊維目に沿った粗雑な凹凸面となっていることは周知
である。ところが、該基礎材2の表面へ形成させる表面
シート材3や樹脂被覆層4は、双方の肉厚を合わせたと
ころで1璽lにも満たないものであった。そのため、従
来の化粧合板1では、ベニヤ合板による繊維目が、樹脂
被覆層4の表面にまで写って細かな波節状の凹凸を形成
するようになり、光沢が全体としてぼやけた感じを放つ
ようになっていた。また、従来の化粧合板1において、
樹脂被覆層4の表面に対して鉛筆を用いた硬さ試験を行
った場合は、その繊維目に平行した凹部の方向(矢符X
方向)ではI]〜3+1程度の芯硬度に匹敵する表面硬
度を有していたものの、これと直交して凸部を遮る方向
(矢符Y方向)ではl1l−B程度の柔らかい鉛筆によ
っても、簡単に傷が付いてしまうことが分かっていた。
ところで、本発明者は、樹脂被覆層4を形成させるため
の素材樹脂に、不飽和ポリエステル樹脂とアクリル樹脂
とを共重合させて成る硬質樹脂を適用させる技術開発に
携わったことがある。その結果、兄事、樹脂被覆層4の
表面硬度を高めることに成功したので、その製造方法な
どを共同開発者と共に特許出願した(特願昭63−19
7376号)。
この方法によれば、樹脂液ri層4の表面硬度は、その
表面全域にわたって3■を遥かに超える芯硬度にまで高
められた。また、樹脂被覆層4の層厚みを分厚くするこ
とができたため、当該樹脂被覆層4の表面をかなり平滑
にするようにもできるものであった。しかし、化粧合板
1の製造過程において、前記表面シート材3を基礎材2
の表面へ貼着する接着剤は、その養生期間中に一部が基
礎材2の中へ滲透するようになって、肉厚方向での収縮
硬化(当業界ではこれを「寝やせ」と言うこともある)
を起こすため、表面シート材3自体の表面を鏡面状にま
で平滑化することは不可能であった。
そのうえ、前記樹脂被覆N4の形成素材となる硬質樹脂
は、その硬化時に行う脱泡処理に手間がかかると共に、
材料費が非常に高価であったため、製品全体としての製
造コストも高騰化するといった新たな問題点が生じてい
た。
本発明は、上記の如き事情に鑑みてなされたものであっ
て、最も表面側となる表面N(例えば樹脂被覆層)が鏡
面状に平滑な表面性状を有し、且つその表面硬度におい
て満足できる装粧材を製造することができ、更に製造が
容易で製造コストも低廉に抑えることができる、硬質装
粧材の新規な製造方法(以下、本発明方法という)を提
供することを目的とする。
「発明の構成」 (課題を解決するための手段) 本発明方法の要旨とするところは、基礎材の表面に表面
シート材を貼着し該表面シート材の表面に接着剤補強層
、塗料層、樹脂液ri層などの表面層を単一的又は複合
的に形成させる硬質装粧材の製造方法において、前記表
面層を形成するための素材樹脂のうち少なくとも一つに
基礎材などへの塗布に先立って50 ttm以下の粒径
を有した金属質系又は無機質系の粉末を前記素材樹脂に
対するlQwt%以下の範囲で混入させる点にある。
(作 用) 接着剤補強層、塗料層、樹脂被覆層などの表面層中に混
入された金属質系又は無機質系の粉末は、該表面層を形
成するための素材樹脂と協同して、表面シート材上にま
で表れてい゛る基礎材の粗雑表面をフラットにする。し
かし、該粉末は、表面シート材の中に滲透したり収縮し
たりすることはないので、その表面性状は鏡面状に近い
状態まで平滑化される。また、該表面層は、その混入粉
末によって補強されることとなるので、装粧付全体とし
ての表面硬度も、その表面全域にわたって満足し得るも
のが得られる。
(実施例) 以下、本発明を、その実施例を示す図面に基づいて説明
すると次のとおりである。
第1図は、本発明方法によって製造された装粧材をその
肉厚方向に拡大して示す部分正面断面図である。該装粧
材の断面構造は、基礎材2の表面に対して、接着剤層5
及び表面シート材3が形成されており、該表面シート材
3の更に表面には、表面層たる樹脂液ri層4が設けら
れて成る。そして、該装粧材において、従来の化粧合板
1 (第5図参照)と最も異なるところは、前記樹脂被
覆層4中に、金属質系又は無機質系の粉末6が混入され
ている点にある。該粉末6は、その一部が表面シート材
3への塗布によって基礎材2の繊維目相当凹部に沈潜し
これを平坦化すると共に、樹脂被覆層4を形成するため
の素材樹脂に対して、その硬化養生時における流動性を
鈍化させて硬化に伴う肉厚の収縮(寝やせ)を抑えるよ
うに作用する。
そのため、この粉末入り素材樹脂を表面シート材3の表
面へ塗布した場合、該表面に表れている基礎材2の繊維
目相当凹部と凸部との間では、素材樹脂の相互間移動が
阻止されるようになる。すなわち、これら凹部と凸部と
の間に形成され得る素材樹脂の厚み差を一旦均らすよう
にすると、その状態は保形されて樹脂被覆層4の表面性
状がフラットな状態となるのではないかと考えられる。
前記樹脂被覆層4用の素材樹脂には、ポリエステル系樹
脂(代表的なものとしては、三井東圧化学株式会社製の
商品名: X8529 Mlli901がある)などを
用いることができる。
上記素材樹脂に混入する粉末6としては、それが金属質
系である場合、ステンレスやアルミなどから製造したも
のであるのがよい。また、粉末6が無機質系である場合
は、雲母やガラスなど、非吸水性乃至低吸水性を有する
材料を粉砕したものであるのがよい。いずれの場合も、
粉末6の粒径は50μ膳以下である必要があり、これよ
り粗いものでは、却って樹脂液ri層4の表面性状を荒
らすおそれがある。また、上記素材樹脂に対する粉末6
の混入割合は、素材樹脂相当量の10wt%以下に抑え
る必要があり、この混入量を超えると、素材樹脂と表面
シート材3との馴染が悪くなるおそれがある。粉末6の
混入タイミングは、表面シート材3へ素材樹脂を塗布す
る作業に先立つようにすることは言うまでもない。
なお、基礎材2として用いられるベニヤ合板は、その肉
厚寸法や積層枚数などが限定されるものではない。また
、ヘニャ合板以外の素材であっても、例えば、木質ボー
ド、不燃ボード、フラッシュ材はもとより、合成樹脂、
金属、織布、不織布1紙。
無垢木材などに置換可能なものである。また、表面シー
ト材3には、前述した如く、印刷紙(パターン紙や着色
紙など)又は無地紙をはじめとして、布、化粧板、単板
などが用いられる。更に、上記基礎材2へ表面シート材
3を貼着する接着剤層5には、尿素樹脂系、酢酸ビニル
樹脂系、ポリエステル樹脂系又はゴム系などの接着剤が
適している。
本発明者は、本発明方法によって製造された装粧材の樹
脂被覆層4において、その表面粗さを測定するため、素
材樹脂に対する粉末6の混入量及び粉末6の粒径が異な
るA−Dの四つの供試品を製造準備した。各供試品A−
Dは、基礎材2にベニヤ合板を用い、接着剤層5用の接
着剤に尿素樹脂系のものを用い、粉末6にステンレスよ
り製造されたものを用い、表面シート材3に着色紙を用
い、樹脂被ii4のi材4fi(脂ニ上記X8529 
ME901を用いた。また、基礎材2の板厚は2,51
1、接着剤層5の層厚は3Qcm四方当たり7〜8g、
表面シート材3の厚みは60〜80 g / %、樹脂
被覆N4の層厚はQ、1mmであった。そして、各供試
品A−Dにおける粉末6に関する諸元は次表の通りとし
た。
上記表により明らかなように、供試品りは、接着剤へ粉
末を混入していないので、従来の化粧合板1と本質的に
同じものである。従って、この供試品りと他の供試品A
、B、Cとを比較すれば、本発明方法による効果が歴然
とする筈である。第2図(イ)〜(ハ)は、本発明方法
によって製造された装粧材(供試品A−C)における表
面側の断面曲線を拡大して示すものであり、第2図(ニ
)は、従来における化粧合板(供試品D)における表面
側の断面曲線を拡大して示すものである。それぞれの断
面曲線の基準長さ(測定対象とする抽出長さ)は2.5
■■である。これら各図に基づき、JIS B 060
1の規定に沿って樹脂被覆1’ii4の表面粗さを測定
したので、その結果を以下に示す。なお、第2図番図に
おいて、断面曲線のいずれもが、全体として凹状のカー
ブを描くようになっているのは、測定子による面圧によ
って供試品が撓んだことを示している。また、測定は、
室温20℃で行い、測定機には、小板研究所製の形状粗
さ測定機5EP−3PKを用いた。その結果、供試品A
−Cの中心線平均粗さ(Ra )は、いずれも0.3μ
mであった。
また、断面曲線の谷底部から山頂部までの最大高さ(R
max)は、供試品Aが1.2珈、Bが2.0μm、C
が1.4μmであった。これに対して、従来の化粧合板
たる供試品りは、中心線平均粗さ(Ra )が0.5μ
mもあり、また最大高さ(Rmax )では実に2.6
hにも達していた。これらの表面粗さについてもっと分
かり易く言えば、本発明方法に係る供試品A−Cでは、
樹脂被覆層4の表面に顔を映しだした場合に、髪の毛の
1本1本までもがはっきり数えられるような表面性状を
指すことになる。
一方、従来のものである供試品りでは、基礎材2の地肌
によって表面性状がぼやかされた状態となっており、そ
こに映る顔などがぼんやりと認められる程度で、髪の毛
までは到底見えないことを指すものである。
一方、本発明方法によって製造された装粧材において、
その表面硬度をも測定したので、その測定結果を以下に
示す。なお、一般に、装粧材の表面硬度を測定するには
、塗装に関して規定された、いわゆる[塗膜の硬さを調
べるための硬さ試験」が行われてきた。この硬さ試験は
、被試験用の塗膜に、6B〜9Hまでの製図用黒鉛筆で
順次線を描いてみて、塗膜に傷が付かずに線が描かれた
鉛筆のうち、最も硬い鉛筆の芯硬度をもって、その塗膜
の硬さとするものであった。前述した従来の化粧合板1
 (第5図参照)において、その表面硬度について挙げ
た数値も、この試験方法に基づいて測定されたものであ
る。ところが、この硬さ試験では、試験者が鉛筆を直接
手に持って線引きしていたので、筆圧、鉛筆の傾き、線
引きの速度などに試験ごとのバラツキや個人差が多分に
含まれることとなり、被試験品相互の比較は、厳密性を
欠いたものであると言わざるを得なかった。そこで、本
発明者は、第3図に示す如き試験機を用いて、装粧材の
表面硬度を正確に測定できるようにした。
該試験機は、ハンドル9の回転操作によってワークベツ
ド10が水平方向へ移動するようになっており、該ワー
クベツド10の上面に装粧材の供試品7を保持するクラ
ンプ8が取り付けられている。ま1ま た、該供試品7に対しては、鉛筆11を水平方向から上
方へ45°傾斜させた向きに保持できるようになってい
る。そして、該鉛筆11には、受皿12を介して錘13
の荷重を付加できるようになっている。
今回の試験では、錘13に1.0±0.05kgのもの
を用いた。また、供試品7としては、前記表面粗さ測定
に用いた供試品A−Dを順次入れ換えるようにし、それ
ぞれにつき、ワークベツド10を0.5mm/sの速さ
で3龍移動させた。この硬度試験での判定基準は、目視
によって傷や凹みが認められるが否かにおいた。その結
果、本発明方法に係る供試品A〜Cにおいては、いずれ
も、Hの鉛筆のときには傷が認められず2■のときに傷
が認められたので、その表面硬度はH〜211の間であ
るとすることができる。これに対して、従来のものであ
る供試品りでは、JIBの鉛筆のときに既に傷が(」い
てしまい、その表面硬度はBでしかなかった。なお、前
述したとおり、この硬度試験によって得られたデータは
、従来の硬さ試験によるデータに比して、相対的に見掛
けの値が劣っているが、これは、今回の2 硬度試験において鉛筆11に1 kgもの荷重をかけて
いる(一般に、鉛筆を手に持って線引きするときの筆圧
は、100〜200g前後である)ことに起因するもの
である。
なお、付言事項ではあるが、本発明方法において用いる
金属質系又は無機質系の粉末は、作用的に見ると、木工
作業で通常用いられる砥の粉による目止め作用と類似す
るかの如き錯覚を覚える。
しかし、本発明者の実験によれば、樹脂被覆N4の素材
樹脂中へ砥の粉を混入させても、期待通りの成果は得ら
れなかった。これは、砥の粉には、素材樹脂の流動性を
鈍化させるような作用がなく、また、砥の粉は、流動状
の素材樹脂中で液分を吸収して膨潤し、その養生期間中
に表面シート材3中へ滲透するものがあると共に、−旦
膨潤したものが収縮するからではないかと推察される。
(別態様の検討) 第4図に示す如く、表面シート材3と樹脂被覆N4との
間に、紙、織布、不織布などより成る緩衝層14を形成
させるようにしてもよい。この場合、緩衝層14と表面
シート材3との間に形成される接着剤補強層15へも、
金属質系又は無機質系の粉末6を混入させれば、樹脂被
覆層4の表面粗さを一層小さくし、且つ表面硬度を21
1以上の硬さに形成させることができる。この場合にあ
って、樹脂被ri層4へは粉末6を混入させないように
することも勿論可能である。また、基礎材1の表面にお
りる粗雑度合が大きい場合や、天然模様、シミ、汚れ、
傷などを隠したい場合などには、前記緩衝層14を2重
3重に増加させてもよい。更に、表面シート材3に無地
紙を用い、その表面に塗料を塗布するような場合におい
て、該塗料中にも、金属質系又は無機質系の粉末を混入
させることができ、その場合、塗膜表面をも鏡面状に近
い状態にまで平滑化することができる。なお、該塗料中
へ混入させる粉末としては、特に真珠、貝殻、ガラスな
どの粉砕粉を用いることができ、その塗布面上に樹脂被
覆層4を形成させれば、自然光やランプ光に対してメタ
リック調の光沢を発することとなり、大変審美的となる
。ところで、前記樹脂被覆N4は、表面シート材3など
への塗布に先立って硬化剤を混入しておくものであるが
、この硬化剤の混入時期を塗布の直前とすると、硬化後
における表面硬度が高くなることが知見されている。す
なわち、前記した如き硬度試験で測定してみると、供試
品A−Cにおいて判定が211以上に上がり、また、5
00gの撃芯を30cmの高さから落下させる衝撃試験
においても、その表面性状に何等影響は見られなかった
。このように、本発明方法の細部にわたる構成は、実施
の態様に応じて適宜変更可能なものである。
「発明の効果」 以上の説明で明らかなように、゛本発明に係る硬質装粧
材の製造方法によれば、最も表面側となる表面層(例え
ば、樹脂被覆層)の表面は、鏡面状に近い平滑なものが
得られ、またその表面硬度も、表面全域において十分満
足できるものが得られるようになった。そのため、本発
明方法によって製造された装粧材は、机やテーブルの天
板としても安心して使用できるものとなった。また、本
発明5 方法では、各種の表面層を形成するための素材樹脂へ所
定の粉末を混入するという極めて簡単な操作でよいため
、作業的に煩雑となるおそれはなく、製造コスト的にも
高騰化は防げる等、幾多の優れた利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法によって製造された硬質装粧材をそ
の肉厚方向に拡大して示す部分正面断面図、第2図(イ
)〜(ニ)は粉末の混入条件を変えた各供試品の断面曲
線を拡大して示す図、第3図は表面硬度試験に用いた試
験機を示す側面図、第4図は本発明方法によって製造さ
れた装粧材の別態様を示す部分正面断面図、第5図は従
来の化粧合板をその肉厚方向に拡大して示す一部切欠斜
視図である。 1・・・従来の化粧合板 2・・・基礎材     3・・・表面シート材4・・
・樹脂被覆層   5・・・接着剤層6・・・粉末 6 特開平3 114701 (7) 特開平3 114701 (8)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、基礎材の表面に表面シート材を貼着し該表面シート
    材の表面に接着剤補強層、塗料層、樹脂被覆層などの表
    面層を単一的又は複合的に形成させる硬質装粧材の製造
    方法において、前記表面層を形成するための素材樹脂の
    うち少なくとも一つに基礎材などへの塗布に先立って5
    0μm以下の粒径を有した金属質系又は無機質系の粉末
    を前記素材樹脂に対する10wt%以下の範囲で混入さ
    せることを特徴とする硬質装粧材の製造方法。
JP1252758A 1989-09-28 1989-09-28 硬質装粧材の製造方法 Expired - Lifetime JPH0653263B2 (ja)

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